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【特別企画】「ガガンガン スコープドッグモデル」レビュー
ローラーダッシュで走り、撃つ! 気分はボトムズ乗り!
(2016/4/5 10:00)
タカラトミーは「ガガンガン 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル」を3月26日に発売した。今回、筆者は本商品の“メルキアカラー”を購入したので、その感触をレポートしたい。
“操縦できるスコープドッグ”というのは、「装甲騎兵ボトムズ」ファンの夢の1つだろう。「ガガンガン 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル」は、ローラーダッシュで滑走し、射撃するスコープドッグを操縦できる商品なのだ。
随所に強いこだわりを感じさせるものとなっており、操縦するだけで口元に笑みが浮かんでしまう。本商品の大きな魅力を紹介したい。
対戦型銃撃ロボット「ガガンガン」が、「ボトムズ」と奇跡のコラボ!
「ガガンガン」とは、タカラトミーが展開する対戦型ロボット玩具のブランドで、正式なシリーズ名は「超速銃撃ロボットホビー ガガンガン」。銃を持ったロボット玩具で、足に車輪があり、腰をかがめて大型の銃を撃つ姿勢になっている。コントローラの操作で動き、トリガーを引くことで射撃を行なう。
射撃や操作は赤外線通信で行なわれる。2人で対戦ができ、バックパックの上部に受光アンテナが配置されている。プレーヤーはガガンガンを操作し、相手の受光部に銃撃を与えるべく引き金を引く。10発の弾が当たるとガガンガンは操作不能になり勝敗が決する。
しかし実は「ガガンガン」は、右回転と左回転という2つの操作しかできず、狙った方向に銃を向けるのも難しい。しかも銃は30発撃つと、リロードとして数秒間射撃ができなくなる。このクセのある操作を克服し、いかに相手に弾を当てるか、エキサイティングな対戦が楽しめる商品なのだ。
この「ガガンガン」は発売時から、「ボトムズのATにコンセプトがそっくりだ!」とファンの間で話題を集めていた。1983年のアニメである「装甲騎兵ボトムズ」にはAT(アーマードトルーパー)というロボットが登場する。ATは全長4mほどのロボットで、足裏に取り付けられた“グライディングホイール”を回転させて滑走し、手持ちの大型武器で射撃を行なう。
劇中のATの姿は、「ガガンガン」のコンセプトそのままなのだ。「ボトムズ」とのコラボはファンの待ち望んだものだと言える。「ガガンガン 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル」は発表されるなりファンが注目し、ネット販売も一時プレミアム価格が付くほど白熱した。その商品が、ついに販売されたのである。
今回筆者が購入したのは、「ガガンガン 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル」の“メルキアカラー”だ。「スコープドッグ」とは「ボトムズ」の世界で最も生産された量産機であり、その量産機が“主役の乗る機体”であることが、独特のミリタリズムをもたらしていた。今回タカラトミーでは緑色の通常版と、紫のメルキアカラーが販売された。
主人公・キリコは主に緑色の機体を乗っていたが、紫色のメルキアカラーは、小惑星リドでの防衛任務や、ウド、クメンの制圧など重要任務に投入されたメルキア正規軍が使用していたカラーである。
商品のデザインとしてはオリジナルのスコープドッグと比べボディが小さめで、バックパックが大きく、足の後ろにホバーユニットのようなモーターボックスが搭載されている。しかし、腰を落として銃を構えた姿や、装甲のディテール、3つのレンズが付いた頭部など、オリジナルのデザインをきちんと再現しており、スコープドッグそのままだ。筆者のような「ボトムズ」ファンにはたまらない、高いクオリティでスコープドッグを再現しており、手に持つだけでうれしくなってしまう。
手の甲や足の甲の装甲板、肩のフックなどはランナーで別パーツになっており、組み立てる必要がある。この各部をボディに取り付ける作業はスコープドッグのプラモデルを作った記憶を思い出させる。「ガガンガン 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル」は、フィギュアとしてもかなり楽しい商品である。
ローラーダッシュの音がイイ! ファンだからのめり込めるスコープドックの操縦感
いよいよ「ガガンガン 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル」を動かしてみよう。本商品には拳銃型のコントローラーが付属している。片手は銃を握るように握り、もう片方の手で底面を握って固定する。操作はコントローラを傾けると本体がそれぞれに旋回し、引き金を引くと銃を撃つ。撃鉄の部分がリロードボタンとなる。
コントローラーにはスピーカーが付いており、スコープドッグを走らせると「ギュイーン」というかなり大きな音が鳴る。これはアニメでスコープドッグの走行音そのままだ。そして引き金を引くと「バババ」という射撃音と共に銃口が光り、銃の上部がブローバックする。
実際に走らせるとたまらない楽しさがある。スコープドックが左右にスラロームしながら移動し、銃を撃ちまくるのだ。劇中のキリコになったような気分で操縦を楽しんでしまう。動かした瞬間、「装甲騎兵ボトムズ」の世界に引きこまれ、うれしくなってしまう。
機体は左右の旋回しかできないので、思った方向に移動させるのは意外に難しい。この操作性で他のプレーヤーと対戦するのは意外に難しそうだ。それに練習するにはそこそこ広い場所が必要となる。
対戦相手も欲しいところだが、「ガガンガン」は1人のプレイにも対応している。箱の内蓋にはターゲットの絵が描かれていてこれを標的に見立てた射撃練習ができる。そしてさらにシリーズには「ターゲットドローン」といえる商品も販売されているのである!
「ガガンガン 無人戦闘ロボ スパイガン」という商品で、自動走行でランダムに移動と停止を繰り返しながら、周囲に銃撃を撃つ無人戦闘ロボットなのである。このスパイガンは5発銃撃を当てると動きを止める。1人で遊ぶのにぴったりな商品なのである。現在筆者はこれを購入したいと思っている。
「ガガンガン 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル」は筆者のような「ボトムズ」ファンにはもちろん、「ガガンガン」という楽しいホビーに触れるきっかけとなってくれる商品だ。最大の魅力は「スコープドッグが操縦できる」というところにある。純粋なラジコンとしてはバックができるとさらに楽しいが、射撃ゲームとしてはこのある程度の“不自由さ”が楽しい。「ボトムズ」ファンは必携であり、ロボットが好きな人にはぜひチェックして欲しい商品だ。
(C)サンライズ (C)TOMY