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ソーシャルゲームの元祖「FarmVille」がサービス終了を発表

12月31日サービス終了

 Zyngaは、2009年よりサービスを行なっているブラウザゲーム「FarmVille」のサービスを2020年12月31日をもって終了すると発表した。

運営チームが公開した1枚のイラスト。一時代を作ったゲームが幕を閉じる

 サービス終了の理由は、すでにAdobeがFlash Playerの配布および更新を停止し、さらにFacebookがFlashゲームのサポートを終了すると発表したことによるもの。

 「FarmVille」は、Facebookにおける“フレンド同士の助け合い”をゲームデザインの中核に据えた“ソーシャルゲーム”の元祖的存在。2009年のリリース以上、世界中で大ヒットを記録し、Zynga急成長の原動力となり、全盛期にはFacebookでリアルフレンドからのヘルプ依頼で溢れた。

【FarmVille】
「FarmVille」は農園を育てるというわかりやすいゲーム性で、ノンゲーマー層も取り込んで大ヒットを記録した

 2012年には、ウノウを買収してジンガジャパンを買収して創業者の山田進太郎氏(現メルカリ代表取締役社長)をゼネラルマネージャーに据えて日本進出を図るとともに、Zynga独自のゲームプラットフォーム「Zynga Platform」を立ち上げ、自らが主導するソーシャルゲームをもって“ゲームの黄金時代”を自称。その牽引役を担ったのが「FarmVille」を筆頭としたVilleシリーズだった。

 しかし、たびたび脆弱性やパフォーマンスの悪さを指摘されていたFlashに依存していたこと、当時勃興しつつあったiPhoneを筆頭としたスマートフォンへの対応が遅れたことなどから、その人気は急落。わずか数年で存在感を失う状況になっていた。現在、続編となる「Farmville 2」および「FarmVille 3」がモバイル向けに展開されており、こちらのサービスは今後も継続される。

 「FarmVille」の今後のスケジュールは11月17日で課金決済を終了し、12月31日をもってサービス終了となる。クレジットの返金は行なわず、12月31日までに使い切って欲しいとしている。なお、サービス終了までの時間を楽しいものとするため、今後新たなゲーム内アクティビティを実装するとしている。