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★ 3DSゲームレビュー★
驚くほどに作り込まれた“空と大地のアクションシューティング”!
マルチプレイ対戦、神器作りなど、がっつり遊びこめる
「新・光神話 パルテナの鏡」
ジャンル:
アクションシューティング
発売元:
任天堂
開発元:
プロジェクトソラ
プラットフォーム:
3DS
価格:
5,800円
発売日:
3月22日
プレイ人数:
1人(通信プレイ時2〜6人)
レーティング:
CERO:B(12歳以上対象)
Amazonで購入

 かつて25年前にディスクシステム用のソフトとして発売された「光神話 パルテナの鏡」。ステージによって異なるゲームスタイル、妙に耳に残るBGM、ゲームオーバー時に表示される“ヤラレチャッタ“という独特な言葉のセンス。今振り返ってみても個性的なタイトルだったと思えるが、そんな「光神話 パルテナの鏡」の新作が3DS用ソフト「新・光神話 パルテナの鏡」として登場した(初代作品の『光神話 パルテナの鏡』は3DSクラシックスとして配信中)。

 ニンテンドー3DS発売前から注目されてきた本作だけに、ゲームファンなら誰でも名前は知っていると思うが、未プレイの人だと“どんな内容のゲームなのか”があまりわからないかもしれない。本作もまた初代作品同様に非常に個性的かつ、多彩な作品なのだ。そこで、本作の“アクションシューティング”という独特なゲーム性、やりごたえ、そして魅力をこのレビューでお伝えしていこう。


― Story ―

かつて悪逆の限りを尽くしていた冥界女王メデューサが、25年の時を経て復活した。
“冥府軍”を率いて地上界、天界へと侵攻を開始するメデューサ。

これに対して立ち上がるのは、かつてメデューサと対の女神だったパルテナと、
その使いであるパルテナ親衛隊長ピット。

飛べない天使が女神の奇跡を翼に受け、冥府軍を浄化するために天界から飛び立つ。




■ シングルプレイのストーリーは、たっぷりの演出とボイス会話で盛り上げてくれる新感覚アクション&シューティング!!

女神パルテナの“飛翔の奇跡”により5分だけ飛べるようになったピットが、スピード感溢れる空中シューティングバトル!
3Dシューティングというゲーム内容が3DSの立体視ともピッタリマッチ。グラフィックスも凝っていて、演出も多彩。新感覚のシューティングゲームになっている

 ストーリーを楽しむ「シングルプレイ」は、飛べない天使こと主人公「ピット」が、女神パルテナの飛翔の奇跡により飛び立ち、地上を襲う「冥府軍」と戦う物語が楽しめる。

 “空と大地のシューティング”と銘打たれている本作のシングルプレイでは、ステージ内が3つで構成されている。ステージ序盤は、飛翔の奇跡で高速に空を駆け抜けていく“スピードの空中戦”だ。「空中戦」は3Dシューティングで画面の手前側にピットの姿があり、奥側から迫ってくる敵を打ち落としつつ前へ前へとルートを自動的に進んでいくスタイル。

 至る所からピットに向かって迫ってくる敵や、その敵が撃ってきた弾を避けつつ進めていくわけだが、これが3DSの3D立体視表示と非常に相性がいい。ゲーム中のスピード感が気持ちよく、演出も派手で次から次にハイテンポに何かしらの出来事が起きていく。それによりプレイが単調にならず、言うなれば“演出型盛り上げシューティング”というテイストになっている。

 演出と言えばプレイ中はタッチスクリーン側に「キャラクター達の会話」が展開されるのだが、これも実に豊富だ。会話の音声はフルボイスで、その量はステージ攻略中の8〜9割ぐらい喋り続けているのではと思えるほど多彩。会話の内容には序盤ならゲームシステムのガイドがあったり、以降も会話から世界観を補足するものなどがあるが、テイストはどれも非常にコミカルだ。

 会話のコミカルさとパロディ加減が相当なもので、例えば、2つの首を持つボス「魔獣ツインベロス」との対戦の時に「nintendogsに友情出演させてやる!」のような現実世界や他ソフトのフレーズを彷彿とさせるようなパロディがたくさんある。ただ、シリアスなバトルうんぬんというより、小さい子供向けのアニメ作品的なノリになっていて、そのテイストとノリには若干好みがわかれるかもしれない。


同梱されている「ニンテンドー3DS専用スタンド」を使ってプレイしている時のイメージ。本作は操作の都合上、片手で本体を支えることになるのを支えてくれる

 本作は操作も独特だ。標準設定だとピットの移動はスライドパッドで、攻撃はLボタン、攻撃の照準はタッチスクリーンにタッチペンで操作する。左手でLボタンを押しつつグッと3DS本体を持ち、右手でタッチペンを扱うということになる。さすがに片手で3DSを持ち続けるのは疲れてしまうので、本作には「ニンテンドー3DS専用スタンド」 という3DSを置きながら操作ができるスタンドが付属している。ちなみにタッチスクリーンを指で操作すればより手軽に遊べるのではと試してみたのだが、指だと照準の動きがブレがちで、正直プレイしづらい。照準操作が精細に可能なだけにタッチペンが適しているようだ。

 こうした操作に対し、カスタマイズも充実している。照準操作をA/B/X/Yボタンにしたり、十字ボタンにするといった設定も可能。さらに左利きの人には、「拡張スライドパッド」を組み合わせて移動操作を右側のスライドパッドに割り当て、攻撃ボタンをRボタンにすることでフォローしている。

 ただし、こうした各種カスタマイズも駆使して操作方法を追い込んでみても、“あと一歩”という印象がぬぐえなかったというのが個人的な感想だ。


ステージ後半は地上でのアクションバトル! ダッシュや回避を駆使し、フィールドを自由に駆けていく
ダッシュとの組み合わせや距離、そして装備している神器によって攻撃は多彩に変化する

 ステージ後半は、“アクションの地上戦”。ピットが地上に降り立ち、フィールドをダッシュや回避などのアクションをしつつ、最奥地に待つボスを目指していく。

 地上戦の操作では、スライドパッドを普通に入力で歩く、スライドパッドを素早く入れるとダッシュ(敵の攻撃が近い時は回避)、敵に近い距離で左右に入れると回り込みなど、スライドパッドひとつとっても多彩なアクションがある。照準操作は空中戦同様に標準だとタッチペンで行なうが、地上だと視点操作も兼ねている。タッチペンでタッチしたまま左右に入れれば視点が動き、素早く左右にはらうようにペンを動かせば視界の反転もできる。慣れてくると、基本はペンでタッチしたまま照準や視点を動かして、大きく動かしたい時だけはらいつつペンを浮かせるという操作になってくる。

 こうした操作は読んでもらっても感じることと思うが、スライドパッドとタッチペンという2つに対して、複数の操作が入っているため、微妙な操作加減とそれをコントロールする慣れが求められる。プレイし始めには「この操作方法でこんなにいろいろなアクションができるのか! 」と驚かされる一方で、思い通りに動けるようになるまで戸惑うとこもあるだろう。オプションにある操作設定の「上下左右逆」という項目では、照準移動の速さや止まりやすさを調節できるので、これをまず調節してみるのがオススメだ。

 攻撃もダッシュとの組み合わせで多彩に変化する。装備している武器「神器」によって変わるが、前、横、後ろダッシュとLボタンの組み合わせ入力で、射撃がそれぞれ変化する。また、敵と近距離では打撃攻撃も可能で、打撃でないと倒しづらい敵というのもいる。

 さらに、地上戦では「乗り物」に乗ってレースゲーム的に駆け抜けたり、「グラインドレール」というレールを滑走して爽快に進んでいく道などもあり、ギミックが多彩に用意されている。空中戦同様にこちらもプレイ中にパルテナさまがいろいろなアドバイスやユニークな会話をして盛り上げてくれる。ステージラストに待つボスを撃破すればその章はクリアとなる。


タッチペンで照準と視点を操作し、スライドパッドを入れての移動と、素早く入れてのダッシュも組み合わせていく。入力方法次第で多彩な動きができるようになっている

 シングルプレイでの難易度はというと、ステージ開始前に「ホンキ度」という難易度を変化させる設定を自分で決めるというシステムがある。敵を倒したりして獲得した「ハート」を入れてホンキ度を高めるというもので、ホンキ度は0.0〜9.0まで設定可能。少なく設定すれば簡単に、多く設定すれば獲得できるハートの量や神器の性能が高くなる。

 ホンキ度0は「ほぼ無敵」と表示されるだけあって、ほとんど操作せずともクリアできるぐらいに簡単。誰でも楽しめる。一方ホンキ度5.0以上は攻撃が激しくなり、ピットの体力も少なくなる。そのかわりに、ステージ中にはホンキ度5.0以上でないと開かない扉などがあり、単純に難しいだけでなく挑むメリットをしっかり用意している。こうした難易度設定を細かに、そして自分で毎回プレイごとに設定できる間口の広さは非常に魅力的だ。

 ストーリーのボリュームはシューティング作品としてはかなり多く、たっぷりと遊べる。シューティング作品としては珍しいほどにバラエティ感が強く、絶え間なく入る演出とボイス会話でプレイを飽きさせないようになっている。難易度調整の「ホンキ度」システムもとっつきがよく、昨今のシューティングジャンルにはない“誰でも楽しめる、たっぷり遊びこめる”という魅力がある。



■ マルチプレイではインターネット対戦が可能! 勝利のカギを握る「神器」作りは、ハマると果てしなく遊べる奥深さ

インターネット通信を使ったマルチプレイも可能! 3対3のチームバトルを行なう「天使の降臨」と、最大6人で全員が敵になる「バトルロイヤル」の2種類で遊べる

 ストーリーを楽しむシングルプレイだけでもボリューム盛りだくさんな本作だが、さらにひたすらに遊びこめるモードがある。プレーヤー同士で対戦を楽しむ「みんなで(マルチプレイ対戦)」だ。マルチプレイには近くにいる友達と遊ぶ「ローカル通信」と、遠くの人と対戦する「インターネット対戦」がある。

 対戦モードは光チームと闇チームに分かれ、3対3のチームバトルを行なう「天使の降臨」と、最大6人で全員が敵になる「バトルロイヤル」の2種類。チームバトルの「天使の降臨」ではそれぞれにチーム力があり、撃破するとその分だけ相手のチーム力が減少。チーム力がなくなるとチームメンバーが「天使(光チームはピット、闇チームはブラックピット)」になり、ピットを撃破すれば勝利となる。バトルロイヤルは制限時間内で撃破によるスコアを競うというルールだ。

 どちらも3対3か、6人対戦という複数メンバーが入り乱れる方式なので、その戦い方も非常に多彩。2対1のように、いかに有利な状況を作り出すかがポイントであり、装備している神器や奇跡次第で戦い方も変わっていく。

 特にチームバトルの「天使の降臨」では、終盤の天使が登場してからが熱い。天使は攻撃力が高いが、当然相手チームからひたすらに狙われる対象だ。まともに複数を相手しても勝ち目はないので逃げ回るのが基本になるが、天使を追う相手チームの隙を仲間が突き、相手チームにも天使が出現なんてこと良くある。そうなってくると、 自分のチームの天使を守るか、相手チームの天使を追い込むかといった判断を求められるわけだ。


3対3のチームバトルを行なう「天使の降臨」では、相手プレーヤーを撃破してチーム力を減らしていき、最後に出現する天使を倒せば勝利! 対戦全体を通してもそうだが、天使が出現してからの駆け引きが熱い

 マルチプレイに勝利するカギはピットが装備する武器の「神器」と「奇跡」。これがどちらも非常に豊富で、組み合わせ次第で多彩な戦い方ができる。

 神器は9種類の系統があり、そのなかにそれぞれ特徴が異なる10以上の種類がある。合計は100種類以上となる。さらに神器には攻撃力の「強さ」や、固有の「スキル」があり、武器同士を融合させてより強い神器を作ることで、強さやスキルを追求していける。この神器作りが、本作をさらにたっぷり、がっちりと遊びこめるものにしているのだ。

 神器の9種類の系統は以下のとおり。

    ・撃剣(げきけん)
    射撃にも打撃にもバランスがよい、汎用性重視の使いやすい神器。
    いかなる局面でも役に立つ。

     

    ・狙杖(そじょう)
    ズバ抜けて長い射程で、超遠距離のターゲットを狙い撃つ。
    ただし弾に誘導性が無く、近距離では威力が下がるので、接近を許すと弱い。

    ・射爪(しゃそう)
    フットワークが軽くなり、急接近して連続打撃する。
    射程は短いが、随一の機動性で補う。

    ・神弓(しんきゅう)
    弧を描きながら飛ぶ光の矢を放つ。
    射程も長く、長距離戦に向いた神器。

    ・破掌(はしょう)
    手のひらから波動弾を発射する。
    極めて高い誘導性でターゲットをつけ狙う。

    ・巨塔(きょとう)
    もっとも攻撃力が高い、ダイナミックな神器。
    連射はできないが、巨大な弾が地形を貫いて飛ぶ。

    ・爆筒(ばくとう)
    ターゲットや地形に着弾すると爆発を起こし、
    周囲の敵を巻き込む。爆発のタイプもさまざま。

    ・衛星(えいせい)
    両肩に浮かび上がる対の衛星から、高射程の弾を発射する神器。
    遠距離であるほど威力が増す。

    ・豪腕(ごうわん)
    接近戦に特化した、打撃重視の神器。
    射程はかなり短いが、追い詰めたターゲットは逃さない。


9系統、100種類以上もある武器の「神器」。射撃、狙撃、近距離、バランス型など、それぞれに得意な戦い方がある。これに神器についている「スキル」や、「奇跡」との組み合わせによる戦法の多彩さも加わり、いくらでも戦い方を試行錯誤できる奥深さが生まれている

融合による神器作りの道は、おそろしいほどに奥深い。また、それによって戦い方も変わるし、相手の戦い方との相性の良し悪しも生まれてくる。いつまでも自分なりのプレイを探求し続けられる

 これら神器は、ハートを使って授かる(購入)、ストーリー中で手に入れる、マルチプレイのご褒美で手に入れる、すれ違い通信やいつの間に通信で他プレーヤーや任天堂から配布されるなど、様々な入手手段があるが、それらを融合してさらに性能の高い、自分好みの神器を作り上げていくことになる。

 スキルには、連射や溜め射撃などの攻撃方法強化や、射程の長さ、防御に関するものや、さらには移動性能を高めるものなどもあり、それぞれのスキルに+2や-1など段階がある。神器によって戦い方が変わるので、それに合うスキルというのも当然異なってくる。それらを突き詰めていけば、戦いが有利になるというわけだ。

 9兵装100種類以上もの神器に、さらに強さとスキルの組み合わせを突き詰めていくわけで、その道の奥深さたるや計り知れないものがある。それに加え、できあがった神器には「価値」というパラメーターもある。当然、強さやスキルの性能が高ければ価値も高くなるわけだが、これは高ければいいとは一概に言えない要素。価値はマルチプレイで「倒されてしまった時」に“価値の分だけチーム力が減る”という、いわゆるコストになっているのだ。

 強い神器を使うと「倒された時のリスクも大きくなる」。いかに強い神器を持っていてもチーム戦・バトルロイヤルの中で複数に狙われると歯が立たないことが多い。というわけで、ほどほどの価値になるように戦いやすい強さやスキルを詰めていくというのが無難な方向だろうか。

 戦い方では、「奇跡」の使い方が大きく左右してくる。奇跡は決められた枠の中にブロック型をした奇跡をパズルのように詰め込んでいき、複数を装備するという方式になっている。もちろん、奇跡にも「効果が高い・低い」というものがあって、効果の高い奇跡ほどブロックが大きくなり、装備できる枠が少なくなる。

 奇跡には、ジャンプやテレポートといった行動に関わるものや、地雷などの攻撃手段になる奇跡、さらに射撃の弾を見えなくしたり、壁をすり抜けさせる、攻撃を強化をするものなど、こちらも多彩にある。例えば安全なところから「壁すり抜け弾」を使って射撃したり、誘導性能のスキルが高い神器でばらまくように射撃し、そこに「見えない弾」の奇跡を組み合わせれば強烈。奇跡には使用回数が決められているので、どう使うか、または相手の奇跡をいかに消耗させるか。このあたりも戦い方の重要なポイントになる。

 神器、奇跡、そして戦い方。マルチプレイの対戦の中でこれらを突き詰めていくやりこみの道は、まさに無限の広がり。いくらでも遊べて、いくらでも新しい可能性を模索していける、がっつり遊びこめるものになっている。ひたすらに融合を繰り返し、組み合わせを試し、それを実戦で活用していく。対戦スタイルのゲームや、融合してアイテムを作り込んでいく魅力が好きな人なら、寝不足になるほどハマること間違いなしのモードだ。



■ 多彩な遊びと、たっぷりのボリューム& がっつり遊べる奥深さを持つ、新感覚の1本

「おドール」というキャラクターフィギュアを対戦させるモードも搭載。「おドール」はゲーム内で手に入れるほか、スナック菓子等のARカードからも読み込める

 シューティング(シューターではなくシューティング)というジャンルは昨今ではファン層が限定されつつあるジャンルではあるが、本作の空中戦シューティングは誰でも楽しめる仕上がり。次から次に巻き起こる演出と、コミカルなボイス会話によるたっぷりの演出によって、シューティングゲームの中で世界観やストーリー性をばっちり楽しめるものになっている。難易度設定もユニークで、シューティングゲームが本来持つスコアアタック的な魅力に自然と親しんでいけるようになっている。

 アクション要素が加わる地上戦では、演出に加えてギミックも多彩にあり、神器や奇跡といった自分次第でいくらでも広がる要素で遊びこんでいける。なによりその先には「マルチプレイ」の対戦があり、その奥の深さや、いくらでも遊びこめるパフォーマンスの高さは驚くものがあった。



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(2012年 5月 9日)

[Reported by 山村智美 ]