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「Sudden Strike 4」、伝説のミリタリーRTSが超絶進化してカムバック!

戦場全体の描写や戦車の跳弾表現、跨乗表現にもうメロメロ

8月17日~21日開催

会場:Koln Messe

T-34がお出迎え

 「Sudden Strike」シリーズを知っているゲームファンは、まず例外なくコアなPCゲーマーだろう。シリーズが誕生したのはリアルタイムストラテジー全盛期の2000年、ロシアのゲームデベロッパーFireglow Gamesが手がけ、ドイツのパブリッシャーCDV Software Entertainmentより発売された。日本でもズーより日本語版が発売されたため、当時遊んだという方も多いのではないだろうか。

 ゲームと言えば日本か欧米という時代に、ロシアから生まれたミリタリーRTSに胸を躍らせたゲームファンも少なくなかったはずだ。シリーズはRTSの斜陽化に歩調を合わせて衰退を続け、2007年にリリースされた「Sudden Strike 3」を最後にシリーズが終了している。その「Sudden Strike」が10年振りに帰って来たのだ!

【Sudden Strike 4 - Teaser (EU)】

Kalypso Media「Sudden Strike 4」コーナー

 デベロッパーはロシアのFireglow Gamesから、ハンガリーのKite Gamesに変わり、パブリッシャーもCDVから同じドイツのパブリッシャーKalypso Mediaに変わっていたが、トレーラーで見た限りではゲーム性は「Sudden Strike」そのままだった。今回gamescomでブース出展していることを知り、喜び勇んで取材を申し込んだところ、「事前にアポイントがないとダメだ」と拒絶されたが、それぐらいでは往年のPCゲーマーはめげない。取材の合間を縫ってKalypso Mediaブースに赴き、一般のゲームファンに混じって列に並び、待ってるだけだと退屈なので客寄せに展示されているT-34-85の写真を撮るなどしてようやく試遊の機会を得ることができた。

 余談だが、「Sudden Strike」シリーズが消えた理由は、RTSが衰退したからというだけでなく、当時トレンドのひとつだったグラフィックスの3D化の波にもまれ、3D化に見事に失敗し、肝心のゲームファンからそっぽを向かれてしまったことが原因だと思っている。前作「Sudden Strike 3」はまさにその代表格だと思うし、「Age of Mythology」や「エンパイア・アースII」など、この時期はまさに3D化を目指したRTSの墓場だった。この焦土の中から「Warcraft III」などいくつかの傑作が生き残り、「League of Legends」や「Dota」へと繋がっていくのは、ゲーム史の中でも大変興味深い風景のひとつだ。

 この「RTS 3Dグラフィックス化で死屍累々事件」からゲーム業界が学んだことは、“3Dグラフィックスにしたからおもしろくなるわけではない”という単純な事実だ。当時は単純にグラフィックスを3D化しただけで、3D化そのものが目的だったため、グラフィックス、ゲーム性、演出、あらゆる面が前作より劣化しただけに終わってしまった。

 果たして「Sudden Strike 4」がどうだったかというと、ミリタリーファン、戦車ファンは感涙すべき内容に仕上がっていた。10年分の進化を遂げた3Dグラフィックス表現によってフォトリアルなレベルまでグラフィックスが進化している。木々の揺れ、火災の黒煙の上がり方、戦車によって蹂躙される畑の描写、凄まじい爆撃の表現など、3D化した意味がある内容になっている。

 それでいて、戦車や突撃砲の射撃や、歩兵の銃撃などは砲弾の軌跡が見えるというゲーム的な表現はそのままで、戦車の砲塔に弾かれた跳弾が明後日の方向に飛ぶところまでも表現されている。

 個人的にとりわけ感動したのは、ゲームの主役である戦車回りの表現だ。先述した跳弾表現に加えて、主砲弾を発射した直後の反動もリアルに表現され、かつ戦車に随伴する歩兵が戦車に搭乗する戦車跨乗(タンクデサント)表現も丁寧に描かれており、風景そのものがまさに絵になる。戦車跨乗状態からの展開もワンキーで行なえるため、ついつい利用したくなる。

 ゲーム性としては「Sudden Strike」シリーズそのままで、与えられた舞台を操作して与えられたミッションを遂行していく。シナリオによっては途中で増援が現われたり、爆撃を受けたりなどの急展開もあるが、基本は理詰めのストラテジーゲームだ。

【スクリーンショット】

 今回の試遊では、ドイツ軍のスターリングラードの攻防戦と、連合軍のバルジの戦いの2つのバトルが体験できた。

 スターリングラードの攻防戦は、機甲部隊が与えられ、抵抗を続けるソ連兵を突破し、ヴォルガ川を目指す。部隊は歩兵数部隊と装甲車、三号戦車、三号突撃砲など、後方には補給車両オペルブリッツと、修理車両Sd.Kfz 7が控えている。少しずつ前進しながら戦車戦を展開し、一戦終わる毎にオペルブリッツとSd.Kfz 7を前線に走らせて小まめに補給や修理を行なっていく。「ガンガン前進してバンバン撃ってやっつければいいわけ!」といったゲーム性の「World of Tanks」世代のゲームファンには信じられないかもしれないが、この面倒くささが「Sudden Strike」だ。

 本当はもっと面倒くさくて、偵察兵だけを先行させて地雷を除去したり、対戦車兵の位置を把握しておいて、歩兵だけが進める道を進んで側面から攻めたりなど、1マップを攻略するのに何時間もかかる。しかしこの手応えは確かに「Sudden Strike」だ。

 バルジの戦いの方は、少数の歩兵部隊のみを操作し、本部から与えられた指示に従って、偵察行為を行なったり、拠点を守ったり、撤退して敵を引き込んだりなど、ビギナーでも比較的遊びやすい内容になっていた。

 今回は選択できなかったもののソ連キャンペーンとマルチプレイが別に存在し、数カ月にわたってたっぷり楽しめる模様だ。「Sudden Strike 4」は伝統のPC版(Windows、Mac Linux)に加えて、PS4版も発売される。PC版、PS4版共に日本での展開については未定ということだったが、ぜひ日本語版でじっくり遊びたいタイトルだ。発売時期は2017年春を予定。日本語版の発表を期待したいところだ。

【スターリングラードの攻防戦】

【バルジの戦い】