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【GDC 2013】Electronic Arts、「Battlefield 4」を正式発表

戦場は中国へ。新ゲームエンジン「Frostbite 3」の採用も明らかに

3月25日~29日開催(現地時間)

会場:San Francisco Moscone Center

 GDC2013 2日目となる3月26日、Electronic Artsはサンフランシスコ AMC Metreon Theaterにて、人気FPSシリーズの最新作「Battlefield 4(バトルフィールド4)」を正式発表した。発売時期、価格などは未定で、発売プラットフォームは今のところPS3、Xbox 360、Windows PCとなっている。

 劇場内に報道関係者を集めて行なわれた発表会では、「Battleifled 4」のゲームプレイムービーが15分以上もの長さにわたって披露されたほか、DICEのエグゼクティブ・バイス・プレジデントのPatrick Soderlund氏、エグゼクティブ・プロデューサー Patrick Bach氏によるゲーム紹介が行なわれた。公開された素材は、まだトレーラーのみという段階だが、取り急ぎ発表会の模様をお伝えしたい。

発表が行なわれたMetreon Theater。本作の巨大ポスターが掲示されていた
会場の内外には「BF4」のポスターやスタンドが大量に配置されていた

 まず、発表会で明らかになった事実をまとめておこう。シリーズの戦場は今作で中国へと移る。会場で披露された映像では、上海あたりと思しき大都市をバックに市街戦が発生。中国製とロシア製の兵器が混合して登場するなど、ロケーションを生かした戦場表現が目を引いた。

 また、Patrick Bach氏のスピーチによって、本作のゲームエンジンが初公開/初搭載となる「Frostbite 3」であることが明らかとなった。前作「Battlefield 3」で用いられていた「Frostbite 2」エンジンをさらに進歩させ、今までにないほど効率的な開発サイクル(イテレーションサイクル)を実現したものだという。

 その技術を用いて目指した本作のコンセプトは、“Human”、“Dramatic”、“Beleavable”。本作では個々のキャラクターの描写、人物群が織りなすドラマ、そして戦場のリアリティに心血が注がれ、従来作以上に物語としての品質を重視しているとのことだ。

 また、スピーチの中では「画期的なマルチプレイモード」の実装も示唆された。コンセプトとしては、シングルプレーヤーゲーム並のダイナミクスをマルチプレイに持ち込むことだという。本作ならではの巨大な戦場構造を推し進め、さらに高いレベルの戦術・戦略的な形でプレイできるものになるようだ。

 それでは、本日の発表に合わせて公開されたゲームプレイムービーをご覧いただきたい。これは、発表会の会場で報道関係者に向けて上映されたものと同じものだ。

【Battlefield 4: Official 17 Minutes "Fishing in Baku" Gameplay Reveal】

 この17分にも及ぶ映像では、本作の序盤と思われるシーンで展開する一連のゲームプレイを見ることができる。

 ゲームデザイン上のポイントとなりそうなのは、動画中盤付近の戦闘において、主人公の指示でチームが前方の敵集団に対して制圧射撃を加えている部分だ。主人公の指定した敵をヘリが攻撃するようなシーンもあり、ゲームシステムとして戦術的なプレイ要素がかなり強化されている印象が持てる。

 そして、部隊は大きな廃ビルに侵入するが、ロシア製の戦闘ヘリに狙われ屋上まで追い込まれてしまう。救出のため近づいていた米軍ヘリがコントロールを失い、ビルに衝突。そして主人公たちがいるビルがド派手に倒壊してしまう。

 建物の破壊表現は前作「BF3」でも力の入れられていた部分だが、本作ではどこか遠くの建物などではなく、主人公がまさに存在している環境が大規模破壊の対象となる点が面白い。身の回りで崩れ落ちる壁面、床、立ち込める煙など、見事なグラフィックスである。「Frostbite 3」における表現力の向上によるところが大きそうだ。

 またその後のシーケンスでは、非戦闘員から奪った一般車両を運転する場面を見ることができる。トンネルを抜け、ヘリに追われながら悪路を蛇行する。この辺りのカーチェイス表現は「Medal of Honor」シリーズで組み込まれていた要素で、本作ではますます磨きをかけて生かされる模様だ。

 各方面の演出を強化しさらにドラマ性を増したシングルプレーヤーキャンペーンとともに、よりダイナミックなゲーム性を実現するというマルチプレイモードについてなど、大きな期待が持てる。対応プラットフォーム、発売日などの詳細も今後明らかになっていくはずだ。本作の続報を見逃さないようにしよう。

(佐藤カフジ)