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最後の最後で劇的な結末が……日本選手権進出はこんぶ選手、クロ選手の2名に決定!
「スマッシュボール杯 スマブラSP 東日本リーグ Final ROUND」レポート
2019年4月28日 22:59
- 4月28日開催
- 会場:幕張メッセ
Nintendo Switch用アクションゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」を使用した公式リーグ戦、「スマッシュボール杯 スマブラSP 東日本リーグ Final ROUND」が、ニコニコ超会議実行委員会が主催する、ニコニコ超会議2019の超ゲームエリア(会場:幕張メッセ)にて、4月28日に開催された。
本大会は、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」(以下、「スマブラSP」)を使用した任天堂公式大会と、東京のコミュニティ大会の上位入賞選手たちによる公式リーグ戦で、全日程統一ルール(アイテムあり、1on1による総当たり戦、4戦先取で勝利)による東日本のプレーヤー最強決定戦の最終ラウンド。出場者の3名のうち、上位2名が5月11日に開催される日本選手権の参加権を得ることができる。
試合は、3選手が1勝1敗の3すくみで並び、わずか1試合の勝利差で決着がつく紙一重の大熱戦に。秘策を用意していた、こんぶ選手が1位で通過。クロ選手が2位で勝ち抜け、前ラウンドまで絶好調だったしゅーとん選手がまさかの敗退という、衝撃的な結末となった。
感覚派VS理論派VS超新星の対決は、この日のために秘策を練っていた超新星が主役に!
本大会に参加したプレーヤーは、こんぶ、ブルード、しゅーとん、クロ、たぬき、にゃんばんの合計6選手。1月26日の闘会議2019会場で開催された第1ラウンド、2月10日開催の第2ラウンド、3月23日開催の第3ラウンドで、それぞれ最下位になったプレーヤーから敗退となるルールを勝ち残り、最終ラウンドに出場したのは、「スマブラ界の超新星」こと、こんぶ選手、「理論派スマブラー」ことクロ選手、「ピクミン&オリマー使いの九州の王」こと、しゅーとん選手の3名だった。
過去の3ラウンドでは、しゅーとん選手がすべて1位通過で勝ち抜ける圧倒的な強さを見せており、迎えた最終戦でも当然ながら最も注目が集まるプレーヤーであった。試合前に公開された紹介映像では、「第3ラウンドまでずっと1位なので、最終戦も勝って日本選手権に進みたいです」「(4月18日に追加配信されたばかりの)新ファイターのジョーカーで、まだ相手が(対処法を)わからないうちに倒してしまおうかな……」などとコメントしており、かなりの自信を見せていた。
しゅーとん選手とは対称的に、「僕なんかは格下ですけど、足元をひっくり返すプレーをしていきたいと思います」と、やや控えめに語っていたのは、3人のなかで最も若い20歳のこんぶ選手。一方のクロ選手は、「多いときは1日に10時間プレーしています」「僕のプレーには派手さはない。しゅーとんは、すごい派手な感覚型のプレーヤーで、そういうのを飛び越えてくるわけですよ。(自分みたいに)ひとつずつちゃんとやっていく真面目な人もいるし、どちらもそれなりの強さがちゃんと評価されて、最後までどっちが強いのかがわからないのが、やっぱり面白いところだと思いますね」と話す、理論派にして努力家という、三者三様の個性的な面々が出揃った。
最初の試合は、フォックスを選択したクロ選手と、ロイを使用したこんぶ選手の対決。過去の対戦成績ではクロ選手が勝ち越していた本カードは、アイテムに頼らずに素早い動きからの連続攻撃で着実に相手にダメージを与えて吹っ飛ばすプレーが冴え渡った、クロ選手が4勝2敗で勝利した。
続くクロ選手VSしゅーとん選手との勝負では、初戦でしゅーとん選手がパルテナを選んで先勝すると、続く第2戦ではクロ選手がフォックスからゼロスーツサムスにキャラを変更して挑んだが、またも敗れて2連敗。すると、しゅーとん選手は第3戦に新キャラのジョーカーに変更して場内をわかせたが、ここでは敗れて2勝1敗にされてしまう。第4戦目ではパルテナに戻して勝利しリーチをかけると、第5戦では再びジョーカーに変更すると、最後の切り札を華麗に決めてとどめを刺し、4勝1敗で勝利した。そしてこの試合において、しゅーとん選手がジョーカーに変えて第3戦を落としたことで、最後に大きなドラマを演出することになろうとは、この時点ではおそらく誰も予想できたなかったことだろう。
最終戦となった、こんぶ選手VSしゅーとん選手の対決は、それぞれロイ、パルテナを選択してスタートすると、初戦をこんぶ選手が逆転勝ちを収めると、第2戦も勝って連勝。すると3戦目の序盤で、しゅーとん選手がまさかの復帰に失敗するミスもあり、こんぶ選手が3連勝。後がなくなったしゅーとん選手は、得意のピクミン&オリマーにキャラクターをスイッチして勝負を賭けたが、こんぶ選手の勢いをついに止めきれず、まさかのストレート負けに……。
この結果、3人の成績が1勝1敗の3すくみとなり、最終順位は各対戦で勝利した数によって決定することになり、1位通過は6試合を制したこんぶ、2位通過は5試合に勝利したクロ選手、そして本命と思われていたしゅーとん選手が、4勝でまさかの敗退に。クロ選手との勝負を、もしジョーカーを使って落としてなければ、勝利数でもイーブンになり順位決定戦に持ち込めるところだったが、たった1度の敗戦によって大きな代償を払うこととなってしまった。
ちなみに、こんぶ選手は対しゅーとん戦で、ロイが横方向に滑りながら最後の切り札を放つ、独自に編み出したテクニックを初めて披露し、初戦の逆転勝利につなげていたのも特筆に値する。この技は、さしもの解説のaMSa選手も知らなかった様子で、大いに驚いていた。
試合後、敗退が決まったしゅーとん選手は、こんぶ選手をハグを交わし健闘を称え合ったが、インタビューの際は開口一番、「泣きそうです……」と悔しさをあらわにするも、「クロ、こんぶ選手にはぜひ、akasa、ザクレイ選手を倒していただきたいです」とエールを送っていたのは本当に立派だった。
見事に1位通過を果たしたこんぶ選手は、「(しゅーとん選手は)最強のプレーヤーだと思っていたので、ぶっちゃけ負けると思っていました。ロイの(横滑りしながらの)最後の切り札は、今日のために誰にも絶対に言わないでおこうと、ずっと隠していました。東日本リーグのボスをいつか倒したいという夢が、最終ラウンドでかなったのでうれしいです。西日本のザクレイは最強過ぎて、しゅーとんだけしか倒せないと思っていましたが、そのしゅーとんを倒した責任があるので、ザクレイも倒したいです」と、まさにしてやったりの表情だった。
また、最後に結果を待つ立場だったクロ選手は、「最初はヒヤヒヤでしたが、しゅーとんが名実ともに世界一強いと思っていましたので、まさか負けるとは思っていませんでした。僕はしゅーとんにずっと負けっぱなしだったので、まだ実感がわかないですけど、次もまた勝ちにいきたい」と、力強くコメントしていた。
なお、こんぶ、クロ両選手は、西日本リーグを勝ち抜いたakasa、ザクレイ両選手と日本一の座を賭けて、5月11日開催の日本選手権で対戦することになる。