【連載第78回】韓国最新オンラインゲームレポート

韓国WindySoft、オンラインアクション「Rusty Hearts」先行体験レポート
「塊魂」や「クレヨンしんちゃん」のオンゲー化で知られる同社の新作を一挙紹介!


12月取材

会場:韓国WindySoft本社


 韓国WindySoftは、日本のサイバーステップが開発した「ゲットアンプド」を始め、「真・女神転生IMAGINE」、「塊魂オンライン」、「クレヨンしんちゃんオンライン」など、日本のIPを使ったオンラインタイトルの展開を得意としてきたメーカーだ。

 「ゲットアンプド」の韓国での大ヒット以降、数々の新作も開発するようになった同社だが、展開先は基本的に韓国国内で、海外市場に向けたタイトルが無かった。しかし、2011年からは本格的に海外サービスに力を入れるようで、同社の数々のタイトルが日本向けに展開されることが期待されている。

 今回はWindySoft本社を訪問し、同社の一押しの新作「Rust Hearts」をプレイすることができた。「Rusty Hearts」は3D横スクロールアクションRPGで、ダークな雰囲気とスタイリッシュで高いアクション性が魅力的な作品だ。また、その他の新作の動向に関しての話も聞けたので、併せてお届けする。



■ 「アラド戦記」風の3Dアクションゲーム。個性的なキャラクターたちが魅力で、PvPも忠実

今回「Rusty Hearts」を紹介してくれたWindySoftゲーム事業2室室長シン・ヨンス氏

 まずは「Rusty Hearts」から紹介したい。本作はStairway Gamesという韓国のデベロッパーが2007年から開発している作品だ。最初は2人の開発者によって開発がスタートしたゲームだったが、今は50〜60人ぐらいの規模まで膨れあがっているという。

 本作は奥行きのあるフィールドを舞台とした横スクロールアクションRPGだ。大勢のプレーヤーが集まる街でクエストや商店、パーティ募集などを行ない、インスタンス形式のフィールドへ移動して様々なクエストをこなしていくMOタイプのオンラインゲームだ。ゲームは基本攻撃とスキルを繋げて駆使するコンボ攻撃から、ガードや反撃で繰り広げられる格闘ゲームのような高いアクション性が特徴。プレイスタイルはNexonの「アラド戦記」を彷彿とさせる。

 世界観は、中世時代のヨーロッパを舞台にバンパイアに対抗する人間たちの戦いを描くものとなっている。本作はストーリーテリングにも力を入れており、登場するプレーヤーのキャラクターは、無名の冒険者として複数の職業からひとつを選ぶというありきたりなものではなく、「Frantz Kruger」、「Angela Strraugend」、「Tude Macloud」というストーリー上の中心人物がプレーヤーキャラクターとして用意されている。

 各キャラクターたちは能力や見た目の違いだけではなく、NPCのように個性的な喋り方や言動といった濃厚なキャラクター性を持っているのが特徴だ。全部で4つのキャラクターが登場するが、現在は3つのキャラクターまで公開されている。キャラクターを成長していくと各分野を特化して転職することも可能だという。パーティプレイは最大4人で楽しめる。

 また、ステージ上のPvEだけではなく、PvPもメインコンテンツの1つとして盛り込まれている。PvPは決闘場という別空間へ移動し、セッションを作って楽しむことができる。PvPは5つのモードが用意され、最大8人による4対4まで楽しめる。ゲームパッドにも対応を予定している。

 本作は現在、韓国で第2次クローズドβテストまで行なっている。ユーザーたちからはバンパイアが登場するダークな雰囲気と登場人物たちの会話を楽しめるストーリー要素が気に入り、アクション性の部分で高い評価を貰ったという。日本サービスに関しては、まだパブリッシャーを模索しているけど、来年の頭ぐらいには発表できるという。なお、来年の初旬にオープンβサービスが実施される予定で、ビジネスモデルはアイテム課金だ。


【登場キャラクター】
登場キャラクターの「Frantz Kruger」(左)、「Angela Strraugend」(中)、「Tude macloud」(右)



■ スムーズに繋がるコンボ攻撃が印象的!アニメ風のグラフィックスと高いアクション性がウリ

キャラクター選択画面

 続いて「Rusty Hearts」を実際にプレイすることができたので、その模様をお伝えする。ゲームは4人のキャラクターが歩いている画面からスタートする。これがキャラクター選択画面になっていて、キャラクターの表情や髪型などを変えるキャラクターメイキング要素は一切無く、ニックネームを設定してそのまま作成するようになっている。プレーヤー自身ではなく、ストーリー上に登場するキャラクターたちの観点からゲームを楽しむように工夫されているわけだ。

 キャラクターを選択するとチュートリアルがスタートする。キャラクター3人が敵の襲撃から脱出する内容だ。キャラクターたちの会話やイベントシーンなどが盛り込まれたストーリーテリングが印象的だった。また、グラフィックスの面ではセルシェーディングを使用して、2Dアニメーションのような印象だ。

 チュートリアルを終えるとCastle Curtisという城のフィールドに移動する。Castle Curtisはクエストや、アイテムを購入といった街の機能をするフィールドだ。Castle Curtis内部のダンジョン入り口に行くと、各ステージへ移動するようになっている。3つの難易度を選択可能だ。最初にプレイするステージは「地下水路」で、雑魚モンスターを倒して行くと最後にボスモンスターとの戦いが展開されるというポピュラーな構造になっている。

 戦闘では基本的にキーボード、もしくはゲームパッドのみの操作になっている。カーソルキーで移動し、Zキーでガード、Xキーで基本攻撃、Cキーで掴み技、A〜Hキーでスキル使用だ。基本攻撃からスキル発動は非常にスムーズで、簡単にコンボ攻撃に繋げられた。また、敵の攻撃にタイミングよくガードすれば、素早いスキル発動が可能になっている。今回の試遊ではPvEのみだったが、PvPでは格闘ゲームのような高いアクション性が期待される戦闘システムだった。

 ユニークなのは報酬だ。ステージをクリアすると12枚のカードから数枚選ぶことができる。選べるカードの枚数はそのステージでの実績によって異なり、カードにはゲーム内通貨やアイテム名が書かれており、カードに記載のあるものを報酬として引き替えることができる。選んだカードが不満な場合は、追加でゲーム内通貨を払うことでカードを選び直すこともできるという。

 また、ステージクリア後は、ランダムに“亡者の箱”がステージのどこかへ出現するようになる。“亡者の箱”を獲得するとよりレアなアイテムを獲得ができるということで、クリア済みステージのリプレイバリューを挙げる施策といえそうだ。

 短い試遊プレイだったが、本作の高いアクション性と登場人物の観点からのストーリー展開が印象的だった。ビジュアル的には2Dアニメーションのような感じの3Dで、ダークな世界観も魅力的。WindySoftは本作の日本展開に関しても積極的に展開しているという。日本でのサービスを期待したい作品だ。


【スクリーンショット】
セルシェーディングを使用したため、フル3Dだけどアニメーションのようなグラフィックスが特徴。印象的には「アラド戦記」に近い

【イベントシーン】
イベントシーンでの会話やNPCたちとの会話が楽しい。見た目だけではなく、言動でもキャラクター性を出していた

【報酬】
ステージの難易度とプレイの実績によって貰えるアイテムが異なる。他にもランダムに登場する“亡者の箱”で、豊富な報酬が期待できる



■ その他の新作の動向をチェック! 2011年上半期には3Dアクション「Heva Online」を日本展開

WindySoftの動向に関して説明してくれたWindySoft取締役キム・ギョンチョル氏

 WindySoftは「Rusty Hearts」以外も多数の新作ゲームを開発、パブリッシングしている。特に海外事業に関しては、今まではこれといった展開がなかったが、来年から本格的に展開していくという。

 まず、カジュアルな3DアクションMMORPG「Heva Online」が既に台湾でオープンβ中で、来年の上半期からはゲームオンを通じてサービスされるという。WindySoftは「Heva Online」と「Rusty Hearts」を中心に、海外事業を拡大していくという。

 過去に本連載でも取り上げた紹介した「塊魂オンライン」は、「塊魂」シリーズを知らないユーザー向けにアピールするため、新しいコンテンツを追加開発している段階だという。来年の頭にはリニューアルされた「塊魂オンライン」を公開するという。日本サービスに関しては未定で、バンダイナムコからの正確な情報が公開される予定だ。

 また、双葉社の「クレヨンしんちゃん」のオンラインゲームを開発している。2Dベースの横スクロールアクションゲームで、韓国で2011年の上半期に第1次クローズドβテストを行なう予定だ。

 WindySoftは今まで主にカジュアルなゲームを扱ってきたが、これからはコア向けの作品も展開していくという方針だという。その最初の作品が「Rusty Hearts」となる。未だ2002年からサービスが開始された「ゲットアンプド」が売り上げの8割を占めている同社だが、2011年は大きなチャレンジの年となる。日本展開も含め、これからの成長を期待したい。

【Heva Online】
「Heva Online」は現在リニューアル中。日本展開も確定している。日本でのパブリッシャーであるゲームオンからの発表を待ちたいところ

【塊魂オンライン】
こちらもβテストを終えて現在リニューアル中。本作はオフラインイベントが多かったが、女性プレーヤーに人気だった

【クレヨンしんちゃんオンライン】
2D横スクロールアクション以外にも幾つかのミニゲームを盛り込んだ低年齢層向けのオンラインゲーム。現在韓国では第1次クローズドβテスト向けて準備が進められている


(c) WindySoft Co., Ltd.. All rights reserved.

(2010年 12月 24日)

[Reported by DongSoo“Luie”Han]