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【スマホアプリ今日の1本】漫画のコマを入れ替えパズル「FRAMED」

ノワール調のビジュアル&BGMにも注目。コマの順序で運命が変わるハードボイルド逃走劇

2014年11月13日 配信

価格:500円(税込)

下の2つのコマを入れ替えると、主人公の運命が変わる。ゲームデザインだけでなく、コントラストの効いたアートワークも魅力的

 漫画は、場面をコマごとに区切り、順番に読み進めることで物語を理解していくメディアである。この「コマの順番通りに物語が進む」という漫画のルールを利用したパズルゲームが、オーストラリアのLoveshack Entertainment開発によるiOS「FRAMED」だ。

 「FRAMED」は、漫画の「コマ」をタッチ+スライド操作で入れ替えて、登場人物の逃走を成功に導いていくパズルゲーム。1つのシーンは1つの画面となっており、再生ボタンを押すとアニメーションがスタートし、登場人物がコマの順番通りに行動していく。コマを上手く入れ替えて、逃走が成功すれば次のシーンへと移ることができる。

 コマはそれぞれ内容が少しずつ異なっていて、例えばコマにドアだけがあったり、ドアの前に警官がいたり、あるいは通路だけだったりする。この時、通路を通って警官の前に出くわすと捕まってしまうが、一旦ドアに入ってから警官のいるコマに移れば、警官の後ろのドアが開いて警官を倒し、ミスにならずに次のコマに移行できる。眺めているだけだと必ず捕まったり逃走に失敗してしまうので、コマの繋がりを考えながら、逃走経路の成立を探っていくこととなる。

 本作はそのビジュアルも印象的で、登場人物はシルエットで表現されており、BGMにはジャズが流れ、探偵物らしきノワール調の雰囲気が漂っている。はっきりとしたストーリーはないが、主人公の逃走を途中で女性が手助けしたり、主人公がその女性に移ったりと、少しずつ展開していく逃走劇が本作では描かれる。

 コマの入れ替えパズルは段々と難易度を増していって、場面が進むとコマを回転させたり、同じコマを何度か通らないとクリアできなかったりと、トライ&エラーを何度か繰り返さないと解けないものも登場する。ただし「激ムズ」といった類のものではないので、落ち着いて考えれば問題ないものばかりだ。

 配信は2014年11月とやや時間が経っているものの、App Storeのおすすめアプリに選出されて定期的に紹介されている。漫画のシステムがパズルになっているという新鮮さとハードボイルドな空気感、アートワークによって、他のタイトルにはない印象を生むことに成功している。価格は500円とゲームアプリにしては高めで、それにしてはボリュームが少し物足りない感じがあるが、他にはないプレイ体験ができるので、気になる方はぜひトライしてみるといいだろう。

【プローモーションムービー】
【スクリーンショット】
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(安田俊亮)