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【ChinaJoy 2014】「Neverwinter Online」は中国でのXbox Oneを牽引するタイトルとなるか?
様々なスキルを駆使するバトル、ギミックが盛り込まれたダンジョンを体験
(2014/8/3 18:41)
ChinaJoyのMicrosoftブースで大きく取り上げられていたのが、PerfectworldのMMORPG「Neverwinter Online」である。北米では基本プレイ無料アイテム課金で、PC向けにサービスされているが、Xbox Oneでの発売が発表された。今回は、Microsoftブースに加え、PerfectworldブースでもXbox One版が出展されていた。本稿では、ゲームの感触をレポートしていきたい。
「Neverwinter Online」は、中国のXbox Oneの目玉タイトルとなる作品である。「Neverwinter Online」はBioWareが開発し、ATARIから発売されていた(日本ではセガから発売)Windows向けRPG「Neverwinter Nights」シリーズと世界観を同じくする作品である。テーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の“フォーゴットンレルム”という世界の一地方を扱っている。
本作の基本プレイはクエストを受け、目的をクリアしていくクエストドリヴンのMMORPGだ。基本フィールドはMMO空間になっており、その場にいる人たちと協力して敵を倒すことができる。ゆるい感じの共闘感覚や、フィールドで冒険者が思い思いにクエストに挑戦していくところなどは「The Elder Scrolls Online」を思わせる。
キャラクターデザインはアメコミ風のアクの強い感じで、グラフィックスはエフェクトが派手で全体的に陰影がはっきりしている。Xbox Oneのグラフィックス水準から言えば、もうクオリティ的には見劣りすると感じた。
本作のユニークなところはプレーヤー自身がダンジョンやフィールドを作成できる機能だという。今回は体験できなかったが、テーブルトークの「D&D」はプレーヤーとしてゲームキャラクターを演じるだけでなく、ゲームマスターとして世界を作り、プレーヤーがどのように冒険していくかを見守る楽しさも大きかった。このゲームマスターという要素に踏み込んだシステムは注目したいところだ。
今回体験できたのはファイターのキャラクター。他にもクレリックやシーフのキャラクターが確認できた。各スキルはコントローラに割り振られており、左スティックでキャラクターを動かし、右スティックで視点を動かす。方向キーでポーションなどを使用する。右トリガーが基本攻撃で、連続で押すことでコンボを繰り出す。この攻撃にスキルでの強力な攻撃を繋げていく、というのが基本の戦い方となる。今回は体験プレイのためか、敵がそれほど強くなく、ガンガン戦い、ポーションを飲むというごり押し的な戦いが楽しめた。
ただ、今回セットされていたスキルでは“連携”の楽しさが薄いと感じた。「The Elder Scrolls Online」はショートカットのスキールの数こそ少ないが、技を繋げることで敵に大ダメージを与えることができたが本作は剣を振り回したり、派手な衝撃波を発射したりするものの、技のつながりを考えたスキルが少なく感じた。「ドラゴンネスト」や「アラド戦記」の様な派手なコンボ表現はないので、操作性そのものは良好だが、戦っている感触が少し作業ぽく感じた。ここはよりキャラクターとスキルを理解すれば変わってくるかもしれない。
面白かったのはRB(右ボタン)で発動するパワーアップ。このスキルを使うと、キャラクターが一定時間大きくなり、強力な攻撃ができるのだ。このスキルは敵が持ってる場合もあり、目の前でぐぐっと大きくなる。ほうれん草を食べたポパイのように身体が大きくなる様は面白く、自分で使うとテンションが上がった。
また、ダンジョンの演出も気に入ったところだ。ボスの前などはカメラが切り替わり、グッとカメラがよったところでボスがポーズを決めるなど、アクションゲーム的な演出もある。きつい戦いの後は回復ができるたき火のポイントが用意されていたり、ゲームとしての駆け引きが楽しめる要素が詰め込まれていると感じた。ダンジョンにはパズル要素も確認できた。
「Neverwinter Online」は荒削りなところもあるし、クリック型MMORPGの操作性やシステムを感じさせながらも、きちんとコンシューマゲーム向けにチューニングされていると感じた。MMORPGは成長し、進化していくゲームである。より楽しく快適になって欲しいし、もちろん日本でのサービスも期待したい。