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バトルにストーリー、そして恋愛。「フリージング エクステンション」CBTレポート

漫画「フリージング」の魅力をすべて凝縮

2018年夏配信予定

料金:無料(アイテム課金制)

 クリーク・アンド・リバーが今夏配信を予定しているAndroid/iOS用RPG「フリージング エクステンション」のクローズドβテストが行なわれた。本作は、キルタイムコミュニケーションより刊行されている漫画「フリージング」を原作とする3D学園バトルロマンスRPG。原作単行本は日本・韓国で300万部を突破、また2011年と2013年にはTVアニメも放送され、多くのファンを持つ作品だ。

 そしてこのゲームでは、原作者の林 達永氏が直々にストーリーをリメイク。異次元の敵“ノヴァ”と人類の戦いを追体験できるだけでなく、キャラクターごとのオリジナルのストーリーや会話シーンも加わっている。

 クローズドβテストは6月29日から7月6日にかけて実施された。恐らく原作ファンを中心に多くの人がプレイしたことだろう。筆者も同じタイミングでテストに参加してみたので、そのプレイレポートをお届けする。

2Dと3D、2種類のキャラがとにかく動く!

 本作のストーリーは原作を再構成しつつも、基本設定や大筋の話の流れは原作に忠実に進行していく。プレーヤーは異次元の敵「ノヴァ」と戦い命を落としたレジェンドパンドラ「アオイ・カズハ」の弟となり、戦いに身を投じる。プレーヤーはノヴァと戦う驚異的な身体能力を持つパンドラの専属戦術アカデミー「ウェストゼネティックス」に入学し、多彩なキャラクターを出会うことになる。

 バトルは最大5人パーティを編成してのターン制RPGに仕上がっている。こちらのターンになったら自由にキャラクターを選択し、攻撃を繰り出していく。各キャラクターにはグー・チョキ・パーという3つの属性が設定されており、3すくみの関係になっているのも特徴だ。また画面下部には数字が表示されているが、これは固有スキルを使用できるまでのターン数を表している。数字がゼロになれば好きなタイミングでスキルを発動できるので、最後部にいるボスまで温存するなどのテクニックも重要になってくる。

 ストーリーとバトルの双方を体験して真っ先に見えてくる魅力が、2Dと3Dの2種類で表現されたキャラクターだ。会話シーンでは8頭身の2Dキャラクターが画面に登場し、クオリティの高いアニメーションで感情を表現している。一方のバトルシーンでは2頭身の3Dモデルを採用。頭身は低くても表情は細かく変化し、戦況に応じて服装まで変わっていく。

 キャラクタービジュアルの細かな変化はバトルシステムにも反映されている。本作には通常のヒットポイントへのダメージとは別に、コスチュームへ攻撃する「テクスチャーブレイク」が存在する。コスチュームにダメージを与え続けるとやがて服は破れ、より大きなダメージを与えられる。そして服が破れる瞬間は、2Dキャラクターのカットインが挿入される。2種類のビジュアルを巧みに使い分けて演出に幅を持たせているのは特筆に値するだろう。

 もうひとつ注目のシステムとして、ターンを重ねるごとに増えていく「フリージングゲージ」もある。このゲージが100%に達すると「フリージング」、「バースト」という2つの行動のいずれかを取れる。「フリージング」は敵の行動を一定時間止めるもので、一方の「バースト」は画面をタップした分だけ的に大ダメージを与えられるというもの。

 どちらも強力な行動であることに変わりはないが、「フリージング」はボスなど一部の敵に通じないケースもあるので注意したい。多数の敵を相手にするときは「フリージング」、1体のボスと戦う場合は「バースト」といった具合に使い分けると良さそうだ。

 なお、フリージングゲージの溜まった分は次の戦闘に持ち越せる。1回の戦闘で溜められるのは30%程度なので、難敵と戦う前にある程度溜めておくとより効率よく攻略できるだろう。

恋愛感情でさらに強く……独特の成長要素

 本作はRPGということで、レベルアップや装備品の変更といったキャラクターの成長要素は基本的に備わっている。そしてそれだけでは終わらず、「好感度モード」を通してキャラクターのステータスを底上げすることもできるのだ。

 「好感度モード」とはその名の通り、キャラクターひとりひとりと会話を交わして好感度を上げるモードのことだ。最初は「普通」の感情から始まり、「関心」、「好意」、「愛情」、「恋人」へと変化していく。段階を経るごとに、セリフや反応も変わってくるため、好きなキャラクターを育成する際の大きなモチベーションになるだろう。また会話の中に選択肢が発生するケースもあり、真面目なものからちょっとふざけたものまで多彩に用意されている。どの選択肢を選んでも上昇値に変化があるだけで下がることはないので、いろいろと試して反応を楽しむのも面白そうだ。

 この画面ではキャラクターを愛でる要素もひと通り集約されている。体をタップするだけでも個性豊かな反応を示してくれるし、コスチュームを変更することも可能だ。もっとも、クローズドβでは別の衣装を手に入れることは叶わなかったのだが……このあたりは正式サービス開始後の展開に期待したい。

 能力強化に役立つチャレンジモードにも触れておきたい。こちらはPVPランキング、マルチレイドなどのコンテンツが集約された場所で、ここには装備を獲得できる「アビス」、「聖痕のかけら」を獲得できる「ストラテジー」といったバトルモードも搭載されている。

 「聖痕」はキャラクターの体にはめ込むことで能力をアップすることが可能で、「ストラテジー」で集めた聖痕のかけらを融合させることで正式な装備アイテムへと変化する。各キャラクターは、自分のカラーに合った聖痕のみが装着可能。成長させたいキャラクターごとに、聖痕をしっかり集めていくことが重要だ。

 スマートフォン向けRPGのオーソドックスな作りを踏襲しつつも、バトルの演出、成長の観点ではオリジナリティも充分に見て取れる。特にキャラクターの表現は折り紙付きで、ここはぜひ、スクリーンショットではなく実際に動く姿を見てほしいところ。3Dモデルもシンプルな作りに見えて実に多彩な動きを見せてくれる。スタートは原作ファンを中心とした広がりになると思うが、コンテンツとしてどう成長していくか、楽しみに感じさせる作品だ。