吸血鬼に協力して立ち向かえ！　「Redfall」、マルチプレイ体験レポート

　ゼニマックス・アジアは5月2日にXbox Series X/S/PC向けオープンワールドFPS「Redfall」を発売した。本作のテーマは、“吸血鬼”。マサチューセッツ州の島にある街、レッドフォールは突如として吸血鬼の襲撃を受けた。街は吸血鬼とその信者に支配されてしまった。

　プレーヤーは4人のキャラクターから1人を選び、レッドフォールを探索し街を支配した勢力と戦っていく。本作はオープンワールドFPSであり、探索ルートはかなり自由度がある。敵に捕らわれた人を助けたり、建物内をたっぷり探索したり自由度が高いところが本作のウリだ。

　そして「Redfall」の大きな魅力の1つが“協力プレイ”である。最大4人で力を合わせてプレイできるのだ。今回は発売に先がけ、序盤をGAME Watch編集部の屋敷とプレイしてみた。キャラクターの掛け合いなど協力プレイならではの要素も楽しめた。その感想を語っていきたい。なおゲームの基本要素はファーストインプレッションで語っているので併せて読んで欲しい。

協力プレイの心強さ！　キャラクター同市の掛け合いも楽しい

　「Redfall」では4人のキャラクターが街を救うために活躍する。野心的な発明家でもある男性「デヴィンダー」と、医用生体工学を学んでいた女性の「レイラ」、スナイパーとして民間軍事会社で働く「ジェイコブ」、ロボット技術と救護のエキスパートの「レミ」。プレーヤーは4人の内から1人を選んでプレイしていく。

　各キャラクターは特殊能力を持っているが、スタート直後では使えない。今回はレイラでプレイを開始した。彼女は異変を感じた島の住民と共に船で脱出しようとしたが、彼等の魔術のためか海が固形物となり、襲撃を受け、船の乗員は殺されてしまう。生き残ったレイラは、周囲を監視している吸血鬼の手下達と戦いつつ、彼等が占拠しようとする消防署を救う。

レッドフォール序盤のマップ。ここからさらに他のマップへと繋がっていく

船で脱出しようとしたレイラ達だったが、仲間を残して乗員は皆殺しに

どんな魔術か海が固形化し、船は座礁している

　消防署には吸血鬼の追跡を逃れた人が数人集まっており、レイラ達はここを第1の拠点として、周囲の探索、吸血鬼達との戦いを開始することとなる。消防署から出たとたん、他の場所から調査に来たであろうヘリコプターが墜落。まともな助けは期待できない状況の中、レイラ達は消防署から外へと踏み出す……。

　本作はゲームの最初から協力プレイが可能だ。今回はSteam版をプレイしたが、Steamでフレンドになっており、ゲームを起動しているとフレンドリストに候補が出て誘うことができる。Steamのボイスチャット機能を使って、スムーズに協力プレイが楽しめた。

　面白いのはやはりプレーヤーごとの「ペースの違い」だろう。筆者はどのゲームでもわりとゆっくり進み、隅々まで探索するのだが、屋敷はガンガン進む。通常の歩行もスティック押し込みの走り移動で、筆者はかなり頑張って走ってついていくこととなった。それでいながら敵の背後をつくときはしゃがみ移動によるステルス移動を使いこなす。射撃も的確でかなり心強かった。

ゲームは最初から協力プレイが可能

屋敷はプレイがうまくガンガン進む。筆者は頑張ってついていく

2人で協力し、ガンガン敵を倒して進む

　本作は複数の敵と戦う場合が多い。この時単純にこちらが2人というのは強い。敵はこちらを包囲するように動くが、屋敷が先陣を切ってくれるため、筆者の前には無防備な姿をさらすのだ。カバーを意識して動くこと自体が楽しく、協力プレイの面白さを感じた。

　また、どこに行くか、どのルートから進むか相談できるのも良い。本作では目的地に進むのにも複数のルートがあり、先行する仲間について行くのも良いし、各人がそれぞれ進むのも良い。敵がもう一人におびき寄せられて、こちらからは背後をとれたり、逆に逃げているときに後ろをカバーしてもらえたりと連携は楽しかった。

　アイテムは基本的に1人が取るとその場にはなくなってしまうが、弾薬は所持数上限以上に頻繁にドロップされるし、回復アイテムも頻繁に入手できるしで2人だとリソースが足りなくなるとは感じなかった。また、味方に近づくことでの回復も可能だ。

敵に占拠された消防署を開放する

地下には吸血鬼が。常人とは比べものにならないスピードで襲いかかってくる

杭で戸と目を刺すことで吸血鬼は灰になる

　「Redfall」の大きな特徴として「しゃべる」というのがある。特にレイラはちょっと皮肉屋だが基本的に明るい性格で、度々独り言を言う。本作は吹き替え音声が収録されており、レイラのフレンドリーな感じの独白は聞いてて面白い。吸血鬼達に支配されている街という絶望的な状況にもへこたれず、前向きに戦おうという気持ちが感じられる。

　そして協力プレイの時は2人が掛け合いをするのだ。今回、屋敷はカラスを連れたスナイパー「ジェイコブ」でプレイしたのだが、冷静沈着なジェイコブと、学生のレイラが言葉を交わす様子が見られた。当たらし場所にたどり着いたり、イベントがあると掛け合いが発生するようだ。これはシングルプレイでは体験できない要素だろう。また、協力プレイだとカットシーンでも2人が映し出される。

協力プレイだとカットシーンにも仲間が入る。右が屋敷のジェイコブ

消防署を出て広大なフィールドを探索

一緒にミッションをクリアすることで信頼度が上がる

探索中キャラクター同士が会話をはじめる

　今回はあくまで序盤の短い時間に一緒にプレイしただけだが、「Redfall」の協力プレイの面白さはある程度お互いのキャラクターが成長したときだろう。レイラは超能力をイメージで使いこなす。傘のイメージで敵の弾を防ぎ、エレベーターのイメージで乗ったキャラクターを上に大きくジャンプさせる。ジェイコブはカラスでの遠距離攻撃や、不思議なスナイパーライフルを呼び出す援護に秀でたキャラクターだ。

　これらのスキルが育ったとき、どのような連携ができるのか楽しみだ。スキルの中には仲間を助ける効果の強いものもあり、連携を前提としたキャラクタービルドも面白そうである。今回はあくまで序盤を体験しただけだ。「Redfall」はやはりストーリーとホラーな雰囲気に魅力がある。ゲームをしっかり遊んで、また協力プレイを進めてみたい。

2人で探索を進めていく

セーフは薄を確保するため、襲いかかってくる敵と戦う

仲間が電源を復旧している間、建物を守る

レイラの最初の能力は傘をイメージした念力で敵の弾を防ぐ

レベルを上げ、スキルツリーを育てていく