■ 2009年12月第3週分 ■


 この連載は、ニンテンドーDSi、PSP、PS3、Xbox 360、Wiiと家庭用ハードではもはや当たり前となった感もある「ダウンロード販売」によるソフトウェアやコンテンツ(以下、DLC)の最新情報を1週間単位でレポート。また、様々なタイトルのレビューも掲載していく予定だ。ダウンロード開始間近なタイトルやリリースが決定したタイトル、そして過去のタイトルまでフォローするので、DLタイトルをチェックするのに役立てれば幸いだ。


■ 12月1日(火)~12月31日(木)ダウンロード販売開始予定一覧 ■



プラット
フォーム
タイトルメーカージャンル価格その他
12月1日

Wiiウェア
ポンジャンWiiタカラトミーテーブル1,000
Wiiポイント
オリジナル

VC
オーダインバンダイナムコゲームスシューティング800
Wiiポイント
移植[AC]

VC
ロンパーズバンダイナムコゲームスアクション800
Wiiポイント
移植[AC]

VC
ザ・キング・オブ・ファイターズ'95D4エンタープライズ対戦格闘900
Wiiポイント
移植[NG]

GOD
ビューティフル塊魂 (Xbox 360 プラチナコレクション)バンダイナムコゲームスアクション & アドベンチャー2,000
マイクロソフトポイント
2,940円
(クレカ購入)
GOD
12月2日

DSiウェア
あと何日?かぞえる ニンテンドーDSiカレンダー任天堂カレンダー200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
かめにんマーチャント!バンダイナムコゲームスアクションRPG200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
回転イラストパズル ぐるぐるロジック任天堂パズル500
DSiポイント
オリジナル
12月3日

PS3
Madden NFL Arcade(英語版)エレクトロニック・アーツスポーツ1,500
オリジナル

PSP
ファンタシースターポータブル2セガRPG4,500
UMDDL

PSP
イース -ナピシュテムの匣- 特別版 コナミ ザ・ベストコナミデジタルエンタテインメントアクションRPG2,300
UMDDL

PSP
リトルビッグプラネット ポータブルソニー・コンピュータエンタテインメントアクションRPG2,800
UMDDL
12月8日

Wiiウェア
直感!ばらんす★らびりんすゲームロフトアクションパズル500
Wiiポイント
オリジナル

VC
ファイナルファイト タフカプコンアクション800
Wiiポイント
移植[SFC]

VC
イーガー皇帝の逆襲 ~イー・アル・カンフー・2~KONAMIアクション800
Wiiポイント
移植[MSX]

VC
メタルギアKONAMIアクション800
Wiiポイント
移植[MSX]

VC
ナムコクエスターバンダイナムコゲームスブロック崩し800
Wiiポイント
移植[AC]

VC
ワルキューレの伝説バンダイナムコゲームスアクションし800
Wiiポイント
移植[AC]

GOD
ディアーリオ リバース ムーン レジェンドアイディアファクトリーシミュレーションRPG2,000
マイクロソフトポイント
2,940円
(クレカ購入)
GOD
12月9日

DSiウェア
G.Gシリーズ BLACK×BLOCKGenterpriseパズル200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
~せかいたんけん~ 国旗わーるどまっぷアイエスピー国旗せかい地図・クイズ200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
まっぷまっぷ!Byご当地検定DS!スパイクパズル200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
アーティストになろう! みんなの塗り絵 初級編ERTAIN趣味500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
UNOゲームロフトカードゲーム500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
かっぱ道任天堂アクション500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
探偵 神宮寺三郎 連鎖する呪い &謎の事件簿アークシステムワークス推理アドベンチャー500
DSiポイント
オリジナル

PS3
Wizardry 囚われし魂の迷宮アクワイア3DダンジョンRPG2,000
オリジナル
12月15日

Wiiウェア
逆転裁判 蘇る逆転カプコン法廷バトル900
Wiiポイント
移植[DS]

GOD
Test Drive Unlimited (プラチナコレクション)Atariレーシング/カーライフシミュレーター2,000
マイクロソフトポイント
2,940円
(クレカ購入)
GOD
12月16日

DSiウェア
アトリエ デコ ラ ドールスターフィッシュ・エスディファッションドールデコレーション500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
アーティストになろう! みんなの塗り絵 いぬ編ERTAIN趣味500
DSiポイント
オリジナル
12月17日

PSP
雨格子の館 PORTABLE 一柳和、最初の受難日本一ソフトウェア本格推理アドベンチャー3,800
UMDDL

PSP
奈落の城 PORTABLE 一柳和、2度目の受難日本一ソフトウェア本格推理アドベンチャー3,800
UMDDL
12月22日

Wiiウェア
PHALANXズームシューティング500
Wiiポイント
オリジナル

GOD
アブソリュート ブレイジング インフィニティアイディアファクトリーシミュレーションRPG2,000
マイクロソフトポイント
2,940円
(クレカ購入)
GOD
12月24日

PS3
PixelJunk Shooterキュー・ゲームシューティング未定
オリジナル
12月29日

GOD
ザ・コンビニ 200Xハムスター経営シミュレーション2,000
マイクロソフトポイント
2,940円
(クレカ購入)
GOD
12月予定

VC
ファミコン探偵倶楽部PART II うしろに立つ少女(前後編)任天堂アドベンチャー500
Wiiポイント
移植[FC]

VC
ザクソンセガシューティング500
Wiiポイント
移植[AC]
発売日未定

PS3
ぽっちゃり☆プリンセスソニー・コンピュータエンタテインメントチームアクションステラテジー1,500
オリジナル

 ※表中の「VC」はバーチャルコンソール、「GA」はゲームアーカイブス、「PCA」はPCエンジンアーカイブス、「XBLA」はXbox LIVE アーケード、「GOD」はゲーム オンデマンド、「FC」はファミコン、「SFC」はスーパーファミコン、「MS」はマスターシステム、「MD」はメガドライブ、「PCE」はPCエンジン、「AC」はアーケード、「UMDDL」は「UMD ダウンロード」、「GW」は「ゲーム&ウオッチ」、「DS」は「ニンテンドーDS」、「NG」は「NEOGEO」を指します。
 この表は毎週、配信タイトルを追加し、月単位で更新していきます。配信タイトルは当日まで配信が明らかにならないこともあるため、過去に遡って更新することもあります。



VCのMSX版「メタルギア」(800Wiiポイント)も「イーガー皇帝の逆襲 ~イー・アル・カンフー・2~」(800Wiiポイント)とともに12月8日より配信を開始した
(C)2009 Konami Digital Entertainment
(C)2009 D4 Enterprise,Inc.
(C)2009 MSX Licensing Corporation All Rights Reserved.

 今週も様々なプラットフォームにおけるDLCの情報を紹介していく。

DSiステーション
 無料体験版として、12月3日から「極限脱出 9時間9人9の扉 体験版」が配信。同日、「たまごっちのなりきりチャンネル 追加データ(マーボーどうふ)」も配信された。

ニンテンドーDSiショップ
 DSiウェアとして、12月9日から足場を作ってゴールを目指すパズル「G.Gシリーズ BLACK×BLOCK」(200DSiポイント)、国連加盟国192ヵ国の国情報やクイズが楽しめる「~せかいたんけん~ 国旗わーるどまっぷ」(200DSiポイント)、日本地図を使ったパズルや書き取りクイズなどのミニゲームを収録した「まっぷまっぷ!Byご当地検定DS!」(200DSiポイント)、見本を参考にタッチペンで色を塗る「アーティストになろう! みんなの塗り絵 初級編」(500DSiポイント)、ニンテンドーWi-Fiコネクションで世界中のプレーヤーと4人対戦が可能な「UNO」(500DSiポイント)、ラインを引いてかっぱさんをゴールの池まで誘導する「かっぱ道」(500DSiポイント)、探偵 神宮寺三郎DSiウェアシリーズ第4弾「探偵 神宮寺三郎 連鎖する呪い&謎の事件簿」(500DSiポイント)が、12月16日から「アーティストになろう! みんなの塗り絵」シリーズ第2弾「アーティストになろう! みんなの塗り絵 いぬ編」(500DSiポイント)」配信。

Wiiショッピングチャンネル
 Wiiウェアとして、12月8日からWiiリモコンやバランスWiiボードで迷路の上を転がるボールをゴールまで導く「直感!ばらんす★らびりんす」(500Wiiポイント)が、12月22日からX68000版に新要素を追加した「PHALANX」(500Wiiポイント)が配信。

 VCとして、12月8日から宇宙生命体を掃滅し地球への帰還を目指すブロック崩し「ナムコクエスター」(800Wiiポイント)、様々な魔法や武器アイテムを駆使して全8ラウンドを進むアクション「ワルキューレの伝説」(800Wiiポイント)、大ヒットステルスアクションシリーズの元祖「メタルギア」(800Wiiポイント)、チャーハン一族の再起を図るイーガー皇帝と7人の武官を倒すアクション「イーガー皇帝の逆襲 ~イー・アル・カンフー・2~」(800Wiiポイント)、主人公が4人となったベルトスクロールアクション「ファイナルファイト タフ」(800Wiiポイント)が配信。

PS3
 PS3オンライン配信タイトルとして、12月3日から実在するチームやスタジアムでプレイできるNFL公認アメフトゲーム「Madden NFL Arcade(英語版)」(1,500円)が、12月24日から地形を変化させて進むアクションシューティング「PixelJunk Shooter」(価格未定)が配信。12月9日から、ダンジョンRPG最新作となる「Wizardry 囚われし魂の迷宮」(2,000円)と体験版(無料)、そして追加アイテムの第1弾が配信を開始する予定。

 追加アイテムとして、12月3日から「トリニティ・ユニバース」のDLC「宇宙美少女パック噂」など3種(無料~250円)、「ニード・フォー・スピード シフト」のDLC「Need For Speed Shift チームバトル」(無料)、「機動戦士ガンダム戦記」のDLC「RX-178 ガンダムMk-II」など2種(300~500円)、「リトルビッグプラネット」のDLC「Assassin's Creed II コスチューム」など4種(無料~300円)が配信された。また、12月25日には、「3Dドットゲームヒーローズ」の機能アップデートと、DLCパック第1弾(250円)が配信される。

PSP
 UMDDLとして、12月3日から有翼人の伝説と遺産の謎に挑むアクションRPG「イース -ナピシュテムの匣- 特別版 コナミ ザ・ベスト」(2,300円)、PS3で人気を博している「リトルビッグプラネット」がPSPに「リトルビッグプラネット ポータブル」(2,800円)が配信された。また、2010年2月25日に、陣取りアクションのリメイクタイトル「QIX++」(2,800円)がリリースされる。

 追加アイテムとして、12月1日から「時限回廊」のDLC「DL2」など2種(無料)、12月3日から「ときめきメモリアル4」のDLC「ときめきメモリアル4オープニングムービー 春風の輝き」など3種(無料~150円)、「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!6 Pride of J」のDLC「ラコブチェフ」(無料)、「LocoRoco -Midnight Carnival-」のDLC「追加ステージ1 シャンプリン3」(200円)が配信された。

 12月3日から「ファンタシースターポータブル2」のDLミッション第1弾「ファンタクイズバトル!」などが配信された。

Xbox 360
 追加DLCとして、12月1日から「Guitar Hero 5」のDLC「Neversoft Thanks the Fans Track Pack」(無料)が、12月3日から「Guitar Hero 5」のDLC「The Fall of Troy Track Pack」(160~440マイクロソフトポイント)が、12月9日から「DREAM C CLUB」のDLC「メカニカルスーツ」など7種(80~800マイクロソフトポイント)が配信。

 ちょっと気が早いが、来春より「ネオジオ バトルコロシアム」、「KOF SKY STAGE」、「メタルスラッグXX」、「THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH」の4タイトルがXBLAにて配信されることが明らかにされた。

 特定のタイトルが一定期間ディスカウントされるXbox LIVE ゴールド メンバーシップ限定サービス「Deal of the Week」は、12月1日から12月8日まではXBLA「Sonic The Hedgehog 2」(400→240マイクロソフトポイント)が、12月8日から12月15日までは「Fallout 3」の追加DLC「Operation:Anchorage」(800→560マイクロソフトポイント)が、ディスカウント価格で販売される。


●今週の注目タイトル
  Wizardry 囚われし魂の迷宮

  • PlayStaion Store専売(PS3用)
  • ジャンル 3DダンジョンRPG
  • メーカー アクワイア
  • 発売日 12月9日
  • 価格 2,000円
  • 公式サイト http://wizardry.acquire.co.jp/

 RPGとしてあまりにも有名な「Wizardry」シリーズの最新作。初代を彷彿とさせるシビアで緊張感あふれるゲームシステムや、本作のメインイラストには、ファミコン版「ウィザードリィ」などを手掛けた末弥純氏、キャラクターデザインは「RED STONE」などのイラストで知られる隼優紀氏、テーマ曲は「聖剣伝説」シリーズなどを手掛けた伊藤賢治氏を起用。

 前衛、後衛3人ずつの計6人までのパーティーで、3Dダンジョンを進んでいく。本作では、10人の主人公ごとのストーリーを展開していくことで、プレイしやすく、繰り返し楽しむこともできるように配慮されているが、1歩間違えれば、全滅の危機がすぐそこにある、というあの緊張感は変わっていない。

 9日より、無料でプレイできる体験版も配信を開始しているので、1度ダウンロードして雰囲気を味わってみるのもいいだろう。体験版では、キャラクターメイキングや街での行動(装備品/アイテムの購入・クエストの受注など)などの序盤部分に加え、迷宮の1階部分までがプレイ可能。製品版解除キーを購入すると、そのまま製品版としてプレイ可能だ。また、戦闘に役立つアイテムや壁紙など、追加アイテムの「第1弾」も同日配信を予定している。

● (C)2009 ACQUIRE Corp. "Wizardry" is a registered trademark of IPM Inc. All rights reserved.
Licensed by IPM Inc. to ACQUIRE Corp. Wizardry Renaissance (C)2009 IPM Inc. All rights reserved.




■ ダウンロードソフトウェアレビュー 

 各ライターが独断と偏見でピックアップしたダウンロードソフトウェアを紹介するコーナー。最新のタイトルから配信済みのタイトルまで、気になるタイトルを紹介していきたい。

■ バーチャルコンソール

アルゴスの戦士


●テクモ●配信中(2009年9月8日)●価格:800Wiiポイント
●プレイ人数:1-2人●対応コントローラ:Wiiリモコン/クラシックコントローラ/ゲームキューブコントローラ


● 敵を倒す爽快感が極めて高い、テクモを代表する名作アクション

 「アルゴスの戦士」は1986年にテクモからリリースされた作品で、主人公を操作して、画面内に出現する敵を倒しながらマップ上を右方向へと進み、ゴール地点までたどり着けばステージクリアとなる、いたってシンプルなアクションゲームだ。全27ステージ構成で、最終面に待ち構える獣王ライガーを倒すとエンディングとなり、自動的にゲームが終了する。

 つい最近になってゲームで遊び始めたプレーヤーにとっては、「アルゴスの戦士」という名前を聞くと、2002年に登場した同名のPS2用ソフトや、2007年に発売されたWii用ソフト「アルゴスの戦士 マッスルインパクト」を連想するかもしれないが、この元祖にあたるのが今回紹介するアーケード版である。また、1987年にはファミコン用ソフトとして「アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃」が発売されているが、こちらもアドベンチャーの要素を盛り込んで大幅にアレンジされたゲーム内容となっている。まずはこれらの作品と混同しないよう注意されたうえで、以下の記事を読んでいただければ幸いだ。

 操作方法は、十字ボタンを左右に入力すると主人公が移動し、下に入れるとその場でしゃがむ。2ボタンを押すとジャンプし、1ボタンを押せば武器である鎖のついた盾をヨーヨーと同じ要領で正面に向かって投げる。さらに上を押しながら盾を投げると、ヨーヨーでいうところの「大車輪」のように円を描く回転攻撃が出せる。必要な操作はたったこれだけなので、初心者でも簡単に覚えることができるだろう。

 「アルゴスの戦士」の1番の魅力は、次から次へと現われるグロテスクな敵たちを、武器を振り回して片っ端から倒しまくる爽快感の高さにある。倒したときの「ボン」という効果音や、敵が骨ごと砕け散る秀逸な演出もあり、プレーヤーの快感をさらに増してくれる。

 ステージによっては、起伏の激しいマップが登場することもある。このようなステージでは、谷底から吹き出る溶岩を避けたり、あるいは下に落ちたりしてミスにならないよう、ジャンプの正確性も求められる。また、本作品ではジャンプ中に敵の背中に乗ってもミスにならないので、これを利用して敵を気絶させたり、足場代わりにするテクニックも存在する。

 武器攻撃とジャンプの2種類のアクションしかないシンプルなゲーム内容ながら、1度遊ぶとついついやみつきになってしまう、実に中毒性の高い作品なのである。

武器である鎖のついた盾をヨーヨーの要領で投げ、敵を倒すのが実に気分爽快。上を押しながら投げると、スキは大きいが頭上の敵にも効果を発揮する回転攻撃が出せる
敵や谷底を飛び越えるジャンプの正確性も、攻略には欠かせない重要なポイント。ジャンプで敵を踏みつければ、一定時間気絶させることも可能だ(※気絶しない敵も若干存在する)

 本作品をさらに楽しむためには、主人公をパワーアップさせる「インドラ」と呼ばれるアイテムの特徴を把握することがまず第1歩。さらに、マップ上のいたるところに出てくる「戦士の墓標」を壊すと出現するアイテムを集めたり、数多くのバリエーションがある秘密の隠しボーナスを探しながらプレイすれば、ますますゲームが面白くなるハズだ。

 「インドラ」は各ステージにおいて、敵を倒し続けているとときどき出現する。「インドラ」には以下の5種類が存在する。

  • 「遠到のインドラ」:盾を飛ばす距離が伸びる
  • 「強威のインドラ」:盾が敵を貫通し、複数の敵をまとめてとせるようになる
  • 「踏殺のインドラ」:敵の頭上に乗るだけで、敵を蹴り倒すことができる
  • 「闘気のインドラ」:主人公が一定時間無敵になり、体当たりで敵を倒せるようになる
  • 「天空のインドラ」:上を押しながら盾を投げると、盾の軌道が上方向に真っ直ぐになる

 「インドラ」の出現する順番には法則性がなく、どれが出るかはその都度ランダムで決まる。なお、「闘気のインドラ」だけは「戦士の墓標」からしか出てこないようになっている。途中でミスをすると、それまで持っていた「インドラ」はすべて消滅してしまうが、そんなときはゴール地点付近で残り時間ギリギリまで粘って敵を倒し続け、得点を稼ぎつつ「インドラ」が出るのを待つのが上手に復活するコツである。

 「戦士の墓標」は、マップ上に初めから出現しているものもあれば、主人公が特定の場所を通過したりジャンプすることで初めて姿を現わすものも存在する。中身のほとんどは得点アイテムだが、場所によっては各種「インドラ」をはじめ、画面内の敵を全滅させる効果のある「総撃破断」や、残りタイムが増える「時の石」、あるいは主人公のストックが1人増える「戦場の翼」などのアイテムが隠されていることもある。なので、「戦士の墓標」の出現場所をたくさん知っているほど、より有利にゲームを進められる仕組みになっているのだ。

 ステージクリア後のデモ中に見られる背景画も、ちょっとした攻略のヒントになっている。たとえば、「E」の文字がついた紋章が描かれていた場合は、次のステージのどこかに「戦場の翼」が入った「戦士の墓標」が必ず存在することを意味している。また十字架の絵があった場合は、同じく次のステージに「闘気のインドラ」が隠されていることを示しているのだ。覚えておいて損はない。

 ゲームにある程度慣れてきたら、さまざまな隠しボーナス技をマスターして、得点をどこまで稼げるかにチャレンジして腕を磨くとよい。ゲーム中は5万点、20万点、50万点で主人公のストックが1人増えるようになっているので、なるべく得点を稼ぎながらプレーしたほうがゲームの攻略上においても有利になるからだ。

 以下にマニュアルにも書かれていないものも含め、主な隠しボーナスをあげておくので合わせて参考にしていただきたい。

  • 4匹が縦に並んだ状態で出現する敵のウルフー族を、隊形が崩れる前にダルマ落としの要領で下から順番に倒す「塔狼縦撃破返し」(1万点) ※説明書には「『天空のインドラ』を獲得し……」と書かれているが、実際は「インドラ」がなくても狙うことが可能。
  • 4面ごとに出現するスナイパー(※背の高いロボット型の敵)を、「踏殺のインドラ」を装備した状態で踏み倒す「跳踏潰殺技」(5万点)
  • 「戦士の墓標」からときどき出現する☆アイテムを合計7個取る「七星凶転喜」(7万点)
  • 5種類のインドラを同時に装備する「五神体得技」(16万点)
  • あるステージの空中に隠された秘密の書物を取る「インドラの秘伝書」(100万点)
敵をしばらく倒し続けていると「インドラ」が出現。これを取ることで主人公はどんどんパワーアップする
道中のいたるところに隠されている「戦士の墓標」にはさまざまなアイテムが隠されている。ステージクリアデモ中の背景も、ちょっとした攻略のヒントになっている
隠しボーナスの裏技が盛り込まれているのも大きな魅力のひとつ。腕に自信のある人は、16万点および100万点ボーナスの獲得にもぜひチャレンジしてみよう

 さて、本作品の気になる移植再現度だが、筆者がプレイした限りでは、操作性や敵のアルゴリズムなど、アーケード版と寸分違わぬデキに仕上がっている。これなら、アーケード版の発売当時から本作品のファンであるプレーヤーも十分に納得のいく完成度だ。

 唯一気になったのは、たまにBGMにノイズが入ったり一部の音がかすれてしまうこと。これはアーケード用の基板でもときどき起きる現象であったかと筆者は記憶しているが、慣れるまではちょっと耳障りに聞こえるかもしれない。ただ、これも含めて忠実な移植に徹したということであれば、十分に許容できる範囲のものであろう。

 今回本レビュー記事を執筆するにあたり、筆者は本作品を実に十数年ぶりにプレイしたが、武器を豪快に振り回して敵をなぎ倒す面白さは、今なお色あせていないことにあらためて感銘を受けた。また以前にプレイステーション 2用ソフトとして発売された、歴代のテクモ作品を集めたオムニバスソフト「テクモヒットパレード」には、なぜか「アルゴスの戦士」が収録されていなかっただけに、今回の配信はまさに朗報だ。

 オリジナル版の発売から23年の年月を経て、バーチャルコンソールアーケードにて鮮やかによみがえった「アルゴスの戦士」は、筆者もオススメの1本である。

(C)TECMO,LTD.1986 All Rights Reserved.


(2009年 12月 8日)

[Reported by 鴫原盛之/木原卓]