【連載第261回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。 |
今回は、3DS用のグリップアタッチメント、クリアカバー、そしてポーチやケース類をまとめて試してみた。グリップアタッチメントはアンサーの「グリップスタンド」で、こちらは当初より発売が少し遅れていたのだが、今は問題なく入手できる。「スーパーストリートファイターIV 3D EDITION」をはじめとしたアクション性の高いタイトルを快適に楽しむなら、ぜひチェック頂きたい。
このほか、HORIの「プロテクトケース for ニンテンドー3DS」のほか、ポーチ・ケース類も5製品をまとめて試してみた。ポーチ・ケース類は定番的な無難なものもあれば、全体がシリコンでできていたりと、独特なアイデアで作られているユニークなものもある。こちらもぜひチェック頂きたい。
【今週のおしながき】 |
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・3DS アンサー 「グリップスタンド」 ・3DS HORI 「プロテクトケース for ニンテンドー3DS」 ・3DS用の本体収納ポーチ& ケースをまとめてチェック! |
● 手触りの良いラバーコーティングが施された、バランスの良い3DS用グリップアタッチメント
- メーカー:アンサー
価格:980円
3DSの下側に伸びる大きめのグリップがポイントなグリップアタッチメント |
全体にラバー加工が施された3DS用のグリップアタッチメントだ。スタンド機能も備えていて、3段階に角度を調節できる。
真下に向かってグリップが伸びている形状で、グリップはほどよい大きさと厚みのあるものになっている。横幅は3DSの幅よりグリップの膨らみのぶんが左右ともに約1.5cmほど増し、縦は下方向に約5.5cmほどグリップのぶんだけ増す。重量は約97g。
グリップごと置いたときに3DSが水平になるよう、背面の3DSカードスロット付近に長めの脚が伸びている。脚の底面には滑り止めのゴム脚もついていて、置いてのプレイでも滑らずに安定したプレイが楽しめるよう配慮されている。
背面の中央にはスタンド機能用の開閉式なパーツがあり、これを開いて立て、中にある3カ所のくぼみにひっかけることで角度の調節も可能になっている。ただ、こちらのパーツは簡単にはめ込んであるだけなので、カタカタと動いてしまい、ちょっと力を入れすぎたりすると外れたり破損してしまいそうなところがある。もう少し強度が欲しかったところだ。
ラバーコーティングが全面に施されていて手触りが良い。ボリュームスイッチなど各所はうまく開けられていて、触れるようになっている |
背面にある可動式のパーツを立てることでスタンドにもなる |
グリップの大きさや形状が非常によくできていて、手にしっかりとなじむ |
実際に使ってみた。まずはアタッチメントのくぼみに3DSを装着するのだが、くぼみの上側に2カ所あるツメと下側の突起で固定する作りで、3DSの下画面側全体がくぼみに収まるようになる。3DSの下画面とグリップがほぼ水平になる作りだ。固定力はほどよく、取り外す時は下側の突起を押しながら外すと簡単に外れるようになっている。
グリップを手で持ってみると、サラサラとしたラバーの手触りの良さが感じられる。ベタつかず、それでいて適度な吸い付きがある。グリップの形状も曲線がキレイにできていて、手の平にしっくり収まる。大きさもほどよく、手の大きい人でも小さい人でも適度と思えそうなバランスの良いサイズだ。
アタッチメントの厚みもほどよく、十字ボタンやA、B、X、Yボタンの背面部分あたりには約1.8cmの厚みが加わることになる。この厚みのおかげで、親指とボタンの距離がほどよくなり自然な位置になる。また、手の平側でグリップを握っているので、指先のほうで本体を支える必要がなく、より快適に、疲れずにプレイできた。
操作への配慮もしっかりされていて、L/Rボタンのすぐ横に本体固定用のツメがあるものの、このツメの高さはL/Rボタンの高さに揃えてある。指にツメが当たらず、快適に操作できた。ボリュームスイッチやカードスロット、タッチペンホルダーなども触りやすく、非常に扱いやすい。
唯一気になったのは匂い。ラバーコーティングに匂いがあって、結構なゴム臭さがある。使っているうちに消えていくとは思うが、使い始め当初は手にも匂いが移るほど。1度、何かしらの手入れをしてからのほうがいいかもしれない。
手の平でグリップを握ることで、親指がボタンの位置に自然に収まり、本体を持って支えるのも非常に楽になる。L/Rボタンも固定用のツメが邪魔にならないよう、ボタンの高さに揃えてあって、うまく配慮されている |
非常に出来のいい、オススメの3DS用グリップアタッチメントだ。ラバーコーティングの手触りの良さ、グリップのほどよいサイズや形状、操作に細かな配慮がされた作りと、不満のない作りになっている。ラバーの匂いが強いのと、スタンド機能に若干の不安があるところはあったが、それを差し引いても、快適なプレイには欠かせないグッズと言える。
● 質感が良く細かなところまで配慮されている、定番的な存在のクリアカバーグッズ
- メーカー:HORI
価格:1,050円
任天堂公式ライセンス商品
上下のパーツがわかれているセパレートタイプの3DS用クリアカバー |
薄型のカバーで重量も軽い。フィット感の高さ、カバーのフチや開口部の処理の丁寧さが魅力だ |
HORIから発売された任天堂公式ライセンス商品のクリアカバーグッズだ。硬質なポリカーボネート素材を使用しており、カラーは今のところクリアのみとなっている。
上下のパーツがわかれているセパレートタイプの作りで、重さは上下ともに約14g。厚みは上側パーツが約1~1.2mm、下側パーツは約1~1.5mmと、全体に薄型軽量になっている。カバーの透明度は高く、手触りもスベスベとした感触だ。
各スイッチ類の箇所はすべて開口されていて、すべての箇所にカバーをつけたままでアクセスできる。ストラップホールも小さめではあるが開口されているので使用できる。各所の開口部やカバーのフチは、角がきっちりと落とされて丸みが付けられている。唯一、ストラップホールの開口だけ少しトゲトゲしさがあるが、それほど頻繁に触るところではないので、ほとんど気にならない。
実際に3DSに装着してみた。本体へのフィット感が高く、強く握ったりしても嫌なギシつきがしない。手に持ったときの感触も、随所に施されたゆるやかな傾斜や丸みが手に馴染んで、非常に感触がいい。
操作については、こうしたクリアカバーグッズだとL/Rボタンの操作に影響がないか気になるところだが、こちらもしっかりと配慮がされている。L/Rボタンの周辺はもちろん、背面側に固定用のツメ以外のカバーが出ないような作りになっていて、指に当たらないようになっている。
細かな使用感についても、例えばボリュームスイッチの開口部は上半分が完全に空いていて指を入れるスペースがちゃんと考慮されているなど、とても扱いやすかった。不満がほとんどない。
1つ、天板部分の見た目は気になるところ。カバーが天板に密着してしまい、左右に少しにじみのようなものが出てしまっていた。だがこれ自体は、他のクリアカバーグッズでもほとんどに確認されているもので、3DSの構造上しかたのないものなのかもしれない。
専用充電台との併用についてだが、クリアカバーを装着している以上、専用充電台にしっかりとセットすることはできない。だが、充電用の金属接点には当たるので、充電台の設置枠の上に載せる状態で充電することができた。他のクリアカバーグッズだと同様の方法では充電できたりできなかったりとギリギリのものが多かったが、こちらは背面側の突起が少ないこともあってか安定して充電できた。ただ、3DSは斜めになって上に乗っているだけなので、不安定なのに変わりはない。一応使えなくはないというところだ。
ボリュームスイッチ等、各スイッチ部はしっかりと開口されていて、カバーを付けたままアクセスできる。また、カバーのフチや開口部のフチは角がしっかりと丸くなっている |
フィット感の高さ、手触りの良さ、開口部やフチの処理など、いずれも非常に良くできていて、不満のないクオリティのクリアカバーだ。L/Rボタンまわりへの配慮もしっかりされていて、細かなところまでしっかりとしていて、このあたりはさすがの一言。クリアカバーグッズの定番的な製品といえそうだ。
- メーカー:ゲームテック
価格:980円
カラーバリエーション:全15色
豊富なカラーバリエーションが特徴の「+Palette」シリーズ。写真のカラー以外にも全15色あるので、公式サイトでチェック頂きたい |
「日常にプラス」をテーマにしたゲームテックオリジナルのブランド、「+Palette」の3DS用/DSi用/DSLite用ポーチだ。「+Palette」はカラフル&ファッショナブルが特徴で、このポーチでも全15色ものカラーバリエーションがある。今回は、チョコレートピンク、カーマインレッド、スカイブルーを送って頂いたので、そちらで試してみた。他のカラーについては公式サイトでご覧頂きたい。
ポーチはダブルファスナータイプのハードタイプ。内部は全体に起毛素材が使われていて収納物をキズから保護してくれる。ファスナーの内側が当たらないようしっかりとガードもついている。中にはゲームカードを3枚収納できるフリップタイプのポケットがあり、片面は大きいマルチポケットになっていて、ARカードやイヤフォン等も余裕を持って収納できる。
豊富なカラーバリエーションが魅力のハードポーチだが、作りもしっかりとしているというのが印象的。3DS本体、ゲームカード、ARカードやイヤフォンなど、一緒に入れておきたいものを全部カバーできる。不満のない出来だ。
3DS本体、ゲームカード3枚、ARカードやイヤフォンなどを収納できる。定番的な作りでクセがなく扱いやすい |
- メーカー:ゲームテック
価格:880円
カラーバリエーション:全6色
ゲームテックが各機種に向けて従来発売してきているEVAポーチの3DS版 |
ゲームテックからは「+Palette」シリーズ以外にも、従来製品のポーチも発売されている。こちらの「EVAポーチ3D」は3DS用/DSi用/DSLite用で、基本的な作りは「+Palette セミハードポーチ」と全く変わらない(正確には「+Palette セミハードポーチ」が「EVAポーチ3D」と同じ作りというほうが正しいかもしれない)。
外側のEVA素材、内側の起毛素材から、各収納と、いずれも「+Palette セミハードポーチ」と同じだ。ただ若干、個体差もあると思うが、「+Palette セミハードポーチ」のほうがゲームカード収納のフリップの形や取り付け位置がキレイだったりと、微細な部分に丁寧さを感じるところがあった。価格としては100円だけ「+Palette セミハードポーチ」のほうが高いところもあるが、そのあたりをどう捉えるかというところだ。
基本的な作りは「+Palette セミハードポーチ」と全く同じ。だが、作りの丁寧さが「+Palette セミハードポーチ」のほうが良いように思えるところがあった |
- メーカー:アンサー
価格:880円
カラーバリエーション:クリア、ブルー
ナイロン素材を使った布地ベースのポーチ |
パチッと開閉できるマグネットタイプな布地素材がベースのポーチ。堅い芯を中心に、表面がナイロン素材、裏地はポリエステル素材が使われていて、縦に開くタイプのポーチになっている。持ち歩き時に様々なスタイルに対応できるよう、カラビナとハンドストラップが付属している。
留め具は前述のようにマグネットで、ポーチの下側にマグネットが埋め込まれている。マグネットは、フタ側、ポーチ側の裏表ともにしっかりとナイロン素材で覆われていて、3DSにキズをつけないよう配慮されている。フタを倒せば「パタッ」と自然にマグネットで吸い付いてくれるので、開閉は楽々。手間のかからないところが嬉しい。
ポーチ内には3DS本体のほか、ARカードの収納ポケットもある。ただ、この収納ポケットは3DS本体の底面に位置しているので、3DSを出し入れする際にカード収納のフチがめくれてしまう時があった。また、3DS本体も出し入れの際、L/Rボタンが収納口の布地が折り返しになっているところにひっかかり、めくれてしまうところがあった。
マグネットを使った手間のない開閉方式など、魅力なポイントはあるのだが、細かに気になるところがあったのが残念だ。
縦に開くタイプで、フタはマグネットで固定される作り。手軽で扱いやすいと感じたのだが、収納部のフチが3DS本体を出し入れするときにひっかるところがあったのが残念 |
- メーカー:アンサー
価格:980円
カラーバリエーション:ブラック、ブルー、レッド
汎用的な作りのEVA素材を使ったハードポーチだが、細かな工夫がされている |
スタンダードなEVA素材を使ったハードポーチ。この形状としては珍しいシングルファスナーで、ポーチの背面にはベルトループやカラビナがついている。
ポーチ内部には起毛素材が使われており、3DS本体のほか、ゲームカードを3枚収納できるポケット、太いものと細いもの2本を収納できるタッチペンホルダー、ARカードやイヤフォン等をしまえるマルチポケットがある。
特徴的なのは、ゲームカード収納のフリップとマルチポケットにマジックテープが付いていて、普段はくっついて閉じているというところ。3DS本体を出し入れしやすく、用がある時だけ他のポケットにアクセスするという作り。
全体としては汎用的な作りのハードポーチだが、シングルファスナーなのは辛いところ。1個のファスナーをぐるりと3/4周させないと開閉できないのは、さすがに手間がかかる。
このタイプのハードポーチとしては珍しいシングルファスナーで、ここは好みがわかれるところ。内部には3DS本体のほか、ゲームカード3枚、ARカードやイヤフォン、さらにタッチペンを大小2本収納できる。マジックテープでフリップを止められるようになっているのは扱いやすい |
- メーカー:タカラトミーアーツ
価格:1,050円
カラーバリエーション:ピンク、ブルー、グレイ
任天堂公式ライセンス商品
靴下タイプのインナーケース。手軽さが最大の魅力だ |
ニット素材を使った伸縮性のある布地ケース。簡単に言うと、いわゆる靴下タイプのインナーだ。作りは非常にシンプルで3DS本体を入れる以外にはポケット等はない。ニット素材はかなり伸縮性があって、3DS以外にもDSi/DSLite/DSも収納できる。3DSにクリアカバーを装着していても、楽に出し入れできる。
布地はかなり薄めで、そして柔らかい。そのぶん伸縮性があるので出し入れは楽々だ。その代わり、固定力も弱めになっているので、逆さまにして軽く振るとスルリと3DSが出てくる。保護性能としては、軽い衝撃や細かなキズからは保護してくれるものの決して高くはないので、カバン等に入れておくときのインナーケースとして使うものだ。スッとカバンから取り出し、本体も簡単に取り出せる。活用スタイルは限られるが、それにピッタリとはまればシンプルイズベストな1品だ。
薄手のニット素材が使われており、伸縮性がかなりある。柔らかくて、保護性能はそれほど高くはないのだが、そのぶん扱いやすい。カバンに入れておくのに最適なケースだ |
- メーカー:GMCトイズフィールド
価格:1,260円
カラーバリエーション:全9色
今回試したなかで最も変わり種のケースが、この「POCHI IV」だ。全体がシリコンでできていて、がま口の収納口が付いているという作りだ。シリコンは厚みはそこそこにある(約1.5mmほど)もののそんなに堅くなく、ふにゃふにゃとした手触り。がま口のところには金属の芯が通っている。
大きく丸い、がま口の留め具が見た目にインパクトがあってキュート。それをクイッと捻って開けば、全体の半分ほどが開くという作りだ。開閉はわかりやすくて手間もかからない。非常に面白い工夫になっている。
ただ、実際使ってみると、収納口は約5cm程度しか開かず、大きな留め具も手に当たって3DS本体が少し取り出しづらいところがあった。また、ケースとしてもシリコンのみで作られていて、内部にスペースもあるので、保護性能に少し不安を感じさせるところがある。3DSの出し入れ時にシリコンとこすれて抵抗があるところもあった。内部に布地素材を使うなどするとより印象が良かったかもしれない。とはいえ、かなり魅力的で面白いグッズだ。
全体がシリコンでできていて、がま口のように開くという変わり種のケース。収納口が少し狭いのと、内部もシリコンのみなので収納物がひっかかってしまいがちだったのは残念なところ |
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http://www.a-answer.co.jp/
http://www.hori.jp/
http://www.gametech.co.jp/
http://www.takaratomy-arts.co.jp/
http://www.gmctoysfield.co.jp/
[Reported by ゲーム環境向上委員会]