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「ラグナロクオンライン」、「Episode9.2 決戦」先行レポート
6年にわたる戦いがついに完結。凝ったストーリーと演出に注目!
(2014/10/7 14:00)
ガンホー・オンライン・エンターテイメントはMMORPG「ラグナロクオンライン」において、大型アップデート「Episode9.2 決戦」を、11月4日に実装する。今回実装に先がけて、コンテンツを体験、運営スタッフの話を聞くことができた。
話が聞けたのはガンホーPCオンライン運営部 第1運営課課長代理の千葉亮一氏と、主任の中村聡伸氏、主任の長澤誠吾氏。「Episode9.2 決戦」では6年にわたる「魔王モロク」の最終エピソードである。演出、ストーリー、ギミック共に気合いが入っており、注目のコンテンツである。
異世界まで広がった物語はクライマックスへ! モロクの企みを阻め
大型アップデート「Episode9.2 決戦」では3次職まで到達した中~上級者向けのコンテンツである。チャレンジ可能なレベルは140からとなり、特に魔王モロクとの対決は、レベル165という現在のレベルキャップ近辺に到達したキャラクターでの戦いを想定している。6年にわたって語られたストーリーだけに、最終決戦はかなりの厳しさになるようだ。
魔王モロクとの戦いは、6年で7回のアップデートによってストーリーが展開した。「砂漠の都市モロク」にあるモロク城に封じられていた魔王モロクが城と街を破壊して復活、冒険者達と激しい戦いを繰り広げた後、“異世界”へと逃亡する。冒険者や三大国家のミッドガルド大陸の人々は、異世界で、妖精のようなラフィネ族、巨人のようなサファ族と出会う。
異世界の2つの種族はモロクの陰謀で対立していた。冒険者の活躍で誤解を解いた両種族はミッドガルド大陸の人々と力を合わせる。そしてモロクが作った世界「フレイムヴァレー」に全ての種族の代表が集い、モロク討伐に立ち上がった。しかし、モロクもまたある目的を進めるため活動していた……。
最終決戦は歯ごたえのある戦いが待っているものの、先行している韓国版よりも対象レベルは下がったものとなっている。入場クエスト「フレイムヴァレーへの道」と
魔王モロクに関わる3つのメモリアルダンジョン「ビオスの島」、「モルスの洞窟」、「魔神殿」はレベル140で挑戦できる。「ビオスの島」、「モルスの洞窟」では、クエストの報酬経験値も大きく、パーティー人数が多いほど経験値が多くなるので、ぜひパーティーで挑戦したいところだ。
「魔神殿」に登場する最終ボスはレベル165が必要なくらいの難しさだが、途中に現われる中ボスたちはレベル140や150のパーティーでも倒すことができる難易度だし、「ビオスの島」、「モルスの洞窟」であれば、レベル140台パーティーで十分クリア可能だ。さらにレベルがもっと高く装備が整っていれば、ソロでもクリアできる難易度という。ガンホーでは「Episode9.2 決戦」実装に合わせ、10月7日から魔王モロクに関するイベントを毎週実装していき、手始めに10月7日から「モロクマスター」というクエストのボーナス経験値がもらえるイベントを行なう予定だ。
さらに“サイドストーリー”で、“魔王モロクの娘”と思わせる謎の少女が中心となる「悪夢のジターバグ」というクエストも用意されている。こちらは3次職や影狼・朧、スーパーノービス(限界突破)であれば受けることが可能だ。これだけのアップデートのボリュームは、過去最大級になるという。
モロクの待つ「フレイムヴァレー」へは1人の行き倒れの男を助けるところから始まる。彼はフレイムヴァレーからの帰還者で、冒険者達はその地へ向かうことになる。冒険者達は「次元の狭間・時の通路01」を超え、フレイムヴァレーへ到着するとフレイムヴァレーは決戦に向け、ミッドガルド大陸の3つの国の代表者達や兵士、そしてラフィネ族、サファ族の戦士が集い、まさに最終決戦という雰囲気となっているのだった。
このフレイムヴァレーの奥の洞窟には「黄色い種」、「赤い花」、「世界樹に似た樹」という3つのオブジェクトがある。ここが新たなメモリアルダンジョンの入口になるのだ。メモリアルダンジョンは23時間に1回入れるダンジョンで、パーティー人数に応じてボーナスが増えるので、友達を集めて挑戦したい。
黄色い種から入る「ビオスの島」は、階層によって、昼、夕方、夜へと時間が変化する。モンスターも最初は子供、次に大人、最後はゾンビとなって襲いかかってくる。階層によっては敵を全滅させないと先に進めないところもある。ここではローブをかぶった「死神アンク」という敵がことあるごとに冒険者の前に現われ、挑発してくる。モンスター達をゾンビに変えたのは彼の魔力だ。そしてビオスの島のクライマックスは、このアンクとの対決となる。
ビオスの島をクリアできれば、赤い花から「モルスの洞窟」へ向かうことができる。ここの入口はとても小さいフィールドになっており、ここからドンドン現われるゾンビモンスターと戦いながら前に進んでいく。奥では、いきなりモロクが現われる。このモロクはかなり弱っておりしばらく戦うと逃げ出すが、逃げた先には「罠」が待ち受けている。祭壇のような場所を中心に四方からひっきりなしにゾンビが襲いかかってきて、冒険者達は仲間を守りながらゾンビをせき止めて戦っていかなくてはならない。
そして最終決戦の「魔神殿」だ。ここでは魔王の最初のしもべである「アハト」や、雪原の巨大な蜘蛛の怪物「ブリナラネア」、炎の怪物「ムスペルスコール」といった中ボス達と戦っていかねばならない。アイテムの活用が鍵だったりと攻略要素もあり、非常に歯ごたえがあるダンジョンとなりそうだ。そして待ち受けるモロクは驚くべき事に少年の姿をしている。彼が何を企んでいるのか? そして冒険者達は彼の野望を挫けるのだろうか?
なお、「魔神殿」は、最奥部にいるボスを倒すまでは、何度でも生成することができ、
入場することが可能だ。
「Episode9.2 決戦」のコンテンツは、特にストーリー要素が濃いと感じた。フレイムヴァレーに集った仲間達、冒険者を待ち受ける死神アンク、子供の姿となるモロクなど、彼等は冒険者と言葉を交わし、そして強い印象を残す会話をする。ギミックたっぷりのダンジョンと合わせて、ストーリーと演出が練られており、「ラグナロクオンライン」の進化を感じた。2Dグラフィックス、10年を超える日本運営と、「ラグナロクオンライン」は古典とも言える作品となったが、今回の演出や展開で、開発者のゲームへの強い想いと挑戦心を感じた。
サイドストーリーである「悪夢のジターバグ」は、演出やキャラクター描写で開発者がかなり入れ込んで作っていることが伝わってくる。行方不明だった、「ニューオーズの白羽ギルド」のギルドマスター「ニューオーズ」が不思議な洞窟を発見したことからストーリーが始まる。白羽ギルドメンバー達は、その洞窟で、謎に満ちた少女「シャルロシー」と出会い、ギルドメンバー達と、シャルロシーのドラマが展開していく。ギルドメンバーの個性がシャルロシーに影響を与え、そしてシャルロシーの変化がダンジョンに影響を与えていく。シャルロシーとは何者なのか?
ギルドメンバーはそれぞれ立ち絵のイラストが用意され、メンバー達の恋愛劇なども描かれる。プレーヤーは彼等のギルドの一員になったかのようにギルドとシャルロシーに関わっていく。冒険の舞台となる洞窟も謎が満ちており、「ラグナロクオンライン」のプレーヤーが好きな、キャラクターにフォーカスを当てたサイドストーリーであると感じた。
「Episode9.2 決戦」は、「ラグナロクオンライン」が“進化”していると、今回のコンテンツを見て思った。以前の韓国のMMORPGはストーリー要素が少ないという指摘もあったし、日本主導でキャラクターを作ってコンテンツを作成するといった風潮があった。しかし今回は、シリアスな展開や謎めいた敵、また「悪夢のジターバグ」のコミカルな要素など様々な方向で、独自の進化を遂げているし、開発者がとにかく強い思い入れを持ってコンテンツを作っていることが感じられた。インタビューでは日本の運営担当者に、新コンテンツへの思い入れと、取り組みを聞いた。