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「星のドラゴンクエスト」トラブルでデータを巻き戻し

無限に課金ガチャが引ける不具合が発生

5月10日19時ごろ発生

 スクウェア・エニックスがサービスしているAndroid/iOS用RPG「星のドラゴンクエスト」で、大規模な障害が発生している。

 発端は5月10日の19時ごろ。アプリを立ち上げたところ、購入した覚えのない課金通貨のジェムが10,000個になっていることを不思議に思ったプレーヤーが、ちらほらとTwitterに投稿を始めた。課金ガチャ「ふくびき」を引くと通常通りにアイテムが手に入り、一度アプリを落としてから再ログインすると、再びジェムの数が10,000に戻ることも判明して、ふくびきを無限に引きまくれるという“祭り”状態になった。

 運営サイドもすぐに事態に気づいて、19時24分には緊急メンテナンスを開始したが、すでにその時点でゲームバランスが調整不可能な状態に陥っていたため、不具合が発生した10日19時より前の段階までロールバックすると発表された。これによって、アイテムやキャラクターの状態はすべて5月10日19時時点まで巻き戻ることとなる。現在もメンテナンスは継続中で、5月13日の再開を目指している。わずか24分間のトラブルだったとはいえ、この時間内にジェムを購入した人は、イベントをクリアした人など様々なプレイが消えてしまうとあって、対応は簡単ではないようだ。

 5月10日深夜に、プロデューサーの市村龍太郎市が公式に謝罪文を出した。それによれば、不具合の原因は、サーバーの設定ミスによって、開発テスト用の設定がユーザーの環境に適用されてしまったことだそうだ。この開発テスト用設定が、ふくびきの確率の確認用にジェムを何度でも10,000個にできるというものだったために、今回の混乱となってしまった。これは「ドラゴンクエスト30周年」を祈念する特別なイベントやふくびきの準備をしている最中で発生した不具合だったようだ。

 市村氏は「今回の不具合は、運営側の設定ミスであり、お客様の何らかの操作などで発生する不具合ではございません」と謝罪。お詫びとして、相応のジェムの配布を検討しているとした。19時からメンテナンス発生時までに引いたふくびきで得たアイテムは消えるが、この期間内にひいた1日1回の無料ふくびきについては後日ふくびきの追加開催で対応する。

 また、5月15日まで放送される予定だったTVCMは、このトラブルを受けて放送が中止されることとなった。このCM放送記念で配布している「メタキンのCMカギ」は、メンテナンス終了時に補てんとして1個が配布される。

(クラフル)