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【スマホアプリ今日の1本】TCGのデッキ研究もデジタル化の時代! 「マジック2015」
初心者も休眠ユーザーもガッツリ遊べる。「マジック」熱を醸成するシミュレーションアプリ
(2014/7/18 00:00)
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが手がけるカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」(マジック)は、トレーディングカードゲームの巨人としてその一時代を築いてきた世界的にも有名なゲームだ。カード集めにショップに通い、知人や赤の他人とカードをトレードしながら、デッキ研究に精を出していた、あるいは超現役という人も読者の中に少なからずいるだろう。
そんな「マジック」にも、近年ではポジティブな意味でデジタル化の波が押し寄せている。マルチメディアで配信された「マジック2015 ― デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ」は正にその最新作となっており、PCやタブレットといったデジタル媒体でデッキの構築や対戦がシミュレートできるという代物だ。
本作のプラットフォームは、iOS、Androidのほかに、Steam、Xbox 360となっている。なおiOS版はiPhoneではプレイできず、iPadのみ(iPad 2以降)が対応しているので注意が必要だ。
本作は、まずは無料でダウンロードでき、チュートリアルから丁寧に「マジック」のルールを解説してくれる。土地カードからマナを生み出し、クリーチャーの召喚や魔法を発動して相手プレーヤーを攻撃していく……という基本的な流れから、「飛行」や「先制攻撃」といったクリーチャーの能力、また魔法や能力発動が重なった時の解決法「スタック」など、プレイに必要なひと通りの流れを覚えることができる。
もちろんルールを知っているならスキップできるが、本作の面白さはここからで、CPUを倒すと新たなブースターパックが手に入り、手に入れたカードを使ってデッキを組み替えていけるようになっている。最初はベースとなるデッキがあらかじめ用意されているものの、手に入れたカードを組み込んでデッキを改良し、その効果を実践で試していくという「マジック」本来の楽しみが順を追って楽しめるようになっている。
お試し版はキャンペーンモードでCPUとの対戦が5戦ほどできるが、1,000円前後を支払ってその後のキャンペーンをアンロックすると、友人との対戦やオンライン対戦もできるようになる。この辺りになるとブースターパックは実際のものと同様に15枚入りとなり、アンコモンが3枚、レアが1枚含まれるようになる。デッキのベースとなっていた色以外のカードもどんどん手に入るようになるので、デッキをダイナミックに変えてみたり、思い付いたコンボが機能するかどうかをじっくり試すことができる。
カードは数百種類あり、直近のカードでプレイできるというのが最大のポイント。しばらく「マジック」から離れていたという人には、特にオススメだ。実際のところ筆者もその口だが、見慣れない能力を見かけても、カードの詳細を見れば解説が書いてあるのですんなりと現在進行形のレギュレーションに馴染むことができる。新しく知った能力を活かしてみたり、山札から土地が引けずに事故ってみたりと、見覚えのある感覚を思い出しながら、懐かしくも新鮮な気持ちでプレイできた。
また本作には郵便番号を入力することで、その住所に近いカードショップを検索できるという機能が付いている。本作でデッキを研究して「マジック」熱が燃えてくれば、満を持してリアルなカードを買うというのも考えられる遊び方の1つだろう。ただし、アプリストアのレビューを見ていると頻繁に落ちるという報告が多数見られるのが気になるところではある。
1,000円で本作がフルで遊べ、デッキ構築やそれを試すオンライン対戦もできるようになるのは大変お得だと思うので、1度試してみるといいだろう。