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「ワールドクラブ チャンピオンフットボール インターコンチネンタルクラブス 2010-2011」連載:第3回 |
欧州および南米のトップチームと所属選手が実名で登場するサッカーゲーム。ジョイスティックなどで選手を直接操作するのではなく、フィールド上に“実在する選手のカード”を配置して、それを動かしたり、戦術ボタンなどで指示を与えながらプレイする。練習と試合を繰り返しながらチーム経験を積み重ねていき、チームを強化してカップ戦での勝利を狙う。試合後には選手カードが1枚排出される。 |
2011年秋より「ワールドクラブ チャンピオンフットボール(WCCF)」シリーズ最新作「ワールドクラブ チャンピオンフットボール インターコンチネンタルクラブス 2010-2011(以下:WCCF IC 2010-2011)」が全国で順次稼動を開始した。今回の攻略連載は、月に1回くらいの連載ペースで行なっていく。連載の間隔が少し開いてしまうがご容赦いただきたい。
今回は4月に新たに追加される選手カードの情報と、チームのフォーメーションについての考察の2部構成でお届けする。選手カードの追加にあたり、名称は「WORLD CLUB Champion Football Intercontinental Clubs 20010-2011 Ver.2.0(以下:WCCF IC 2010-2011 Ver.2.0)」となる。だが選手のAIなどの、カード追加以外の変更は行なわれない見込みだ。ちなみに基本的な操作方法は、ICカード購入時に封入されている、小冊子にまとめられている。ごく基本的な操作方法や店内の試合スケジュールについては、こちらで確認するとよいだろう。
※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。
■ 「WCCF IC 2010-2011 Ver.2.0」~4月19日に稼動開始!~
昨年の冬から好評稼動中の「WCCF IC 2010-2011」だが、4月19日に新カードの追加が決定した。新しく加わるのは3つの新クラブチーム(1チーム16人)とレアカテゴリの選手カード。今回は新クラブチームの中から、1チーム5枚ずつの選手カードを紹介しよう。これらのカードをチームに組み込めば、より特徴のあるチーム作りが可能になるはずだ。
【アトレチコ・マドリード】
スペインのマドリードを本拠地にする名門クラブ。かつてフェルナンド・トーレス、ディエゴ・フォルラン、セルヒオ・アグエロが在籍したチームである。本シリーズのファンならば、これらの選手にお世話になったこともあるだろう。今回紹介するカードでは、ディフェンダーのディエゴ・ゴディンが注目株か。
【FCポルト】
ポルトガルのポルトを本拠地にするクラブ。名将として名をはせるジョゼ・モウリーニョ監督のもと、2003-2004シーズンにチャンピオンズリーグを制したことで知られている。当時はリカルド・カルバーリョ、デコらが在籍していた。現在ではJリーグ出身のFWフッキが在籍している。今回紹介するカードでは、ゴールキーパーのエルトンに注目したい。
【ユベントス】
イタリアのトリノを本拠地にするクラブ。「WCCF2001-2002」からおなじみの、イタリアを代表するクラブチームである。長く在籍している選手としてはデル・ピエロ、ブッフォンがいる。過去に「WCCF」でカード化された選手はジダン、ネドベド、トレゼゲ、ディノ・ゾフら枚挙にいとまがない。今回紹介するカードでは、ミロシュ・クラシッチが注目株か。
■ フォーメーションに対する考察
ここからは、チームのフォーメーションに対する考え方を紹介していこう。本作では、プレーヤーはフィールドに自由に選手カードを置くことができる。その自由度の高さが魅力ではあるが、どんな極端なフォーメーションでも機能するというわけではない。またそれぞれのフォーメーションには利点と欠点がある。
■ キープレイヤー(KP)戦術が機能するフォーメーション
一般的な4-4-2のフォーメーション。リアルサッカーで一般的に使われるフォーメーションならKP戦術はたいてい発動する |
まず覚えておきたいのが、極端なフォーメーションを採用するとKP戦術が発動しないということだ。KP戦術は、チームや個人の能力を底上げする重要なファクター。よほどのことがない限り、KP戦術が機能するフォーメーションを選択しよう。
KP戦術が発動するのは、ディフェンダー(DF)が3~5人、ミッドフィルダー(MF)が3人以上、フォワード(FW)が1人以上のフォーメーション。操作盤面は3つのフィールドに分かれており、自陣ゴール近く、手前のフィールドに置かれたカードをDF、中央のフィールドに置かれたカードをMF、相手ゴール近くのフィールドに置かれた選手をFWと認識する。カード表記のポジションとは関係ないので注意しよう。
上記の原則を当てはめると、一般的な4-4-2(DF4人、MF4人、FW2人)や3-5-2(DF3人、MF5人、FW2人)のフォーメーションはKP戦術が発動することになる。また4-4-3、5-4-1、4-5-1、3-4-3などのフォーメーションでも問題ない。しかし4-2-4や、6-3-1ではKP戦術が発動しない。ゲーム中に相手FWをチェックするためにカード移動をして、一時的にDFが6人になった場合でもKP戦術は消滅する。
ちなみに3-3-4のフォーメーションでもKP戦術は機能する。これは攻撃的な布陣だが、KP戦術のパワープレイを発動させるには3-3-4が必須のフォーメーションとなっている。
■ 7人で守り3人で攻めるのが有効
「WCCF」シリーズには10年もの歴史があり、バージョンによって有効な戦術は移り変わってきた。では現バージョンの「WCCF IC 2010-2011」についてはどうだろうか。
結論から言うと、本作では攻撃的な選手が3人、守備的な選手が7人で構成するのが機能しやすいと思われる(GKのぞく)。どちらかといえば、守備重視の布陣である。もちろん守備的な選手が7人といっても、DFが7人というわけではない。前述したKP戦術が機能する条件に当てはめて考える必要がある。KP戦術が機能するように当てはめると、5-3-2、4-4-2などが有力な候補といえるだろう。
なぜこのようになるのか。大まかに言うと、全体的にロースコアの展開になりやすく、前線で横パスをつないで相手DFのチェックをかわし、シュートを打ってゴールを決めるという得点パターンが少ないためである。もし前線でのパスをつないで得点するパターンが決まりやすいなら、横並びの3TOPでの攻撃が強力になる。しかし現バージョンではパスがそれほど通らず、むしろFWが中央、サイドを突破し、そこからチャンスを生み出すパターンのほうが多い。それならば、直接得点に絡むFWは2人でかまわないというわけだ。
いっぽう守備面から考えると、中央とサイドをがっちり固め、突破力のあるFWの突進を阻む必要がある。パスがつながりにくいぶん突破が強力なので、1人、2人とかわされる場面も想定し、ディフェンスに人数を割いていかないといけない。敵が攻めてくる場所に多くのDFを配置する、というのが守備における基本戦略である。現バージョンの場合、突破してくる危険なFWは2人の場合が多いので、そこをいかにケアするかがポイントになってくる。
4-3-3のフォーメーションでは、縦のラインに配置された選手の数が少なく、縦パスが寸断されやすい。中央の守りも手薄だ | 典型的な5バックのフォーメーション。攻撃が3人、ディフェンスが7人という観点からはこちらのほうが現バージョンに適している | 変則的な5-3-2のフォーメーション。5バックだが縦のラインに多く選手が配置されている。さらに中央突破を警戒した配置となっている |
■ 中央突破に対する攻撃と守備
現バージョンでまず覚えておくべきなのが、中央突破に対する攻撃と守備の知識である。中央突破とは、ゴールを目指してまっすぐFWがドリブルで仕掛ける戦術だ。ドリブルだけでなく、中央でFWがフリーになればそこにパスが通りシュートが打てることもある。この中央突破の優れた点は、DFを抜いてペナルティエリアに入ればすぐにシュートを打つことができ、得点になるところだ。守るほうとしては突破されると失点となるので、最優先で守りを固める必要がある。
中央突破は縦のラインに選手を多く並べればより強力になり、同様に縦に選手を並べればそれだけ中央の守りは堅くなる。特に守りの面で、縦に多くの選手を配するのは重要だ。
中央突破をしつこく狙われた場合、FWを止めようとDFが前にチェックに出て行く。そこでボールを奪ったとしても、フィードするときやドリブルで持ち上がったときにボールを取られ、再び中央に攻撃を仕掛けられることがある。中央のバイタルエリア付近で、取ったり取られたりを繰り返すというパターンだ。こうなると、守備側のDFがどんどん前につり出され、最終ラインに選手がいなくなり、穴が開いてしまう。そこをドリブルで仕掛けられれば失点につながるというわけだ。これを防ぐには、中央の縦のラインに多く選手を配置するのが手っ取り早い。
リアルサッカーで一般的なのは4バックのラインディフェンスであり、「WCCF」においてもこのようなフォーメーションで組み立てるプレーヤーは多い。しかし横一列の4バックラインディフェンスは、中央の縦のラインに配置された選手の数が少なく、中央突破に対してそれほど有効な形とはいえない。サイドバックが中央をカバーするのは難しく、中央を突き破られやすい形になる。中央突破を狙う戦術は、オーソドックスなラインディフェンスに対して有効な戦術といえるだろう。
中央突破に特化したフォーメーション。相手に中央を固められると限界がある。またサイドの守備に問題があることも覚えておこう | 4-3-3のラインディフェンスでは、中央の単独突破に対する守りにやや不安がある。最終ラインがおびき出されてできるギャップに注意 | 中央で縦パスをつなぎながらFWにボールを渡し、ドリブルでゴリゴリと攻める。しつこい攻めでゴールをこじ開ける戦法だ |
■ サイド突破に対する攻撃と守備
お互いに中央突破を狙った場合、中央に選手が集まって縦の列ができる。この状態ではサイドがら空きだ。いくら中央突破が有効だといっても、相手ががっちりと中央を固めており、サイドに相手ディフェンダーがいない場合はサイド攻撃がかなり有効になる。
サイド突破の戦術は、ウイングに配置された選手がドリブルで駆け上がり、中央のFWにパスやクロスを上げて得点を狙う戦術だ。中央突破とは違い、サイドを突破してもクロスやパスが得点につながるとは限らない。しかしサイドは中央より突破しやすいため、中央突破に比べるとチャンスを作りやすい。十分に得点を見込める戦術といえるだろう。
サイド突破をする場合、トップ下をややサイド寄りに配置するとパスが通りやすい。またサイドにパスを供給するまでは、無理にサイド方向の戦術ボタンを点灯しなくていい。サイドの戦術ボタンのみを常時点灯していると、パスの選択の幅が狭まって逆に機能しなくなる恐れがある。サイドのウイングにボールが配給された時点でサイド方向の戦術ボタンを点灯しよう。
サイドを突破してくるFWを止めるには、サイドに選手を配置する必要がある。しかしサイドを止めるといっても、中央突破に対しても一定の注意を払わないといけないので、サイドにあまり多くの人数をかけることもできない。さらに中央突破よりも、サイドのほうがよりFWの突破力が強いような印象を受ける。サイドをシャットアウトするのは簡単なことではないのだ。
本来ならば中盤の底に配置した守備的MFで止めたいところだが、この位置ではなかなか安定したボール奪取が難しい。そのため、DF配置となる位置にマーカーを配置するほうが無難だ。この場合、サイドに配した選手はディフェンス、パワーともに優れた選手である必要がある。このような事情から、サイド攻撃に対処するなら5バックが有効な選択肢の1つとなってくる。
またサイドアタック戦術は、最初から選手カードをサイドに配置しておく必要はない。相手の守備陣形に合わせ、最終ラインの隙間にひとりのFWをねじ込むことで、柔軟に攻めることが可能だ。相手のマークを外しながらサイドから、また中央から攻めていこう。守る側も相手も選手カードの配置を意識しながら陣形を整える必要がある。攻守ともに状況による陣形の修正を意識すれば、本作をより楽しむことができるだろう。
サイドアタックを意識したフォーメーション。トップ下の位置ウイング寄りにずらすことでよりパス交換がスムーズになる | サイドからウイングが突破する。中央のFWには高いクロス、低いグラウンダーのパスなど多彩なボールが供給される | いわゆる中盤の底でサイドアタッカーを止められればいいのだが、この位置でボールを奪えるとは限らない |
■ 最後に ~知識を増やして戦略的に戦おう
今回は現バージョンに有効と思われるフォーメーションを中心に、中央突破、サイド攻撃などの戦術について紹介した。これ以外にも選手カードの移動やKP戦術、ポジションにおける選手の適正など、さまざまな要素が絡んでくる。知識が増えればそのぶん戦略的に戦うことができるのが本作の魅力だ。そのあたりはおいおい紹介していくことにしよう。次回は「WCCF IC 2010-2011 Ver.2.0」で新たに追加される選手カードについて、掘り下げて紹介できればと思っている。
※第4回目は5月上旬頃に掲載予定です。
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(2012年 3月 30日)