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スクエニ、「第9回プロデューサーレターLIVE」を開催
オーディンとベヒーモスのF.A.T.E.では敵が見えるように
(2013/10/20 00:00)
パーティー募集掲示板を実装し、プレイスタイルの近い人をマッチング
行きたいコンテンツにチェックを入れて、参加申し込みをするだけで自動的にパーティーがマッチングされるコンテンツファインダーは、気軽にプレイしたい人にとっては非常に便利な機能だ。しかし、現状では行きたい場所しか指定できないので、初めてのプレーヤーと周回を目的にしたプレーヤーがマッチングされることがある。そのため、初めてのプレーヤーがムービーを見ていると怒られたり、攻略法を知らずにミスをして暴言を吐かれたりと、ギスギスした空気が一部にある。
そこで、「2.1」ではプレイスタイルに合わせたパーティーができるようパーティー募集掲示板が実装される。掲示板には行きたい場所と一言コメントが掲載されるので、それを見て自分のやりたいことに近いパーティーに参加することができるようになる。募集設定画面の仕様書には、オプションとして「初見歓迎」、「急募」、「ダラダラやります」、「クリアできるまで付き合ってください」、「ロット目的、周回希望」、「本気プレイ、高レベル装備希望」、「カットシーン飛ばしません、シナリオ重視」といった項目があり、そこにチェックマークを入れることで、プレイスタイルを限定して募集することができる。パーティーを探す方も、このチェックボックスでソートができるので、同じ目的の人と同じワールドでパーティーが組みやすくなる。
コンテンツファインダーは、「2.1」からランダムマッチング(仮称)が導入される。現在のコンテンツは、レベリングダンジョン、ストーリー蛮神、高レベル蛮神、ギルドオーダーというカテゴリーに分かれている。ランダムマッチング(仮称)はこのカテゴリー単位で、1日1回、どれかのコンテンツに自動的にマッチングされるというもの。参加すると、報酬として高レベル用の装備と交換できる「アラガントームストーン」がもらえる。また、手伝ってもらったプレーヤーから投票してもらい、MVPプレーヤーになると特別な装備やマウントがもらえるというオマケもある。
アラガントームストーンは高レベル向けのインスタンスダンジョンなどでドロップするが、集めるには周回プレイが必須で、多く出るコンテンツへプレーヤーが集中してしまい、そのコンテンツに入りづらくなるなどの問題も発生した。そのため「2.1」からは、追加される3つの新インスタンスダンジョン、クリスタルタワー、1人で遊べる蛮神デイリークエスト、トレジャーハントと、入手方法が増える。「こつこつやればどんどん貯まるという状態になります。それでも効率よく集めたいという方はそういう遊び方をしていただければいいです。今はとれる場所が少ないので、まったりやりたい人と効率よく突っ走りたい人がかち合っちゃうシチュエーションが多いので、コンテンツを追加することで解消していきます」。
オーディンとベヒーモスのF.A.T.E.では敵が見えるように
数十人のプレーヤーで戦うレイド的なF.A.T.E.コンテンツであるオーディンとベヒーモスについては、一部のプレーヤーから敵や敵の範囲攻撃のマークが見えないという問題や、人が集まりすぎてサーバーが落ちてしまうという状況が起きている。
敵が見えなくなる原因は「FFXIV: 新生エオルゼア」の仕様にある。「FFXIV: 新生エオルゼア」のフィールドは、8メートル単位のグリッドとして管理されている。この8メートルの中では、モンスターとNPCの表示がもっとも高い優先度に設定されている。グリッドの中に100人以上のプレーヤーがひしめき合っている時でも、プレーヤーは消えるがモンスターやNPCは消えることがない。アーマリーシステムを持つ「FFXIV: 新生エオルゼア」はキャラクター1人のデータが重いが、グリッドの外のキャラクターはそれほど緻密に感知しないため、スペックの低いクライアントでもCPUが重くならずに快適に遊ぶことができる。
しかし、この仕様の落とし穴として、ボスが自分のいるグリッドの外に出てしまうと、優先順位が低くなり見えなくなってしまう。さらに、あまり1つのグリッドに人が集まりすぎないように、定期的に範囲攻撃で散らすような仕様になっているため、見えないというシチュエーションが起きやすくなる。今後は、ゾーン全体で管理する特殊な対応を入れて、そのゾーンに特殊なモンスターやオブジェクトが発生している時にはすべての仕様を無視してモンスターの優先順位をあげるという処置が予定されている。「ただ、危険なので慎重に対応を予定しています」。
また、F.A.T.E.中のサーバーダウンについては、単純に人の集まりすぎが原因で、800人以上が集まるとトラフィックが混みすぎて通信速度が落ちてプレイがまともにできないほどのラグが発生する。そうなると、サーバーが自動的に落ちてしまうという仕様になっている。対処としては、オーディンやベヒーモスを倒してリワードを手にする人が増えれば、集まってくる人が減っていくはずなので、まずは敵を見えるようにすることから始めるということだ。敵の見えないユーザーがシャウトで「よしだあああああああ」と言うのを聞いて、「クルザス地方でたびたび自分の名前がシャウトされているのを見て、申し訳なく思っています。2.1で直します」と頭を下げていた。
BOT完全撲滅を目指して、1日数百アカウントを取り締まり
ゲーム内で獲得できるギルが少なすぎるという点については、10月15日のHotFixesで、高レベル向けダンジョンで獲得できる金額の総額が引き上げられている。ギャザラーがレベルを上げるために、採取をする過程でアイテムが想定以上にあふれすぎている問題に関しては、ハウジングでかなりの量を使うようになっているほか、ウルヴズジェイルで使う薬や、新しい食べ物などクラフターの新レシピが多数追加される予定だ。
MMORPGにつきもののチートやBOTの問題も当然発生している。これについて吉田氏は「完全撲滅のつもりで徹底的に対応していきます」と決意をにじませた。月額課金のMMORPGが世界的に減少している中で始まった「FFXIV: 新生エオルゼア」は業者の格好の標的になっている。ツールや人力で調査をして、毎日数百アカウントを取り締まっているということだが、それでも業者は増えている。BOTは通報を受けたものに関してはすぐに調査しているが、えん罪を生まないために慎重に勧めているのですぐには対応できない。
不正行為の中には、チートツールを使ったデュープもあり、それを動画で放送したものを延々と掲示板に貼り付けるような行為が行なわれた時期があった。これ以上続けるようであれば、法的措置も検討せざるを得ないということなので、他のプレーヤーを不安に陥れるような行為は慎んで欲しいと言うことだった。
他にも、「最近運営にミスが多く、荒れているのではないか」という声について、現在の開発はデータベースやLoadstone、スペシャルタスクフォースなど多くの部門に分かれており、それぞれでは小さなミスだとしても、それが重なると全体で多発しているような状況になっていると説明。「我々ももう一段意識を高くして、皆さんに満足していただけるサービスをしていきたいです」と語った。
課金が始まって人が減ってきているのではないかという懸念については、フリー・トゥ・プレイのMMORPGでも継続率は35%程度で、「FFXIV: 新生エオルゼア」はかなり高いアベレージで推移しているとのことだ。もちろん減っていること自体は事実なので、まずは「プレイをしているユーザーの方にちゃんと面白いコンテンツを提供したい」。そのためにも月額課金で安定した料金を獲得して、安定した開発を続けていくことが「最も大切なこと」だと吉田氏。ただ、「FFXIV: 新生エオルゼア」は日本記録を樹立するほどらしいので、現在プレイしているユーザーは、当面はそれほど心配しなくても大丈夫そうだ。
現在バグフィックスのためにコンテンツが停止されている、大迷宮バハムートの第5層については、「おそらく早ければ水曜くらいには再開できると思います」。現在、バグがとれているかの最終確認中で、前回開けてまたすぐに閉めることになってしまったため、今回は万全を期しての再会にしたいということだ。