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PCの進化がゲームを変える! 30周年「信長の野望」と10周年を迎えたゲーミングPCブランド「G-Tune」

今後のPC進化への大きな期待と熱い想い

今後のPC進化への大きな期待と熱い想い

襟川陽一社長にはマウスコンピューターの「信長の野望 Online」の推奨ノートPCを、小松社長には「信長の野望・創造」を持っていただいた記念の1枚

GAME Watch: 襟川さんにお聞きします。パソコンがずっとお好きだったとお聞きしましたが、パソコンファンとしてゲーミングPCに今後どういった期待をお持ちですか?

襟川氏: 自分の中でふたつあります。ひとつは大きなスクリーンで自宅でゆっくりと腰を据えてバリバリ遊びたいなと思います。そして、ふたつめは外出先でも自宅で遊んだ続きを遊びたいなと思っています。ですので、クラウドゲーミングに対応するものができたらいいなと思います。ゲーム専用の小さなパソコンもどきみたいなものも試験的に出ていますが、そういったものも今後出てくるのかなと感じています。

 また、「Steam」といったゲームを提供する場も世界的に伸びてきて、ゲームに触れる新しいチャンネルが日本でも花開いていくと感じます。私どもも「Steam」に対応していきたいなと思っていますし、ゲームの新たな時代に入っていくのではないかと感じています。ですので、家で何時間も遊びながらも、外出先でも遊べる、そんなチャネリングできるPCが欲しいなと思います。

GAME Watch: 襟川さんのお話を受けて、小松さんはいかがでしょうか?

小松氏: モニターも4Kなど広がり、ゲーム制作されている方々にはグラフィックスなど描くのが大変なのかなと思いますが、大きなモニターになりますと、接続性がハードに要求されてくると思います。HDMIやワイヤレスまでいかにきちんと接続できるかという点だと思います。また、外でもゲームをやりたいというのも大きな要素だと思います。

 ですので、GPUがしっかりとしたノートブックを引き続き出していきたいと思います。今後、その点は大きなキーになると思います。最終的には、デスクトップもノートブックもCPUパワーが同じような形になってくるとモバイルプラットフォームを外に持ち歩き、帰宅時には大きなモニターに繋いで遊ぶという形になっていくと思います。

襟川氏: ひとつのライフスタイルになるかなと思いますよね。

小松氏: 私どもの「G-Tune」シリーズでも、ハイエンドのGPUを搭載されたモデルはゲームがお好きな方が外で遊ぶためにお買い求めいただいている部分は多いと思います。15インチの分厚いものから、なかには17インチの大きなものを持ち歩いていただいていることもあります。

襟川氏: そうなのですか(笑)。

小松氏: そういった方ですと、ホテルもネット環境を調べてから取られる方も多いようです。

襟川氏: 今はそれが必須ですね。特に海外に行くときなんて無線LANやWi-Fiのスピードで大きな違いがありますからね。アメリカはいいのですが、ヨーロッパはまちまちなんです。なので、ヨーロッパ行くときは入念に調べます。回線速度が遅いともうゲームにならないので(笑)。

GAME Watch: ネットに繋がるというのはゲームにしてもPCにしても大きな転換期でしたよね。「信長の野望 Internet」が出た当時、テレホーダイ(深夜から早朝にかけて、通話時間の長短に関わらず、指定した電話番号の料金が一定料金となるサービス)になる時間を待って遊んでいました。

襟川氏: 懐かしいですね(笑)。「信長の野望 Internet」は当時のAMDアワードで郵政大臣賞をいただき、非常に名誉なことでした。「信長の野望」は先進的な技術を取り入れて新しいゲームシステムに昇華させていこうとやっていました。実は、「信長の野望 Internet」の前にゲームボーイで対戦版を出していたんです。ケーブルでゲームボーイを繋いで戦う作品だったのですが、「信長の野望 Internet」は遠隔地の人と対戦できるという画期的なものでしたね。

GAME Watch: 顔の知らない相手と遊ぶ楽しみを初めて知った作品です。それまではゲームはコンシューマーが当たり前だと思っていたのですが、「信長の野望 Internet」に触れてすごく強い衝撃を受けたんです。そこから、私は「信長の野望」シリーズはパソコンで遊ぶことを決めました。

襟川氏: おっしゃる通り、「信長の野望 Internet」はパソコンでしか実現できなかった作品です。今では、家庭用ゲーム機でネット通信はあたりまえですが、1990年代後半から2000年代前半はまさしくそうでしたね。繋がって楽しむゲームはやはりパソコンと。「信長の野望 Online」ではマウスコンピューターさんに推奨PCで随分とお世話になりました。その後の「大航海時代 Online」、「真・三國無双 Online」もパソコンからスタートしています。パソコンが先駆け的なシステムを取り入れ、我々がそれを活用し新しいゲーム世界を作り上げてきたのではないかと思います。

小松氏: そこで培われたものが家庭用ゲーム機に移植されていくという感じがしますね。私どもにお問い合わせを1番いただくのが、このゲームを遊ぶにはどれを買えばいいのか、という声なんです。ですので、御社をはじめ、様々なメーカー様と推奨PCとしてタッグを組むことによって、お客様に安心を提供できるようになりました。そういった形ができるようになってから、PCの販売台数は伸びているんです。プレイしている方はスペックで選ばれるんですけど、解らない方や遊びたいゲームタイトルが決まっている方には、推奨PCというのは非常に重要なものになっていると思います。

襟川氏: そうですよね。

小松氏: 量販店さんでの声を聞くと、やはり遊びたいタイトルでPCを選ぶお客様が多いです。ハイエンドPCになればなるほど、推奨PCでないと難しいという声をいただいています。

襟川氏: やはり心配になりますものね。

【信長の野望 Internet】

【信長の野望 Online】

ソフトとゲームが両輪になり、新しいエンターテイメントを生み出していく

GAME Watch: 「信長の野望」シリーズが30年を迎えましたが、これからの30年コーエーブランドの作品をどう成長させていきたいのかをお聞かせください。

襟川氏: 1983年に「信長の野望」は歴史シミュレーションとしてスタートし、1998年の「信長の野望 Internet」で初めて遠隔地のプレーヤーと対戦ができるようになりました。そして2003年にMMORPGとして「信長の野望 Online」を作りました。2012年にはポケモンさんと一緒に「ポケモン+ノブナガの野望」としてRPGとシミュレーション要素を加えた作品になり、「100万人の信長の野望」はブラウザゲームとして楽しんで頂いています。

 これから先、時代時代に合わせたプラットフォームが出てくると思います。コンシューマゲーム機も進化し、パソコンも進化するでしょう。そこで生まれた新しい技術を吸収することによって、新しいゲームシステムの発想が生まれてきます。ですので、これからも色々なゲームジャンルに挑戦したいですし、色々なプラットフォームに挑戦したいです。

 もちろん、「信長の野望」を育ててもらったパソコンというプラットフォームは大事にしていきたいです。時代のニーズに合わせ、あるいはテクノロジーに合わせてパソコンはどんどん成長進化すると思います。そういったパソコンに対応する「信長の野望」や「三國志」、また、「ウィニングポスト」シリーズなどを出していきたいです。ハードとソフトが両輪となって進んでいきたいと思います。その結果として、新しいエンターテイメントが生み出されますので、非常にワクワクしていますし、パソコンの進化に大いに期待したいなと思います。

【100万人の信長の野望】
現在サービス中のソーシャルゲーム。タイトルにあるとおり、数多くの人がプレイ中

【ポケモン+ノブナガの野望】
コーエーテクモゲームスの襟川陽一社長とポケモンの石原恒和社長がそれぞれのタイトルのファンであったことから生まれたタイトル。意外すぎるコラボは、ゲームファンに衝撃を与えた

【のぶニャがの野望】
「織田のぶニャが」や「伊達まシャムね」など、可愛らしいねこ武将を率いて戦う「のぶニャがの野望」。「信長の野望」ファンにとっては衝撃の1作か?

【AKB48の野望】
異色中の異色だが、コーエーテクモゲームスとしては「野望」シリーズの1つ。「AMDアワード」のパーティ席上で襟川陽一社長と秋元康氏が意気投合してとんとん拍子に実現した。現在サービス中

マウスコンピューターの最新デスクトップゲーミングPC「MASTERPIECE i1440シリーズ」。ワンボタンで一発再起動せずにCPUとGPUをオーバークロックすることができる

GAME Watch: ありがとうございます。小松さんにお聞きします。マウスコンピューターが20周年を迎え、「G-Tune」ブランドが10周年となりますが、どのような想いを持ってハードウェアを成長させていきたいか想いをお聞かせください。

小松氏: パソコンのマーケットの1番面白いところは、新たな技術を研究されるメーカーさんがどんどん参入してきて、5年前には考えられなかったパソコンが実現したりとすごい早さで進化しているところなんです。そのなかで、我々ハードウェアメーカーとして1番何が重要なのかというと、出てきた技術をパソコンの形で提供していくことなのかなと思います。ですので、今後も積極的に新しい技術が出てきたら搭載し、お客様のお手元にお届けしたいと考えています。それを核にしながら安定性を追求し、どこまでしっかりとした作りこみができるのかということを課題にしたいと思います。

 また、ゲーミングPCですと趣味性が出てきますので、様々なお客様の細かい声にお応えできるようにしていきたいと考えています。たとえば、キーボードやマウス、マウスパッドといった周辺デバイスを含め、「G-Tune」ブランドの形として提供し、本当に良いゲーム環境は「G-Tune」だと言って頂けるような基本プラットフォームを提供していきたいと思っております。

GAME Watch: ありがとうございました。私などは、ヘッドマウントディスプレイを付けて合戦の中の一武将になり軍勢を指揮したいと思っています。

襟川氏: いいですね(笑)。

小松氏: 今、それに近い技術もできていて、「Oculus Rift」というヘッドマウントディスプレイがあるのですが、あれはすごいですね! まだまだ解像度が荒いのですが、それを付けるとリアルすぎて、体が自然に揺れます。そういった技術も本当に身近になってきています。

GAME Watch: それを付けて、南宮山の吉川広家や、松尾山の小早川秀秋を見て実際に石田三成が感じた風景や空気を、新しい技術を搭載したPCと「信長の野望」で感じてみたいです。

襟川氏: 安土城の天守閣の上から下を見てみたいですね。絵になりますよ。

小松氏: 街が育つさまを見るのもいいですよね。

GAME Watch: 早い段階でそれが見られることを期待しています。今日はありがとうございました。

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(たて りょうた)