【連載第248回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。 |
今回は「Xbox 360 Kinect センサー」の後編。具体的なプレイスペースについて、、テーブルなどの物があっても大丈夫か、服装や部屋の明るさは影響するのか、さらには“ネコがプレイスペースに入ってくるとどうなっちゃうの?”などなど、“「Kinect」で色々と試してみました編”となっている。購入前の参考や、快適にプレイするためのアドバイスになれば幸いだ。
【今週のおしながき】 |
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・Xbox 360でコントローラフリーな体感操作!「Kinect」で色々と試してみました編 |
● 全身がコントローラになる! 体感操作やボイスコントロールが可能な「Xbox 360 Kinect センサー」が発売!
- メーカー:マイクロソフト
価格:14,800円
前回はKinectの外観から、セッティングや基本的な機能を確認していったが、今回はさらにつっこんで試してみた“「Kinect」で色々と試してみました編”となっている。プレイスペースはどれぐらい必要かや、距離が近くても大丈夫か、プレイスペースに他人やネコが入ってきたらどうなるのか、などなど、いろいろと調べてみた。
・ プレイスペースは、実際にはどれぐらいの広さが必要になる?
広いスペースを確保できる研究所某所にて色々と試してみた。写真の位置で約2.5mになる |
「Kinect」を設置した際の距離やプレイスペースの上面図。今回のテスト環境の図となっている |
さて、とにかく「Kinect」と言えば、“自分の家で快適に遊べるだろうか?”という点がまず気にかかるところ。「Kinect」を遊ぶ時のプレイスペースは、1人なら「Kinectセンサー」より1.8m、2人なら2.5m離れるのが基準となっている。
気をつけたいのは、最低1.8mの距離がギリギリ確保できれば全ての操作を問題なく行なえるということではないということ。まず、自分の体を動かすために自分の前後左右にもう少しスペースが必要になる。壁にくっつくぐらいの距離で1.8mを確保できても、それでは満足に動けないし、手足をぶつけたりする危険がある。
危険という点では、天井の照明にも注意しよう。研究所員は自宅でプレイ中(写真とは違う場所)に、ついプレイに夢中になってつり下げ型の照明器具に昇竜拳ライクなジャンプパンチを決めてしまった。大事には至らなかったが、手はけっこう痛かったので皆様は気をつけて頂きたい。
また、「Kinectの初期設定」や「センサー位置の調整」、「KinectIDの登録」といった項目では、1人であっても1.8mより離れることが必須になる。初期設定では適切なプレイスペースが確保できているか、指定された円の中に移動するという場面が、センサー位置の調整では「Kinectアドベンチャー!」のパッケージ内にある顔のマークが描かれたシートを使い、近寄ったり離れたりして調整を行なう。どちらも2mから最大2m20cmぐらいまで離れることになる。
「KinectID」というのは、「Kinect」のプレーヤー登録のようなもので、登録すると自分の顔で自動的に認識してサインインしてくれるようになる。この登録では、前後左右12マスのプレイスペースに移動しながらポーズや角度を付けつつ「Kinect」に自分を登録してもらう。この時も2m前後のスペースが必要なほか、左右のスペースも使う。なお、「KinectID」は「Xbox LIVE」のアカウントとは別のものだ。
こうした登録手順等は、1度済ませてしまえばいいので、最初だけなんとかスペースを確保するなり、リビングなどの広い部屋があるなら、そこにXbox 360と「Kinect」を運んで登録や調整を終わらせるのも手ではある。ただ、プレイしている部屋が変わって距離や環境が変わると認識精度に影響が出るので、可能な限りはプレイスペースを整えたほうが快適なプレイができると思う。
2人でプレイする場合は、2人の全身を映せるように2.5m離れることになるが、2人が満足に動ける横のスペースにも気を配りたい。今回はセガの「ソニックフリーライダーズ」や、KONAMIの「ダンスエボリューション」で2人プレイをしてみたが、2人の立ち位置が近いと、体がぶつかってしまうことが気になってしまう。互いが手を広げても当たらないぐらいに、だいたい1m程度の距離は取りたいところだ。Kinectから2.5m離れて2人が並び、横のスペースも2.5mぐらい欲しい。
1人プレイ時の必要距離は約1.8mだが、1.8mギリギリではできないこともある。左と中央の画像は「KinectIDの登録」をしているところで、指定されたスペースへ前後左右に動かないといけない。右は「センサーの調整」という、付属のシートで距離のキャリブレーションをしているところ。こちらも2m弱まで下がらないといけない |
・ 1.8mより近くても遊べる? 1m~1.5m付近でプレイしてみた
研究所員自宅のリビングにて、1m~1.5mぐらいの近距離でプレイしているところ。写真のようにテレビと自分との間にはテーブルもある。あえてこうした普段の生活のままの配置でプレイをしてみた |
上の写真がどのような距離感になっているかを示した図だ。テレビの上に設置した「Kinect」はギリギリで膝までを検出してくれた。だが、全身の動きには反応が鈍くなっていた |
理想的なプレイスペースについて理解はできたものの、「そんなに余裕のあるスペースはない、でも遊びたい!」そういう方も多いだろう。ここでは、1.8mより近い距離でのプレイはどうなのかを確かめてみた。
前述のようにセンサー位置の調整や「KinectID」の登録は無理だったので、それは広い場所で行なってから、近づいてゲームプレイをしてみた。「Kinect」と自分の距離は約1m~1.5mぐらいまで近づいた。
実際に遊んでみると、案外プレイできるという印象。カメラの範囲から切れてしまいがちな、上に挙げた手や、足の動きも、だいたいはちゃんと動いてくれた。どうやらこれはタイトルによるようだが、手の動きなら肘のあたりまで、足の動きなら膝のあたりと、どちらも関節部の動きで見ているようだ。
例えば、バンダイナムコゲームスの「体で答える新しい脳トレ」でボールを蹴る動きをする時なら、膝の上げ下げで反応する。「ダンスエボリューション」のステップも同様で、膝関節の動きを足の動きのメインとして検出しているようだ。つまり、カメラに近い距離でも肘や膝までが映っていれば、なんとか遊べなくはない。
一方で精度が落ちる動きもあった。それはジャンプなどの全身の動きだ。カメラに近いと反応が鈍ってしまい、かなり大袈裟にジャンプしないといけなくなった。これはカメラに全身がアップ気味に映っていて、ジャンプしたのかどうか、動きの幅が判定しづらくなっているのだろうと思われる。
体の傾きによる操作も影響があった。「ソニックフリーライダーズ」では、上半身を前後に傾けてコーナーを曲がる動きに、少し影響が見られた。これもジャンプ同様で、体がアップ気味に映っているためだろう。大きく曲がりすぎたり、逆に反応が鈍くて曲がれなかったりと乱れがあった。
では、どれぐらいの距離からスムーズに遊べるようになってくるかと言うと、やはり基準距離である1.8mを越えたあたりから。余裕があるなら、2mぐらいまで離れたほうがより動きの一体感が高まるように感じられた。
逆に遠すぎる場合ではどうなのかと3.5mぐらい離れてみたが、2m時との違いはあまり出なかった。さすがにそれ以上に遠くへ離れた場合、近すぎる場合とは逆に腕や膝の細かな動きの反応が悪くなりそうだが、それは今回の調査環境では調べられなかった。
これは「PlayStation Move」でも同じことが言えるのだが、距離は非常に重要で、遊んでいる環境がうまく整えられているかどうかで操作の精度が大きく変わり、プレイの印象も変わってくる。どうにも言われているほど快適なプレイができないと感じている方は、なんとか模様替えなりなんなりで環境を作ってみると、大幅に改善される可能性がある。住居に関わることなので難しいと思うが、可能ならぜひ環境を整えてみて欲しい。
・ Kinectと自分との間にテーブルなどの物があっても遊べる?
テレビの下にKinectを設置してトラッキング設定をしたところ。トラッキング画像の手前にあるのはテーブルだ。これを床と認識してしまうことがあった |
テレビの上に設置すると手前のテーブルは範囲に入らなくなって、ほとんど影響がなくなる。近距離で遊ぶならテレビの上に設置したほうがやりやすい |
続いて、「Kinect」と自分との間にテーブル等の物が置いてある場合、プレイに支障が出るかもしれないので、試してみることにした。テーブルは用意したというか、研究所員宅のリビングでいつも使っているものだ。大きさは1.5mほどで、高さは30cmほど。「Kinect」を設置している場所はテレビ代の上で40cmほどなので、「Kinect」自体がテーブルで隠れてしまうほどではない。
この状態で、まずはトラッキング設定を行なった。トラッキング設定では主に「Kinect」の角度が調節されるが、このとき、「床が検出できませんでした」という内容のエラーが出てしまった。どうやらテーブルを床と認識してしまうようだ。「Kinect」を置いている高さと同じぐらいの水平なものがあるとこうなる可能性が高い。
これを回避しようとトラッキング設定途中で手動で角度を調整しても、設定最後の調整で、「Kinect」が自分でテーブルと水平ぐらいの角度に動いてしまう。床を位置関係の軸にして、その上に立つ人物像を認識しているのかもしれない。
角度をある程度自分で調整し、実際にゲームをプレイしてみたが、特に大きな問題は感じられなかった。「Kinect」からは自分の膝下がテーブルで隠れてしまっている状態だが、前述のように今回試したタイトルはほとんど膝関節までの動きで足の動きを検出している。そのため、膝下が隠れてもそれほど大きな認識エラーにはならないようだ。プレイするときは少しテーブルをテレビに寄せてスペースを確保すれば問題ないと思える。
ちなみにこれは、「Kinect」をテレビの上下どちらに設置しているかによっても、違いが出る。テレビの上に設置している場合なら、人物を水平に映しているので、「Kinect」の手前すぐにテーブルがあってもそれは映らず、ほとんど問題にならない。だがテレビの下に設置していると、手前すぐに広がっているテーブルを床と誤認識してしまう。できる限り「Kinect」と近い距離でプレイするなら、テレビの上に設置したほうがやりやすいのではと思えた。前回に紹介した「テレビ マウント for Kinect」を導入してみるのも手だ。
プレイ中の自分の足下に、興味を持ったネコがやってきた。図のような位置関係では、耳の動きを膝の動きとして検出していた |
さて今度は、ネコがプレイ中の自分に近寄ってきた場合だ。言いかえると「プレイスペースに動くものが入ってきた場合」だ。ネコが足元にきたり、テレビ手前のテーブルの上に乗ったりすると、なんとネコの動きを膝の動きとして認識することがあった。足元近くの動きを検知しているということなので、理由を考えれば不思議なことではないのだが。
ネコがプレイスペース中をウロウロしたり、テーブルに飛び乗ったりするなどの大きな動きは当然として、ネコがじっと「Kinect」を見つめ、耳だけが音に反応してピクピクと動いている時でも、その耳の動きを微妙な膝の動きとして検出しているときがあった。これはこれで心がなごむのだが、プレイの邪魔には違いない。ネコにはプレイ中、おとなしくしておいてもらおう。
ネコだけでなく、誰か自分以外がプレイスペースに入った時にも影響は出る。「体で答える新しい脳トレ」を別の所員がプレイしている時に、ちょっとちょっかいを出してやろうと手を差し出して見たところ、その手がコントロールの主導権を奪っていた。プレーヤーの前に何か動くものが重なってきた場合、それが優先されるようだ。
2人でプレイする時には体がぶつからないよう、お互いの距離を取らなければならないが、逆に「どれぐらいまで互いが離れてプレイできるのか?」も調べてみた。「Kinect」から3mほど後ろに下がってから2人が距離を取るようしていったところ、約3mまで離れることができた。これが「Kinect」が映している右端と左端の距離だ。3mは実際に見るとけっこうな距離で、横幅の画角(カメラが映せる範囲)は広い。
横の範囲はどれぐらいの広さがあるのか調べてみた。左の写真が左端、中心の写真が右端だ。その間は約3mと広い |
・ コートやロングスカートを身につけてプレイ。服装は影響する?
コートを着用して、「体で答える新しい脳トレ」のサッカーボールを蹴って答えるテストをしているところ。膝の動きの検出は多少鈍っていた |
「Kinect」を遊ぶ時に、服装で影響は出ないのかも調べてみた。まずは黒いコートを着用してみた。下半身も膝上までがコートで隠れて、股のあたりはすっぽり隠れる。これで「体で答える新しい脳トレ」のサッカーボールを蹴って答えるテストや、「ダンスレボリューション」のステップがある曲をプレイしたりしてみた。
プレイしてみると案外反応はしてくれたものの、やはり認識精度は落ちているようで、膝を大きく上げないと反応しない時があった。足を少し上げても、コートが持ち上がるぐらいで見た目にも膝の動きはわかりづらい。「Kinect」には普通のズボンなら足の輪郭がはっきりわかるところがわからなくなるし、膝を上げてもコートごと黒い布が持ち上がるだけに見えているわけで、当然の結果だろう。
続いてさらに現実的な服装をということで、ロングスカート姿でプレイしてみた。足首あたりまで隠れる黒のスカートだ。こちらは足の動きの認識精度は明らかに落ちて、かなり大きく動かないと反応しなくなった。認識がどのようになっているかトラッキング画面を見てみると、ロングスカート内の足の形状をかなり補正して捉えようとしているのがわかった。だが、その認識している骨格は実際の足位置とはまったく違う方に伸びてしまっている。
逆にちょっと非現実的ではあるが、毛布をかぶってもプレイしてみた。すると、腕から下がった毛布の部分を腕と認識するようで、変な感じにトラッキングしてしまう。振袖など、体から離れる大きな布地が揺れるようなものでは、誤認識されてしまうということだろう。
足下まで隠れるぐらいのロングスカートを着用して動作を見てみた。スカート内にある足を補正して検出しようとするのだが、実際の足位置とは遠い結果になっていた。また、スカートの裾を広げるようにすると、そちらに足が移動したことになってしまう |
テレビ側の照明はつけていたので目の前は明るいものの、背後は暗かった。この状態で黒い服を着てプレイしていると、認識が鈍ってしまった |
服の色については、簡単に言うと部屋の壁の色との差別がついているかどうかがポイントになる。例えば白い壁を背景に、上下黒の服なら、色がはっきりと「Kinect」が輪郭を検出しやすい。それを例えば白い服装で白い壁に近づいてプレイすると、精度が落ちてくる。これに関してはそれほど強く影響が出るということはないので、そこまで意識せずとも大丈夫だ。
もっと意識しなければいけないのは、“部屋の明るさ”。例えば背後が暗い部屋で上下黒の服装でプレイすると、明らかに認識精度が落ちる。「Kinect」のカメラには、背景の黒と服装の黒が同化してしまうわけだ。
意識しないといけないのは“テレビ付近が明るくても自分の周囲が暗いと良くない”ということ。テストした環境の上面図を見てもらうとわかりやすいが、リビング内の外側にテレビがあり、背後にキッチンがある。照明は窓側とキッチン側に2個あるのだが、キッチン側を消しているとプレーヤーの背後が暗くなってしまい、認識精度が落ちた。自分を適度な光量で見せてあげることが大事だ。
部屋の明るさに関する基本のポイントとして“太陽光に気をつける”というポイントもある。「PlayStation Move」で使うカメラ「PlayStation eye」も同じだったが、太陽光が直接「Kinect」に当たったり、映している範囲が太陽光で明るすぎたりすると、映している風景が白く飛んでしまって判別ができなくなってしまう。カーテンで遮るのが基本だ。
「ソニックフリーライダーズ」でボイスコントロール中の画面。画面上のマイクのマークのところに「決定?」と表示されている。声で「決定」と言っているものの、認識側は「設定」と迷いがちになってしまうようだ |
Kinectは搭載しているマイクを使って音声でのボイスコントロールもできるが、それはゲーム中にも活用されている。もっともボイスコントロールが充実していると感じたのは「ソニックフリーライダーズ」で、コースセレクトやキャラクターセレクトなど、メインメニュー内の全てをボイスで選択できる。
例えば、プレイモードを「フリーコース」、「決定」と声で選んで決定し、コースも「ドルフィンリゾート」、キャラクターも「ソニック」というように、全部声だけで選択と決定ができる。「Kinectセンター」とは違って最初に「エックスボックス」と言わなくても大丈夫なのも扱いやすい。手でアイコンを操作するよりも声で言ったほうが楽だ。
ただ、「決定」というボイスコントロールに関しては若干認識が厳しいかなと感じた。人によるかもしれないが、「決定」と言っても「設定」と認識されてしまったり、反応してくれなかったりすることがある。発音としても相当に近いものがあるので、仕方がないが、「設定」ではなく「オプション」などの別の言葉だとより良かったのかもしれない。
ゲーム中はゲーム側のBGMが鳴るため、無音の「Kinectセンター」でのボイスコントロール時よりも大きくはっきりと喋る必要があった。プレイ中に重要になるのは一時停止の操作だが、一時停止は直立の姿勢で左手だけを斜め下に出すという動きか、「ポーズ」という言葉で一時停止できる。だが、動きでの一時停止は認識されるまでに多少のウェイトがあるので、プレイ中のゲームを瞬時に停止するのには向いていない。「ポーズ」と声で止めるには、BGMで消えないよう大きく発声するのがポイントだ。
「ソニックフリーライダーズ」では女性の声による音声でのモード説明やガイドがあるのだが、その声が出ている間だと、こちらのボイスコントロールの認識は精度が落ちる。受け付けないわけではないが、やはり人の声が混じってしまうのだろう。オプション等で音声ガイドのボリュームを調節するなりすると、やりやすくなる。
・ ボイスコントロールはまわりで喋っている人がいても大丈夫?
これも実験してみたが、何人かでワイワイと楽しんでいるときのボイスコントロールは、正直扱いづらいところがある。よほど周囲が大きな声で話していない限りは誤認識してしまうことはないものの、複数の声が混じると認識しづらくなっていた。
また扱いづらい理由には心理的な理由もあって、ボイスコントロールしようとプレーヤーの人が喋ると、周囲が認識の邪魔にならないよう配慮して静かになるという現象が起こってしまうからだ。ワイワイと楽しんでいる空気がちょっと静かになってしまうので、これは向いていないと思えた。多人数の時は手で操作するほうがいいだろう。
ちょっと余談だが、ボイスコントロールも誤認識することはある。「Kinectセンター」の画面で待機させている間に電話で話していたときのことなのだが、何かの言葉に反応して音声操作のメニューが始まり、電話が終わる頃にはZuneビデオの再生が始まっていたことがあった。
これは途中で気がついたものの、面白いので放っておいたという極端な例で、「こういうこともあったよ」というだけの話ではあるのだが、電話での会話で狙って言葉を選んだりはしていなかった。ボイスコントロールは、もう少し誤認識が出ないような特別な言葉で操作するようになっていたほうが良かったのかもしれないと思ったところはある。
最後はちょっとしたお遊びのようなことも試してみた。「二人羽織」のように2人がピッタリと重なって、右手を前の人が、左手を後ろの人が担当する、という操作ができるかもやってみた。こちらはトラッキングの画面を見てもわかるとおり、1人の人間として関節をきちんと認識してくれた。また、前の人は直立の姿勢で、後ろの人が両手を出すと、それも1人の人間として扱われる。足も同様に左右に動かすと、動かした側の足にトラッキングされていた。
全身を動かすゲームだと、ちょっと危なっかしいかもしれないが、「体で答える新しい脳トレ」の時計の針を腕の角度で解答するぐらいのものなら、この状態でも楽しめる。まぁ番外編的に「ちょっと変な遊び方をしてみても面白いかも」と思ってもらえればと思う。
2人重なって前の人が左手を、後ろの人が右手を出してみた。トラッキング画像では見事、1人の人間の骨格として捉えている |
このほか、プレイ後の「Kinect」はほんのり暖かいぐらいに熱を持つことも紹介しておこう。内部にプロセッサを搭載し、リアルタイムに映像を処理していることもあって、発熱もある。設置の感じからするとあまりないとは思うが、何か布をKinectに被せたりすると熱の排気の妨げになってしまうのでご注意頂きたい。
これにて“「Kinect」で色々と試してみました編”は終了。いかがだったろうか?全体的に注意点がメインにはなってしまったが、こうしたポイントを抑えプレイ環境をしっかり整えてプレイすれば、より快適に楽しめるはず。余談だが、紹介してきたように色々と試しているときも、ゲームをプレイしている時も、非常に楽しかった。全身で操作する体感や、ボイスコントロールなど、従来のゲームとは大きく異なる新しい魅力をぜひ実際に楽しんでもらいたいと思う。
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[Reported by ゲーム環境向上委員会]