■ 2010年5月第3週分 ■


 この連載は、ニンテンドーDSi、PSP、PS3、Xbox 360、Wiiと家庭用ハードではもはや当たり前となった感もある「ダウンロード販売」によるソフトウェアやコンテンツ(以下、DLC)の最新情報を1週間単位でレポート。また、様々なタイトルのレビューも掲載していく予定だ。ダウンロード開始間近なタイトルやリリースが決定したタイトル、そして過去のタイトルまでフォローするので、DLタイトルをチェックするのに役立てれば幸いだ。


■ 5月1日(土)~5月31日(月)ダウンロード販売開始予定一覧 ■



プラット
フォーム
タイトルメーカージャンル価格その他
5月4日

GOD
侍道3スパイクアクション・アドベンチャー2,000
MSP
2,940円
(クレカ購入)
GOD
5月5日

XBLA
RAYSTORM HDスクウェア・エニックスシューティング1,200
MSP
移植[AC]
5月6日

PS3
RAYSTORM HDスクウェア・エニックスシューティング1,500
移植[AC]
5月11日

Wiiウェア
世界の面白パーティゲーム2シムスパーティゲーム500
Wiiポイント
オリジナル

Wiiウェア
ニックスクエストアガツマ・エンタテインメントアクションアドベンチャー900
Wiiポイント
オリジナル

Wiiウェア
プーヨーとあそぼう エピソード1アガツマ・エンタテインメント幼児向け知育トイゲーム500
Wiiポイント
オリジナル

VC
スーパー蒼き狼と白き牝鹿 元朝秘史コーエーシミュレーション800
Wiiポイント
移植[SFC]

GOD
バトルファンタジアアークシステムワークス剣と魔法の対戦格闘2,000
MSP
2,940円
(クレカ購入)
GOD
5月12日

DSiウェア
マイアミ★ナイツ~セレブ編~ゲームロフトアドベンチャー/セレブ800
DSiポイント
オリジナル

GA
SIMPLE1500シリーズ Vol.48 THE パズル2ディースリー・パブリッシャーパズル300
移植[PS]

GA
SIMPLE1500シリーズ Vol.49 THE カジノディースリー・パブリッシャーアドベンチャー300
移植[PS]

GA
SIMPLE1500シリーズ Vol.53 THE ヘリコプターディースリー・パブリッシャーシミュレーション300
移植[PS]

GA
SIMPLE1500シリーズ Vol.55 THE ダーツディースリー・パブリッシャーダーツ300
移植[PS]

GA
ZERO DIVIDE 2ズーム3Dロボット格闘600
移植[PS]

GA
鋼鉄霊域(スティ-ルダム)トゥエンティワンアクション600
移植[PS]

GA
首領蜂ハムスターシューティング600
移植[PS]

GA
世界最強銀星囲碁3ハムスターテーブルゲーム600
移植[PS]

PS3
Rocket KnightKONAMIアクション1,000
移植[MD]

XBLA
Rocket KnightKONAMIアクション1,200
MSP
移植[MD]

XBLA
Things on WheelsFocus Home Interactiveレース800
MSP
オリジナル
5月13日

PSP
2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ大会エレクトロニック・アーツサッカー3,990
UMDDL

PSP
スターソルジャーハドソンシューティング800
UMDDL

PSP
新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ PORTABLEブロッコリー乱闘型3D格闘アクション4,200
UMDDL

PSP
絶体絶命都市3 ―壊れゆく街と彼女の歌―アイレムソフトウェアエンジニアリングサバイバル・アクションアドベンチャー2,800
UMDDL

PSP
梅沢由香里のやさしい囲碁毎日コミュニケーションズ囲碁3,200
UMDDL

PSP
クイズ アニマニアソニー・コンピュータエンタテインメントクイズ300
オリジナル

PSP
マカロンリバーシソニー・コンピュータエンタテインメントテーブル300
オリジナル

PSP
ユビスターソニー・コンピュータエンタテインメントアクション300
オリジナル
5月14日

PSP
ユーディーのアトリエ ~グラムナートの錬金術士~ 囚われの守人ガストRPG4,500
UMDDL
5月19日

DSiウェア
アースセイバーPlus 隕石爆破大作戦トムクリエイトクライシスアクション500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
愛…戦国Spirits外伝 信長編パピリオン戦国シミュレーション500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
愛…戦国Spirits外伝 秀吉編パピリオン戦国シミュレーション500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
大人のための練熟漢字アイイーインスティテュート漢字トレーニング500
DSiポイント
オリジナル

PCA
出たな!! ツインビーKONAMIシューティング600
移植[PCE]

PCA
グラディウスKONAMIシューティング600
移植[PCE]

XBLA
メタルスラッグXXSNKプレイモアアクションシューティング1,200
MSP
移植[PSP]
5月20日

PSP
銀星囲碁シルバースタージャパン囲碁3,990
UMDDL
5月27日

PSP
ブレイズ・ユニオンアトラスタクティカル・ファンタジーRPG4,980
UMDDL
5月予定

VC
平成 新・鬼ヶ島 前編任天堂アドベンチャー800
Wiiポイント
移植[SFC]

VC
マジカルドロップ2D4エンタープライズパズル900
Wiiポイント
移植[NG]
配信日未定

GOD
ザ・コンビニ 200Xハムスター経営シミュレーション2,000
MSP
2,940円
(クレカ購入)
GOD

VC
RELICSD4エンタープライズアクション800
Wiiポイント
移植[MSX]

 ※表中の「VC」はバーチャルコンソール、「GA」はゲームアーカイブス、「PCA」はPCエンジンアーカイブス、「XBLA」はXbox LIVE アーケード、「GOD」はゲーム オンデマンド、「FC」はファミコン、「SFC」はスーパーファミコン、「N64」はNINTENDO64、「MS」はマスターシステム、「MD」はメガドライブ、「PCE」はPCエンジン、「AC」はアーケード、「UMDDL」は「UMD ダウンロード」、「GW」は「ゲーム&ウオッチ」、「DS」は「ニンテンドーDS」、「NG」は「NEOGEO」、「WM」はWindows Mobile、「MSP」はマイクロソフトポイントを指します。
 この表は毎週、配信タイトルを追加し、月単位で更新していきます。配信タイトルは当日まで配信が明らかにならないこともあるため、過去に遡って更新することもあります。



MD「スパークスター」の名称を「Rocket Knight」に変え、HD化されて次世代機向けに配信された。価格はPS3が1,000円、Xbox 360が1,200MSPとなっている
(C)2010 Konami Digital Entertainment

 今週も様々なプラットフォームにおけるDLCの情報を紹介していく。

DSステーション
 DSステーションにおいて、5月20日から6月9日まで「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2」のレアモンスター「メタルキング」が手に入るすれ違い通信を実施する。

ニンテンドーDSiショップ
 DSiウェアとして、5月19日から前作の7倍以上のボリュームになった「アースセイバーPlus 隕石爆破大作戦」(500DSiポイント)、リアルな戦国時代を追体験できるシミュレーション「愛…戦国Spirits外伝 信長編」、「愛…戦国Spirits外伝 秀吉編」(各500DSiポイント)、大人のための漢字トレーニング「大人のための練熟漢字」(500DSiポイント)が配信。

Wiiショッピングチャンネル
 6月の話題となるが、Wiiウェアとして、6月1日から「王だぁ!」の世界で勇者を育てる「ボクも世界を救いたい」(1,000Wiiポイント) の配信が決定した。

PlayStaton Store
 GAとして、SIMPLE1500シリーズ4タイトルが求めやすい300円で登場「SIMPLE1500 シリーズ Vol.48 THE パズル2」、「SIMPLE1500 シリーズ Vol.49 THE カジノ」、「SIMPLE1500 シリーズ Vol.53 THE ヘリコプター」、「SIMPLE1500 シリーズ Vol.55 THE ダーツ」(各300円)、ロボット格闘シリーズ第2弾「ZERO DIVIDE 2」(600円)、鎧をまとった人型兵器の対戦格闘「鋼鉄霊域(スティ-ルダム)」(600円)、人気の弾幕系シューティングのシリーズ第1弾「首領蜂」(600円)、本格的な囲碁が楽しめる「世界最強銀星囲碁3」(600円)が配信。

 PCAとして、5月19日からコナミを代表するシューティングシリーズから「出たな!! ツインビー」、「グラディウス」(各600円)が配信される。

PS3
 PS3ダウンロード配信専用タイトルとして、5月12日からMDの名作アクションをHD化した「Rocket Knight」(1,000円)が配信された。

 追加アイテムとして、5月11日から「SUPER STREET FIGHTER IV」のDLC「スーパー昇龍拳パック」(400円)が、5月13日から「北斗無双」のDLC「ジャギ 原作コミック・コスチューム」(300円)、「ニーア レプリカント」のDLC「15 Nightmares」(840円)が配信された。

 「バトルフィールド:バッドカンパニー2」のDLC「ONSLAUGHT MODE」(価格未定)が近日配信されることが発表された。

 5月14日から「NO MORE HEROES 英雄たちの楽園」において、動作安定性の向上を目的としたパッチが配信されている。本パッチはPlayStation Networkに接続した状態でゲームを起動させると自動的に適用される。

PSP
 UMDDLとして、5月13日から2010 FIFAワールドカップ南アフリカに出場した199カ国から好きなチームでプレイできる「2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ大会」(3,980円)、「新世紀エヴァンゲリオンを題材とした乱闘型3D格闘アクション「新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ PORTABLE」(4,200円)、大地震により崩壊した街で生き抜いていくアクションアドベンチャー「絶体絶命都市3 ―壊れゆく街と彼女の歌―」(2,800円)、日本棋院の正式初段免状が取得できる「梅沢由香里のやさしい囲碁」(3,200円)が、5月14日からアトリエシリーズからの練金術士ユーディット・フォルトーネの物語「ユーディーのアトリエ ~グラムナートの錬金術士~ 囚われの守人」(4,500円)、5月20日から国際囲碁大学監修の囲碁問題が2000問以上収録された「銀星囲碁」(3,990円)が配信。

 追加アイテムとして、5月13日から「リトルビックプラネット ポータブル」のDLC「ジャングルサファリ コスチューム」など2種(無料~300円)、「戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校」のDLC「激戦! ロインダール峡谷EX」(100円)が、5月14日から「ファンタシースターポータブル2」のDLC「アンク・カッカ」など2種(無料)が配信された。

Xbox 360
 XBLAとして、5月12日からMDの名作アクションをHD対応にした「Rocket Knight」(1,200MSP)が配信された。

 追加DLCとして、5月11日から「SUPER STREET FIGHTER IV」のDLC「スーパー昇龍拳パック」(320MSP)、「Forza Motorsport 3」のDLC「エキゾチック カーパック」など2種(無料~400MSP)が、5月12日から「Magic: The Gathering」のDLC「Expansion Pack 2 (Full Version)」など13種(無料~400MSP)、リモコンでレーシングカーを操作する「Things on Wheels」(800MSP)が、5月13日から「北斗無双」のDLC「ジャギ 原作コミック・コスチューム」(240MSP)、「ニーア ゲシュタルト」のDLC「15 Nightmares」(560MSP)が配信された。5月27日から、「スプリンターセル コンヴィクション」にて、「サンフランシスコ」など4つのマップを追加する「Optional Operation:Revolution」(800MSP)が配信される。

 「バトルフィールド:バッドカンパニー2」のDLC「ONSLAUGHT MODE」(価格未定)が近日配信されることが発表された。

 5月14日から「NO MORE HEROES 英雄たちの楽園」において、動作安定性の向上を目的としたパッチが配信されている。本パッチはXbox LIVEに接続した状態でゲームを起動させると自動的に適用される。

 無料体験版として、5月13日から「ニーア ゲシュタルト 体験版」が配信された。

 特定のタイトルが一定期間ディスカウントされるXbox LIVE ゴールド メンバーシップ限定サービス「Deal of the Week」は、5月4日から5月18日まではXBLA「The Maw」(800→400MSP)がディスカウント価格で販売される。


●今週の注目タイトル
  アースセイバーPlus 隕石爆破大作戦

 昨年10月に配信された「アースセイバー 隕石爆破大作戦」が新たなステージやモードを追加し、前作の7倍以上のボリュームをひっさげて帰ってきた。それが5月19日に配信される「アースセイバーPlus 隕石爆破大作戦」(500DSiポイント)。

 ライン上を移動しながら、爆弾を駆使して、隕石を分解していく。分解させた隕石ごとキャラクターが地球に落下したり、宇宙生物に接触すると1機ロストしてしまう。隕石はただ分解させればいいわけではなく、隕石の破片が大きいと地球に大ダメージを与えてしまうため、細かく分解しなければならない。

 スピードと頭脳を要求されるゲームに興味があればダウンロードしてみてほしい。

● (C)TOM CREATE CO., LTD. 2009,2010 ALL RIGHTS RESEVED




■ ダウンロードソフトウェアレビュー 

 各ライターが独断と偏見でピックアップしたダウンロードソフトウェアを紹介するコーナー。最新のタイトルから配信済みのタイトルまで、気になるタイトルを紹介していきたい。

■ Xbox LIVEアーケード

Ticket to Ride


●開発元: Next Level Games, Inc. 発売元: Playful Entertainment, Inc.●配信中(2008年6月25日)●価格:800マイクロソフトポイント(1,200円相当)
●プレイ人数:オフライン1~4人 オンライン2~5人 ●Xbox LIVE ビジョン対応●CEROレーティング:A(全年齢対象)



● プランニングと読み合いが楽しい鉄道旅行ボードゲーム

 『Ticket to Ride』は北アメリカの鉄道旅行がテーマとなったボードゲームである。本作はターン制で進行するゲームで、プレーヤーはターン中に、場に出ている「トレインカード」を2枚手札に加えるか、手札のトレインカードを使用してボード上の都市間を繋ぐ線路を旅行することができる。旅行した線路の長さに応じて勝利点が加算されるので、ゲーム終了時までにより多くの旅行をして、他のプレーヤーより高い勝利点を目指していくというのが本作の基本ルールだ。他にも重要なルールや細かい捕捉事項があるのだが、日本語のルール説明やチュートリアルが用意されているので、初めて遊ぶプレーヤーでも問題なくゲームに参加することができるだろう。

 ちなみに、本作のオリジナル版となるアナログゲームは、ボードゲーム大国ドイツで毎年発表されている権威ある賞「ドイツ年間ボードゲーム大賞」を2004年に受賞している。海外ボードゲームファンならば知らない人はいないであろうと断言できるほどの名作が、Xbox 360でも楽しめるというわけだ。かくいう筆者もドイツボードゲームファンの1人であり、オリジナル版には随分とお世話になった経験を持っている。今回はそういった視点も踏まえて、本作を紹介していきたい。

 ドイツボードゲームといえば、幅広い年齢層が楽しめるような、シンプルながらも思考性の高いシステムを持ったタイトルが多く見受けられるのだが、本作においてもドイツゲームならではのエッセンスが用意されている。中でも特に筆者が好印象だったのが、「目的地カード」のルールと、線路の所有権に関するルールだ。

 各プレーヤーはゲーム開始時に、盤面に存在する2つの都市名と、数字が記されている「目的地カード」をランダムに手札に加えることができる。この目的地カードに記された都市間を繋ぐ線路をゲーム終了時までに旅行していれば、記されている数字分の勝利点を獲得することができるのだ。逆に、自身の所持している目的地カードの条件を満たせないままゲームが終了するとマイナスポイントとなってしまうため、プレーヤーはただ闇雲に線路を繋ぐだけではなく、自分の目的地カードに沿った効率の良いルートを計画する必要が出てくる。

 さらに、この目的地カードはゲーム中に追加で手に入れることも可能なので、開始時に配られたカードだけではトッププレーヤーに追いつけない場合には、起死回生のチャンスとしても利用できる。ただし、目的地カードの追加は選択肢があるものの、基本的にはランダムとなっているため、現在旅行済みの区間にうまくかみ合うカードを引けることもあれば、筆者のように欲をかいて見当違いのカードを掴まされ、いらぬマイナスポイントを被ってしまうこともあるだろう。このように、目的地カードは最後の最後まで油断のできないドラマチックな展開をプレーヤーにもたらしてくれる。

トレインカードは場に置かれた5枚の他にも、山札からランダムに入手することができる。虹色のカードはどの路線にも使用できるワイルドカードだが、1枚入手すると強制的にターンが終了してしまうので注意したい

 目的地カードによって、各プレーヤーは思い思いの旅行プランを練ることになるが、線路の所有権のルールが、それをさらに複雑で歯ごたえのある要素にしてくれている。本作では、既に1人のプレーヤーが旅行で使った線路は、その他のプレーヤーの旅行に使用できないというルールがあるのだが、都市間を繋いでいる線路は多くて2本の複線区間であり、1本しか通っていない単線区間も数多く存在しているのだ。このルールによって、プレーヤーは自分の目的地カードの条件を達成するために必要な線路を確保する必要が出てくるため、他のプレーヤーがどこに旅行しようとしているのかを考えたり、妨害されないためにはどこを優先して旅行すればよいのかというプレーヤー間の相互作用が発生する。自分以外のプレーヤーによって盤面の情勢がめまぐるしく変化していく様子や、それに応じて柔軟に戦略を変化させていくプレイ感は、まさにボードゲームというジャンルの真髄を体現していると言ってもよいだろう。ソロゲームでは決して味わえない読み合いの楽しさを、本作は十二分に味わうことができるのだ。

他のプレーヤーが場からどの色のトレインカードを集めているかによって、旅行の経路をある程度推測することもできる。自分の経路と競合してしまいそうな単線があったら、いち早く確保しておきたいところ

 最後に、本作の不満点についていくつか触れておきたい。1つは盤面の見難さである。本作はルールの都合上、都市の位置や、それらを繋ぐ線路の色や本数などの情報が重要となっているのだが、なかなか実際のアナログ盤面のようにスムーズに確認することはできなかった。盤上の一部を拡大するズーム機能はついているのだが、いちいちズーム画面と全体画面を見比べるのは面倒に覚えてしまう。ズーム機能を使わずに、全体画面のみで満足にゲームをプレイするには、かなり大きなモニターで遊ぶ必要があるだろう。そして、オリジナル版の素晴らしい点の1つとして、コマやボードデザインの秀逸さが挙げられるのだが、本作ではそれらの質が若干低下しているように感じられた。特に目的地カードに関しては、オリジナル版にあった略地図が省かれていたり、文字がカードの枠からはみ出していたり、あまり良い印象は受けなかった。

現在所持している目的地カードの条件にあてはまる都市は盤上に赤く表示してくれる。遊びやすさが向上するビデオゲームならではの嬉しい要素対戦するCPUのAIは、3段階で調整が可能。最高難度のAIと勝負すれば、オリジナル版を遊びこんだユーザーでも白熱したゲームを楽しめるはず

 オリジナル版と比べると多少見劣りする点はあるものの、ゲームの本質的なおもしろさはまったく変わらない本作。AIを対戦相手に遊んでも十分に楽しいのだが、筆者としてはやはりユーザー同士で対戦することをオススメしたい。ボイスチャットはもちろん、XboxLIVEビジョンにも対応しているので、フレンドとワイワイ喋りながら遊んだり、相手の顔色を判断材料にしたりと、実際に顔をつき合わせてプレイするのと変わらない格別なゲームを楽しむことが可能となるはずだ。また、その際にはAIプレーヤーを追加して参加人数を4~5人に調整すれば、線路の奪い合いが過熱する最高のゲーム展開を味わうことができるだろう。気になったユーザーはまずおためし版をダウンロードして、本作に詰め込まれたドイツゲームの奥深さを体験していただければ幸いである。




(2010年 5月 18日)

[Reported by 木原卓/パンチョ(ねこひげ合同会社)]