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【スマホアプリ今日の1本】「Cut the Rope: Magic」魔法世界の物理演算パズル
癒やされるほど可愛い人気シリーズ最新作。Om Nomにキャンディを届けよう
(2016/1/27 00:00)
「Cut the Rope: Magic」の3大ポイント
・可愛い主人公とメルヘンチックな世界観がベストマッチ
・初心者から上級者まで楽しめる秀逸なパズルステージ
・ヒントを推奨するシステムは再考の余地あり
緑色のモンスター“Om Nom”を主人公にしたアクションパズル「Cut the Rope」。Game Developers Choice Awards 2011ではGame Developers Choice Awardsを受賞し、複数ある続編はいずれもレビューで高評価を獲得している。
その「Cut the Rope」シリーズの最新作がついに登場。配信から1カ月あまりで早くも☆5のレビューが殺到している本作は、“Magic”のタイトル通り魔法の世界が舞台になっている。Om Nomとともに魔法の世界を冒険し、悪の魔法使いに奪われてしまったキャンディを取りもどそう。
本作の主人公はOm Nomだが、彼(?)を直接操作するわけではない。ロープを切ったり仕掛けを動かしたりして、Om Nomのところまでキャンディを運んであげるのだ。各ステージには星が3つ設置されており、すべての星を入手しつつOm Nomにキャンディを食べさせられればベストクリア。プレイ感覚的には、「Q」や「Brain Dots」などの物理演算パズルに近いものがある。
1つ大きな違いを上げるとすれば、ゲーム全編を通して感じることができる可愛らしさだ。「Q」や「Brain Dots」に登場するのは無機質な記号や英数字、球体などだったが、本作のオブジェはとにかく可愛いものばかり。各ステージに置かれているキャンディしかり、丸みのあるスターしかり。本来は敵であるはずの魔法使いまでもが可愛らしい(笑)。また、絵本を意識したステージ選択画面をはじめ、どの画面も優しいタッチと暖かい色使いで統一されているため、穏やかな雰囲気でゲームを楽しめる。
極めつけは主人公のOm Nom。“緑色のモンスター”などと表記すると、いかにもおぞましい怪物のようだが、画面を見てもらえばわかる通り、ペットとして飼いたいくらいである。Om Nomは魔法で鳥になったり魚になったりネズミになったりするのだが、変身後の姿もイチイチ可愛い。さらにキャンディを食べたときや、逆に悪い魔法使いにキャンディを食べられてしまったときの仕草は、見ているだけで心が癒されるほどだ。
もちろん、ただ可愛いだけが本作の魅力ではない。ゲーム内容も非常によく練られており、パズルゲームが好きなユーザーなら間違いなく楽しめるはず。最初のうちは単にロープを切断するだけでキャンディが自動的にOm Nomのところへ転がっていくが、ステージが進むにつれて、ロープの切断順を少しでも間違えるとクリア不能になるなど、難易度が高くなっていく。
とくにステージ1-10は、星を3つ獲得してクリアするのは不可能ではないかと思えるほどに難しかった。パズルゲームに慣れている上級者でも、十分にやりごたえを感じられることと思う。かといって初心者お断りのゲームではなく、どうしても解けないときのためにヒント機能もついているので安心だ。
ただ、このヒント機能がゲームのテンポを悪くしているのも事実。というのも、4~5回つづけてミスをすると、ヒント機能を推奨する画面へ自動的に移行してしまうからだ。そうなるとヒントを見るか、ステージ選択画面までもどらなければゲームを再開できない。つまり、ヒントを見ずに解こうと思ったら、1度ステージ選択画面へ行って再度同じステージを選び直さなければならないのである。
これはいかにもめんどうだ。ステージ選択画面へ行くときとゲームを再開するときには、わずかながらロード時間が発生するため、プレーヤーはどうしてもストレスを感じてしまう。広告などのビジネス的な表示ならば仕方のない部分もあるが、これは完全にゲーム的な問題だと思われる。
その欠点を考慮しても非常にオススメのアプリではあるが、そこさえ改善すれば、さらに多くのユーザーに支持されるだろう。ZeptoLabのスタッフの方には、ぜひともアップデートでヒント機能の推奨をキャンセルできる仕様にしていただきたい。