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【スマホアプリ今日の1本】「グリムノーツ」童話のヒーローで敵と戦え!
楽しいアクションRPGか作業ゲーか? 狂わされた物語を取り戻せ
(2016/2/24 00:00)
「グリムノーツ」の3大ポイント
・誰もが知っている童話の世界を冒険できる
・アクション要素の強いバトルは創意工夫が満載!
・バトル回数が多いため作業感を受けてしまうかも?
スクウェア・エニックスが1月から配信をはじめた「グリムノーツ」。童話の世界の主人公たちが数多く登場するRPGである。スクウェア・エニックスの新作だけあって、配信初日に50万ダウンロードを突破。1週間後には300万、そして2月12日にはダウンロード数が500万を超えた。
レビューを見てみると★4~5つが多いものの、★1つも決して少なくない。この両極端な評価はどういうことなのか? 今回は、それを確かめるべく「グリムノーツ」をプレイしてみた。
まずゲームの世界観だが、童話を題材にしたところは良い着想だ。灰かぶり (日本では「シンデレラ」として知られる)や赤ずきん 、白雪姫など、タイトル通りのグリム童話から、日本人なら知らない人はいないであろう桃太郎まで、さまざまな物語が取り上げられている。それぞれの物語の世界はカオステラーの手によって狂わされてしまっており、歪んだ物語を調律して正しい世界を取りもどすために冒険するというのが、おおまかなストーリーだ。
通常のRPGであれば、人々から話を聞いて城や街のバックグラウンドなり、起こっている事件なりを知るのだが、本作は誰もが知る物語を題材にしているため、プレーヤーはそういった手間(まぁ、RPGはその手間がまた楽しいのだが)をかけることなく、物語の背景を知ることができる。さらに、知っている世界ゆえに親近感が湧き、ゲームにも入り込みやすいし、「よし、かわいい赤ずきんちゃんを助けてあげよう!」と思ったりもする(笑)。また、カオステラーが物語を狂わせているため、すべてが予定調和というわけでもない。どこかしらにプレーヤーを驚かせるサプライズ要素があるのもプラス評価の原因の1つだろうと思われる。
筆者が次に目を向けたのはゲーム部分。公式サイトにはRPGと銘打たれているが、実際にプレイしてみるとバトルはアクション要素が非常に強い。むしろアクションRPGに分類すべきではなかろうか。
バトルは横方向に長いフィールドで、主人公を含めた4人の味方と複数の敵とが入り乱れて戦うバトルが展開する。スライド操作によって主人公を「敵と同じ横軸」へ移動させ、タップで攻撃を行なう。操作形態に差こそあれど、「ファイナルファイト」のようなベルトスクロールアクションを連想してもらえばわかりやすいと思う。
バトルで特筆すべきは3つあり、1つ目はキャラクターの切り替えシステム。本作は主人公や仲間たちが敵と直接戦うわけではない。彼らは、ドン・キホーテやロビン・フッド、桃太郎のような“英雄”を装備でき、バトルでは英雄が戦うことになる。装備できる英雄は2人までで、バトル中はいつでももう一方の英雄に切り替え可能。敵に合わせて切り替えるもよし、ピンチになったら交代するもいいだろう。
2つ目は、敵の背後から攻撃すると通常よりも大きなダメージを与えられる点。そのため、バトルでは仲間と戦っている敵の背後に回り込んで攻撃するのがセオリーとなる。仲間も自動で戦う上、積極的に攻撃を行なってくれるので、あえて敵を自分に引きつけて仲間に背後から攻撃させるのも一手だ。
最後の3つ目は“キャンセル”である。攻撃を行なうときに、続けてタップすると攻撃のフォロースルーをキャンセルして2撃目をくり出せる(3回まで入力可能)。また、画面をフリックするとキャラクターがその方向にステップするが、この動作でも攻撃の終わりぎわをキャンセルすることが可能だ。さらに敵を攻撃してゲージが満タンまで溜まると使えるようになる“必殺技”は、すべての動作をキャンセルできる。必殺技中は完全無敵なので、敵を攻撃しているときに反撃を受けそうになったらキャンセル&必殺技で回避しつつ大ダメージを与えるといった戦略も有効だ。
いずれも、戦略の幅を広げてプレーヤーを飽きさせないためのシステムだと思うが、バトルは作業感が否めないのが気になる。というのも、本作はバトルを数回くり返してイベントを進めていくのだが、バトル回数がとても多いのである。1つのステージで30回以上のバトルを強いられると、どんなに工夫が凝らされたシステムであっても、やはり単調に感じてしまうものだ。
ストーリーはおもしろく、バトルにも光る部分は多い。その反面、同じことのくり返しなので、作業感が生じてしまう作りでもある。このあたりが、評価が大きく割れる原因ではないだろうか。
ストーリーのおもしろさやバトルの楽しさが作業感を上回ると思う人は高く評価するだろうし、逆にストーリーやバトルはいいが作業感が嫌いという人の評価は低くなる。ちなみに、作業ゲームでも十分に楽しめる筆者としては、かなりおもしろいように感じた。どういう評価を下すかはユーザーの1人1人が決めることだが、基本プレイは無料なので、1度は遊んでおいても損のない作品であることは間違いないだろう。































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