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「艦これ」2015年春イベント「発令!第十一号作戦」プレイレポート【後編】

総括:好みのスタイルで進めやすい“親切”なイベント

総括:好みのスタイルで進めやすい“親切”なイベント

日頃の地道な装備改修化が、イベント攻略時にじわじわと効いてくる

 今回のイベントの新システム「能動分岐」は、ルートが編成によって変わるのではなく、自ら好みで選べるという親切な仕掛けだった。艦隊編成や練度によって相手を選んだり、あえて遠回りして新たな艦娘を求めて戦闘数を稼ぐなど、提督自身の判断で行動を選べるのはありがたい。

 海域全体の難易度は、前回の2015年冬のイベントに比べて低めだという声が多かった。「能動分岐」の導入も影響しているのだろうが、ルート固定のためのシビアな艦隊編成や高い索敵値の要求もなく、戦力相応に攻略できたという印象だ。「2周年記念イベントも兼ねているから、あえて簡単にしたのでは?」という声もあるが、さて実際はどうなのだろうか。

 筆者も簡単だったという意見には同意するが、それは2年近く前からの蓄積があるからだろう。本作ではゲームをスタートした時期によって生まれる戦力差を埋めるのが非常に難しい。筆者は航空戦力重視派なので、手元に「震電改」があれば……と悩むことも多々ある。そういった悩みは、後発の提督には必ず付きまとうもので、攻略の鍵となる装備や艦娘がなければそう簡単にはいかないだろう。

 それでも現在は装備改修によって、自分の強化したい部分をピンポイントで伸ばすことも可能になったので、ある程度カバーできる。頻繁に使うと感じる装備は、日頃からしっかり改修して性能を伸ばしておくのが大切だ。「10cm高角砲+高射装置」、「20.3cm(3号)連装砲」、「61cm五連装(酸素)魚雷」、「三式水中探針儀」、「一式徹甲弾」辺りは、途中まででも強化しておくと重宝するのでオススメ。

 ちなみに今回のイベントでは、難易度ごとでの海域撃破ボーナスが違う。メインの褒賞となる新艦娘は難易度を問わず入手できたが、その他のアイテムは異なる。例えば第1海域の褒賞で、甲で突破すると「試製51cm連装砲」、乙だと「試製46cm連装砲」となる。

 「試製51cm連装砲」は強力なのだが、大口径主砲には各艦娘ごとに適切なサイズ(フィット)があり、命中率が上下するという面も持ち合わせている。最大の戦艦である「大和」型でも46cm砲がフィットするとされており、「試製51cm連装砲」は適切ではないという考え方があるためだ。また「試製46cm連装砲」はこれまで月間ランキング上位者への褒賞以外で入手できなかったので、図鑑を埋める貴重なチャンスだった。まだこれから出撃するという提督は、その辺りも注意して進めていただきたい。

 とはいえ全体的に見ると、今回のイベントはユーザーフレンドリーで遊びやすかった。イタリア艦の実装など新艦娘の面でも充実しており、素直に楽しめた。2年間続けている提督と、最近始めたばかりの提督が平等に入り混じるゲームだけに、期間限定イベントはバランス調整の面でとても苦労があるだろう。今後も色々試していただいて、もっと面白い施策が出てくることを期待したい。

【スクリーンショット】
艦娘や改二改装など、新要素は今後も増えていく。この先もまだまだ楽しませてもらいたい

(石田賀津男)