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韓国NHN、「閃乱カグラ」をモチーフにした線引き陣取りゲームをリリース

15禁と18禁の2段階でイラストが鑑賞できる「国盗り Returns with 閃乱カグラ NewWave」

11月20日~23日開催



会場:韓国釜山BEXCO

 韓国大手ゲームメーカーのNHN Entertainmentは、今年のG-STARではブース出展を見送っていた。グループとして野外にLINEのコーナーを設けていた程度で、非常に大人しい年となった。そうした中で、11月19日に韓国でAndroid版がリリースされたばかりなのが「国盗り Returns with 閃乱カグラ NewWave」。マーベラスの人気IP「閃乱カグラ」をモチーフにした線引き陣取りゲームだという。今回BtoBコーナーを訪れていた開発スタッフに話を聞くことができたのでご紹介しよう。「国盗り Returns with 閃乱カグラ NewWave」は基本プレイ無料のアイテム課金制で、Android版はすでに配信済みで、iOS版は2015年1月の配信開始予定。

【「国盗り Returns with 閃乱カグラ NewWave」ゲーム】

今回取材に協力していただいたスタッフ。左から開発者のYoung-Ho Seo氏、LitQoo CEOのHyun-Soo Kim氏、NHN EntertainmentのLee Eun Kyoung氏
ゲームはイラストが見やすいようにバーチャルパッドでプレイする
おみくじ方式のガチャは12回ですべてのアイテムが出る「確定ガチャ方式」だが、1回引く度にコストが倍になるという韓国独自の方式が取り入れられている
ダイアリーではイラスト以外の情報も確認できる
ダイアリーのインタラクション要素。写真ではわかりにくいが胸がぷるぷる揺れている

 韓国語タイトルの直訳で「国盗り Returns with 閃乱カグラ NewWave」、英語表記で「Drawgirls with Sumran Kagura NewWave」と名付けられた本タイトルは、「QIX(クイックス)」や「ギャルズパニック」など、数々の名作が生まれた線引き陣取りゲームを、スマートフォン向けに蘇らせたタイトルとなる。

 直接のモチーフとなっているのはスマートフォン向けカードゲーム「閃乱カグラ NewWave」。約1,500枚あるイラストの中から、600枚がチョイスされ、線引き陣取りゲームをクリアすることで、その背景として使われているイラストのカードを手に入れることができる。スコアに応じて最大4枚まで獲得することができ、3枚目と4枚目については、別途18禁のイラストも用意されているという、まさに往年の名作たちに準じた“お色気ゲーム”となっている。

 ユニークなのは、日本よりもセクシャルな表現が厳しい韓国において、文字通り爆発的なお色気IPである「閃乱カグラ」シリーズの魅力を余すところなく韓国のゲームファンに伝えるために、ゲームアプリは15禁までの表現に留め、18禁的要素は別途ビューアアプリで鑑賞するという2段階方式を採用しているところだ。スコアによって開放されるイラストのグレードが代わり、3段階目と4段階目のイラストについては、別途「ダイアリー」と呼ばれるビューアで、ゲーム側で表示されるコードを入力することで、“18禁相当”のイラストが堪能できる。

 もっとも、18禁といっても韓国のレギュレーションの18禁となるため、日本の感覚でいうとかなりソフトだ。日本で18禁というと、いわゆるエロゲーになるが、韓国で同じ水準のものは発売禁止となる。先のレポートでもお伝えしたが、「デカ盛り 閃乱カグラ」や「DEAD OR ALIVE 5 Last Round」が18禁指定になるお国柄で、モロだしで発禁、学生服+セクシャルも発禁となるなど、かなり厳しい。このため、本作においても学生服、体操服を使ったイラストはすべて一般の服装に置き換えられている。

 ただ、その一方で18禁のビューアでは、別の意味で結構やりたい放題なのがおもしろかった。ビューア内に入っている絵柄合わせのミニゲームをクリアすると獲得できるポイントを消費して、18禁相当のイラストに対して、さらにインタラクティブ要素を追加することができる。デモで確認できたのは、イラストの胸部や臀部にタッチすると胸や尻が揺れたり、目をパチパチさせたりできた。胸を触ると、女の子の顔が真っ赤になるという演出もあるなど、インタラクション周りに関してはかなりアバンギャルドだ。

 実際の陣取りゲームに関しては、非常にオーソドックスなゲームになっており、シングルプレイに加えて、より難易度の高い「ヘルモード」や、フレンドのリプレイデータを相手に疑似対戦が楽しめる「PvPモード」などが搭載されている。操作はバーチャルパッドのみで、開発の過程ではスライド操作を採用することも検討したものの、その場合、肝心のイラストが見にくくなるため、あえてバーチャルパッドを採用したという。

 ちなみになぜスマホアプリで「線引き陣取りゲーム」という珍しいゲームジャンルにチャレンジしたのか聞いたところ、もともと「ギャルズパニック」の大ファンで、いつか同じようなゲームを作りたいと思ったことがきっかけだという。「閃乱カグラ」をモチーフにした理由は、韓国でもコンソールゲームがいくつかリリースされていることと、アニメも放送されたため知名度が高いからだという。

 気になる日本展開については、マーベラスと協議した上で決めていきたいという。「閃乱カグラ」ファンには要注目のタイトルと言えそうだ。

【スクリーンショット】

【イラスト】

【「国盗り Returns with 閃乱カグラ NewWave」ダイアリー】

(中村聖司)