ニュース
松坂さん、桐谷さん、片岡さんが「ドラゴンクエストヒーローズ」収録秘話を明かす
「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」完成披露発表会
(2015/2/25 17:10)
スクウェア・エニックスは、2月26日の発売を直前に控えたプレイステーション 4/3用アクションRPG「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」の完成披露発表会を開催した。
「ドラゴンクエストヒーローズ」はシリーズ最新作として制作され、アクションRPGとしてこれまでとは違った爽快感あふれる作りとなっている。また、アクションRPGならではの立体的な構成となっているフィールドにおいて戦略的なアクションが楽しめる点も大きい。ゲーム性については、コーエーテクモゲームスのオメガフォースが制作を手がけているだけあり、しっかりしたものに仕上がっている。またグラフィックス的にも、PS4版も用意されているということもあり、ド派手な演出が注目点となっている。
また、シリーズ初ともいえる試みとして、主人公に“声”が入っている。今回、この声優に挑戦しているのが、主人公を演じる俳優の松坂桃李さんとヒロイン・メーアを演じる女優の桐谷美玲さん。さらに豪華なのは、謎の敵・闇の一族の王「ヘルムード」を演じているのが片岡愛之助さんという点だ。今回の発表会ではこの3名がそろい踏み。いずれも大のドラゴンクエストシリーズのファンと言うこともあり、声の吹き替えを行なったときのエピソードや、収録時の撮影エピソードなどを披露した。
発表会でまずは登壇したのは、ゲームデザイナーの堀井雄二氏とコーエーテクモゲームスのゼネラルプロデューサーを務めるシブサワコウ氏。堀井氏は「シブサワコウ氏はゲーム創世記からゲームを作っておられて、私も『信長の野望』をプレイしていた。E3で初めてお目にかかって、いつか一緒に作りたいとお話した」と「ドラゴンクエストヒーローズ」制作を始めた経緯を説明。
シブサワコウ氏も「4年前『ドラゴンクエスト』のアクションゲームを作りたいと思っていた。同様のことは堀井氏も考えておられて、2人の気持ちが1つになって作り上げた。堀井氏と開発できたのは、一生の宝物」とコメント。ゲームについては「『討鬼伝』など大型モンスターを討伐するゲームを作っており、そのノウハウのすべてが詰まっている。“I LOVE ドラゴンクエスト”“ドラゴンクエスト命”という精鋭チームで制作した」と、その出来映えに自信を見せた。ちなみにシブサワコウ氏は毎日ゼシカでプレイして「“セクシービーム”を連発している」とのこと。好きなキャラクターで手軽にプレイでき、気持ちいいアクションゲームに仕上がっているとアピールした。
主人公“アクト”を演じた松坂さんは、マネージャーさんから「ドラゴンクエスト」の声のお仕事が入っていると聞いたとき、「え? 声? それがどういうことかわかっていますか?」と聞き返したが、マネージャーさんは要領を得ず、事の重大さを共有できずやきもきしたとか。声を入れると「ドラゴンクエスト」というゲームの雰囲気がどう変わるのか? プレッシャー半分、楽しみ半分で収録に挑んだことを明かした。
ヒロインのメーアを演じた桐谷さんも「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」をやりこんだというファンで、当初は驚きを隠せなかったという。「私の声を吹き込むことで、皆さんの思い描いているイメージを壊してしまうのではないかと、最初は怖かった」と切り出したが、「でもやるからには私も楽しんでやりたいし、メーアはこう笑うんだとか、こう行動するんだと、プレーヤーの皆さんに共感してほしかった」と前向きに切り替えて収録に挑んだとか。
収録には堀井氏がすべて立ち会い、呪文の読み方のイントネーションなどアドバイスしたという。堀井氏は「台詞以外にも息遣いのようなものも収録して、音声を入れることで、絵が活き活きしてくるのを実感した」。
もちろん堀井氏の頭の中には完全に組み上がっている世界観のイメージがあり、それを収録に先駆けて俳優陣にレクチャー。アクト役の松坂氏には「天然な部分が入りつつ正義感が強い」と役柄について指導。松坂さんは「様々なワードをもらって、ブースに入る前には役ができあがっていた」と振り返った。メーア役の桐谷さんには「明るくて元気で突っ走ってしまうメーアは、普段の私よりテンション上げて演じなければならないと感じた」という。堀井氏からも収録中に「そこの台詞はメーアだったらもう少し元気に話したほうがいいな」など指導が入ったという。
すでに「ドラゴンクエストヒーローズ」をプレイしたという、松坂さんと桐谷さん。「感動的だった。パーティのメンバーを瞬時に切り替えるシステムがすばらしい(松坂さん)」、「緊張感がすごい。モンスターがこんなに大きいんだと感じた」と絶賛。自分たちの声でしゃべるという点については「なれるまでに時間がかかりました」と恥ずかしそうに語りながらも、プレイ中は興奮して「一緒に呪文などを叫んでしまう」と話した。
ここで2人の生アフレコが行なわれ、これを聞いた堀井氏は「完璧ですね。2人の性格がよく出ていた。幼なじみの2人の掛け合いはおもしろいので、ゲームをプレイして体験してほしい」と語った。
ここで、片岡愛之助さんも登場。片岡さんも大の「ドラゴンクエスト」好きと言うことで、仕事の依頼があった時は「人生で1番うれしかったと言っても過言ではない。好きだった『ドラゴンクエスト』でボスの役だなんて。でも(守秘義務の関係で)誰にもいえなくてうずうずしていた」と振り返った。
声の収録に関しては「自分の体は動いていないのに、声だけで動きを表現するのは難しかった」とコメント。片岡さんに歌舞伎俳優の迫力を感じて自ら依頼したという堀井氏は「怖さ、威厳、余裕を表現してほしい」と依頼。ここでも台詞を一言話す場が設けられ、高笑いと共に台詞を話した片岡さんを前に堀井氏は「余裕と狂気が表現されていて、魔王のキャラクターが引き立てられた」とその演技を称えた。
最後に松坂さんは「『ドラゴンクエスト』シリーズに新しい風が吹いた。皆さんも(プレイして)歴史に刻んでほしい」とコメント。桐谷さんも、自ら声を担当したこともあり「音量MAXで楽しんでほしい」とアピール。片岡さんは“ヘルムード”になりきり「腕に自信のある方は私を倒しに来てください!」と煽った。
堀井氏は「アクションが苦手という人もいると思うけど、『ドラゴンクエスト』なのでレベルアップすればかなり強い敵でも倒せます。簡単コマンドで、□ボタンを連打していれば気持ちよく遊ぶことができる」と誰もが遊べる点をアピール。「ぜひ遊んでほしい」と語り締めくくった。
©2015 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/KOEI TECMO GAMES/SQUARE ENIX All Rights Reserved.