インタビュー
【E3 2013】地球最強のレースゲーム「Forza Motorsport 5」プレビュー
クラウドプレイについて
(2013/6/16 04:00)
クラウドプレイについて
ここが「Forza 5」がレースゲームとしてもっとも進化している部分だ。クラウドサーバーはWindows Azule、AIの研究開発はMicrosoft Researchと、Microsoftの総力を挙げて取り組んでいる部分でもある。
具体的に何ができるかというと、プレーヤーの分身であるDrivatar(ドライバター、Driver+Avatar)をクラウド上に作成し、レースを走る度に、そのレース特性がクラウド上にアップされ、そのDrivatarを使って、自分がゲームをプレイしていない間もレースに参加させることができ、次回ログイン時にその間のお金を受け取ることができるというもの。
というと、寝てる間に楽に稼げるレースゲームという見方をしてしまいがちだが、実際そういう側面がないとは言えないにしても、彼らの真の狙いはオンラインプレイの活性化にある。発想としては、Electronic Artsが「Need for Speed」シリーズで採用しているオートログ機能に近く、自分が不在の間も、自分のドライビング特性を備えたAIを、フレンドのレースに参戦させることができる。しかもゴーストカーでは無く、当たり判定を備えたAIとしてだ。
しかも、このAIはプレーヤーが走るたびに、走りのクセを学び、アクセルやブレーキの使い方、カーブの攻め方、ライバルカーの抜き方に至るまですべて習得し、自らの立派な分身がクラウド上に生み出される。これにより「Forza 5」では、自分自身がリアルタイムでオンラインマルチプレイを楽しむだけで無く、自分やフレンドがオフラインの間も、そのAIを使って仮想的なマルチプレイがいつでも楽しめることになる。非同期でのオンラインプレイが常に楽しめるため、コミュニティが一層活発になりそうだ。
その一方で、自らの優れた特性を引き継いだAIがクラウド上に作成できるということは、よりよいレースをしようという大きなモチベーションにもなる。実機デモでは、他の開発スタッフのAIと一緒にレースをしていたが、コース取りやブレーキングなどはいかにも人間くさく、気の合う仲間のAIで埋めて走ったらかなりおもしろいだろうなと思った。ここはまだ試遊プレイでは試せていない部分なので、実際に試せる日が楽しみだ。
なお、マルチプレイについては、ファーストでフェアなスマートマッチングプレイを実現するとだけ情報を公開しており、詳細については夏以降に発表するとしている。
ユーザーインターフェイスについて
ここはソフトとハードの話があるが、まずハードの話からすると、現時点でわかっている範囲内では、Xbox Oneワイヤレスコントローラーによる、車の振動とブレーキパッドの振動を、それぞれ震わせる位置を切り替えたりといった、より細かいフォースフィードバックが楽しめること。そしてThrustmasterが早くもXbox One用のドライビングホイールをローンチに合わせて用意していたことなどが挙げられる。Thrustmasterのドライビングホイールは、価格、発売時期は未定ながら、ローンチには間に合わせたいと語っていた。
気になるKinect対応については、詳細についてはまだ明かせないものの、ヘッドトラッキングによる操作や、手をハンドルに見立てた操作、ボイスコマンドなど、前作で搭載していた機能については一通り入れる予定だという。違いや新機能などについてはまた夏以降に改めて発表するとしている。
ソフトに関しては、UIが一新されている。Windows 8スタイルのタイル型のUIを採用し、キャリアやマルチプレーヤー、ライバル、フリープレイと言った項目がサイズ違いで並んでいる。今回キャリアはカータイプごとに用意される見込みで、シリーズ初となるオープンホイールカーも収録される。
レース中のUIはさらにシンプルになり、常時表示されているのは、左下のコースマップと、右下の簡易メーター/タイヤの状況表示だけになっている。前作で表示されていた左上の順位、右側のラップ数、レースタイムは、数十秒おきに1度表示されるという感じで、レースに集中しやすくなっている。
キャリアが進み、レベルアップするたびに、新しい車が必要になる点は同じだが、今回は独自のレコメンデーションエンジンを搭載しており、ある程度キャリアを進めていくとオススメの車、オススメのアップグレード等が自動で勧められるようになるという。スタッフは「AmazonやeBayなどと同じ」という独特の表現でその革新性を強調していた。