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「ICT」×「eスポーツ」による地域社会への貢献をめざし、eスポーツ分野の新会社「NTTe-Sports」が1月31日設立

1月31日 設立予定

 東日本電信電話、エヌ・ティ・ティ・アド、西日本電信電話、NTTアーバンソリューションズ、スカパーJSAT、タイトーは、共同出資を行ない、eスポーツ分野における新会社「NTTe-Sports」を1月31日(予定)に設立する。

 現在、eスポーツ市場は急速な拡大傾向にあり、海外市場規模は約1,000億円(出典:米調査会社Newzoo[Global Esports Market Report 2019]<2019.9>)を突破し、国内市場も2022年には約100億円(出典:Gzブレイン「日本国内eスポーツ市場動向」<2018.12>)に達する見込みとなっている。2019年の茨城国体では文化プログラムに採用されたほか、経済効果や集客拡大等による地域活性化を期待し、自治体様等によるeスポーツのイベント誘致や主催も増加している。

 こうした中、NTT東日本は、高品質で安定した通信ネットワークやICT技術を軸に、NTTアドと連携し、eスポーツ施設やイベントにおけるICTソリューションの提供、イベントの企画運営支援等を2019年3月に開始。多種多様な事業者と連携しながら、自治体等の悩みや相談を真摯に受け止め、解決に尽力してきた。

 その過程で、eスポーツを通じた、「新たなつながりや体験」の創出・新しい文化や社会の創造・地域活性への貢献を果たすために、より幅広く、効率的かつ機動的に事業対応を進める必要性を実感したという。

 このような背景を踏まえ、eスポーツ分野に注力した新会社「NTTe-Sports」の設立が決定した。今後は、ICTの力と連携各社の力を掛け合わせることで、次世代eスポーツのトータルソリューションの提供やコミュニティの推進、地域社会と経済活性への貢献を実現していくとしている。

新会社「NTTe-Sports」の概要(予定を含む)

本社所在地: 東京都新宿区西新宿3-19-2 NTT東日本初台ビル社屋内
事業内容:eスポーツ関連設備の構築・運用等、人材教育サポートや動画コンテンツ等の配信サービスの運用等、イベントソリューション等の提供、自治体等と連携した地域活性化事業
資本金:3.0億円(資本準備金3.0億円)
株主:NTT東日本、NTTアド、NTT西日本、NTTアーバンソリューションズ、スカパーJSAT、タイトー
設立年月日:1月31日(予定)

各株主の主な役割(予定を含む)

・NTT東日本、NTT西日本

 ICT技術(高速大容量のネットワーク・ローカル5G 等)や局舎スペースの活用、地域密着型の営業体制など

・NTTアド

 ブランディング・広告、協賛営業・イベント企画支援など

・NTTアーバンソリューションズ

 街づくり支援・不動産アセットの活用など

・スカパーJSAT

 映像配信・コンテンツ制作、保有する通信衛星を活用した海外配信、メディア連携など

・タイトー

 大規模大会の企画・運営、街の活性化のためのエンタメコンテンツの提供、施設管理・運営など

主な事業内容

 高品質で安定した通信ネットワークやICT技術を軸に、以下の事業が展開される。

【施設構築・運営】
 未来技術を活用した先進的なeスポーツ施設を秋葉原UDX(東京都千代田区秋葉原)に開設。 コミュニティやプロ選手等を誘致し施設収益を確保するとともに、地域拠点とつなぎ、低コストで付加価値の高いイベント、サポートメニューの提供を目指す。開業時期は7月以降の予定。

【サポート(教育)】
 遠隔コーチングやバイタルデータ分析などの新たな付加価値を拡充し、人材教育サポートや動画コンテンツ等の配信サービスの運用、プロチーム、学校、福祉施設向け講座など教育カリキュラムを提供する。

【プラットフォーム】
 eスポーツの総合プラットフォームを構築し、イベント運営効率化やマッチング、動画コンテンツの配信などが予定されている。

【イベントソリューション】
 イベントの高付加価値化(遠隔実況、AI解説等)による先進的なエンターテイメントショーケースを提供し、将来的には各地を盛り上げるリーグの立ち上げを目指す。

【街の活性化コンサル】
 産業、観光、コミュニティ、教育、医療、福祉等分野でeスポーツを活用した街の活性化に向けたコンサルティングを実施し、自治体等と連携した地域活性化に貢献する。

今後の展開

 イベントソリューション事業の一手として、タイトーと連携し、国内最大級のアーケード版eスポーツ大会「闘神祭2020 -World Championship of ARCADE-」を共催する。NTTe-Sportsは、競技進行や会場に必須となるICTソリューションを提供しつつ、スカパーJSATのコンテンツ制作や映像配信に関するノウハウや資産を活用し、エンターテイメント性や配信面の強化・海外展開拡大等を見据えた企画運営にも協力する。

【「闘神祭2020 -World Championship of ARCADE-」について】

 「闘神祭」は、2015年度からタイトーにより開催されてきた、アーケードによるeスポーツの国内最大規模の大会。全国のゲームセンターで実施される店舗予選、エリア決勝大会を勝ち上がった代表者達で、人気アーケードゲームタイトルのNo.1プレーヤーを決定する。決勝大会会場では、最後の出場枠を賭けた「当日予選」の開催、メーカー公式物販コーナー、新作対戦ゲームの試遊などの催しも展開していく。

【店舗予選大会&エリア決勝】

日時:2019年12月7日~4月12日(予定)
会場:全国のゲームセンター

【全国決勝大会】

日時:5月16日・17日
会場:TFTホール(東京ビッグサイトTFTホール)東京都江東区有明3-6-11 東京ファッションタウンビル 西館

□URL
https://www.toushinsai.com/

 また、サポート(教育)事業においては、サードウェーブと連携し、高校などの教育機関に対するeスポーツの浸透を推進。サードウェーブの提供する「eスポーツ部発足支援プログラム」について共同で提供拡大を図る。また、競技指導者が不在でも学生の成長を支援できるような、ICTを活用した指導サポートを提供する予定。

エンドースメント

【クリーク・アンド・リバー】

 新会社の設立、心よりお祝い申し上げます。ご計画されている先進的なサービスが全国のゲームプレーヤーやファンに新しい体験として提供されることにより、貴社、そして市場がともに必ずや大発展していくものと信じております。私どもが展開するeスポーツ企業対抗戦にとっても多くの連携が生まれると期待しており、微力ながら当社も応援させていただきます。日本のeスポーツ市場拡大の拠点として貴社のますますのご発展を祈念いたしております。

【サードウェーブ】

 サードウェーブは、東日本電信電話様におけるNTTe-Sportsの設立、並びに弊社との協業を心より歓迎致します。弊社はeスポーツを文化とすべく、高校におけるeスポーツ部発足支援プログラムを展開しており、以前より協業のお話しをいただき進めてまいりました。新会社におけるICTを活用した競技指導のサービス展開、及び教育におけるサービス拡充に期待しております。今後一層、連携を強化し、「eスポーツの発展・普及」に努めたいと考えております。

【セガゲームス】

 「NTTe-Sports」の設立と数々の取り組みの発表を心より歓迎申し上げます。NTT東日本グループならではの高品質かつ安定した通信ネットワークとICT技術が、eスポーツを楽しむ全国のプレーヤーと観客、地域社会のために、どれほど洗練されたサービスと付加価値を産みだすことになるか、大いに期待しております。eスポーツは文化としても産業としても、まだ産声を上げたばかりです。今後、NTTe-Sports とともに日本のeスポーツ文化の定着と発展に寄与するため、取り組んでゆきたいと考えております。

【ブロードメディア】

 この度は、新会社ご設立の運びとなりましたことを、心からお祝い申しあげます。日本でもeスポーツ関連市場のさらなる成長が予想されるなか、新会社はまさに時宜にかなうものであり、今後のeスポーツの普及・発展に大きく貢献されることと確信しております。微力ながら弊社も、グループの事業として高校生向けにeスポーツコースを開講している強みを活かして、その一翼を担えるように努力してまいります。

【ライアットゲームズ】

 このたびNTT東日本様によるeスポーツ分野における新会社「NTTe-Sports」の設立を心より歓迎いたします。NTT東日本様には、リーグ・オブ・レジェンドの国内プロリーグ「LJL」へスポンサーをいただくなど、弊社の活動へのご理解やeスポーツへのかかわりを強く感じておりました。新会社設立を機に、ますますのeスポーツの発展をともに取り組めることと確信しております。

【独立行政法人 国立病院機構 八雲病院】

 北海道の八雲病院では、eスポーツが人気です! 子どもの頃から手足の筋肉が、だんだんと弱くなる病気の方々にとって、eスポーツの世界は、自分の力を発揮できる機会です。一般的なリアルスポーツだと、競い合ったり、協力して成果をわかち合うことも難しく、孤独を感じることもあるようです。でも、ゲームの世界なら努力が報われ、周囲から注目を浴びることも可能です。新会社NTTe-Sportsさまには、今後も安定した通信環境の整備をベースに、様々な違いを超えて、人とが繋がり、広がっていく機会の創造へご尽力いただきたいと思います。

【神戸大学eスポーツ研究会】

 eスポーツは年齢、性別、障がいの有無などの違いを超え、新たなスポーツ文化を生み出す可能性を持つと同時に、ゲーム依存などの懸念への配慮も必要としています。NTT東日本様はそのような視点に賛同し、神戸大学eスポーツ研究会のシンポジウム「若者とeスポーツ――健全な発展を考える」(2019年11月)で、デモンストレーション競技の運営・技術サポートを担当していただきました。公益性の高い通信インフラ事業を担うNTT東日本グループとして、新会社NTTe-Sportsさまがeスポーツの健全な発展を支えていかれることを期待します。