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【ChinaJoy 2013】テンセント、ブラウザMMORPG「NARUTO Online」を出展
バンダイナムコゲームスとの共同開発で目指す、原作の雰囲気の再現
(2013/7/27 00:00)
テンセントがChinaJoy 2013に出展したタイトルの中で見逃せないのが「NARUTO Online」だ。本作は岸本斉史氏が週刊少年ジャンプで連載しているコミック「NARUTO-ナルト-」及びアニメ番組をテーマにしたブラウザMMORPGとなる。現在のところ、サービス時期は未定。
テンセントブースでは作品の雰囲気が伝わる試遊バージョンが出展されており、実際にキャラクターを操作して戦う事ができた。今回はテンセントで本作の開発を担当するAlex Zhang氏に話を聞くことができた。体験できた内容をレポートしたい。
原作のエピソードを追体験。仲間をどう組み合わせ戦っていくか
「NARUTO Online」は日本では2013年1月にバンダイナムコゲームスが、テンセントと提携を結び、共同開発を発表した。開発には、「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメット」シリーズの開発を手がけてきたサイバーコネクトツーも協力している。
Zhang氏によれば、今回出展されたバージョンはあくまで基幹となるシステムが用意された開発度で言えば50%程で、これからどんどんブラッシュアップしていくとのことだ。サービス時期などは11月に上海で開催されるテンセントのイベント「Tencent Game Carnival」で発表される予定だ。
本作はキャラクター背景共に2Dグラフィックスで描かれている。書き込みは細かく、アニメでの繊細なラインもきちんと再現されていると感じた。今回のバージョンではナルトが、サクラやサスケだけでなく、ネジやリーといったキャラクターとパーティを組み、砂隠れの里の忍・我愛羅と戦っていくという展開だった。
今回は限られたフィールドで戦闘するというシンプルなものだったが、「NARUTO Online」では原作の「少年篇」はもちろん、「疾風伝」のエピソードも再現していく予定だという。プレーヤーキャラクターとしてオリジナルの忍者を出すかどうかも現在は検討中であり、ゲームのシステムの仕様も今後変わっていくかもしれないとのこと。
今回のバージョンでは、シンボルエンカウント方式で、フィールドでナルトを操作しながら進んでいき、敵と戦っていった。戦闘では仲間と陣形を組んで戦う。戦闘前にフィールド画面を呼び出すことができ、陣形やメンバーを変えることができる。メンバーの位置で戦いに違いが出るという。
戦闘はターンバトル方式でスピードの速い順で敵味方がアクションを行なっていく。各キャラクターのアニメーションは凝っており、原作の雰囲気を再現している。戦闘で鍵を握るのが「チャクラ」の存在だ。戦闘中は画面下にチャクラゲージが表示されており、このゲージはターンが進んだり、敵からダメージを受けたりすることで上昇していく。
チャクラゲージが上昇することで各キャラクターのスキルが使えるようになる。必要なチャクラ量はスキルによって異なり、例えばサクラのスキルは少ないチャクラで発動できパーティーメンバー全体を回復できる。リーのスキルは敵に大ダメージを与えられるがチャクラの必要量が大きく、その前に倒されてしまう可能性もある。いつ誰のスキルを使うかの駆け引きが本作の面白さだという。
試遊バージョンのクライマックスは我愛羅が「砂の守鶴」を呼び出す。このとき「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメット」シリーズのムービーがカットインされる。戦闘の展開に合わせ効果的に使われ、非常に盛り上がる。
ナルトも「ガマブン太」を呼び出し、画面は巨大な怪物が登場する派手なものになる。最後はナルトの頭突きによって我愛羅は暴走を止められ幕を閉じる。ここでもムービーがカットインされる。ブラウザゲームでムービーというリッチなコンテンツをどう使っていくかも課題だとZhang氏は語った。
将来的には対戦要素も。原作への愛を込めた作品に
プレイの後Zhang氏に話を聞いた。本作の最大の魅力は原作に登場する様々なキャラクター達と共に冒険ができるところだという。キャラクターがレベルアップしていくと、ストーリーも進んでいく。原作の雰囲気を楽しめる作品となるという。
そしてPvPも視野に入れて開発を進めているという。どんなメンバーでパーティを組み、どう戦っていくかを他の人と競い合うことができる。チャクラをいつ使うかといったオンラインゲームならではの駆け引きや、繋がりを強調していきたいとのことだ。
ちなみにZhang氏のお気に入りのキャラクターはヒナタとのこと。「現在まだゲームには入っていませんが、きっと強いキャラクターになりますよ(笑)」と、Zhang氏は冗談を交えたコメントをした。
最後にZhang氏は「『NARUTO Online』は集英社、テレビ東京、スタジオぴえろ、バンダイナムコゲームス、サイバーコネクトツーなど様々な人達と共に作っています。みんなの努力の結晶となる作品です。多くの人に触れてもらいたいです」とコメントし、「ナルト、サイコー!」と日本語で叫んだ。
今回見ることができたのはあくまで開発中のものであり、今後仕様などは大きく変化する可能性もある。「NARUTO-ナルト-」に強い思い入れを持った中国のスタッフが、日本の様々な人達の協力のもとどのようなゲームを作るか興味が惹かれる。続報を待ちたい。
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出展されたバージョンは開発中のものです。