■ 2009年10月第3週分 ■


 この連載は、ニンテンドーDSi、PSP、PS3、Xbox 360、Wiiと家庭用ハードではもはや当たり前となった感もある「ダウンロード販売」によるソフトウェアやコンテンツ(以下、DLC)の最新情報を1週間単位でレポート。また、様々なタイトルのレビューも掲載していく予定だ。ダウンロード開始間近なタイトルやリリースが決定したタイトル、そして過去のタイトルまでフォローするので、DLタイトルをチェックするのに役立てれば幸いだ。


■ 10月1日(木)~10月31日(土)ダウンロード販売開始予定一覧 ■



プラット
フォーム
タイトルメーカージャンル価格その他
10月1日

PS3
パズルクエスト:ギャラクトリクスディースリー・パブリッシャーパズル+RPG2,000
オリジナル

PS3
パズルクエスト~アガリアの騎士~ディースリー・パブリッシャーパズルRPG1,500
オリジナル

PSP
みんなのスッキリソニー・コンピュータエンタテインメントスッキリゲーム2,380
UMDDL

PSP
ウルトラ パズルボブル ポケットタイトーアクションパズル1,800
UMDDL

PSP
カンガエル EXITタイトーパズルアクション1,800
UMDDL

PSP
スペースインベーダー ポケットタイトーシューティング1,800
UMDDL

PSP
タイトーメモリーズ ポケット TAITO BESTタイトーバラエティーゲーム集1,800
UMDDL

PSP
パズルボブル ポケット TAITO BESTタイトーアクションパズル1,800
UMDDL

PSP
ミマナ イアルクロニクルガンホー・ワークスロールプレイング3,800
UMDDL

PSP
零・超兄貴ガンホー・ワークスシューティング3,800
UMDDL

PSP
ワールド・ネバーランド 2in1 Portable ~オルルド王国物語&プルト共和国物語~fonfun生活架空シミュレーション2,800
UMDDL

PSP
湾岸ミッドナイト ポータブル Genki the Best元気レースゲーム2,200
UMDDL

PSP
THEXDER NEOスクウェア・エニックスシューティング1,000
UMDDL
10月2日

PSP
To LOVEる-とらぶる- ドキドキ!臨海学校編 Best Collectionマーベラスエンターテイメント妄想系恋愛アドベンチャー2,400
UMDDL
10月6日

VC
ファイティング・ストリートカプコン対戦格闘800
Wiiポイント
移植[PCE]

VC
超絶倫人ベラボーマン(アーケード版)バンダイナムコゲームスアクション800
Wiiポイント
移植[AC]

VC
ニューラリーXバンダイナムコゲームスカーアクション800
Wiiポイント
移植[AC]

GOD
オブリビオンBethesda SoftworksRPG2,600
マイクロソフトポイント
3,990円
(クレカ購入)
GOD
10月7日

DSiウェア
at将棋 チャレンジスピリッツタスケ将棋200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
いちもうだじん! ネコキングトムクリエイトネズミ捕りアクション200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
睡眠記録 めざまし時計任天堂睡眠記録がとれる「めざまし時計」200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
いつでもボンバーマンハドソンアクション500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
カメラもつかえる日英仏独西伊まとめて単語翻訳辞典任天堂辞書ソフト500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
マリオvs.ドンキーコング ミニミニ再行進!任天堂アクションパズル800
DSiポイント
オリジナル

XBLA
South Parkマイクロソフトアクション800
マイクロソフトポイント
オリジナル
10月8日

PSP
SUDOKU 数独ハドソンパズル800
UMDDL
10月13日

VC
星のカービィスーパーデラックス任天堂アクション800
Wiiポイント
移植[SFC]

VC
バラデュークバンダイナムコゲームスアクションシューティング800
Wiiポイント
移植[AC]

VC
爆突機銃艇バンダイナムコゲームスアクションシューティング800
Wiiポイント
移植[AC]
10月14日

DSiウェア
甘口!大籠城河本産業フォーメーション・マネジメント200
DSiポイント
移植[DS]

DSiウェア
計算100連打アイイーインスティテュート計算トレーニング200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
G.Gシリーズ 忍カラクリ伝Genterpriseアクション200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
G.Gシリーズ 超ヒーロー皇牙Genterpriseアクション200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
探偵 神宮寺三郎 果断の一手 &謎の事件簿アークシステムワークス推理アドベンチャー500
DSiポイント
移植[携帯]

XBLA
Axel & Pixelマイクロソフトファミリー800
マイクロソフトポイント
オリジナル
10月21日

XBLA
Towerblox DeluxeDigital Chocolateアクションパズル800
マイクロソフトポイント
移植[WEB]
10月予定

GA
PMS Vol.4 Catch~気持ちセンセーション~シャノン恋愛アドベンチャー600
移植[PS]

Wiiウェア
BIT.TRIP VOID ~リズム星人の弾幕~アークシステムワークスアクション未定
Wiiポイント
オリジナル

Wiiウェア
@SIMPLEシリーズ Vol.5 THE 柔道D3パブリッシャースポーツ700
Wiiポイント
オリジナル

VC
チャンピオンシップ・ロードランナーハドソンアクションパズル500
Wiiポイント
移植[FC]

VC
ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣任天堂シミュレーションRPG500
Wiiポイント
移植[FC]

 ※表中の「VC」はバーチャルコンソール、「GA」はゲームアーカイブス、「PCA」はPCエンジンアーカイブス、「XBLA」はXbox LIVE アーケード、「GOD」はゲーム オンデマンド、「FC」はファミコン、「SFC」はスーパーファミコン、「MS」はマスターシステム、「MD」はメガドライブ、「PCE」はPCエンジン、「AC」はアーケード、「UMDDL」は「UMD ダウンロード」、「GW」は「ゲーム&ウオッチ」、「DS」は「ニンテンドーDS」を指します。
 この表は毎週、配信タイトルを追加し、月単位で更新していきます。配信タイトルは当日まで配信が明らかにならないこともあるため、過去に遡って更新することもあります。



DS「風雲!大籠城」に収録された3ステージ+新ステージ「姫路城」の計4ステージが楽しめる「甘口!大籠城」(200DSiポイント)。従来の3ステージも敵出現パターンと難易度が調整されている
(C) 2009Kawamoto Industrial Co.,Ltd. All Rights Reserved.

 今週も様々なプラットフォームにおけるDLCの情報を紹介していく。

ニンテンドーDSiショップ
 10月14日から味方ユニットを駆使して迫り来る敵から城を守る「甘口!大籠城」(200DSiポイント)、ハイスピードで算数問題を解いていく「計算100連打」(200DSiポイント)、ジャンプとダッシュで華麗に跳び回る忍者アクション「G.Gシリーズ 忍カラクリ伝」(200DSiポイント)、ヒーローとなり悪の軍団をなぎ倒すアクション「G.Gシリーズ 超ヒーロー皇牙」(200DSiポイント)、人気推理アドベンチャーシリーズ神宮寺三郎から「探偵 神宮寺三郎 果断の一手 &謎の事件簿」(500DSiポイント)が配信。

Wiiショッピングチャンネル
 Wiiウェアとして、10月中に「@SIMPLEシリーズ Vol.5 THE 柔道」(700Wiiポイント)の配信が決定。

 VCとして、10月13日から星のカービィシリーズから2人同時プレイが可能な「星のカービィスーパーデラックス」(800Wiiポイント)、1フロア6ステージで構成されたアクションシューティング「バラデューク」(800Wiiポイント)、その続編となる「爆突機銃艇」(800Wiiポイント)が配信。

 また、KONAMIの「GRADIUS ReBirth」の更新版が配信されている。BGMの追加、スコア調整、スコア調整による新ランキングボードの設置、画面演出の強化、プレイ周回の画面表示、ステージセレクトの調整(4~30周の選択が可能)などが調整・追加項目となっている。10月13日以前に購入した人は、再受信してみていただきたい。

PlayStaton Store
 GAとして、10月中旬に「PMS Vol.4 Catch~気持ちセンセーション~」(600円)の配信が決定。

PS3
 追加アイテムとして、「トリニティ・ユニバース」のDLC「ツバキの気遣いパック」(無料)、「葛城ミサト報道計画」のDLC「パジャマ【追加衣装ライセンス】」(無料)、「テイルズ オブ ヴェスペリア」のDLC「LVアップ+10(2)」など2種(各450円)、「リトルビッグプラネット」のDLC「Mm ミュージックパック」(300円)が配信。

PSP
 10月8日から定番論理パズルゲーム数独「SUDOKU 数独」(800円)が配信された。

Xbox 360
 XBLAとして、10月21日からWEBやiphoneのアプリなどで人気のアクションパズルがXBLAに登場「Towerblox Deluxe」(800マイクロソフトポイント)が配信。

 GODとして、10月6日から「オブリビオン」(2,600マイクロソフトポイント、3,990円)が配信された。

 無料体験版として、10月7日から「STEINS;GATE 体験版」が配信された。

 特定のタイトルが一定期間ディスカウントされるXbox LIVE ゴールド メンバーシップ限定サービス「Deal of the Week」は、10月13日から10月20日まではXBLA「Jewel Quest」(800→400マイクロソフトポイント)が、10月20日から10月27日まではXBLA「Golf: Tee It Up!」(800→400マイクロソフトポイント)が、10月27日から11月3日まではXBLA「Fable II パブゲーム!」(800→400マイクロソフトポイント)がディスカウント価格で販売される。


●今週の注目タイトル
  バラデューク

 バーチャルコンソール アーケードのバンダイナムコゲームスによるシリーズ第2期のタイトルの中でも特にとんがったタイトルとしてオススメしたいのがこの「バラデューク」。左右に撃てる波動ガンを持つ主人公・ファイターが「パケット族」を救うため、「オクティ族」の待つ地下要塞「バラデューク」へと潜行する。敵や弾に当たるとシールドを1つづつ消費するライフ制となっており、フロア内の「オクティ」をすべて倒すとフロアの脱出口が開く。

 独特の浮遊感覚、一定のリズムを常に刻むBGM(残りライフに応じてテンポが変わる)、フロアクリア後に登場するルーレットなど、ちょっとダークな世界観とともに記憶に残ったタイトルだ。続編と言われる「爆突機銃艇」も同日配信を開始しているが、プレイテンポなどはこちらのほうが軽快で、親しみやすいだろう。「爆突機銃艇」のほうは、移植機会が少なかったため、VCA版は貴重。本作が気に入ったなら、あわせて遊んでみるのもいいだろう。

● (C)1985 2009 NBGI




■ ダウンロードソフトウェアレビュー 

 各ライターが独断と偏見でピックアップしたダウンロードソフトウェアを紹介するコーナー。最新のタイトルから配信済みのタイトルまで、気になるタイトルを紹介していきたい。

■ バーチャルコンソール アーケード

ファイネストアワー


●バンダイナムコゲームス●配信中(2009年8月25日)●価格:800Wiiポイント
●プレイ人数:1-2人●対応コントローラ:Wiiリモコン/クラシックコントローラ/ゲームキューブコントローラ



● ロボットの動きにこだわった結果の高い難易度が挑戦心をかき立てる

 1989年にナムコ(当時)からアーケード用として発売されたサイドビューのロボットアクションゲーム「ファイネストアワー」。拡大、縮小、回転機能を搭載した「SYSTEM II」基板第6弾タイトルだが、その機能を前面に出したゲーム構成にはしておらず、爆発パターンなど、細かな演出に使用する程度で止めている。稼働当時、ゲームのキャッチコピーとして「アドレナリンが沸騰するぜ」とあったが、アドレナリンが沸騰する以前の開始早々にゲームオーバーとなるプレーヤーが続出するほど難易度が高く、慣れが必要なゲームだった。今回、初めて家庭用へ移植となる。

 西暦2500年代、全宇宙の支配を目論む者が出現し、宇宙最終兵器の建造を進めていた。プレーヤーは「謎の傭兵X」として、地球連合軍から宇宙最終兵器の破壊を依頼され、最新ロボット「シグナス」を操縦して単独で潜入活動を行なっていく。

 ゲーム構成は、4ラウンド2周制。ラウンド内にあるゴール地点へ到達するとラウンドクリアになる。ラウンド4終了後、最終兵器「ゲルファウスト」戦に勝利すればエンディングを迎えられる。

 プレーヤーが操作するシグナスは、ゲージ管理のダメージ制で、そのダメージは画面左下のテンプメーターに表示される。シグナスがダメージを受けるとテンプメーターが上昇し、ダメージを受けずに時間が経過するとメーターがゆっくりと回復する。メーターが満タンになると、シグナスが破壊され、ゲームオーバーになってしまう。なお、ラウンド進行中はタイムが消費され、このタイムがゼロになると、ダメージを受けなくてもテンプメーターが上昇していく。こうなると時間が経過してもメーターは回復しないので、メーターが満タンになる前にゴールへ到達すること。ちなみに、コンティニューはシグナスが破壊された場所から再スタートすることができる。ただし、最終兵器「ゲルファウスト」戦でのコンティニューはできない。

 また、プレイ前に変更できるゲームセッティングは、画面比率やボタン配置のみ。難易度の変更はできない。厳しい戦いを強いられるのは覚悟しておきたい。

 操作は、十字ボタンでシグナスの移動を、3つのボタンでビームガンによる攻撃、バーニア使用による上昇、照準の切り替えをそれぞれ行なう。移動は主に左右方向への歩きだが、2回連続して入力することで走ることができる。ラウンドのタイム設定に余裕が感じられないため、敵影が見られないときは、なるべく走って移動すること。また、下方向への入力でしゃがむことができる。こちらは、主に攻撃の回避時に使用することになるが、しゃがんでいるとバーニアでの上昇ができなくなる。しゃがんで回避するか、ジャンプで回避するかの選択は、決め打ちで行ないたい。

 ビームガンによる攻撃は、弾数制限はないが、パワーアップすることもない。画面内に何発も表示できるわけではないが、常に連射でかまわないだろう。なお、ビームガンの照準は、自動的に最も近いターゲットをロックオンする。1体を集中攻撃したいときなど、照準が意図せず切り替わってしまったら、すばやくボタンで照準を切り替えよう。

 バーニアによる上昇は、ボタンを押し続けることで、より上昇していく。ただし、上昇を始めるとバーニアメーターが減少し、なくなるとバーニアが使用できなくなる。上昇中にバーニアが停止すると、真下へ下降するため、左右への微調整はできないと思ったほうがいい。なお、バーニアメーターの回復には時間がかかるので、足場への飛び移りに失敗すると、大幅な時間のロスになることは覚悟しよう。ちなみに、バーニアメーターの残量があるときに、ボタンを連射すれば、若干のホバリングができる。テクニックの1つとして覚えておきたい。

 このゲームのポイントは、プレーヤーが操作するシグナスの動き。最近のロボットアクションに比べると、反応が遅く、動作も重く感じられる。そのため、慣れないうちは、プレーヤーの頭では回避したと思っても、実際はまったく回避できていないケースが多々ある。しかし、ロボットの動きとして考えてみよう。入力から行動までのタイムラグや、走り入力から実際に走り始めるまでの一連の動きなど、大きな機械を動かすと思えば、このプレーヤーが感じる「重さ」はまったく間違っていない。ゲームとしての遊びやすさではなく、ロボットの動きにこだわったゲームが、この「ファイネストアワー」というわけだ。この部分を理解しないと、いつまでも操作のもどかしさをゲームのせいにしてしまって、「ファイネストアワー」を楽しむことはできない。シグナムの動きはゲームシステムとして受け入れ、その動きを前提にした高い難易度設定のアクションへ挑戦していこう。

 正直、ここまでプレーヤー側がゲームを受け止める必要があるのか疑問だが、稼働当時は、インストラクションカードなどでは十分に説明ができず、どうやって楽しめばいいのかプレーヤー側が当たり前のように考えていた時期があった。そういった時期のゲームとして、稼働当時に生まれたプレーヤーに挑戦してもらいたい作品だろう。

 とはいえ、ゲームセッティングで難易度変更はできるようにして欲しかった。しかし、コインを気にせず何度もトライできるようになったことは、当時筐体にコインを積み上げていたプレーヤーとしては素直に喜びたい。

オープニングやラウンド間に流されるデモは、シグナスのコクピットと進行ルート。当時のゲームと比較しても、控えめな演出。単独行動の作戦を理解したかのような静けさだラウンド1の砲台にじっくり立ち向かおうとすると、確実に撃墜されて開始早々ゲームオーバーだ。走って砲台の懐に入り込み、しゃがんでビームガンを連射して撃破したいミサイルを被弾するとダメージが大きいので、まずはミサイル発射口から撃破したい。ボタンで照準を切り替える手順は、ここで慣れておくべき
じっくり進むと時間切れになりやすいので、移動は原則走りで行なう。レーダー画面に敵影が見えたら、十字ボタンから指を離して、しゃがみや上昇などの行動に移行しよう迷路のようになった施設内を進んでいく。どちらへ進めばいいか、簡単な案内は表示されるが、できればメモを取りつつ進行パターンを作りたい足場を踏み外すと、大幅に時間をロスしてしまい、時間切れになりやすい。こうなったら無理な行動はせず、次のプレイにつながるような行動をしたい
(C)1990 2009 NBGI


(2009年 10月 13日)

[Reported by 梶原製作所/木原卓]