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インティ・クリエイツ、創立20周年イベントで「ブラスターマスターゼロ」など発表

あの「超惑星戦記メタファイト」が復活!「ガンヴォルト 爪」DLC配信決定

11月5日 開催

会場:千葉県市川市文化会館

同社もある本八幡の市川市文化会館で開催された「INTI CREATES FAN FESTA」
代表取締役社長の會津卓也氏は「長いようで短い……いや、短いようで長い20年でした」

 「ロックマン」シリーズの制作をはじめ、「蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト」シリーズ、「ぎゃる がん」シリーズなどを手がけるインティ・クリエイツが5月8日で創立20周年迎えたことを記念したイベント「INTI CREATES FAN FESTA 20th Anniversary」を同社が居を構える千葉県本八幡の市川市文化会館で開催された。

 ひときわ大きな大ホールでは声優陣などを招いてのイベントが開催され、物販コーナーや、この日発表された新作の試遊コーナーがいち早く用意されるなど、至れり尽くせりのイベントとなった。来場者も非常に多彩で、コスプレをした海外からの来場者と思われる方を初め、かなりコアなファンが集まっていた。「Mighty No.9」や「ガンヴォルト」シリーズは海外のファンも多いことから幅広いファン層が集まったようだ。

 大ホールでのイベントは、オープニング「20周年記念ステージ」で幕を開けた。これまで手がけてきたタイトルをムービーで一気に振り返ると共に、登壇した同社代表取締役社長の會津卓也氏は「長いようで短い……いや、短いようで長い20年でした」とコメント。まずは創業メンバーの取締役副社長の津田祥寿ディレクターと取締役の山田一法サウンドプロデューサー、ゲストに同社タイトルに多数出演してきた高木渉さんと創業当時の「ガンバイク」制作を振り返った。

 当初「ガンバイク」では高木渉さん以外の声優の方も検討されていたが、「熱い声が欲しかった」と言うことから高木さんが起用された。実は「ガンバイク」制作以前、山田氏がカプコンにいた当初から、高木さんの劇団の演劇を見に行っていたことから繋がりはあったという。

 「主人公キャラクターや敵ボスキャラクターなどたくさん演じてもらったが、それぞれどのように演じ分けているのか?」と會津氏に問われた高木さんは「変わったことはしていない。役をいただいたとき、そのキャラクターの気持ちになって声を入れるようしている」と語った。

 現在、高木さんは発売が間近に迫っている「デジモンユニバース アプリモンスターズ」(バンダイナムコエンターテインメント)にも出演しており、こちらはアニメとゲーム、玩具など各メディア横断で出演しているという。1番初めに収録が行なわれ、かなりの音声が使用されたという。

 ステージでは、創業当初の制作現場の雰囲気を知ることができる熱い逸話も公開され、笑いの絶えないステージとなった。

津田祥寿ディレクター
山田一法サウンドプロデューサー
「ガンバイク」をはじめ、これまで手がけてきた各種タイトルの資料も公開しながら高木渉さんと当時を振り返った。右下の写真は、高木さんも出演している最新作「デジモンユニバース アプリモンスターズ」
物販コーナーも用意され、来場者が列をなしていた。一部売り切れるグッズも!

「蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト 爪(ソウ)」DLC配信決定!

「蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト 爪(ソウ)」のステージでは、ハロウィン用の画像も公開

 「蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト 爪(ソウ)」のステージでは石原朋典さん(テセオ役)と榎吉麻弥さん(ジブリール役)がゲストとして呼び込まれた。

 榎吉さんは当初「(台本に)台詞とシーンの様子が描かれているのですが、できあがりが想像できませんでした。初めて完成したのを見て『すごく動くんだ!』と驚きました」とコメント。ジブリールを演じるにあたっては「大人っぽい役が多いので、幼女と言うことで不安でした。ジブリールの説明に『声はかわいいが台詞はワル』と書かれてて、想像しながら演じました」という。

 石原さんはゲームの印象について「(ゲームをプレイする中で)アクションの中でストーリーが進展するので、1本の映画を見ているようで(プレイする)充実感がありました」と絶賛。ただ自身の役“テセオ”については「体験会の感想を読んでいたら『うざい』って言われてて、どうしようと思いました(笑)」とコメント。これに會津氏は「でもだんだんと人気が出てきたんです。それは、かわいらしい声で演じていただいたからだと思う」とフォロー。

 さらに石原さんは、テセオを演じるにあたって「ネットスラングが多くて、アクセントに気をつけました。でも台詞に『ww(わらわら)』が多すぎて……しまいにはそれしかなかったり(笑)。苦労しました」とぽろり。

 そしてトークショーの後に會津氏が、「『ガンヴォルト 爪(ソウ)』のキャラクターで1作目のボスと戦いたいですか?」と客席に語りかけ、開発中のスペシャルロムを大画面に映し出した。公開されたのはダウンロードコンテンツとして提供予定の「追加ミッションパック」で、前述の通り、アキュラで「ガンヴォルト」に登場するボス(7宝剣)と戦うことができるというスペシャルミッションだ。

 収録されるのは、ボス戦を含む高難度の新規マップで、ラストには前作のボス“7宝剣”が登場する。第1弾は「メラク/カレラ ボスパック」で、以降も複数のパックが準備中となっている。開発進行度が高いものから順次配信されるようだ。イベント会場では、来場者から見たいボスの名前を募集し、即興で津田ディレクターがプレイ。敵にやられると会場からは落胆のため息が聞こえるなどかなり厳しい環境でのプレイだったが、ラスト勝利すると大きな拍手で迎えられた。

 気になる配信時期だが、津田ディレクターは「今は鋭意制作中」と明かさなかった。これを受けて會津氏は「20周年記念イベントなので、はっきり言いたかったが、ふわっとした感じになってすいません。でもなるべく早くリリースできるよう、津田の尻をたたきがんばります」とコメントした。

【スクリーンショット】
追加ダウンロードコンテンツとして配信が予定されている「追加ミッションパック」。第1弾は「メラク/カレラ ボスパック」。左が「アキュラ vs イオタ」で、右が「アキュラ vs メラク」
開発中のスペシャルロムで津田ディレクターがプレイしてみせた

「超惑星戦記メタファイト」復活! 「ブラスターマスターゼロ」発売決定

名作アクションとして誉れ高い「超惑星戦記メタファイト」がインティ・クリエイツの手によりどのように蘇るのか?

 イベントラストは「未来の話」として現在制作中の新作タイトルが公開された。

 発表されたのはニンテンドー3DS用アクション「ブラスターマスターゼロ」。1988年にサン電子の「サンソフト」ブランドからファミリーコンピュータ用タイトルとしてりリースされた傑作アクション「超惑星戦記メタファイト」のライセンスを受け、「メタファイト」の海外展開時の名称だった「ブラスターマスター」を冠した完全新作として制作が進行中。サン電子のお膝元となる名古屋スタジオで開発されている。

 プレーヤーはジェイソン・フラドニックとして万能戦闘車両「ソフィア-III」に乗り込み冒険に出る。縦横スクロールのステージを基本に、ダンジョン内には見下ろし型のフィールドもあり、多彩なアクションが楽しめる。通常は「ソフィア-III」で行動するが、ジェイソンとして車外に出てのアクションも用意されている。ただ、ジェイソンは人間であるだけに「スペランカー」なみにひ弱で、少し高いところから落ちるとミスとなってしまう。

 グラフィックス的にはファミコンの8bitテイストをベースとしながらも、3DSということもあり深く美しいグラフィックスを実現。何よりもアクションが実にファミコンっぽく、アクションゲームファンにはたまらない仕上がりになっている。「ブラスターマスターゼロ」では縦横撃ちのほか「メタファイト」ではできなかった斜め撃ちを取り入れることで戦略性を向上。「ソフィア-III」の慣性のある独特の動きも実にファミコンっぽい。さらに水中では動作が鈍くなり、「ソフィア-III」から外に出てジェイソンとして行動した方が有利になるなど

 こうしたアクション要素だけでなく、攻撃手段としてのガンのレベルを切り替えながら戦うことで有利になるなど戦略性も高い。ガンレベルによって弾が貫通したり、弾数が増えるなどの特徴が変わる上に、敵によって向き不向きのレベルが存在し、これらを探っていく楽しさもある。これら通常の攻撃手段の他にも、様々なサブウエポンが用意されている。

 「ブラスターマスターゼロ」は、ニンテンドーeショップ専売タイトルで、2017年春の発売を目指している。

「ブラスターマスターゼロ」を手がける西沢氏がプレゼンテーション
2017年春配信予定。西沢氏は「梅雨入りまでは春」とコメントすると會津氏は「それは初夏だろ!(笑)」と突っ込んでいた
昔懐かしい「超惑星戦記メタファイト」
昔のアクションのテイストや戦略性を大切にしながら、現在の3DS用タイトルとして練り上げられている「ブラスターマスターゼロ」
【スクリーンショット】