ガマニアデジタルエンターテインメントは11月7日、現在運営しているブラウザゲーム「Web恋姫†夢想」のアップデート計画を発表した。11月に5thシーズン、2013年3月頃に6thシーズンの実装を予定し、今後は不具合の修正やバランス調整をメインにしたアップデートではなく、オンラインゲームとして「恋姫†夢想」の強みを活かした新規コンテンツの実装に力を入れていく。今回は、ガマニアの高井ディレクターに話を聞くことができたのでまとめておきたい。

■ 12月で運営2周年を迎える「Web恋姫†夢想」。今後は新要素のアップデートに注力

11月実装予定の5thシーズン以降のゲーム画面。施設のグラフィックスが一新されている

5thシーズンから登場するレアNPC武将“はぐれ卑弥呼”

　「Web恋姫†夢想」は、2010年12月に正式サービスを開始したブラウザ型のオンラインゲーム。NEXTONのPCゲーム「恋姫†無双」の世界観をモチーフに、村ゲー＋乙女武将コレクションが楽しめる。

　今年12月にはサービス2周年を迎える「Web恋姫†夢想」だが、現在は自社展開のほか、ニコニコアプリにも提供しており、ワールド数は通常サーバーが3、ニコニコが3の6サーバー体制で運営が行なわれている。人気コンテンツとしては4カ月に1度のスパンで実施されている帝城攻略や、乙女武将の描き下ろしイラストなどが挙げられる。

　運営ディレクターの高井氏によれば、「Web恋姫†夢想」はゲームとして未熟な部分が多かったため、これまでは不具合の対応や、村ゲーとして不足していた部分を補うアップデートが中心にならざるを得なかったが、ようやく社内的な準備が整ってきたため、今後はゲームとしての機能強化や、「恋姫†夢想」の世界観、キャラクターの魅力を活かしたアップデートを行なっていきたいという。

　ガマニアでは、新規コンテンツの導入は6thシーズン以降を予定しており、11月に実装が予定されている5thシーズンは、いわば準備アップデートという扱いになる。5thシーズンのアップデート内容は以下の通り。

・ゲームバランスの調整
・拠点（村画面）を一新
・乙女武将の待機可能人数を増加（20人→30人）
・「はぐれ卑弥呼」システムを5thシーズン中に実装予定

　ゲームバランスの調整は、いわば定例のアップデートのひとつで、派兵時の移動速度や輸送の量と速度、建築物のレベル、必要資源、建築時間、効果、武将レベルアップの必要経験値がより遊びやすくなるように調整される。

　拠点の一新は、これまで地味だった各種施設のグラフィックスをすべて刷新し、機能的に被っている一部の施設を1つにまとめ、効率よく兵士の訓練や、武器や防具の強化を行なうことが可能となる。

【拠点の一新】
すべての施設のグラフィックスが一新される。地味で画一的だった現在の施設と比べると、非常に豪華になっている

“はぐれ卑弥呼”の出現イメージ

　3点目の乙女武将の待機枠の増加は、純粋な機能拡張で、枠が増えることでより多くの乙女武将を育てたり、合成用の乙女武将のストックが可能となる。

　また、5thシーズン以降、新たな乙女武将を順次追加していく。現時点で判明している新たな乙女武将は、趙雲、呂布、関羽、袁術、張勲の5人で、いずれも描き下ろしの新イラストとなる。

　最後の「はぐれ卑弥呼」システムは、初心者救済を目的に設計された要素で、レベリングを目的に小城に攻め込んだ際、一定確率で特殊武将「卑弥呼」が登場し、これを見事撃破すると、レベル10以下であれば、即座にレベルが上がるほどの経験値が得られるというもの。卑弥呼はフィールド上に点在するいずれか小城に必ずいるということだが、出現確率はかなり低く設定されており、お遊びで“メタルカラー”にすることも検討しているということだ。

　5thシーズンは、すでに公式サイトで告知されている通り、11月22日より順次各サーバーにてスタート予定となっている。なお、サーバー10のみ11月14日より先行スタートとなる。

【拠点表示の改良】
施設のグラフィックスが変わっているだけでなく、施設の種類毎にパネルカラーが分かれ、視覚的に判別しやすくなっている

【新乙女武将イラスト】
趙雲	呂布

■ 6thシーズンでは、乙女武将を“俺の嫁”にできる「俺の嫁システム」が登場

　5thシーズンの次の節目となる6thシーズンからは、本格的に新規コンテンツを導入していく。大枠として計画されているのは「俺の嫁システム」というもので、現在は、ユーザーが勝手に自称している“○○は俺の嫁”を、システム側で公式に認定し、さらにご褒美として、見事“俺の嫁”認定されたユーザー限定でデートイベントが発生するというもの。デートイベントでは、新しい描き下ろしイラストと共にアドベンチャーゲーム仕立てのショートストーリーが楽しめるという。

　この俺の嫁を決めるために新たに導入されるパラメーターが“愛情度”で、この愛情度を順位付けした愛情度ランキングでサーバーで1位になることで、一定期間、51名の乙女武将の中から任意の武将を俺の嫁にすることができる。

　愛情度の稼ぎ方は、様々用意されており、村ゲーとして戦闘や生産、レベリングなど日々の活動を行なうだけで稼ぐことができるほか、新たに実装されるPvPコンテンツ「コロシアム」や模擬戦で勝利することでも稼ぐことができるという。

　新コンテンツ「コロシアム」は、通常のチーム対チームの戦闘とは異なる、乙女武将対乙女武将で争う新しいPvPシステム。自由な時間に1対1の対人戦が楽しめる「夢想モード」と、決まった時間に自動戦闘を行なう「大乱戦・夢想モード」の2種類の戦い方を用意し、「夢想ランキング」の結果により、愛情度が稼げるほか、報奨も受け取ることができる。

　マッチングはプレーヤーの官位と、乙女武将のレベルによって決まり、同じぐらいの実力を持つ相手と戦うことができる。帝城攻略のように、圧倒的な戦力差のある相手に一方的に負けるようなことはないものの、敗北すれば兵士は失われる。このPvPシステムを含む「俺の嫁システム」は現時点ではまだ企画段階であり、どのようなサイクルで俺の嫁を決めるのかは確定していないということだが、ゲームの新たなモチベーションとなる要素と言えそうだ。

【イベントシーンのサンプル】
6thシーズンのスクリーンショットはまだ存在しないと言うことで、こちらは現行の4thシーズンスタート時に実装された関羽と劉備の描き下ろしイラスト