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PCの進化がゲームを変える! 30周年「信長の野望」と10周年を迎えたゲーミングPCブランド「G-Tune」

PCの進化によって納得のいく作品「創造」を生み出すことが可能になった

PCの進化によって納得のいく作品「創造」を生み出すことが可能になった

マウスコンピューターの小松社長。自身の原点は「信長の野望」にあるというほどのコーエーファン。最新作「創造」もプレイ中
マウスコンピューターのゲーミングPCブランドもついに10周年を迎えた

GAME Watch: 少し話が変わってしまうのですが、お2人ともすごく歴史がお好きだと思います。どういった部分に魅力を感じられたのですか?

襟川氏: 私は、激動の時代のなかでどう男たちや女性たちが生きていったか、という点に非常に魅力を感じています。ですので、ゲームのテーマに選ぶのもそういった時代です。読む歴史や、見る歴史ではできませんが、ゲームでは自分が歴史を作ることが可能です。戦国時代や幕末といった世界はゲーム上である程度再現はできるので、その中で自分はどう生きるのか、過去の人たちはどう生きたのかというのを感じてほしいのです。そういった息吹を感じてもらいながら、新しい時代を作ることができる、というのが歴史の中で遊ぶ醍醐味ではないかと思います。なので、激動の時代、変化流動の時代の中で生き抜いた英雄、英傑たちに魅力を感じます、

GAME Watch: 小松さんはゲームに触れる前から歴史に興味を持たれていたのですか?

小松氏: ゲームに触れて、歴史が好きになった方ですね。教科書に出てくる武将はよく知っているのですが、教科書に出てこない武将もたくさんゲームに登場しますよね。そういった名前を知らない武将たちが、ゲームの中では重要な役割を担ったり、パラメーターがすごく良かったり(笑)。そうすると、いったいどんな人物だったのだろうという興味を持ち、歴史の本を読み勉強をしました。ですので、「信長の野望」は私にとって歴史を深掘りする非常に大きなきっかけになった作品だと思います。

 「信長の野望」から始まり、「三國志」シリーズを遊んだのですが本当にたくさんの人たちが登場しましたよね。

襟川氏: 「三國志」は人間ドラマに主軸を置いているので、武将をクローズアップする作品になっています。ですので「信長の野望」に比べ、各武将に非常に強烈な個性を持たせています。そこが人気シリーズになった大きな理由ですね。劉備や孔明、張飛など非常に強い印象がありますものね。関羽の髭なんか強そうな感じがしますし(笑)。そういった武将の個性のとらえ方が両シリーズの区分けになっています。

GAME Watch: 私も「信長の野望・全国版」から全作品遊ばせていただいているんですが、「信長の野望」は新作が出るたびに新たな要素が加わり、進化を直に感じられる作品だと思います。制作者側の“シブサワ・コウ”としてエポックメイキングになった作品はなんでしょうか?

襟川氏: 実は、大きく胸を張って「エポックメイキングだ」と言えるのは「創造」です。初代から30年経ち、また原点回帰をして戦略ゲームへの舵を切った作品です。

GAME Watch: 30年経った今だからこそ、30年前に描きたかった世界を描くことができたということですね。

襟川氏: そうです。

GAME Watch: 小松さんにお聞きしたいのですが、衝撃を受けたコーエー作品はなんでしょうか?

小松氏: やっぱり、「信長の野望・全国版」と「三國志」です。これが私の原点になっていますから。「創造」もやっぱりすごいですね。ここまで進化したのかと。グラフィックスやシステムもすごいです。昔の作品では、委任してPCに任せてしまうのと自分が操作して進めるのとではまったく強さが変わっていた印象があったのですが、「創造」は下手すると委任したAIより自分のほうが弱いと感じることがあります(笑)。

GAME Watch: わかります(笑)。私個人としては、「信長の野望・覇王伝」は日本史自体に興味を持つきっかけになった作品だったんです。「維新の嵐」シリーズや「提督の決断」シリーズなどももちろんプレイしたのですが、本当にコーエー作品に特化した歴史の勉強をしていました(笑)。

小松氏: 私も人物を見るとパラメーターがパッと浮かぶようになりました(笑)。織田信長であったり、竹中半兵衛であったり。ですので、キャラクターのパラメーター化という点は、歴史を好きでいろいろ勉強しておられなければ解らない部分だな、と思います。

襟川氏: パラメーターに関しては、「創造」は14作目ということもあり、お客様からのご要望もたくさんいただいています。武田信玄や上杉謙信といった有名武将には皆さんヒーロー像をお持ちですから、期待に応えなくてはいけないと思っています。開発チームのメンバーもみんな戦国ファンですのでパラメーターはきっちりと設計しています。

【信長の野望・烈風伝】

【信長の野望・嵐世記】

【信長の野望・蒼天録】

GAME Watch: マウスコンピューターからゲーム専用PC「G-Tune」が誕生したのが10年前、「信長の野望」シリーズですと「信長の野望・天下創世」の時期だと思うのですが、その頃のお話をお伺いしてもよろしいですか?

襟川氏: 「信長の野望 Online」が始まったのが2003年で、その頃からマウスコンピューターさんとはずっと一緒にやらせていただいています。新作を出すタイミングでお客様にベンチマークソフトでチェックして頂いているのですが、その時にマウスコンピューターさんは1つの指標になっています。

小松氏: ありがとうございます。

襟川氏: 「天下創世」はCGとサウンドが飛躍的に進化した作品だと記憶しています。内政と戦闘が3D化された作品です。それまでの2Dから進化して、リアルな3Dで表現できました。やはり、パソコンの性能で引き出すことができたと思います。シンボライズされた駒を動かすのではなく、リアルな戦闘に一歩近づいた作品だと考えています。本当にCGと音源の力って大きいですね。

GAME Watch: グラフィックスとサウンドは、ゲーミングPCの存在が大きくクローズアップされるきっかけでもありますよね。小松さんにお伺いします。当時、「G-Tune」を展開していくうえで、どのような想いがあったのでしょうか?

2004年に発表された「G-Tune」ブランドの製品「MASTERPIECE」。ネトゲブームの中、ゲーミングPCへとブランドをリニューアルし、躍進を遂げる

小松氏: ハイスペックPCブランドの「Tune」を展開していくなかで、オンラインゲームが流行してきており、その流行に合わせ「Tune」ブランドをゲーミングパソコンブランド「G-Tune」にリニューアルしました。当初は手探りでしたが、とにかく「ゲームが快適にできる」というのが「G-Tune」ブランドとしてお約束ができることだと決心しました。

GAME Watch: ゲーミングPCとしてこだわって作られた部分などはあるのでしょうか?

小松氏: 今でもこだわっているのですが、キーボードは10個のキーを同時に押しても大丈夫にしたり、意匠もそうなのですが、本体構造もCPU、GPUから出る熱処理をしっかりとし、安定的な環境を提供できるものにしています。高速で動くことはもちろん大事なのですが、ゲームをやっていて1番つまらなくなるのは、途中までやっていてパタンと落ちてしまうことだと思います。ですので、安定したゲーム環境を作るというのが「G-Tune」シリーズの1番のコンセプトです。

襟川氏: 昔は熱暴走とかありましたけど最近は無いですね。

小松氏: ハードウェアを守るために強制的に落とすものも取り入れているのですが、やはり技術も上がってきて、昔ほど発熱しなくなってきています。

襟川氏: 昔は触ると「熱っ!」って感じでしたものね(笑)。随分変わりました。進化していますよね。

【信長の野望・天下創世】

【信長の野望・革新】

【信長の野望・天道】
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(たて りょうた)