日本マイクロソフト株式会社は8月24日、東京秋葉原のベルサール秋葉原にて、Xbox 360の一大試遊イベント「Xbox 360『大』感謝祭」を開催した。東京会場の会期は25日までで、9月1日には大阪の梅田ステラホールでも開催される。

　同社では15時の開場に先立ち、メディア関係者を集めてプレスカンファレンスを開催した。日本マイクロソフト執行役インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネス ゼネラルマネージャー泉水敬氏が、Xbox SmartGlassなどの新サービスの提供開始時期を紹介すると共に、サードパーティーを含めたホリデーシーズン向けのラインナップについて発表が行なわれた。本稿ではその模様をお届けしたい。

【Xbox 360 『大』感謝祭 2012 夏】
今回の会場はベルサール秋葉原の2階エリア。今日も秋葉原は暑かったが、試遊エリアはエアコンが効いているので安心である。左上写真の逆側にはZ指定タイトルエリアが広がる。入場には18歳以上であることを証明するものが必要となる

■ 今年の目玉Xbox SmartGlassは年末日本上陸！　「楽天ShowTime」にも対応予定

日本マイクロソフト執行役インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネス ゼネラルマネージャー泉水敬氏

BingボイスサーチとIE for Xboxは年内実装予定

Xbox SmartGlassは年末実装予定

　今年、日本マイクロソフトは、グローバル戦略の一環として、8月のドイツGamescomや、9月の東京ゲームショウへの出展を見送っており、今回の「Xbox 360『大』感謝祭」は、いわばその代わりとして開催されるものとなる。

　泉水氏は、これまでにも「感謝際」という形でユーザーにXbox 360を体験する機会を提供してきたことから語り始め、「今回は『大』感謝祭ということで、試遊スペースも拡大し、ステージイベントも盛りだくさんになっている」と取り組みをアピール。

　また、2010年6月に新型Xbox 360、2010年11月のKinectの投入や、Xbox LIVEアーケードやZuneビデオ（現Xboxビデオ）、YouTube、Huluへの対応といった過去の取り組みについて触れ、今後の取り組みとしてボイスで検索サービスが利用できる「Bingサーチ」やXbox 360上でWebブラウジングが楽しめる「Internet Explorer for Xbox」の2つの新サービスを年内に日本でも提供することを明言した。日本独自の動画配信サービスとして「楽天ShowTime」をXbox 360上で視聴可能にするアプリを提供する準備を進めているという。

　さらに、今年のE3で目玉として発表された新サービスXbox SmartGlassについては、年末までに日本展開する方針を明らかにした。泉水氏は「すでに皆さんがお持ちのPCやモバイルデバイスに専用のアプリをダウンロードすることで利用可能で、動画、Web、ゲームといったエンターテインメントコンテンツをより豊かな形でお楽しみ頂くことが可能になる」と自信たっぷりに語り、自宅でXbox 360のXboxビデオを介して視聴していた映画を、出先のタブレットPCで続きを観る、SmartGlassを第2のスクリーンとして使うといった実用例を紹介しながら、「エンターテインメントコンテンツの楽しみ方がさらに広がっていく」と結んだ。

■ 今年最大級のFPS「Halo 4」のプロモーションプランが一挙公開。本体同梱版や日本語声優情報も公開

「Halo 4」を紹介する「Halo 4」プロダクトマネージャ南雲聡氏

「Halo 4」イチオシの新モード「Haloインフィニティマルチプレーヤー」

デモを行なう「Halo」フランチャイズ シニア プロダクト マーケティング マネージャーのChris Munson氏

　ソフトについては、「年末にかけて、Xbox 360の性能を最大限に活かした各種ゲームが続々発売される」と力を込めて語り、さっそく「Halo 4」のデモンストレーションへと移行した。

　「Halo 4」のデモンストレーションでは、「Halo 4」のプロダクトマネージャ南雲聡氏が「Halo 4」の概要を説明した後、昨日実施されたプレスイベントでもデモを行なってくれた「Halo」フランチャイズ シニア プロダクト マーケティング マネージャーのChris Munson氏が登壇し、「Halo 4」の新モードSpartan Opsの1ステージをプレイしてくれた。

　内容的にはE3で実施された試遊イベント「Halo 4 Showcase Event」と同じものだったが、ビルドは新しくなっているようで、新しいゲームエンジンによる、敵の組織だった動きや、爆発や敵消滅時の表現など新しいシェーダー表現が印象的だった。

　このSpartan Opsのミッションは、毎週配信される5つのミッションエピソードのうちの1つで、「Halo 4」では発売後に5エピソードずつ10週連続で配信するという。内容も楽しみだが、新しいCO-OPコンテンツを毎週アップデートするという前代未聞の試みにも注目したいところだ。

　実機デモが終了すると再び南雲氏が登壇し、「Halo 4」の怒濤のプロモーションプランについて説明が行なわれた。まず「Halo 4」の前座として機能するのが、実写ムービーシリーズ「Halo 4: Forward Unto Dawn（フォワードオントゥドーン）」。Xbox LIVE上で配信されている「Halo」の情報チャンネル「Halo Waypoint」および、youTubeマニシマ専用チャンネルを通じて、2012年10月より5エピソードの公開を予定している。内容的には、「Halo 3」と「Halo 4」を繋ぐストーリーが描かれ、「Halo 4 リミテッドエディション」では、90分拡張版や限定メイキングムービーにアクセスできる。

　次に「Halo 4 リミテッドエディション」の特典の詳細情報が公開された。収録内容は以下の通り。なお、「Halo 4 リミテッドエディション」は完全数量限定で在庫がなくなり次第取り扱い終了となる。泉水氏によれば、「Halo 4」の予約状況は、前作「Halo 3」の際と比較して1.5倍にもなっており、非常に好調だという。欲しい人は早めに予約しておきたいところだ。

【Halo 4 リミテッドエディション】
・「Halo 4」ゲームソフト

・特別仕様パッケージ

・War Games用マップパック
「Halo 4」発売後に配信予定のマップパック3種を、各マップパックが配信され次第ダウンロードできます。各マップパックには3つのロケーションが含まれており、合計で9つのWar Games用マルチプレーヤーマップを入手可能。
(各マップ パックの配信スケジュールおよび詳細は後日発表)

・スペシャライゼーション
スパルタン キャリアの上位ランクを解除し、新たなカスタマイズ オプションをアンロックできるスペシャライゼーションを先行入手可能。発売と同時にすべてのプレーヤーが入手可能となる2つのスペシャライゼーションに加え、通常版では発売後期間をおいて入手可能となる。残りの 6 つのスペシャライゼーションを、リミテッド エディションの購入者は先行して入手することができる。なお、スペシャライゼーションは、プレーヤーの SPARTAN レベルが 50 に到達することで使用できるようになる。

・UNSC インフィニティ ブリーフィング パック
UNSC インフィニティ乗船 / SPARTAN-IV 入隊 注意事項書
SPARTAN-IV アーマー概要図
ミッション ブリーフィング シート
戦闘演習スコア シート
シークレット レター[SN2]

・ボーナス コンテンツ
ゲーム追加コンテンツ：特別仕様 SPARTAN-IV アーマー RECRUIT / スキン PRIME、特別仕様 アサルトライフル用 ウェポン スキン PRIME、エンブレム PRIME
Xbox 360アバターアイテム：SPARTAN-IV アーマー RECRUIT、コールドスリープ カプセル[SN3]

・「Halo 4: Forward Unto Dawn」コンテンツ
「Halo 4: Forward Unto Dawn」スペシャルエディション(90分拡張版)
登場人物とストーリーを紹介するボーナスコンテンツ
「Bringing Gaming into Reality (ゲームを現実の世界へ)」ボーナスショートムービー
「Halo 4: Forward Unto Dawn」メイキングムービー

【Halo 4 リミテッドエディション】
「Halo 4 リミテッドエディション」の同梱物一覧

左がマスターチーフ役の小山力也さん、右がコルタナ役の藤村歩さん

　そしてトドメは、大作系ファーストパーティーで必ず用意されるコラボハード、コラボアイテム群。今回は、320GB HDDを搭載した特殊デザイン＆SE搭載のXbox 360「Xbox 360 320GB Halo 4 リミテッドエディション」（11月8日発売、39,980円）、「Halo 4」専用デザインのXbox 360用ゲームパッド「Xbox 360ワイヤレスコントローラー SE Halo 4 リミテッドエディション」（11月8日発売、5,980円）、12カ月のゴールドメンバーシップチケット「Xbox LIVE 12カ月＋1カ月 ゴールドメンバーシップ Halo 4エディション」（11月8日発売、5,229円）、そして既報のようにマッドキャッツからも「Halo 4」のオリジナルデザインを施したヘッドセット「Halo 4 デザインヘッドセット」2種を発売する。それぞれアバターなどのデジタルコンテンツが特典として付属する。

　最後に日本語版独自の要素として日本語吹き替えの声優2人が発表された。今回発表されたのは主人公マスターチーフと、ヒロイン コルタナの2人。マスターチーフは小山力也さん、コルタナは藤村歩さんが担当することがそれぞれ発表された。

【「Halo 4」関連グッズ、アイテム】
「Halo 4: Forward Unto Dawn」	「Halo 4 リミテッドエディション」
「Xbox 360 320GB Halo 4 リミテッドエディション」	「Xbox 360ワイヤレスコントローラー SE Halo 4 リミテッドエディション」
「Xbox LIVE 12カ月＋1カ月 ゴールドメンバーシップ Halo 4エディション」	「Halo 4 デザインヘッドセット」2種

【Xbox 360 320GB Halo 4 リミテッドエディション】
「Halo 4」最高のコレクターズアイテム「Xbox 360 320GB Halo 4 リミテッドエディション」は会場でも展示されている。標準版とは異なるサウンドエフェクト（SE）も聞くことができるので実際に会場で確かめてみるといいだろう。コンパニオンさんが着ているのは、予約キャンペーンで貰えるTシャツとドッグタグ

■ 隠し球は「怒首領蜂 最大往生・完」と「Happy Wars」。「バイオハザード6」はXbox 360優先DLCも準備中

　発表会後半は、主にサードパーティーのラインナップの紹介が行なわれた。中でも時間を割いて紹介されたのが、ケイブの「怒首領蜂 最大往生・完」、トイロジックの「Happy Wars」、そしてカプコンの「バイオハザード6」だ。

　まず、「怒首領蜂 最大往生・完」は、ケイブのプロデューサー浅田誠氏を迎え、トレーラーを見せる形で発表が行なわれた。メディアには事前に明かされておらず、完全なサプライズとなった。

　「怒首領蜂 最大往生・完」は、2012年4月に稼働を開始したアーケードゲームのXbox 360への移植版で、移植に際し、グラフィックスを高画質化するほか、ノービスモードやXbox 360専用アレンジモードの搭載、そして新規キャラクターの追加など、Xbox 360オリジナル要素を搭載する。発売時期は2013年春を予定し、価格は未定。

【怒首領蜂 最大往生・完】

　「Happy Wars」はE3にも出展されたXbox LIVEアーケードタイトル。数少ない純国産のXbox LIVEアーケードタイトルで、ようやく日本での取り扱いが正式発表された。「Happy Wars」は最大30人で対戦が可能なオンラインアクションゲームで、Xbox LIVEアーケード向けとしては珍しいフリートゥープレイのビジネスモデルを採用しているところが最大の特徴。Xbox LIVEゴールドメンバーシップであれば誰でもプレイでダウンロードでき、無料でプレイできる。配信時期は2012年秋を予定。

【Happy Wars】

　「バイオハザード6」は、発表会の1/4の時間を割くという最恵待遇で、プロデューサー平林良章氏自らが最新情報の紹介を行なった。

　平林氏は、ゲームの概要として、最新ゲームトレーラーや、「バイオハザード6」のWebサービス「RESIDENT EVIL.NET」のトレーラーを流した後、最新情報としてイーカプコン限定先着特典やイーカプコン限定のコラボバッグ、そしてユニバーサル・スタジオ・ジャパンとのコラボとして「ハロウィーン・ホラー・ナイト×バイオハザード」などのプロモーションプランが披露された。

　イーカプコン限定先着特典は、「バイオハザード6 タブレットケースカバー」。クリス、レオン、ジェイク、エイダの4バージョンからランダムで1つがプレゼントされる。イーカプコン限定のコラボバッグは、レオンが作中で着用しているレッグホルスターをBRIEFINGデザイナー小雀新秀氏がタウンユース向けにリデザインしたもの。ショルダーバッグ、レッグバッグ、バッグインバッグの3WAYの使い分けが可能で、価格は25,200円。11月下旬発売予定としている。

　そして最後に平林氏は、「バイオハザード6」ではXbox 360タイムエクスクルーシブ（一定期間独占配信）の形でダウンロードコンテンツを準備しているという。内容については今後改めて発表するということだが、Xbox 360ユーザーには嬉しいニュースだ。

【バイオハザード6】

【Xbox 360専用タイトル】
「Halo 4」以外の自社タイトルについてはあっさりとした紹介に留まったが、各タイトルの詳細については試遊レポートやステージイベントレポートでフォローしたい