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【必見! エンタメ特報】痺れたぞフリーザ! 映画「ドラゴンボールZ 復活の『F』」

悪の帝王が2015年に復活! 「ドラゴンボール」らしさ満載の公式続編

4月18日 公開

久々の2D格ゲー「ドラゴンボールZ 超究極武闘伝」
本文では触れてないがフィギュア「HG ヤムチャ」の記事も人気爆発だった

 鳥山明氏による漫画「ドラゴンボール」は、連載終了から20年が経とうとしている現在でも根強い人気を誇っている。

 特にゲーム業界では「ドラゴンボール」はいまだ花盛りといった感じで、スマホでは「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」が配信中で、コンソール機ではPS4/PS3/Xbox One/Xbox 360「ドラゴンボールゼノバース」が2月に発売、さらにニンテンドー3DSにも「ドラゴンボールZ 超究極武闘伝」が6月11日に発売を控えている。

 「ドラゴンボール」とゲームの関係も長く、ファミコン「ドラゴンボール神龍の謎」やスーパーファミコン「ドラゴンボールZ 超武闘伝」などを筆頭に、ほぼすべてのプラットフォームに対して脈々とゲームが出続けているのは驚異的と言わざるをえない。

 その一方で、2013年には17年ぶりとなる劇場版アニメ「ドラゴンボールZ 神と神」が公開された。連載終了後の世界を描いた「ドラゴンボールZ 神と神」では神龍も平身低頭でビビる「ビルス」という宇宙最強のキャラクターを新登場させ、懐かしくも新しい「ドラゴンボール」作品の復活を成功させた。

 そして4月18日に公開される「ドラゴンボールZ 復活の『F』」では、「ドラゴンボール」史上に名を残す大悪党「フリーザ」が蘇る。作品の位置づけとしては「ドラゴンボールZ 神と神」のその後、つまりストーリー的にも続編という形になっている。原作者の鳥山氏は「神と神」でもストーリー制作に携わっていたが、本作では脚本を初めて担当している。そのことからも、力の入れ方がハンパではないことが伝わってくる。

【予告編】

この映画はフリーザが主役のピカレスクロマンだ!

全然懲りていないフリーザが帰ってくる! さらなる新形態も引っさげて……

 ストーリーは、フリーザ軍の残党であるソルベがフリーザの復活を実現するためドラゴンボールを狙うという序盤に始まり、ドラゴンボールによるフリーザの復活、そして復讐を誓うフリーザと悟空との決戦へと話が進んでいく。

 「フリーザが倒されたのってだいぶ前だから弱いんじゃないの?」という心配も浮かぶのだが、孫悟空への復讐に燃えるフリーザは一味違う。自らを「生まれながらの天才」と称し、天才だから何もしなくても最強だったとしながら、その驕りが前回の敗因だったとフリーザは分析する。そしてフリーザは、その“天才”のプライドを捨て、「修行する」ことを明言する。悟空を倒すためには手段は選ばない。「天才」が努力をしたらどうなるか、見せてやる! と。

 「復活の『F』」の主人公は、間違いなく「フリーザ」だ。本作の挿入歌にはマキシマムザホルモンの「F」という曲が採用されているのだが、この曲はまさしくフリーザを歌ったもので、フリーザの持つ徹底した凶暴性、残虐性、そして変身することで強さを増していくその姿を“格好良いもの”として捉えている。

 この楽曲が鳥山明氏の耳に入り、そこからイメージを逆輸入する形で本作が書き上がったというのだから、フリーザが格好良く描かれていないわけがない。フリーザの復活シーンやバトルシーンにはこの「F」がかかり、悪の帝王の賛美歌として機能する。本作を見た時、「これはフリーザが主役のピカレスクロマンだ!」と思った。フリーザは確かに残虐だが、その残虐性は他のキャラクターに見られない魅力もあわせ持っていて、最終的な決着がわかっていてもフリーザを応援したくなってくる。ここまでフリーザが格好良かったことがあるかというくらいの仕上がりなので、フリーザファンは必見だ!

前回で「超サイヤ人ゴッド」になった悟空と“努力をした天才”フリーザの対決! これが燃える!

Z戦士たちも活躍する。クリリンは頭を剃り、胴着を着るという気合の入れよう

 このフリーザと悟空たちがぶつかる戦闘シーンはやはり1番のクライマックスであり見ものなのだが、一方で前作ではあまり目立たなかった孫悟飯やピッコロ、クリリンといったZ戦士たちにも活躍の場があるのも嬉しい。ちなみにクリリンなら気円斬、天津飯なら気功砲、ピッコロなら魔貫光殺砲など、それぞれのトレードマークとなっている必殺技も登場する。フリーザ軍団1,000人を敵に回したZ戦士の戦いは、まさに「ドラゴンボール」といった感じだ。

 またゲストとして、鳥山明氏の漫画「銀河パトロール ジャコ」のジャコもストーリーに関わる形で登場する。原作では「ドラゴンボール」以前のストーリーが進行していたが、今回はZ戦士たちに合流し、フリーザ軍団とも戦う。他のZ戦士たちと違って飄々とした立ち回りとトリッキーな戦闘方法が特徴なので、こちらはこちらで見どころだ。

 ちなみに映画全体としては、「神と神」から続くコメディタッチの雰囲気。フリーザが全面に出てきているのでその辺りはシリアスだが、前作で地球を破壊しようとして結局仲良しになっているビルスとその付き人のウイスも登場し、良い意味で緊張を和らげる役割を果たしている。前作を見ていなくても楽しめるが、見ていればなお楽しめるだろう。

 そういえば全然触れてないのだが、ベジータはベジータで美味しい活躍の仕方をする。どう活躍するかは見てのお楽しみだが、悟空とのツンデレ具合はより際立っていて、その辺りも話のキーになっていたりする。バトルシーンは前作にも増して激しくなっていて「ドラゴンボール」らしさ満載なので、ぜひ劇場に足を運んでいただきたい。

(安田俊亮)