Windows 10 ゲームマラソン

「ドラゴンクエストX オンライン」 ワクワクするような大冒険がここに

コンシューマライクなMMORPGの名作はネトゲ入門編に最適!

【ドラゴンクエストX オールインワンパッケージ】

2014年8月7日発売

価格:4,800円(税別、パッケージ版/ダウンロード版)

 スクウェア・エニックスのMMORPG「ドラゴンクエストX オンライン(DQX)」は、MMORPGに興味があるけれど、オンラインゲームは初体験という人にオススメしたいゲームだ。「ドラゴンクエスト」シリーズのナンバリングタイトルであり、「FF」と人気を二分する国産MMORPGタイトルの雄でもある。2012年の発売当初はWiiのみでサービスされていたが、2013年9月にWindows版がリリースされ、現在はWii U、Wii、3DS、Windowsなど多彩なラインナップで楽しめる。4月30日には2本目の拡張パック「いにしえの竜の伝承」が発売された。本日の「Windows 10ゲームマラソン」では、そんな「DQX」をご紹介しよう。

Windows 10への対応状況(7月29日現在)
動作状況★★★★(快適に動作)
メーカー対応現在対応中
Windows 10独自機能Xbox App、Game Bar、GameDVR
不具合報告特になし
サポート情報Microsoft Windows 10 への対応について

画質、音源、フレームレートのすべてがリッチになったWindows版

ベンチマークソフトの画面。赤い傘を巡ってドワーフの女の子がドタバタを繰り広げる、ミニストーリー仕立てになっている
Core i5-4690、GeForce GTX 770、メインメモリ8GBという環境でも、非常に良いスコアを記録した

 Windows版の「DQX」は様々な面でコンシューマ版よりも品質が向上している。フルHD表示はもちろん、フレームレートもWii U版では30fps制限だがWindows版では60fpsの滑らかな動きでプレイ可能だ。さらに、すぎやまこういち指揮、東京都交響楽団演奏のオーケストラ音源をBGMに採用しており、よりゴージャスな音で遊ぶことができる。

 必要環境はIntel Core 2 Duo 1.6GHz相当以上、NVIDIA Geforce GT 230Mとかなり低め。ここ数年に発売されたPCならほとんどの機種でプレイが可能だろう。自分のPCで動くかどうか心配なら、公式に用意されているベンチマークソフトで手持ちのPCで快適に動作するかどうか試してみるのがいいだろう。ベンチマークソフトでは、高品質、標準品質、低品質の3つでスコアを調べることができる。今回はCPUはCore i5-4690、GPUはGeForce GTX 770、メモリは8GBというミドルスペックでプレイしてみたが、ベンチマークのスコアは15581で「すごく快適」という判定だった。

 Windows 10への対応はすでに公式表明しており、正式対応前の現時点でもウィンドウモードでもフルスクリーンでもXbox App、Game Bar、GameDVRのいずれも問題なく動かすことができるなど、相性はかなり良い。

 PC版のため、マウス&キーボードでのプレイももちろん可能だが、もともとコンシューマ機用のゲームとしてスタートしただけにゲームパッドの使用をお勧めしたい。というのも、「DQX」は堀井雄二氏が“いつものドラクエ”をプレイしている感覚で遊べるようにと、見慣れた家庭用のUIでMMORPGを遊べるよう工夫されている。

 PC向けのMMORPGというと、ショートカットアイコンがずらりと並んだUIが思い浮かぶが、「DQX」はコンシューマライクなひらがなのメニューが階層になっており、MMORPGの初心者でも操作に迷うことはないだろう。公式で動作確認した推奨ゲームパッドを紹介しているので参考にして欲しい。

 今から始めるなら、「目覚めし五つの種族」に最初の追加パッケージ「眠れる勇者と導きの盟友」がセットになったオールインワンパッケージがお買い得だ。最新のコンテンツまで一気に味わいたいなら、「いにしえの竜の伝承」も同時にインストールすればいい。

 パッケージを買う前にひとまずゲームを試してみたい人向けに無料体験版も用意されている。転職できないなど一部制限はあるが、序盤のストーリーを体験することができる。製品版のレジストレーションコードを入力すればそのままのキャラで製品版に移行が可能なのでこちらも試してみて欲しい。

 もともとがコンシューマタイトルだけに、初めてPC版のオンラインゲームで遊ぶ人に向けたガイドはゲームの内外を問わず非常に充実している。公式ホームページにはアカウント作成からゲーム開始までの流れを、画像も交えて懇切丁寧に解説してあるし、オンラインゲーム特有のマナーな注意事項についても公式にまとめがあり、ゲームのローディングなどの際にも画面にTIPSで表示されるという念の入れようだ。

【スクリーンショット】

初心者へのサポートも抜群。広大な世界で冒険を楽しんで!

オンラインモードの世界に住んでいた1人のNPCが冒頭で命を落とし、プレーヤーはそのキャラの体を借りて転生する
ルーラストーンをもらって自由に旅ができるようになるまでは、オフラインモードの延長のようなソロでのプレイが続く

 「DQX」が他のMMORPGと大きく違うのは、オフラインモードがあることだろう。文字通りインターネットに接続しなくても遊べるモードで、ゲームの冒頭はアカウントなしでも遊べる。このモードでは冒険の所に任意のタイミングでセーブが可能で、NPCとパーティを組んで戦うことになる。

 冒険の舞台はアストルティアという世界。プレーヤーは最初、外界から隔絶した島に住む人間としてスタートする。しかし住んでいた村がモンスターに襲撃され、プレーヤーもほかの住民たちも皆殺しにされてしまう。プレーヤーは不思議な声に導かれ、別の種族として生まれ変わることになる。ここで改めて、オンラインモードで遊ぶためのキャラクターメイクが待っている。

 選べる種族は赤い肌と角があるオーガ、2頭身のかわいいキャラ プクリポ、青い肌でヒレを持つウェディ、半透明の翅を持つエルフ、緑の肌で小型なドワーフの5種類。最初に選べる職業は戦士、僧侶、魔法使い、武闘家、盗賊、旅芸人の6つ。ほかにも多彩な職業があり転職で色々な職業につくことができる。

 UIは非常にシンプルだ。普段画面に出ているのは、現在地名とミニマップ、顔のアイコンのみ。メニューもドラクエファンにとってはおなじみの、「たたかう」、「じゅもん」といったひらがなのメニューだ。ただ、クエストリストが「せんれき」の中にあったり、システム設定が「さくせん」の中に入っていたりするのは、普段ずらりとUIを並べてプレイしているMMORPGユーザーにとっては戸惑うところかもしれない。

 MMORPGの代名詞であるごちゃごちゃしたUIの代わりに「DQX」では、ピンク色の名前のNPCに話しかけるとストーリー進行に必要な情報を確認できたり、紫色の名前のNPCからクエストを受けられたりとグラフィカルに判別がつくようになっている。

 フィールドのモンスターは適正レベルだとかなり強いので、パーティを組むことが前提のシステムになっているが、忙しい時などは他の人のキャラをNPCとして雇用することができる。ログアウトするときに自分のキャラも登録しておけば、次にログインするときに経験値がもらえる。

 すでにサービス開始から約3年が経過し、ゲーム内コミュニティが成熟しているため、今から初心者として参加できるのかという不安を感じる人もいるだろうが、心配無用だ。初心者向けのサーバーがあるのでそこで始めれば、周りには経験値をアップするピンクのスライム帽子をかぶった初心者がたくさん走り回っている。初心者同士でチームを組んでパーティプレイを楽しんでいる人たちの姿も多く見かける。広大なアストルティアの大地を自由に駆け巡って、冒険を楽しんで欲しい。

【スクリーンショット】
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(石井聡)