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「新生FFXIV」、2日目の「吉Pに物申す」も大盛況
「都市の過疎化をどうにかして!」、「神話売ってくれ!」難問にどう答えるか!?
(2014/4/27 20:56)
「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下、新生FFXIV)」のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が希望者の質問に1対1で答えるという「吉Pに物申す」。「ニコニコ超会議3」では2日目もこのイベントが行なわれた。
「昨日よりももっとたくさんの人に、時間いっぱい答えたい」という吉田氏をはじめとしたスタッフの意見で、2日目は抽選で選ばれる人も増え、様々な質問や要望に対し吉田氏が答えていった。オンラインゲームでここまで積極的に、リアルタイムで質問に答えてくれる開発者はいない。吉田氏のこの姿勢が、今後の日本のオンラインゲームに良い影響を与えていって欲しい。
本稿ではもう1つウィッグ・かつらメーカーとしてしられる「アデランス」による、今回コンパニオンが使用したウィッグを紹介する「新生ウィッグを解析してみた」も写真で紹介したい。各種族の髪質やヘアスタイルにこだわって造形されており、アデランスの高い植毛技術を感じさせられる。
さらに多くの質問に答えた「吉Pに物申す」。ユーザーが求めるものは?
2日目も行なわれた吉田氏に直接意見をぶつける「吉Pに物申す」だが、会場も実況への接続も昨日以上の盛況となった。実況は接続者多数のため投票システムが機能しないほどになった。このため、会場での拍手で勝敗が判定された。
今回も様々な疑問がぶつけられた。エレゼンの騎乗モーションは腰掛けるように座る形で、「落ちてしまうんじゃないか」と不安になるという。吉田氏はエレゼンの優れた身体能力と、優雅さを示すモーションだが、モーションを変えてユーザーが選べるようにしたいというのは開発側も取り組んでいるが、いつ実現できるかは約束できないという。
先日追加されたゾディアック装備だが、その最初として特定地域のF.A.T.Eに参加し「アートマ」を入手しなくてはならない。しかし質問者はこれがどうしても入手できないという。吉田氏は「私も300回くらい参加しているけど1度も入手できない」と答えた。さらに「純粋に“リアルラック”の問題であり、お互いの運のなさを嘆こうじゃありませんか」と諭すようにいった。
「都市の過疎化」を問題提起する質問者もいた。吉田氏は、都市に人を集めることもできるが、エンドコンテンツに挑戦するコアプレーヤーたちの“効率”を求める声をないがしろにはできないし、ハウジングもある。こちらとしても都市に活気をもたらせる手は打っていくが、劇的に人が増えるというのは、プレーヤー環境に不便が生じかねず、難しいとのことだ。
戦士に関して、「原初の魂」の被ダメージを抑える時間を延ばして欲しいという要望に関して、吉田氏は戦士はテクニカルなキャラクターで、安定したダメージカットを目指すナイトと差別化を行なっている。使い方のコツを先輩が教えてくれるのは、MMOのいいところであり、ぜひプレーヤー達が“学んで”いって欲しいと語った。
「とにかく、何にでもアチーブメントが欲しい」というユニークな質問者もいた。最初の質問では、「○○にアチーブメントがないのはどうしてか」という報酬のバランスに疑問を提示するような論調だったのだが、吉田氏が疑問点を整理していくと、いい報酬や、アイテムが欲しい、というわけではなく、質問者はとにかくアチーブメントがあればそこを目標にやりこみたい、という。吉田氏は、アーチブメントに関して提示すると「開発側は“ここまでやれ”と思っている」という印象を与えかねないという見方があった語った。しかしこの「とにかく何にでも目標が欲しい」という意見に関して、考える部分もあったようだ。
質問者からは、吟遊詩人は「魔人のレクイエム」で魔法系のダメージを増加できるが、近接系の職業の力も増すスキルが欲しいという意見も出た。吉田氏は質問者に対して、「そうなるとダメージバランスが変わってしまう。代わりに、吟遊詩人のDPSを下げるということになると思うが、それでもいいか?」と質問した。
質問者はかなり考え込んだ後、「それでパーティに貢献できるなら、かまわない」と言い切った。その決断はかなりの決断だったが、実況のコメントでは反発するものもあり、会場からの賛同の拍手も今ひとつだった。他の詩人プレーヤーの同意は得られなかったようだ。弓にこだわるか、バッファーとしての活躍をするか、吟遊詩人の役割に対して難しい部分を感じさせられた。
「ランキングに対して報酬を! 例えばかわいい服が欲しい」という意見は、吉田氏は「ランキングに対して報酬が欲しいということと、もっとかわいらしい服が欲しい、という2つの要望ですよね?」と整理した後、ランキングに報酬を与えるとごく限られたものになるため提示しないことを語った。そして新情報として、「タイムアタック」というランキングが追加されることを明らかにした。さらに、今後、様々な服も増えていくことも語った。
また、「大迷宮バハムート」に関しては、「1週間進行がセーブされてしまうので、他の人のヘルプにいけない」という意見が出た。これに関して吉田氏は、「ヘルプをいくらでもできるようにすると、実力を満たしていない人が強力な装備を得てしまう場合もある。既存のコンテンツの難易度の緩和は行なっているので、トップコンテンツの難しさは維持していきたい」と答えた。
大きく盛り上がったのは、突然壇上に「新生FFXIV」のアシスタントディレクターを務める高井浩氏が上がって来た時だ。高井氏は「神話トークンを集めているが、きつすぎる。集めている時間が足りなすぎる、神話トークンを売って欲しい! もしくは休職を認めて欲しい!」と叫ぶように訴えた。吉田氏は「トークンを売るという検討はしませんが、得られる数などは考えます」と答えた。このほか、「ニコニコゲーム実況チャンネルに出て欲しい」という番組スタッフの要請からは、「近いうちにぜひ」と答える場面もあった。
初の試みとなる「吉Pに物申す」は、2日間に渡って行なわれたが、ここまでオープンに、積極的にユーザーの質問に答えてくれるオンラインゲーム、そして開発チームはないだろう。運営をしていると、どうしても話せないこと、答えにくくなることが出てくる。
ほとんどのメーカーはリアルタイムの質疑応答をしていないし、やっても短い時間なのがほとんどで、あらかじめ答えやすい質問だけを用意し、原稿形式で読み上げて終わらせるところばかりだ。この吉田氏の姿勢、ユーザーへの想いは、高く評価したいし、今後も続けていって欲しい。