(2013/4/4 10:00)
TSUKUMOのゲーミングPCブランド「G-GEAR」より、GeForce GTX 670MXを搭載した新機種「N158J-500A/E」および「N158J-710A/E」が発売された。
ゲーミングノートPCというと、一般向けのPCより主にGPU周りを強化したもの、というのが定義となるが、それ以外の部分で気配りの足りない製品もまま見受けられる。高い性能はもちろん欲しいのだが、長時間に渡り集中してプレイするゲーム環境への対応、性能を強化した分だけ増える排熱、サウンド面の充実など、使ってみると気になる部分が出てくる。
今回お借りした「N158J-710A/E」は、その辺りの不満点をうまく克服した、こだわりの見えるゲーミングノートPCとなっている。その使用感を詳しくお伝えしたい。
GeForce GTX 670MXに4コアCPU、SSD+HDDなどハイスペックを凝縮
「N158J-710A/E」の主なスペックは下記のとおり。主要な仕様だけを見ても、これ1台で何でもできるオールインワンなスペックになっている。さらにBTOにも対応する。
【N158J-710A/E】
CPU : Core i7-3630QM(4コア8スレッド、2.4GHz/TB時3.4GHz)
メインメモリ : 8GB(4GB×2 PC3-10600、空き2スロット)
チップセット : インテル HM77 Express
GPU : GeForce GTX 670MX(ビデオメモリ3GB、NVIDIA Optimusテクノロジ対応)
HDD : 500GB
SSD : 128GB
光学ドライブ : DVDスーパーマルチ
モニター : 15.6インチ フルHD(1,920×1,080ドット)ノングレアパネル
サウンド : HDオーディオ(THX TruStudio Pro対応)
スピーカー : 2.1chステレオスピーカー
ネットワーク : Gigabit Ethernet、IEEE 802.11 b/g/n
インターフェイス : USB3.0×2、USB2.0×1、DVI-I×1、HDMI×1、DisplayPort×1、ヘッドフォン出力×1、マイク入力×1、S/PDIF×1、マルチカードリーダー×1
OS : Windows 7 Home Premium 64bit(Windows 8 64bitも選択可能)
サイズ : 376×256×35~43mm(折り畳み時)
重量 : 約3.1kg
まずはGPUのGeForce GTX 670MXについて説明しておきたい。こちらは昨年末に発表されたもので、最新のKeplerアーキテクチャを採用している。注意しておきたいのは、以前からあったGeForce GTX 670Mは、Fermiアーキテクチャの製品であり、いわば旧型に当たる。型番にXがあるかないかの違いだが、中身は全く違う。
参考までに、GeForce GTX 675 MはFermiで、GeForce GTX 675 MXはKepler。しかしGeForce GTX 680 MとGeForce GTX 680 MXはどちらもKepler、GeForce GTX 660 MやGeForce GT 650MはKeplerとなっている。
GeForce GTX 670MXは960個のCUDAコアを搭載。これはデスクトップ向けのGeForce GTX 660と同等となっている。動作クロックは約2/3、メモリバンド幅は約1/2と劣るので同等とはいかないが、その下のGeForce GTX 650 Ti辺りとは張り合えそうなスペックだ。またNVIDIA Optimusテクノロジにも対応しており、低負荷時にはCPU内蔵のインテル HD グラフィックス 4000と自動的に切り替わり、省電力に寄与する。
CPUは4コアでHT対応のCore i7-3630QMを採用。TB時には3.4GHzまでクロックが上がるのでゲームにも十分な性能だ。メインメモリは8GBを搭載した上でメモリスロットが2つ空いているので、将来的な増設にも無駄なく対応できる。
ストレージはツインドライブ対応となっており、SSDとHDDを同時に搭載している。SSDはmSATA接続が使用でき、今回はHynix製のSSDが使われていた。
また接続端子が多彩なのも特徴。USB3.0が2基に、eSATA、Mini-IEEE 1394a、マルチカードリーダーと、外部ストレージとの接続性が高い。また画面出力もDVIのほかにHDMIとDisplayPortも用意され、テレビやPC用モニターへの出力も簡単だ。たまに違った使い方をしたいと思った時も困ることはなさそう。
各種ベンチマークをチェック
まずはゲーム関連のベンチマークソフトを中心にテスト結果をお伝えする。比較の参考までに、筆者所有のGeForce GT 650M搭載PCのスコアも掲載する。NVIDIAドライバのバージョンはいずれも314.22。
【比較用PC】
CPU : Core i7-3610QM(4コア8スレッド、2.3GHz/TB時3.3GHz)
メインメモリ : 4GB(4GB×1 PC3-12800)
GPU : GeForce GT 650M(ビデオメモリ1GB)
SSD : 64GB(M4-CT064M4SSD2)
【ベンチマーク結果(左がG-GEAR N158J-710A/E、右がGeForce GT 650M搭載ノートPC】
Windowsエクスペリエンス …… 7.6/7.7/7.4/7.4/7.7 / 7.4/5.9/5.1/6.8/7.9
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編(1,280×720、標準画質) …… 11,216 / 2,394
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編(1,280×720、最高画質) …… 5,598 / 1,058
バイオハザード6 ベンチマーク …… 4,224 / 2,543
MHFベンチマーク第3弾【大討伐】 …… 11,304 / 2,472
ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0(標準設定) …… 5,250 / 1,920
FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフト3 …… 5,164-H、7,658-L / 5,628-H、7,845-L
3DMark(ICE STORM) …… 83,636 / 36,384
3DMark(CLOUD GATE) …… 11,818 / 8,287
3DMark(FIRE STRIKE) …… 2,268 / 1,536
3DMark11 …… P3,702 / P2,389
3DMark Vantage …… P14,128 / P9,744
3DMark06 …… 19,678 / 13,354
「バイオハザード6 ベンチマーク」では最高評価までは得られなかったものの、「ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0」や「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編」では十分なスコアが出ている。最近のゲームも十分プレイ可能なスペックと言っていいだろう。
ストレージについてもベンチマークを取っておいた。ただしスペックシート上では容量のみ書かれているため、実際の製品では搭載される品が変更される可能性がある。あくまで参考としてご覧いただきたい。