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【E3 2014】E3前夜に「Xbox Media Showcase」で多数のXbox Oneタイトルを公開!
さっそく次世代オープンワールドレースゲーム「Forza Horizon 2」を試してみた
(2014/6/10 16:46)
MicrosoftのE3恒例イベント「Xbox Media Showcase」が、E3前夜の6月9日ロサンゼルスダウンタウンのホテルにて開催された。「Xbox Media Showcase」は、「Xbox E3 2014 Media Briefing」開催日の夜、カジュアルなパーティー形式で実施される試遊イベント。翌日のE3会場オープンに先駆けてファースト-パーティータイトルを中心とした試遊台に触れられるとあって、毎年多くのゲーム関係者で賑わうイベントとなっている。本稿では、「Forza Horizon 2」をたっぷり試遊できたのでその試遊レポートをお届けしたい。
今年もMicrosoftは魅力的なファーストパーティータイトルを用意しているが、まず始めにプレイしてみたのは、E3直前に電撃発表し、「Xbox E3 2014 Media Briefing」では発売日までアナウンスされた「Forza Horizon 2」だ。北米での発売日は9月30日、日本を含む、アジアパシフィック地域は10月2日が予定されている。もっとも日本の発売日がこの日になるかどうかはまだ検討中ということだが、日本のXbox Oneローンチが9月4日で、ローンチタイトルのひとつに姉妹作「Forza Motorsport 5」があるからといって、不自然に間を空けることはせず、基本的には世界同時発売を目指していくという。つまり、9月に「Forza Motorsport 5」、10月に「Forza Horizon 2」がリリースされる可能性もあるということだ。
「Forza Horizon 2」は先日ニュースでもお伝えしたように、「Forza Horizon」の続編として開発されているオープンワールドレーシングゲーム。Xbox One版については「Forza Motorsport 5」のゲームエンジンを採用し、Xbox Oneにおいても「Forza」フランチャイズに、オープンワールドレースという深みをもたらしてくれる。
「Forza Motorsport 5」との違いは、オープンワールドであるかいなかという点に尽きる。前作の南米コロラドとは打って変わって、南仏をイメージした歴史を感じさせる石畳の道路と優美な海岸線、風光明媚なリゾートエリアなどが印象的な前作の3倍と言われる広大なエリアを舞台に、大型のサマーフェスティバル「Horizon Festival」に参加し、様々なレースアクティビティに参加していく。
今回試遊台では、前作で「フェスティバルレース」と呼んでいた正規のレースをイメージカーの2015 Lamborghini Huracan(ウラカン)をはじめとした3台のクルマから1台を選んで参戦することができた。前作は8台だったが、今作では12台が同時出走する仕様となっており、より熱いレースが展開される。
まずは1周何も考えずに走ってみた。走りの味わいは間違いなく「Forza Motorsport 5」で、ステアリングは堅く、キチッとブレーキングしないと全然曲がらない。グラフィックスは「Forza Motorsport 5」と同じ1080pだが、フレームレートは「Forza Horizon 2」と同じ30fps。このため「Forza Motorsport」シリーズ特有のヌルヌルとした走りの感触は味わえないものの、質感の非常に高いグラフィックスで高速レースが堪能できる。海岸線の雰囲気は、イビサ島を舞台にしたオープンワールドレースゲーム「TESTDRIVE2」を彷彿させるところがあり、それを数倍にパワーアップさせた印象だ。
1周目で特に印象的だったのは天候の変化だ。前半は晴天で、「Forza Motorsport 5」同等のなめらかな走りが楽しめたが、途中でゴロゴロとカミナリが鳴ったかと思ったら、一転して土砂降りの雨に変わる。南仏特有のまぶしいほどの日差しは影を潜め、鬱蒼とした雨空の中で走行を続けることになる。このダイナミックな変化は、Xbox 360初期の傑作レースゲーム「Project Gotham Racing 4(PGR4)」を思い出してしまった。「PGR4」は、雨のみならず雪も再現したが、悪天候時にクルマが密集するとフレームレートの低下が酷かった。「Forza Horizon 2」が偉いのは、同じような状況でもフレームレートの低下がみられなかったことだ。「Forza Horizon 2」のダイナミックウェザーシステムは、「PGR4」よりも進化しているといえる。
グラフィックス以上の大きな変化が、路面が濡れることによって非常に滑りやすくなり、走りが変わることだ。ウラカンのような冗談みたいな加速力を誇るスーパーカーの場合、かなり早めにブレーキングをはじめないと止まらず曲がらず、カーブの度に大惨事になる。今回は、通常レベルのシミュレーションだったため、ブレーキベタ踏みでもなんとかなったが、シミュレーションレベルを上げると、悪天候時のブレーキングやハンドル操作はかなり難しくなりそうで、「Forza」ファンにとっては新たなチャレンジになりそうだ。
というわけで1周目はウラカンを廃車寸前までぼこぼこにぶつけ、12車中9位とさんざんな結果に終わったが、2周目はやや冷静になって走ってみた。冷静に走ってみて気づいたのは、コースにはショートカット手段が豊富に用意されていることだ。レース中、畑や森林を横断してもペナルティはなく、公道を外れたからといってレースゲームにありがちな妙な減速措置もない。チェックポイントらしきものもないため、思い切ったショートカットが可能だ。もちろん、ライバルカーも思いっきりショートカットを普通に使ってくるため、12台がてんでばらばらのところを走るようなかなりカオスな展開になる。それにしても「Forza Motorsport 5」のクオリティで、畑をスーパーカーで爆走するのは非常に楽しい経験だ。
2周目は濡れた路面を味方に付け、ドリフト走行も駆使しながら美しい海岸線を走った。前作同様、ドリフトやドライビング、対向車をギリギリで避けるなどのテクニックによって専用のポイントが得られるため、ついついドライビングテクニックを危ない方向へ追求したくなる。ちなみに、雨は途中で上がり、雨上がりのツヤツヤとした海岸線は非常に美しく、1080pにこだわった成果が確かに出ていると感じた。
2周目は上々の6位。1位になりたくてもう1周してみたが、順位は6位のまま変わらず、前作よりAIの歯ごたえが増しているという印象を持った。最適なショートカットを見つけ切れてないというのと、雨天時にブレーキングがうまくいかなくて順位を落とす傾向があり、「Forza Motorsport」シリーズを極めたという猛者でも、新しいレーシングが楽しめるのではないかという大きな手応えを掴んだ。「Forza Horizon 2」については、E3期間中、新しい情報が入り次第、またお伝えしたい。