イベントのデモホールの中央で「UO:LBR」のプレイアブルデモが行なわれている一方で、部屋の片隅では「The Sims Online」を初めとするEA新製品のデモも小規模に行なわれていた。いずれも発売が期待されるビッグタイトルばかり。「The Sims Online」と「Medal of Honor: Allied Assault」は、ひときわ前評判の高いタイトルだけにずっとプレイし続ける参加者が多く、席がなかなか空かないため、会期中にデモに触れられるか焦ってしまったほどだ。 |
■ 仮想世界で5万人のユーザーとともに生活を送れる「The Sims Online」
セッションでオンラインゲームのこれからについて語るWill Wright氏 |
「The Sims Online」の開発の中心人物であるChris Trottier氏 |
キャラクタ作成画面。洋服は「The Sims」同様、ゲーム中に着替えることができる |
プレーヤーはまず、自分が操作するキャラクタを作成する。名前、性別、キャラクタの頭部、ボディを順番に選んでいく。デモで見た限りでは頭部だけでも57種類が用意されていた。キャラクタのステータスにはHanger、Energy、Comfort、Fun、Hygiene、Social、Bledder、Roomが用意されていて、他のプレーヤーに出会うとSocialが向上するあたりは、The Simsと同様だ。ただし、The Sims OnlineではThe Simsのように頻繁にこういった欲求を満たす必要はないという。
キャラクタを作成した後は「City」と呼ばれるサーバー内に自分の家を建てる。CityはUltima Onlineでいうところのシャードで、Cityには建物を建てるために50,000ロットのスペースが用意されているとのことだ。キャラクタ1人につき1軒の家しか持てないのだが、他のプレーヤーとルームシェアすることもできるなど、自由度は高い。
また、プレーヤーは様々なオブジェクトを利用して店を経営したりといったこともできる。The Simsではキャラクタに仕事に行くことを指示するだけで稼げたお金だが、The Sims Onlineでは他のプレーヤーと協力したり、店を開いたりしてプレーヤー自らがお金を稼がなくてはならない。しかも、他のプレーヤーの興味をひき、税金(住民税)を払いながら店を経営し続けるにはそれなりに工夫が必要だ。
たとえば、カジノであればオッズはどうするのかとか、ハイローラー用の施設はどうしようかとか、たまにはボクシングのコンペティションを開こうかといった具合である。それは苦労というよりゲーム性の高いエキサイティングな部分で、他のプレーヤーが存在する中でクリエイティブになれるというのが夢中になれる要素であり、プレーヤー自身がThe Sims Onlineの世界を作っていくプロデューサーであるということなのだ。
もちろん他のプレーヤーと交流も楽しさの一つである。他プレーヤーと円滑にコミュニケーションするために、実にたくさんのボディアクションが用意されている。ラブラブなものあり、けんか腰のものありと見ているだけで楽しい。デモで見せてもらった中には、相手にパイルドライバーをしかけるものまであった。また、キャラクタ自身のスキルを磨くことで、単独で、もしくは他のプレーヤーと共同でお金を稼ぐときに役に立つという。
他者とのコミュニケーションにまみれるもよし、自分だけの城を築き上げるもよし、店の経営に精を出すもよし、あちこちの家を見て歩くだけでも楽しい。The Sims Onlineにはソロプレイでも協力プレイでも、やれることが本当にたくさん用意されている。
「City」と呼ばれるこのエリアがMMORPGなどのサーバーにあたる。家のロットは50,000軒分用意されているとのこと | 家の中のオブジェクトにはスキルが上がるもののほか、他のプレーヤーと協力してお金を稼ぐものなどもある | テキストによる意思疎通以外にも、他のプレーヤーキャラクタへのアクションが豊富に用意されている |
ロマンス系のアクションだけでもこのバリエーション。「Flying Hug」って一体どんなハグ? | 開発のChris Trottier氏(左)とEthan Ham氏(右)。Online World FanFestでは一般参加者に開発陣が直接ゲームの解説をしてくれる | キャラクタ同士の交流用にはメッセージツールも用意されていて、ゲーム内で無理なく連絡を取り合える |
他のプレーヤーの家のブラックジャックテーブルでミニゲームを楽しむ。ちなみにディーラーはNPC | 同じCity内の家から家へと訪ね歩くのも楽しい。上から見たグラフィックはSimsそのもの | プレーヤーが経営する結婚式場で他のプレーヤーキャラ同士が結婚式をあげるといったことも考えられる |
■ 「Earth & Beyond」「Command & Conquer Renegade」などEAの新作・大作が勢揃い!
【Earth & Beyond】 | ||
---|---|---|
宇宙を舞台にしたネットワークゲーム。宇宙をまたにかけた海賊になったり、交易に生きる商人になったり、もしくは未開の地を探索する冒険者になったりと、細かく分けられたスキルを通してキャラクタを育てていき、プレーヤーが自分の好みの人生を宇宙で送れるのが特徴だ。キャラクタ作成では耳の形まで決められたり、細かい部分にもこだわっている。 |
【Command & Conquer Renegade】 | ||
---|---|---|
Command & Conquerの世界を舞台にした、どっかんどっかん撃っていけるのが爽快なFPS。リアルさを追求するミリタリー系FPSが増えてきている中で、近未来な装備と派手なエフェクト、スピード感が華々しく感じる。C&Cでおなじみの乗り物を利用できたり、マルチプレイでストラテジー風のゲームルールで対戦ができるのもポイントだ |
【Tiger Wood's PGA Tour Golf 2002】 | ||
---|---|---|
タイガー・ウッズ選手をフィーチャーしたゴルフゲーム「Tiger Wood's PGA Tour Golf 2002」。完全3Dのゴルフ場は広々としており、グラフィックも美麗、クリックで打つ方向を決めたら、マウス本体を引いて勢いよく前にすべらすため、ショットとの一体感・臨場感が楽しく夢中になってしまった |
(c)2001 Electronic Arts Inc. All Rights Reserved.
■ 今週の気になる直輸入ゲーム・番外編
■ オースティン周辺のPCゲームソフト購入お勧めスポット
ホテルの部屋からの風景。丸印内が今回向かったショップだ。大きな道路が何本か交差しているため、近いのに歩いていけなさそうな雰囲気がたっぷり |
オースティンはテキサス州の州都で緑豊かな美しい都市だ。IT企業も数多く進出しているのだが、訪れた印象ではのんびりとした都市だった。ダウンタウンの中央にはコロラド川が流れ、州都という言葉の印象とは異り立て込んでいない。ダウンタウンから少し離れた途端に高い建物がなくなって、とても広々とした土地が続いている。治安も比較的良く、ショッピングモールや旅行者が訪れるような場所では人の雰囲気も穏やかで居心地が良かった。ただし、移動には車が必須の環境になっているので、旅行滞在中はレンタカーかタクシーを駆使することになるだろう。
また、これはオースティンに限らない話だが、自分が泊まっているホテルのまわりでPCゲームが買えるような店を探したい場合は、ホテルのコンシェルジェに聞くか、事前にホテルの住所や位置を確認しておいてから、BEST BUYやCOMP USA、Electronic Boutiqueといった大手チェーン店のサイトの「Shop Locator(Shop Locationなど)」といった店検索コーナーで近所のお店を下調べするのがいい。
州と都市名がわかればそのエリアの店が探せる。住所をメモしておいて、ホテルからタクシーに乗る時、ドアマンに行き先を聞かれたら「This Shop」と店名と住所を書いたメモを見せれば説明要らずだ。店からホテルに帰る際、近くにタクシー乗り場があるとはかぎらないので、それまでに乗ったタクシーにタクシーカードをもらっておいて電話で呼ぶか、店の人に電話して呼んでもらおう。アメリカでPCゲームを買うときに第一候補にしたいのは、品数豊富で新作は漏れなく入荷するElectronic Boutiqueだ。
・GameStop.com Renaissance Austin Hotelすぐ隣のショッピングエリアThe Arbortumの中にあるゲーム専門店。ゲーム専門店だけあって品揃えはかなり豊富で、店の3分の1程度のスペースはすべてPCゲーム。例えば、RPGで棚の一番上に「Ever Quest: Shadows of Luclin」があれば一番下には「Gothic」があるという具合に、定番から変なものまで幅広くおさえている。「The Sims」シリーズや「Tycoon」ものの品揃えも豊富だった。 また、新作がきちんと置いてある一方で、B級ゲームや過去作もぞろぞろまじっているのが見ていて面白い。Virtul Pool(ビリヤードゲーム)やVET(獣医シミュレーション)などの「いつの時代のだよ!?」といったタイトルを掘り出す楽しみも味わえた。この店では ビデオカードや周辺機器なども一緒に売られている。ちなみにRadeon8500LEは300ドルだった。 |
・Best Buy さて、今回滞在したホテルの部屋からは運のよいことにGameStop.comとBest BuyのNorth Austin店がじかに見えた。そこで、Best Buyにもタクシーで直行(片道4ドル)してみた。ここのBest BuyはPCゲームの棚が2列しかなく、棚の片側半分を「Return to Castle Wolfenstein」で埋めてしまうなど、商品のアピールの仕方がかなり大雑把。RPGの棚も「Ever Quest: SoL」と「DiabloII: LoD」がほとんどで、全般的にあまり面白みのない品揃えだ。 ただ、大手家電量販店ということで、家庭向きのソフトやエデュテインメント系のソフトが豊富なのと、お買い得品コーナーがあるのとが嬉しい。SierraのHomeシリーズやマテル社のバービーもののエデュテインメントソフトなどもたくさん置いてあった。メジャーなタイトルは置いているので、PCゲームと、DVDや音楽CDなども合わせて購入したい人には便利だろう。 |
[Reported by 西尾ゆき]
GAME Watchホームページ |