使って試してみました! ゲームグッズ研究所

連載第359回

より良いグリップを求めて!PS Vita&New3DS LL用の最新グリップを試してみた

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 携帯ゲーム機は、自由な姿勢で楽に楽しめるのがなんといっても魅力なわけだが、より快適に長時間プレイを楽しむのに欠かせないのが“グリップアタッチメント”だ。

 グリップについては「やっぱりあった方がいいんですか?」という声をよく聞くのだが、お気に入りのグリップが見つかった人からすれば、「絶対にあった方がいいよ!」と即答したくなるような存在。より快適なグリップを求めている人も多いだろう。

 よりよいグリップアタッチメントを求め、New3DS LL用とPS Vita 2000用の最新グリップグッズを試してみた。


まだまだ数が少ない“New3DS LL用グリップ”に新作が! 効果はしっかりとあるがちょっと独特さも

メーカー:
デイテルジャパン
価格:
1,296円
控えめなでっぱりの、薄型・軽量なグリップ。見た目が大げさにならず、持ち運びもしやすい

 デイテルジャパンから発売された、New3DS LL用のグリップアタッチメントだ。同社ではこれまで他機種向けにも薄く平べったい形状のグリップを発売してきたが、このNew3DS LL用もその形を踏襲したものになっている。

 グリップの素材はABSで、重量は約75g。New3DS LL本体の奥側のストラップホールや手前のフチにツメひっかけて固定されるようになっており、奥側から着け外しするようにすると手軽に着脱できた。

 気になったのは、「グリップを装着したままだと3DSゲームカードスロットが塞がる」というところで、これは正直かなり痛いデメリット。グリップの着脱は手軽にできるので、それほど面倒ではないものの、やはり一手間加わる煩わしさはある。ダウンロード版を中心にしているなど、ほとんどゲームカードの入れ替えをしないという人ならいいかもしないが……。

 グリップを着けてゲームプレイを試してみると、グリップが薄い形なので、指をからめて握るというより、手で挟み込むという持ち方にはなるが、手の平をベタッとくっつけて持てるので安定感はある。CスティックやZL/ZRボタンにも握った状態で自然に指が届く。

 何も着けていない状態よりも快適になるのは間違いないのだが、ただ、少しホールド感が独特。グリップが薄く、指先を曲げて握りこめないところが主な理由だ。もう一歩ギュッと握れる感触が欲しかったと感じる。

 実は、右手側はタッチペンホルダーの開口に指先を回すようにすると、もう一段握り込めるようになってホールド感が良くなるのだが、左手側はそうした開口がないのが残念。ここは、3DSゲームカードスロットを設けつつ、指をより内側にからめられるような形状(くぼみをつけるなど)になっていたら、より良かったように思えた。

 そうしたところはありつつも、何も着けていない本体よりも持ちやすく、丸みのあるグリップ形状が手への負担も軽減してくれるグリップとなっている。

装着したままでもスイッチやタッチペンホルダーなどのほとんどの箇所が使えるのだが、唯一、3DSゲームカードスロットが埋まってしまう
背面のついたてを立てるとスタンドにもできるのだが、New3DS LLを開いた状態だと重心が高くなるため、不安定になりがちだった。このあたりももう一歩という印象だ
手の平への密着は高く、遠目のボタンにも自然と指が届く。ただ、薄型のグリップなので指をそわせてグッと握るというのがあまりできない。指を曲げて持てるように、くぼみなどが欲しかった

 少し独特ではあるが、薄型軽量でホールド感を高めてくれるグリップだ。グリップ位置などレイアウトのバランスも良く、プレイの快適さアップ効果はしっかりとある。だが、やはり3DSゲームカードスロットを触れないのが好みがわかれてしまうところ。New3DS LL用のグリップはまだまだ数が少ない事もあり、そのあたりを把握しつつ、よりプレイの快適さを求める人にオススメのグリップだ。


シリコンカバー+グリップの変わり種グッズにPS Vita 2000用が登場!

メーカー:
ゲームテック
価格:
オープン価格(市場価格:1,512円)
カラー:ブラック / ホワイト
シリコンカバーにグリップが融合した一石二鳥グッズに、PS Vita 2000用が登場した

 ゲームテックがこれまで他機種版にも発売してきた、シリコンカバーとグリップが一体化している変わり種のグリップグッズに、PS Vita 2000用が登場した。

 グリップは全体がシリコン素材でできていて、左右の背面にはグリップの膨らみがあってグッと握って持てるようになっている。グリップの中身はすのこ状にシリコンの支えがつけられていて、握ってもグリップが潰れる事はない。

 カバーを着けた状態でも電源ボタンと音量ボタンがカバー越しに押す作りになっているが、他の全ては開口から触れるようになっている。

 前モデルのPS Vita 1000用のシリコングリップだと方向キーや○/△/□/×ボタンなどもカバー越しに押す作りになっていたのだが、このV2ではカバーに開口がつき、直接押せるようになっている。

 手に持った時のフィット感は非常によく、手にしっくりと収まってくれる。グリップの効果に加え、アンチダスト加工が施されたシリコンの手触りもさらさら。カバー越しに押す電源ボタンや音量ボタンにはボタン型の突起がついていて、押しやすくなっている。

 ただ、方向キー、○/△/□/×ボタン、PSボタン、スタート/セレクトボタンは、ちょっと押しづらくなってしまう。

 カバーの開口から押す作りだが、開口がボタンやキーの形なので、ボタンの外側すぐはカバーで埋まっている。そのため、ボタンやキーに対して外側から押そうとすると、どうしてもカバーの厚みがひっかかってしまう。

 プレイ中は、キーやボタンに対して内側から押すように意識が必要で、違和感が出てしまった。なお、スタート/セレクトボタンはカバー開口の奥になってしまっていて触りづらくなっている。このあたりは丸型で大きめの開口ならより良かったかもしれない。

電源ボタンと音量ボタンがカバー越しに押すようになっているが、カバーにボタン型の突起がつけてあって押しやすい。グリップの中はすのこ状に支えがついており、グッと握っても潰れない
ホールド感は良好で、シリコン素材でできているからラバーコーティングされているかのように手触りもいい。ただ、方向キーや○/△/□/×ボタン周りの開口が小さめで、ちょっと押しづらくなってしまうのが残念

 シリコンカバーとグリップを融合させた変わり種のシリーズだが、グリップの大きさや形状、手触りやフィット感などいずれも優れていてバランスがいい。惜しいのはやはりボタン周りの開口で、汚れからの保護を重視するならカバー越しの方がよりいいし、操作の手触りを重視するならより大きな開口が望ましいのではないだろうか。

 そのあたりにちょっと、どっちつかずな印象はあったものの、このカバーの作りでも慣れてしまえば問題なし。本体を守りつつ、グリップのホールド感アップ効果も得られる一挙両得なグッズだ。

(ゲーム環境向上委員会)