「リング☆ドリーム」主催プロレス興行

昨年2月よりDDT所属選手を美少女化したキャラクターをゲームに登場させる「DDT美少女化計画」を実施。本興行はその集大成というべきもの

　サクセスとDDTプロレスリングは、PCやスマートフォンで展開中の女子プロレスカードゲーム「リング☆ドリーム 女子プロレス大戦」主催によるプロレス興行「『愛』は『逢い』よりいでて」を、2月28日に新宿FACEにて開催した。

　本興行は「リング☆ドリーム 女子プロレス大戦」にて1月下旬～2月上旬に開催されたゲーム内イベントで、ランキング上位または応募条件を満たし当選したユーザー600人を無料招待して行なわれたもの。これまで1年にわたり、ゲーム内に登場した“女体化”されたDDT選手たち。興行はその集大成ともいうべきもので、会場内にはゲームの世界観を表現した垂れ幕などを多数設置。対戦カードも充実のメンバーが揃えられた。

　開幕前、リング上で挨拶した原作者のでいしろう先生は「不安だったけど埋まりましたね！」と感慨深げ。実際のプロレスを見るという来場者もかなりの数にのぼったが「本当に、みなさんに助けられてやってきたコンテンツ。ここで皆さんに恩返し、そして僕らの自己満足でこの大会をやります！（会場笑）。今日はプロレス初心者も多いと思いますが、DDTの皆さんだったら最適！ ぼくは確信してます！」と気合のコメント。

　生粋のDDTファンという方も相当数おられたようだが、それでも開始前には客席の端々で「（プロレス観戦は）初めてなんですよ！」という会話が散見され「どんな興行になるんだろう」と若干不安に駆られた筆者だが、第1試合の時点で「さすがだなぁ」とDDTの魅力を再認識。シーンが細分化され、やもすればコア向けに収束しがちなプロレス興行。それを、コアはもちろん初めての人にも伝わるよう全身全霊で表現するリング上の選手たち。カードが進むにつれて一体感を増す会場内の空気。ラストの第6試合まで、リング上で行なわれる極上のエンターテイメントを誰もが素直に楽しむ美しい光景が展開されていた。

【ロゴ】

【メインビジュアル】

【PC版】

プラットフォーム：Yahoo! Mobage、Mixiゲーム、ニコニコアプリ、ハンゲーム（3月5日以降）

【スマートフォン版】

対応OS：iOS 6.0以降、Android 4.0以降（一部機種を除く）

【第1試合（Hangame協賛）】

坂口征夫・松永智充 VS 石井彗介・高尾蒼馬（◎垂直落下ダブルアームDDT）

【第2試合（東京女子プロレス提供）】

（◎クラッシュラビットヒート）山下実優・坂崎ユカ VS 中島翔子・えーりん

【第3試合（株式会社ミクシィ協賛）】

（◎真・男色ドライバー）男色ディーノ・ヨシヒコ VS マサ高梨・DJニラ

【第4試合（niconico協賛 ロイヤルランブル戦）】

ヤス・ウラノ、彰人、MIKAMI、遠藤哲哉、佐々木大輔、平田一喜 with ニコニコお兄さん、のの子、宮武俊、清水愛（◎ふたり同時逆さ押さえ込み）

【第5試合（株式会社ディー・エヌ・エー協賛）】

（◎ジャーマン・スープレックス・ホールド）竹下幸之介・紫雷イオ VS 大石真翔・木村響子

【第6試合】

（◎シットダウン式ラストスライド）高木三四郎 with シンギナツキ・飯伏幸太・KUDO VS HARASHIMA・入江茂弘・アントーニオ本多

プロデューサーの松田秀夫氏

　第6試合終了後「『リング☆ドリーム』と『DDT』のコラボ、どうでしたかー！ 『リング☆ドリーム』さんのプロレスラー女体化計画から始まったこのコラボ。DDTの選手全員が女体化するという一大事になりましたが、こうやって見事に盛り上がりましたよ！ プロデューサーの松田（秀夫）さん、どこですか！？ あなたがいなかったら、ぼくらは女体化せずに済んだんだ！」とマイクアピールして松田氏をリング上に呼び込む“大社長”こと高木三四郎選手。

　怒るかと思いきや「この野郎！ よくも俺たちを女体化してくれて!！……ありがとう（会場笑）」と謝意を述べつつ「みてください、この盛り上がりを！ 凄いですよ松田さん！ 『リング☆ドリーム』最高ですよ！ これ1回で終わらせちゃっていいんですか!? ぼくらは、いつでも、心の準備はできています。どうですかね？」と松田氏に問いかける高木選手。豪快に噛みつつも「1回で終わるわけないじゃないですかー！」と応じる松田氏。熱いやりとりに、リングサイドで観戦していた代表取締役社長の吉成隆杜氏も即決。第2回興行の開催決定がアナウンスされた。

■ バックステージコメント ～1回で終わらせず、何回も色々な形で行なっていければ～

高木三四郎選手（上画像・左）と松田氏（同・右）

高木選手：先ほどリング上で申しましたとおり「リング☆ドリーム」さんと「DDT」のコラボだったんですけど、事の発端は松田さん。会社に来ていただいて「プロレスラーを女体化したいんです」っていわれたときはね、ボクひっくり返りそうになりましてね（笑）。うちも大概おかしなことを考えるんだけども、ゲーム業界はもっともっとおかしなことを考える人がいっぱいいるんだなと思ってびっくりしたんですけど。それがご縁で、こうやって色々コラボさせていただいて、今日こういう形で“ひとつの興行”に実を結ぶことができ、これが本当のコラボレーションなのかなって思いました。リング上でもいったとおり、もし機会があるのであれば、また何かやれればなと思っています。そのときはよろしくお願いします。

松田氏：うちの会社は「やるといったらすぐやれ！」という会社ですので、もしかしたらすぐなっちゃうかもしれない。（そうなったら）今回を超えるようなものを提供する準備に、もうちょっと時間をかけていいものを作っていきたいと思います。今回のコラボでボクが感じたのは……プロレス業界もゲーム業界も“変わらないひとつの信念”のなかでモノを作っているんだな、と勉強させていただきました。それは、お客さんをどうやったら感動させられるのか、興奮させられるのか、楽しいと思ってもらえるのか、どちらの業界も命がけで考えている集団だと気づけたのが、ボクが一番勉強し、感動させていただいた部分です。1回で終わらせず、何回も色々な形で行なっていければと考えております。

吉成氏：（率直な感想を）作り手側のボクらが改めて最高だなと思える興行でした。（第2回の声に）もうOKするしかないでしょう！ いや、楽しかった！（DDTを見て）想像以上に楽しかった！ 初体験なんですけど、これほどとは思わなかった。もっともっと、大勢の人に楽しんでもらいたいですね。本当はゲームを楽しんでもらわなきゃいけないんだけど（笑）、どっちも楽しんでもらえればいうことはないですね。（「リング☆ドリーム」について）こんなイベントができたのはゲーム史上初めてじゃないかと思うんですけど、もっともっと企画したいですね。うまく絡められた企画だと思います。これからもチャレンジします。

でいしろう先生：（イラスト入りTシャツを着た入江選手の入場について）この歳になってお姫様だっこをされるなんて思っていませんでした（笑）。最初にDDTを信頼しているといいましたが、ニコ生も2万人以上に見ていただいたので、これもう成功ですよね!? これ失敗っていわれたらボクらではどうしようもない。今日は成功でした！。（21年目以降の「リング☆ドリーム」について）ここまでくると色々欲が出てきますので、ボクはわがままを社長と松田さんにいって色々とおねだりしようかと思っています。ゲームのほうはボクが血を吐くまでずっと続けていくので、それ以外のところをお願いします。

松田氏（上画像・左）、吉成隆杜氏（同・中央）、でいしろう先生（同・右）

プロレス会場といえば物販。「リング☆ドリーム」は休憩時間中に出演声優さんがグッズにサインを入れてくれるサービスが実施され長蛇の列となっていた