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【スマホアプリ今日の1本】書体マニア受けクイズ「絶対フォント感」

「フォント」の深遠なる世界。方向性に期待の1作

3月14日 配信(Android)

4月27日 配信(iOS)

価格:無料

1つだけ紛れた異なるフォントを探していく「間違いさがし」。だんだんと見分けがつかなくなってくる

 書籍、漫画、アニメ、ゲームと、日々触れているエンタメ系コンテンツに欠かせないのが文字の書体「フォント」だ。文字自体は情報を伝えるための記号でありながら、フォントの選定によってコンテンツ全体の与える印象も変わるので、作品制作の重要な部分と言える。

 巷ではフォント好きのためのイベントも開かれるなど、フォントも通の楽しみの1つとして盛り上がりを見せつつあるが、今回Cygamesより配信されたAndroid/iOS「絶対フォント感」は、この「フォント」をテーマにしたクイズアプリとなっている。価格は無料。

 「絶対フォント感」に収められたクイズは、「間違いさがし」、「覚えて当てて」、そして「マニアッククイズ」の3種類。「間違いさがし」はズラッと並んだ文字の中から1つだけ違うフォントの文字を当てるもので、「覚えて当てて」はフォントの形を覚え、次の画面で3つの選択肢の中からそのフォントを当てるもの。「マニアッククイズ」は、文字に関するクイズが出題されるものとなっている。

 「間違いさがし」と「覚えて当てて」は間違えた時点で終了で、いくつ連続で正答できるかを競う形式。「マニアッククイズ」は全5問の出題だが、繰り返す度にマニアック度が上がっていく。

 中でも「間違いさがし」は「FOT-マティスみのりやまと Pro B」に紛れた「DFP華康楷書体 W9」を探せ! といった具合で、序盤こそはっきりと違うフォントがわかるのだが、数問過ぎると違いがまったくわからなくなる。フォント名が全然異なっていても見分けがつかないので、フォントの世界が深遠であることを改めて理解できる。

 また「マニアッククイズ」では、「Helveticaが発表された年は?」、「アニメ『アルドノア・ゼロ』のテロップなどで使われたフォントは?」といった問題が次々出題される。問題がマニアックすぎて逆に興味深いというバランスの仕上がりだ。

 1つ惜しいのはボリュームで、コンテンツが3つだけというのは少ない。テーマが良いだけに、現時点では単なる「フォントがテーマのミニクイズ」程度に留まっているのは物足りない感じがある。

 アプリ説明には「絶対フォント感が欲しい方」や「フォントの魅力をみんなに伝えたい方」におすすめと書いてあり、そうであればもう少しフォントへの理解が進むような内容になっていても良さそうで、もっとフォントに関する知識がドバドバと入ってくるような内容が期待されているように思う。目の付け所は面白いので、制作チームにはこの方向性をどんどん押し進めていってもらいたい。

【スクリーンショット】
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(安田俊亮)