フジテレビとグリー、業務提携と第1弾ソーシャルゲームを発表

リアルイベントと連動してアイドルを“プロデュース”できる「IDOL☆J@M」


7月24日 事前登録開始
今夏 サービス開始

利用料金:無料
ビジネスモデル:アイテム課金制



アイドルのリアルなイベントやテレビ番組出演まで左右する「IDOL☆J@M」。事前登録が本日より開始された
グリー執行役員マーケティング事業本部長の小竹讃久氏
グリー取締役執行役員副社長の山岸広太郎氏
フジテレビ執行役員コンテンツ事業局長の西渕憲司氏。「IDOL☆J@M」における“推しメン”は「DD(誰でも大好き)」だそうだ

 株式会社フジテレビジョンとグリー株式会社は7月24日、両者による共同記者発表会をフジテレビ湾岸スタジオにて開催し、その中で両社のソーシャルメディア事業における業務提携を発表した。

 今回の業務提携は、フジテレビが企画、制作するテレビ番組をはじめとした様々なコンテンツをベースに、グリーの持つソーシャルゲームの開発や運営ノウハウを活かし、両者の強みを統合させて新たなコンテンツの創出を狙って合意されたもの。

 発表会では、その第1弾としてGREE用ソーシャルカードゲーム「IDOL☆J@M(アイドルジャム)」の配信を今夏よりスタートすると発表した。利用料金は無料で、ビジネスモデルはアイテム課金制。フィーチャーフォンとスマートフォンに対応。なお事前登録が本日より開始されている。

 「IDOL☆J@M」は、「アイドリング!!!」や「SUPER☆GiRLS」、「東京女子流」、「AeLL.」など、事務所やレーベルを越えたアイドルたち100名以上が実写で登場し、プレーヤー好みのアイドルを“プロデュース”していくというソーシャルカードゲーム。ゲームの中では人気投票なども実施され、その結果がアイドルたちのライブイベントやテレビ番組への出演にも影響を及ぼすという。フジテレビの豊富なコンテンツやメディアを活用することで、これまでのソーシャルゲームの枠組み以上の展開が予定されている。「IDOL☆J@M」は現在開発中ということでゲーム画面の公開はなかったが、全部で1,000枚以上のカードが登場し、それらは全て「IDOL☆J@M」のために撮り下ろされたものだという。

 イベントとの連動では、お台場で開催されている「お台場合衆国」のステージイベント「IDOL☆J@M inお台場合衆国~まずは事前登録しちゃお☆~」が8月15日から17日の3日間開催される。これは「IDOL☆J@M」出演アイドルによるライブやトーク、抽選会のイベントで、本作の事前登録をしていればさらに特典があるというもの。また先着順で「IDOL☆J@M」の特製トレーディングカードを配布する予定。

 発表会に登壇したグリー執行役員マーケティング事業本部長の小竹讃久氏は「IDOL☆J@M」について、「実際にユーザーに選ばれて人気の高いアイドルはテレビやライブに出られる。ソーシャルゲームに留まらないで、本当のプロデューサーのように楽しめる。今後はオリジナルのグッズを展開することも企画しており、ユーザーの繋がりやまとまりによって、思いが形になるようなものにしたい」と話し、イベントや放送と連動したソーシャルゲームについては第2弾、第3弾と作っていきたいことも明かした。

 グリー取締役執行役員副社長の山岸広太郎氏は、「ソーシャルゲームと放送が連動することで、アイドルをより身近に感じ、ファンの方の喜びと感動をSNSを通して分かち合っていただけるようになる。今後、フジテレビとグリーが力を合わせて、親和性、娯楽性、トレンド感の強いコンテンツを創出し、幅広いテレビ視聴者やモバイル利用者に新しい体験をしていただきたい」と述べた。

 またフジテレビ執行役員コンテンツ事業局長の西渕憲司氏は今回の業務提携について、「世界ではディズニーがテレビや映画などで大成功しているが、彼らが現在目指しているのはゲームを中心としたインターネット事業にある。それはフジテレビも常々考えていたこと。今はテレビの中だけで完結する時代ではない。そこから大きく踏み出していくためのパートナーがグリー」と述べた。

 「IDOL☆J@M」については、「ソーシャルゲームを入口として、ライブ、イベント、放送と色々な部屋に行ける仕組みになっている。ユーザーがプロデューサーとなって、好きなアイドルを選んで戦ったり、人気投票をする。どんどん新しくメディアを拡大生産していきたい。今はAKB48が大きな力となっているが、これは“NOT AKB”の大きな集合体。政界再編ならぬ、アイドル再編を起こせたら、新しいメディアの創出ができたと言えるのではないか。そこまでを視野に入れての業務提携なので、期待をしていただきたい」と語った。


【IDOL☆J@M】
グリーのソーシャルゲーム技術、フジテレビの豊富なコンテンツ制作力を活かして企画された現実連動型ソーシャルカードゲーム。コレクション要素に加えて、“ゲームをすることが応援になる”という新しい価値創出を狙っている

発表会には「IDOL☆J@M」出演アイドルも登場した。上段左から「アイドリング!!!」、「SUPER☆GiRLS」、下段左から「東京女子流」、「AeLL.」。これ以外にも、「IDOL☆J@M」には100名以上のアイドルが登場する

好きなアイドルを、本当にプロデュースするかのように参加できる「IDOL☆J@M」。新しいコンテンツ創出となるか

(2012年 7月 24日)

[Reported by 安田俊亮]