「『グラナド・エスパダ』in ニコファーレ」イベントレポート

「Return to Orpesia」がついに始動。第1弾は近代ヨーロッパの「ブリスティア」


10月21日開催

会場:ニコファーレ

参加費:無料



会場となったニコファーレ

 株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は、MMORPG「グラナド・エスパダ」のオフラインイベント「『グラナド・エスパダ』in ニコファーレ」を六本木のニコファーレで開催した。

「グラナド・エスパダ」では今年7月に「遅すぎ」、「ズレ過ぎ」、「薄過ぎ」の3つの問題を解消する方針を掲げた運営体制のリニューアルが行なわれた。今回はその中でも「薄過ぎ」の解消に焦点が当たったアップデート「Return to Orpesia」の詳細の発表が行なわれた。

 他にも、声優の井上喜久子さん、檜山修之さんらによる朗読劇や、作曲家の久保田修氏による、「グラナド・エスパダ」楽曲のオーケストラ演奏が行なわれた。

 このレポートではイベントで発表されたアップデートの情報と、会場で行なわれたステージイベントの様子をお伝えする。


【会場の様子】
ニコファーレの特徴である壁面LEDをフルに使ってイベントが行なわれた




■ 3つのコンセプトを掲げる大規模アップデート。遂に「ブリスティア」が実装

「グラナド・エスパダ」日本運営プロデューサーの中尾圭吾氏
MCのせんとす氏
同じくMCの渚さん

 今回発表になった大規模アップデート「Return to Orpesia」は、既に公式サイトなどで発表されているが、3つのコンセプトを掲げている。

 それぞれ「中世&近代ヨーロッパの新しい世界の提供」、「グラナドだけができる無限のバリエーションを創造」、「短時間でも遊べるMMORPGに挑戦」という3つだ。「Return to Orpesia」のアップデートではこの3本のベクトルで大きくゲームが進化させていく。

 アップデートの日程は、第1弾が10月31日に実装され、11月末、12月末、1月末と4回に渡って順次様々な要素が追加されていく予定となっている。第1弾の舞台は近代ヨーロッパ「ブリスティア」。コンセプトは躍動感だ。

 「ベスパニョーラ」と「ブリスティア」との戦争は「ブリスティア」の勝利に終わると考えられていた。最後の戦闘だと思われた「バレアレス海戦」で「ブリスティア」が誇る無敵艦隊が敗北、敗戦国に成り果てた「ブリスティア」は他国との国交を断たれ実権を奪われた。

 時は流れ「ベスパニョーラ」は実力者を失い混乱に陥った。「ブリスティア」総督はこの隙をつき、開拓民の入国を許可した。そして新大陸「グラナド・エスパダ」から英雄達が「ブリスティア」に帰還していく……というストーリーだ。
 

【ストーリームービー】

【「躍動感」を打ち出したアクション】

 アップデートについて紹介したプロデューサーの中尾圭吾氏は「物語が新大陸『グラナド・エスパダ』から旧大陸『オルペシア』に移行していくにあたり、ただグラフィックが変化するのではなく、大きくゲームを進化させていきたいと考えていました」と今回のアップデートにかける思いを述べた。

 また「もちろん2週間に1度のアップデートを行なう『週間アップデート』も継続しつつ、並行して10月末まで1月末まで月1回の大型アップデートという形で進んでいきます。『ブリスティア』は様々な部分が変わっているので、ぜひ楽しんでください」と話した。

 続いて、3つのコンセプトのより詳しい説明があった。まずは、「中世&近代ヨーロッパの新しい世界の提供」について。これまでの「グラナド・エスパダ」の世界は中世ヨーロッパの世界観が中心になっていたが、今回のアップデートで追加される「ブリスティア」では近代ヨーロッパのデザインが楽しめる。

 具体的なデザインは下のスクリーンショットを参考にしていただきたいが、NPCのコスチュームが我々に馴染みがある洋服のデザインに近いコスチュームになっていたり、飛行船や自動車といった近代的な工業生産物のオブジェクトも登場する。また町のNPCの動きにも変化があり、会話の仕組みも大きく変わっているという。イベント終了後に中尾氏に伺ったところ、特に「酒場」はぜひ見て欲しいそうだ。


【中世&近代ヨーロッパの新しい世界】
印象的なのがコスチュームの変化だ。我々にも比較的馴染みのある洋服といったイメージのデザインになっている

 「ブリスティア」ではベスパニョーラ王国の“新十人貴族”レノルド将軍とブリスティア総督のケス・キエルチェが対立しており、対立が生み出す様々な要素が影響を与え世界が大きく動いていく。例えば国家の縄張り争いで正規軍が居なくなった港町は、夜には盗賊の天国となり出歩くことも危険なフィールドに変化する。この夜のフィールドには「巡回」と「監視」を行なう2タイプの盗賊が登場する、難度の高いエリアになっている。

 またキャラクターの開発ペースを上げ、毎月新規のプレーヤーキャラクターが追加される。それぞれ個性的になっており、戦闘スタイル、モーション、表情に注目して欲しいという。近代ヨーロッパならではの武器を使用するキャラクターも登場し、「ケス・キエルチェ」は対戦車ライフルの様な強力な武器を使用する。他にも、並行して中世ヨーロッパデザインのキャラクターも追加されていく予定だ。

 次に「グラナドだけができる無限のバリエーションを創造」について。まず大きな追加要素として「家門スキル」が追加される。会場では詳細は話されなかったが、中尾氏に直接聞いたところ、家門スキルはレベルアップごとにもらえるスキルポイントを割り振ることで、3人同時にキャラクターを操作するシステム「家門」全体の成長に影響を与えるものだそうだ。

 この家門スキルの割り振りにより、攻撃重視や防御重視など、これまで以上に戦い方に更に幅が出るという。加藤氏は「これまではキャラクターの組み合わせだけだったのが、家門スキルが加わることによって文字通り無限のバリエーションが生まれます」と話した。

 一方で新要素の追加だけでなく、月に1回ニコニコ生放送で行なわれる「GE大会議」を通じて既存キャラクターの調整も強化していくそうだ。また要望が多かった「コンビバフ」の仕様も見直される予。



【対立する2人のキャラクターと登場する盗賊たち】
左がレノルド将軍、右がブリスティア総督のケス・キエルチェだ

【対戦車ライフルを使うケス・キエルチェ】

【ダイナミックな動きで拳銃を扱うバレル】

【グラナドだけができる無限のバリエーション】
「家門スキル」の追加はゲームプレイに大きな影響を与えそうだ。既存キャラクターの調整にも期待したい

 最後は「短時間でも遊べるMMORPGに挑戦」だ。ユーザーに長く「グラナド・エスパダ」で遊んでもらうために短時間でも遊べるように様々なコンテンツに調整が入るという。しかし単純に時間を短くするのではなく、様々な観点から調整を行なっていくという。

 例えば、どうしても単調になってしまうクエストであれば達成条件が緩和されたり、レイドボスの出現時間の調整など様々な工夫が実施される。また毎日のログインが必須だった運営イベントの簡易化も行なわれるほか、キャラクターのLvを100以上に上げる為に必要だった「覚醒秘伝書」というアイテムを撤廃し、スキルの習得に必要な「星座の証」も入手が容易になるように調整され、より育成がスムーズに進められるという。

 中尾氏に今回のアップデートのポイントについて尋ねると、「まず近代ヨーロッパの世界観を堪能して欲しいですね。家門スキルについてはユーザーさんの意見を聞きながら調整していきます」と応えてくれた。

 また「ブリスティア」実装を記念して、10月31日から「ミッション報酬2倍イベント」など複数のイベントが開催される。イベントの詳細については実装までに順次公開されていくとのことなので、公式サイトをチェックして欲しい。中尾氏によると今回の発表は時間の関係で概要の説明に留まってしまったが、アップデート当日のメンテナンス時間を利用して生放送を行ない、アップデートの紹介をするという。こちらも詳細が決まり次第発表される予定。


【短時間でも遊べるMMORPGに挑戦】
MMORPGのプレイにははどうしてもまとまった時間が必要になる。そこに真っ向から対抗する挑戦的なアップデートだ

【オーケストラライブの模様】
作曲家の久保田修氏と、オーケストラgaQdan(ガクダン)によるオーケストラライブ。BGMにも定評がある「グラナド・エスパダ」の楽曲をオーケストラで聞けるということもあり、会場は満員、ニコニコ生放送では53,000人を越える視聴者を記録した。ゲーム序盤のダンジョンで流れる「Odyssay」から始まったライブはメドレーを含めて15曲、約1時間に渡って圧巻のパフォーマンスが行なわれた。中尾氏はオーケストラや声優たちによるパフォーマンスについて、「好評であれば今後もやっていきたい」と第2回、第3回への開催にも意気込みを示していた

(C) 2003-2012 IMC Games Co., Ltd. Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

(2012年 10月 22日)

[Reported by 八橋亜機]