ゼロから始める「League of Legends」
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第2回:ミッドレーンの基本、レーニングとギャンク、マナ管理を学ぶ
(2016/4/27 12:00)
前回の記事では、「League of Legends(以下LoL)」の概要と基本的なルールを簡単に説明した。
今回の第2回目から第5回までは、ミッド、ボット、トップの各レーンとジャングルの特徴をはじめ、簡単な用語解説も含めつつ、よりゲームプレイに踏み込んだ内容について説明する。
各回では実際にチャンピオンを運用した例も盛り込むほか、そのレーンに向いたチャンピオンも紹介する予定。チャンピオンには性能的に向いたレーンがあるので、一例として参考にしていただけたら幸いだ。
なお、内容としては基礎レベルとなる。アップデートやメタ(現実世界における流行)で常に最適解が変遷するアイテムビルドや、特定のチャンピオンの運用には深く言及しない。特に言及がない場合は「サモナーズリフト」を前提として話を進める。
まずはレーニングとギャンクを理解する
第1回でも述べた通り、1ゲームごとの最終的な目標は「相手チームのネクサスの破壊」である。本タイトルのゲーム性は、チームメイトと連携し、いかにしてそこへ持っていくのかに集約される。ゲーム全体を通してその基礎となるのが「レーニング」である。
レーニングとは、ざっくり言えばトップ、ミッド、ボットの各レーンにおける立ち回りのこと。サモナー(プレーヤー)が使用するチャンピオンは、戦闘によるレベルアップとアイテムの購入によって強くなるが、これをより早く、効果的に行なうために重要なのがレーンでの立ち回り方となる。
レーンでの立ち回りで特に配慮すべきことは、オブジェクトであるタワー(およびインヒビター)を防衛することのほか、ミニオンを倒すタイミングと他レーンのチャンピオン(特にジャングル)による襲撃にも気をつける必要がある。ミニオンは途切れなく押し寄せるわけではなく、複数体がひとかたまりになって前進する。このひとかたまりを「ウェーブ」と呼び、敵のミニオンを倒してウェーブを前に進めることを「プッシュ」(push)という。
ミニオンについて、両陣営のミニオンは移動から攻撃まで全自動で行なうので、ミニオンの近くにさえいれば、放っておいてもチャンピオンのレベルは上がっていく。また、アイテムを購入するのに必要なゴールドも時間の経過に従い増えていくが、ミニオンを倒すことで、ある程度まとまった金額のゴールドを得ることができる。
このとき重要なのは、必ずミニオンが倒れる最後の一撃を取ること。最後の一撃を加えることでのみ、ミニオンからゴールドを得られる。これを「ラストヒット」(LH、"Creep Slain"の略からCSと言うこともある)と呼び、スキルの出揃わない最序盤(2~5分)のレーニングにおいては、ラストヒットを取ることに意識を集中することが多い。ミニオンの種類によって17~45ゴールドが手に入る。ちなみに、チャンピオンのキルを取れば300ゴールド(その試合最初のキルなら400ゴールド)の大金を得ることができる。
アイテムの購入は、リスポーン地点でのみ可能。すべてのチャンピオンはマップ上のどこからでもリスポーン地点に帰還する「リコール」を行なうことができる。リスポーン地点では減った体力やマナも回復する。
敵の襲撃に関しては、画面右下に表示されているマップで、視認可能な範囲を得ることが必要だ。視界の取れていない状態ではジャングルや他レーンのチャンピオンが自分のレーンに迫っていても、マップから接近を察知することができないリスクがある。
マップの視界を取るには、一般的に通常のアイテム購入枠とは別の「トリンケット」で「ワードトーテム」(無料)もしくは「ファーサイト・オルタレーション」(無料、LV9から購入できる)を選択するか、「ビジョンワード」(75G)を購入する。チャンピオンの中には、一時的にマップの視界もしくは敵チャンピオンの居場所を看破できるスキルを持つものもいる。
なお、レーンへの襲撃を「ギャンク」(Gank、奇襲攻撃の意味)と呼ぶ。ギャンクは、視界外からの襲撃によってキルのチャンスを生み出すテクニックで、複数のチャンピオンが集まることで一時的にレーンでの数的有利を取り、チャンピオンのキルのみならずオブジェクトの破壊も狙える。チャンピオンと対峙する際、1対複数の場合は基本的に勝てないので、勝算がなければ1人で複数のチャンピオンに挑むべきではない。
ミッドレーンの特徴と役割
そして今回のテーマであるミッドレーンについて。両チームの本拠地同士を最短距離で繋ぐミッドレーンは、ほかの2レーンに比べてタワー同士の距離が近く、トップにもボットにもギャンクに行きやすいという特徴を持つ。また、マップの中央を斜めに走るレーンであるため、トップ側とボット側の両方に気を配る必要があり、視界が取れない部分も多く、ギャンクを受けやすい。また、タワーまでの直線距離が比較的短いので、リコールしても復帰しやすい。
ミッドはトップ側とボット側のリバーに視界を阻む「ブッシュ」(草むら)があり、特に自分がプッシュしている場合はブッシュからギャンクされることが多い。そのため、ワードなどでしっかり視界を確保しながら、ミニマップを見て敵の位置を把握し、敵のアイコンが見えたら素早く下がることを心掛けたい。必ずしも両側面の視界を取る必要はないが、ちょっとした移動距離の差が生死を分けるので、視界を確保した側に寄っておけば、よりギャンクを察知しやすい。大事なのは「囲まれる前に逃げること」だ。
ミッドレーンに向かうチャンピオンの特徴は、一般的にスキルダメージが大きく、スタンやスネア(足止め)といったCC(クラウドコントロール:妨害行動)を持ち、一撃必殺的に強力なアルティメットスキル(以下、ウルト)ウルトを持っていることが多い。またタワー間の距離が短いのでプッシュすればタワーが削りやすく、ウェーブが前にいる間にほかのレーンへギャンクに行く立ち回りも重要な役割となる。
チャンピオンが中盤以降に火力を出すためには高価なアイテムを複数購入する必要があるので、ラストヒットを確実に取ることもゲームを有利に進めるためのコツのひとつ。特にミッドチャンピオンはその傾向が強い。もしキルを狙いたいならば、積極的にハラス(苦しめること。ここでは通常攻撃やスキルを当てるという意味)を仕掛けて相手の体力を削ることで、畳み掛けやすくなる。ミッド向きのチャンピオンはそれが可能なスキルを持っていることが多いので、まずはスキルの特性を理解し、ここ一番で確実に相手に当てられるようになることを目指そう。
ミッドをはじめソロレーンでやりがちな失敗は、ギャンクへの気配りが甘くなることだ。特に序盤から中盤にかけて、レーンで優勢な場合には、キルを取るチャンスやタワーを削るチャンスが生まれるので、功を焦るあまり視野が狭くなりがち。仕掛けたタイミングで敵のギャンクを受けて、キルを取るつもりが逆にキルされるということがよくある。プレイ中、誘い込まれることもしばしばで、相手を確実に倒せるというシーン以外ではギャンクの可能性を忘れないようにしよう。
クールダウンとスキルリソース
チャンピオンにはスキル使用後に再度スキルを使うまでのインターバルとなる「クールダウン」と、スキルを使うためのリソースとなる「マナ」や「気」が設定されている(クールダウンのみのチャンピオンも存在する)。慣れないうちはクールダウン終了と同時にスキルを使うなどして上手く管理できず、ここ一番でマナが枯渇して逃げ切れない、あるいはキルを逃してしまうといったことがよくあるので、留意しておきたい。
リソース管理の重要性はレーニングだけでなく、中盤以降に起こる集団戦にも絡んでくるので、常に全てのスキルを撃ちきれる程度のマナは確保しておきたい。チャンピオンによっては副次効果としてマナを回復するスキルを持っているものもおり、こうしたチャンピオンの場合は通常のマナ消費がキツくなりやすいように設計されていることもある。
なお「気」については気をリソースとするチャンピオンごとのスキルに関連して回復条件が設定されており、少々特殊なのでここでは割愛する。
クールダウンについても同様で、特にウルトを起点にしてゲームを動かすチャンピオンは気をつけておきたい。味方のウルトに限っては、マップの直上に配置されているチャンピオンのアイコンでクールダウンを確認できる(緑色になると使える状態)。キルを取るチャンスがきたときにウルトがクールダウンで味方と上手く連携できない、といったことのないように、味方のクールダウンにも配慮するようにしよう。
ミッドレーンチャンピオンの一例
今回はモルガナを例に出したが、要は練習を通してチャンピオンを「ものにする」ことが重要だ。初めは好きなチャンピオンを使えばいいと思う。見た目で選んでもよい。チャンピオンの性質によってレーンの向き不向きはあるが、極端な話、どのチャンピオンでも全てのレーンに行くことはできる。下記にミッドレーンでよく使われるチャンピオンをいくつか紹介する。