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【特別企画】まもなくサービス終了! Wii「バーチャルコンソールアーケード」のススメ

バンダイナムコエンターテインメントのレアなアーケードゲーム10選を紹介

3月27日4時59分以降ポイント追加不可

 任天堂のWiiのゲーム配信サービス「Wiiショッピングチャンネル」が、2019年1月31日14時59分に終了する。それを受け、DLソフトを購入するのためのWiiポイント残高の追加が、この2018年3月27日の4時59分で終了し、以降はWiiポイント残高分以外の新規購入が実質不可能となる。

 Wiiが発売された2006年12月2日からサービスが開始され、過去に発売されたゲームのタイトルを完全移植した「バーチャルコンソール」(以下、VCと略)を発売当日より配信。またダウンロード専用タイトル群「Wiiウェア」も2008年から配信され、2018年2月22日現在、前者は653タイトル、後者は169タイトルが配信中だ。前者は、任天堂のみならず、他社ハードのレトロゲームを1つのハードでプレイできるのも魅力で、中には実機では入手困難なレアソフトもラインナップされ、配信を楽しみにしていた人も多いのではなかろうか。

VCは9ハードで、653タイトルが販売中。このWiiだけに配信されているものも多い

 そんな中で、筆者を含め一部のレトロなアーケードゲームファンに愛されているのが、バンダイナムコエンターテインメントが配信する、旧ナムコブランド(以下、ナムコと略)の「バーチャルコンソールアーケード」(以下、VCACと略)のタイトルだ。

 同社が過去にリリースしたアーケードゲームの名作は、現在までに様々な移植版や「ナムコミュージアム」シリーズなどでプレイできたものの、このVCACでは、そこにはあまりラインナップされた機会のない、資料的にも価値のある隠れた名作が数多く揃っている。今回、「Wiiショッピングチャンネル」の終了前に、筆者が(自腹で買って)独断で薦める、一度は遊んでみてほしい同社の10タイトルをピックアップし、その内容などをお届けしていきたい。

Wiiポイントは「ニンテンドープリペイドカード」かクレジットカードで購入できる
現在はやはりこのVCでしか遊べないようなタイトルが人気を集めているようだ

Wii&Wii Uでプレイできる、貴重なアーケードゲームの数々

 アーケードゲームのVCは、Wii発売から3年後の2009年に満を持して配信され、ファンを大いに喜ばせた。現状はWiiのみのリリースなのでで、ハードウェアの価値も高めている。もちろんWiiと互換のあるWii Uでも購入、プレイが可能で、HDMI出力も可能だが、解像度は480i/pでの出力となる。

 各社タイトルでボタン設定などに若干の違いはあるものの、通常はボタンでクレジットを投入してゲームスタートするという仕様は同じだ。ニンテンドー3DS以降のVCのように「まるごとバックアップ」の機能はないが、HOMEボタンでゲームを終了させることでゲームがレジュームされ、気軽に中断や再開が可能なので、コンティニューがあるタイトルなら、当時見られなかったエンディングを見ることができるかもしれない。

 今回ピックアップしているのは、これまで家庭用ゲーム機に移植された機会のないもしくは移植された機会が少ない10タイトルだ。かなりマニアックなものもあるが、そういうタイトルこそ価値があると筆者個人的には思うので、ぜひ参考にしてみてほしい。価格は全て823ポイント(=円、税込)。現在配信中ではあるものの、何らかの理由によりサービス終了前に配信が終了してしまう可能性もあるのでご注意を。

Wiiチャンネルに揃えて並べたいバーチャルコンソルのタイトル群
ゲーム開始前やリセット時は設定画面が表示され、難易度や操作設定を変更できる

ニューマンアスレチックス

個性あふれる超人達が繰り広げる、常識はずれのスポーツアクション

・ジャンル:アクション

・配信日:2009年4月28日

・発売年:1993年

・対応コントローラー:Wiiリモコン、クラシックコントローラー

・必要ブロック数:63ブロック

 '80年代に流行ったボタン連打系のスポーツゲームを、'90年代当時のセンスでアレンジしたアクションゲーム。「ニューマン」と呼ばれる超人達が、ドラッグレースの車と併走する短距離走「TURBO DASH」、やり投げの感覚でミサイルをぶん投げる「MISSILE TOSS」、駅に走り込んでくる特急列車を止める「VS.EXPRESS」など、計8種目の人間離れした競技に挑んでいく。ぶっ飛んだ競技と派手な演出が楽しく、当時のクラブシーンを意識したテクノサウンドがそれを盛り上げている。

 本作も家庭用ゲーム機ではこのVCACで初めて移植された。Wiiリモコンでもクラシックコントローラーでもプレイできるが、これらでボタン連打系の競技で記録を出すのは少々難しい。そんなときのために、Wiiリモコンのモーションセンサーを使って、Wiiリモコンを振ることがボタン連打の代わりになるという設定も用意されている。最大4人で同時プレイができるので、パーティーゲームとしても楽しめそうだ。

【ニューマンアスレチックス】
キャラクターは4人は見た目は個性的だが、性能に違いはない。1Pキャラのシャロンの爆発ミス時は必見!

リブルラブル

リブルとラブルが囲んでバシシ! クラシックコントローラーの操作が快適

・ジャンル:アクション

・配信日:2009年11月17日

・発売年:1983年

・対応コントローラー:クラシックコントローラー

・必要ブロック数:24ブロック

 1983年にリリースされた、2本のジョイスティックでプレイする独創的なアクションゲーム。プレイヤーキャラクターは、左右に向いた矢印のような「リブル」と「ラブル」。その間にはラインがあり、ステージに打ち込まれた杭を上手く使って、歩くキノコの「マシュリン」を囲って「バシシ」することでステージクリアとなる。各ステージには宝箱が隠されていて、それを探すのもゲームの楽しみの一つで、宝箱から飛び出す妖精を全てバシシできれば、ボーナスステージにチャレンジできる。

 移植版はPCでいくつか発売されたが、家庭用ゲーム機で発売されたのは1994年のスーパーファミコン版のみ。当時のファンの誰もが認める名作ながら「ナムコミュージアム」には収録されておらず、このVCACでの配信はファン待望の出来事となった。クラシックコントローラーを使うことで、オリジナルに近い感覚でプレイできるのも嬉しいところだ。

【リブルラブル】
宝箱に入っている妖精を6匹バシシすると「奇跡」が起こり、ボーナスステージになる

メルヘンメイズ

兎を追って入り込んだ鏡の世界は危険がいっぱい

・ジャンル:アクション

・配信日:2009年9月29日

・発売年:1988年

・対応コントローラー:Wiiリモコン、クラシックコントローラー

・必要ブロック数:31ブロック

 「鏡の国のアリス」をモチーフとしたアクションゲームで、当時のナムコを象徴するような、ドット絵の可愛らしいキャラクターが印象的なタイトル。主人公のアリスがシャボン玉を使って敵を倒しながら空中に浮いた足場を進み、最後はボスと対決する。シャボン玉は連射と溜め撃ちができ、シューティングゲームのような感覚もある。

 アリスは原則として敵や弾に当たってもはじき飛ばされるだけで、足場から落ちない限りミスにならないという、独自のルールを採用している。特徴的な斜め見下ろし型の画面は、1990年にPCエンジンに移植されたときは縦スクロールになってしまい、筆者を含め残念な気持ちになった人は多いはず。もちろんこのVCAC版はアーケード版の完全移植なので心配はない。また見た目の割にかなり難しいゲームだということもお知らせしておきたい。

【メルヘンメイズ】
視点が斜めなのでジャンプのタイミングが結構難しい。影を見るのがコツだ

超絶倫人ベラボーマン

巨大な悪に挑むベラボーマンの活躍を、Wii独自の操作で楽しめる

・ジャンル:アクション

・配信日:2009年10月6日

・発売年:1988年

・対応コントローラー:Wiiリモコン、クラシックコントローラー

・必要ブロック数:32ブロック

 宇宙人に力を与えられた平凡なサラリーマンがヒーローに変身して、悪の天才科学者と戦うという、昭和の特撮番組のようなストーリーが展開する、横スクロールタイプのアクションゲーム。ナンセンスかつ、要所に見られるぶっ飛んだセンスの設定やキャラクターデザインはかなりクセが強めだ。

 主人公のベラボーマンは、ボタンを押す強さでジャンプの高さや攻撃が3段階に変わるという、これまたクセの強い操作系で、このVCAC版は対戦格闘ゲームのように、それぞれの段階がクラシックコントローラーのボタンにアサインされた設定が用意されている(ボタンを押した長さで変わる操作もある)。ハード性能に合わせてアレンジ移植されたPCエンジン版もこのVCでリリースされているので、購入するときは確認しておこう。

【超絶倫人ベラボーマン】
通常はジャンプアクションだが、水中シーンではシューティングが展開する

爆突機銃艇

「バラデューク」の続編としてリリースされた、レアなシューティング

・ジャンル:シューティング

・配信日:2009年10月13日

・発売年:1988年

・対応コントローラー:Wiiリモコン、クラシックコントローラー

・必要ブロック数:28ブロック

 SFホラーの不気味なグラフィックが好評だったアクションシューティング「バラデューク」の続編にあたる作品。前作同様、宇宙辺境警備隊に所属する黄色いスーツを着た主人公「ファイター」が登場。凶悪宇宙生命体「オクティ族」を倒し、友好生物「パケット」を救出していくという要素は前作から引き継いでいるものの、よりシューティング色が濃くなり、画面右方向へとスクロールするステージを右へと撃ちながら進んでいくという内容となっている。

 ファイターが乗る「機銃艇」の登場や、プレイヤーと共に戦うようになったパケットなどのシステムもシューティング的である。「バラデューク」と比較するとかなりマイナーでやや淡白な内容ながら、移植されるのはこのVCACが初めてであり、タイトルとしては非常に貴重だ。Wiiメニューで前作と並べてみるのも面白いかもしれない。

【爆突機銃艇】
デフォルト設定ではプレイヤーは1人なので、やられると即ゲームオーバーだ。最大5人まで設定可能