「トミカ」をテーマとした「トミカ博 in TOKYO」が本日より開幕

自分だけのトミカが作れたり、様々なトミカと出会えるファミリーイベント


8月10日~19日開催

会場:幕張メッセ国際展示場9ホール



 株式会社タカラトミーのミニカーブランド「トミカ」をテーマとしたイベント「トミカ博 in TOKYO」が本日8月10日より、幕張メッセ国際展示場9ホールで開幕した。このイベントは8月19日まで開催されている。初日である本日はお盆直前の平日だが、親子連れを中心に1万人を超える来場者が訪れた。期間中のべ14万人が訪れる。

 トミカ博は2000年より行なわれているイベントで、東京幕張以外でも、新潟や札幌、大阪など日本各地で年数回行なわれている。幕張メッセで行なわれるイベントは大阪と並ぶ最大級の規模となっている。

 イベントではトミカの製品の紹介や、物販にとどまらず、トミカを使ったさまざまなゲームや、体験コーナーもある。本稿では動画と共にトミカ博の魅力を紹介する。ぜひ夏休みの計画に役立ててもらいたい。





■ 会場限定のトミカがもらえる多彩なアトラクション。「トミカ組立工場」が1番人気

“カシメマン”が自分だけのトミカを仕上げてくれる「トミカ組立工場」
「トミカミニミニドライバー工房」は撮った写真がトミカの中に
こちらも大人気の「トミカつり」

 トミカ博は入場には入場券の購入が必要となる。当日券は大人(中学生以上)1,000円、子ども(3歳~小学生)800円となるが、“入場記念トミカ”をもらうことができる。この他様々なアトラクションを遊ぶにも有料の「プレイチケット」が必要となるが、こちらも会場限定のトミカがゲットできる。会場を一通り回ることで、様々なトミカを入手できるようになっているのだ。

 アトラクションで1番人気だったのが、「トミカ組立工場」。これは“トミカがどうできるか”を学べるコーナーで、来場者は車種を選んでから、ボディパーツ、内装パーツ、シャーシパーツを選んで組み立て、それを「カシメマン」に持って行きネジ止めしてもらうことで、自分だけのトミカを入手できるのだ。

 カシメマンとはトミカの最終工程を行なう“かしめ機”を扱うスタッフで、イベントスタッフだが、ちゃんとトミカ工場で研修を受けているという。カシメマンは子供に丁寧に自分の作業の内容や、完成したトミカのチェック項目を説明する。ドアはきちんと開け閉めできるか、パーツはちゃんと固定されているか、そして最後に坂になっているところでトミカを走らせ、テストをパスしたトミカを、パッケージと共に渡すのだ。専門スタッフに自分だけのトミカを作ってもらうという雰囲気が楽しく、人気があるのもわかる。

 トミカ組立工場では、「マツダ コスモスポーツ」、「トヨタ マークX」、「スバル インプレッサWRX」、「トヨタ 2000GT」の4車種が作れるのだが、トヨタ マークXが1番人気だった。これはトヨタ マークXがパトライトをつけたパトカーだったからだ。2番人気はスバル インプレッサWRXだったが、これは車体後方のリアウイングが特徴的で子供達のハートをつかんだようだ。

 もう1つ「トミカミニミニドライバー工房」でも、オリジナルトミカが作れる。こちらは車種はフェアレディZ1種類だが、運転席に撮影した写真を貼り付けることができるのだ。まずシートに座って写真を撮り、その場でプリンターで印刷し、パーツ組み立ての際に運転席部分にその写真を貼り付ける。家族の乗ったオリジナルカーを作ることができる。

 この他のアトラクションも大人気だった。「トミカパーキング」はトミカを斜面で走らせ、駐車スペースにぴったり止めるゲーム。「トミカスライダー」はこちらも斜面を走らせ、中心地点に向かわせるゲーム。「トミカルーレット」と「トミカマッチング」はどちらもルーレットマシンがあって、絵柄を合わせることで当たりとなる。これらのアトラクションではうまくいくと金色や銀色のトミカがもらえる。もしダメでも、パトカー仕様など会場でしか入手できないトミカがゲットできる。

 にぎやかだったのが「トミカつり」だ。大きな箱の中にトミカが山のように詰め込まれていて、これを糸と釣り針のついた棒で釣り上げる。制限時間内に何個釣り上げられるかを競うものだ。「さあ、何個釣れるかなー」といった感じで、アナウンスの女性の乗せ方がうまく、家族で夢中になってトミカの山に挑んでいた。


【トミカ博アトラクション トミカ 組立工場】


「トミカミニミニドライバー工房」はその場で撮った写真を印刷し、車の中に組み入れてくれる
様々なアトラクション。トミカをテーマにしているのが楽しい。ここでしか入手できないトミカをゲットできる
会場には“実車”も展示されている。記念撮影の場所として人気だった




■ トミカの奥深さをたっぷり堪能できる展示と、会場でしか入手できないトミカ満載の物販ブース

巨大ジオラマはいつも黒山の人だかりだ。動きがあり見飽きることがなく、親に促されても離れない子供が多かった
物販ブースはトミカ博の大きな魅力だ。会場限定グッズが多数用意されている

 この他無料のコーナーも充実している。低年齢向けの広場ではトミカを自由に触ることができたり、新製品体験コーナーなどもある。また、ステージではトミカのマスコット「Tくん」のステージイベントがあったりもする。そして何より、様々な「トミカ」を見ることができるのが最も楽しい要素だろう。

 会場に入って来場者を出迎えるのはトミカの巨大ジオラマだ。たくさんのコーナーと、タカラトミーの鉄道玩具「プラレール」のコラボレーションで見ていて飽きない。子供達は「あれすごい、これもすごい」と、ジオラマを見ながら嬉しそうに自分の発見を親や祖父母に報告する。親の方も「あんな組み方もあるのか」、「あのパーツは持ってないわね」といった会話をしていたりして、言葉の端々からトミカに対しての知識とこだわりが感じられるのが楽しかった。

 “はこぶくるま”、“まもるくるま”、“つくるくるま”などテーマに分かれたトミカが展示してあったり、昔のトミカがあったりもする。もちろん新製品も積極的にアピールされている。SFテイストの災害救助用トレーラーやヘリコプターなどが登場する「トミカハイパーシリーズ」など、現実路線とは違った展開も見せている。

 この他「トーマス」や「カーズ」といったキャラクター展開もアピールされていた。低年齢向け雑誌で募集したデザインを実現するコラボレーションコーナーもあって、細かいところをチェックしていくと発見がある。トミカに興味があまりない人でも楽しめるし、知識と理解が深まる場所だと感じた。

 そして物販コーナーである。トミカ博は「販売イベント」という側面も強く、イベント限定の商品が多数ある。ここではお父さんがコレクションに何を加えようか、と悩んでいる風景が多かった。トミカは1台500円前後のためか、気軽に買えるという雰囲気もある。セットや、パーキングなどを買ってもらってご満悦の子供も多かった。トミカのキャラクターグッズとしては、Tシャツや文房具なども販売されている。お土産用のお菓子までトミカなのだ。トミカだけでなくプラレールなどタカラトミーの玩具も販売されていた。また、スペースとしては小さいが飲食コーナーがあり、ここでは「トミカランチ」も販売されていた。

 今回、はじめてトミカ博を見たのだが、家族がトミカを楽しむ風景が見ることができたのはとても楽しかった。親子だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんも孫を背負ったり、一生懸命説明する孫に頷いたり、トミカという“玩具”のイベントが多くの人を楽しませている風景を見ることができた。実車を精密に再現し、そして車が走る風景を様々な形で追求するトミカは子供向けなだけでない、大人と子供を繋げる魅力を持っている。また、様々なアトラクションや仕掛けで来場者を楽しませる運営側にも感心させられた。またこういったイベントを取材したいし、運営側の想いにも注目していきたい。


【トミカ博 巨大ジオラマ】


様々なテーマに合わせて集められたトミカと共に、新製品もアピール。実車のミニチュアだけでない方向性も
雑誌募集によるユニークなトミカも。ステージイベントやキッズコーナーもある
物販ブースはトミカだけでなく、関連グッズやプラレールなども。出口近くの飲食コーナーには、「トミカランチ」もある

(2012年 8月 10日)

[Reported by 勝田哲也]