日本マイクロソフト、「Kinect ラッシュ: ディズニー/ピクサー アドベンチャー」メディア体験会を開催
劇中の仲間と共に冒険する楽しさ。アクションの豊富さにも注目


2月20日開催

場所:日本マイクロソフト本社



 日本マイクロソフト株式会社は2月20日、品川の本社にてXbox 360 Kinect専用アクションアドベンチャー「Kinect ラッシュ: ディズニー/ピクサー アドベンチャー」のメディア体験会を開催した。「Kinect ラッシュ: ディズニー/ピクサー アドベンチャー(以下、「Kinect ラッシュ」)」は3月22日に発売する。価格は5,880円。CEROレーティングはA(全年齢対象)。

 「Kinect ラッシュ」は、「カーズ」、「トイ・ストーリー」、「Mr.インクレディブル」、「レミーのおいしいレストラン」、「カールじいさんの空飛ぶ家」というディズニー/ピクサー 映画5作品をモチーフにしたアクションアドベンチャー。プレーヤーは映画の世界に入り、オリジナルキャラクターとなって、映画の仲間と冒険を繰り広げる。

 今回体験できたのは開発途中の英語版で、「カールじいさんの空飛ぶ家」をのぞく4作品を1ステージずつプレイできた。映画の世界に入り込み、一生懸命体を動かして冒険していく独特の体験ができたので、レポートしていきたい。ちなみにこの「Kinect ラッシュ」も2月26日に東京のベルサール秋葉原にて開催される「Xbox 360 感謝祭 in AKIBA」にもプレイアブル出展される。会場で本作を体験してはいかがだろうか。

【Kinect ラッシュ: ディズニー/ピクサー アドベンチャー】

「カーズ」、「トイ・ストーリー」、「Mr.インクレディブル」、「レミーのおいしいレストラン」、「カールじいさんの空飛ぶ家」のディズニー/ピクサー 映画5作品を収録モチーフにした、オリジナルストーリーを楽しめるアクションアドベンチャー



■ 映画をモチーフに、オリジナルストーリーが展開。自分の服や外見がキャラクターに反映

プレーヤーの姿をスキャン、ゲームのキャラクターに反映される

 最初に、ゲーム全体の概要を説明したい。「Kinect ラッシュ」は、5つの作品世界の中に入り込み、オリジナルキャラクターとして活躍できるXbox 360 Kinect専用アクションアドベンチャーだ。ゲームではそれぞれの作品のシナリオが始まる時に、プレーヤーの前にディズニー/ピクサーの世界が大好きな“友達”が現われ、彼(彼女)に誘われて、映画の中のキャラクターの仲間になりきって遊ぶ、という流れになっている。

 この流れは映画的でとても面白い。友達がプレーヤーに語りかけ、作品世界の基本的な登場キャラクターやシチュエーションを説明するのだが、いつの間にかあたりの状況が映画の中そのままになり、語りかける友達の声もまた、映画の登場キャラクターの声にシームレスで変わっていく。この導入部分は開発中の日本語版のムービーも見ることができた。日本語版は吹き替えとなる。甲高い子供の声が、いつの間にか映画の登場キャラクターの声になる変化は、とても楽しい演出だと感じた。自然な形でプレーヤーが作品の世界に入っていける。

 「Kinect ラッシュ」で面白いのは、ゲーム内で自分の分身となるキャラクターに、自分の現在の服の色や外見が反映されるところ。ゲームを始める前のキャラクター作成では最初にプレーヤー自身の姿をスキャンする。そうすると、ゲーム内のキャラクターがプレーヤーの姿に合わせて自動生成される。さらにキャラクターの特徴は、各作品に合わせた形で反映されるのだ。

「カーズ」では車のキャラクターに、「トイ・ストーリー」ではロボットのおもちゃに、「Mr.インクレディブル」ではヒーローに、「カールじいさんの空飛ぶ家」では冒険者に、「レミーのおいしいレストラン」ではネズミになるのだが、ネズミのつけるチーフが、プレーヤー自身の服の色になる。プレーヤーが着ている服の色に合わせて車のカラーや、ロボットのカラーが変わる。このギミックは特に低年齢のユーザーが喜びそうだ。

 ちなみにキャラクターはいつでも作り直すことが可能で、同じキャラクターを使い続けることも、プレイする度に今の服に合わせることもできるという。今回は、「カールじいさんの空飛ぶ家」をのぞく4作品が体験できた。今回の体験内容は、ゲーム内のアクションにフォーカスした部分で、完成品はボリュームたっぷりなストーリーが楽しめるという。作品ごとに、体験できた内容を紹介していきたい。


Kinect センサーでスキャンするとキャラクターが自動生成され、髪型や服の色が反映される。現在は開発中で、会場も暗かったため、暗めの色になってしまったが、家庭の照明の明るさで十分認識されるという
友達が物語を語り、シームレスにゲームの中へ。楽しい演出だ

●「トイ・ストーリー」

垂直の壁を登るときは、ロッククライミングのように手を動かして出っ張りをつかむ

 「トイ・ストーリー」では、プレーヤーはロボットのおもちゃとなって、ウッディと共に、ハリネズミのおもちゃ「ミスター・プリックルパンツ」を、はぐれてしまったボニーという女の子の元に送り届ける手伝いをするステージをプレイできた。舞台となる「サニーサイド保育園」は、映画「トイ・ストーリー3」に登場する場所だ。

 ロボットは、プレーヤーが走るように手を振ると前進し、肩を動かして向きを変える。ジャンプしたり、目の前のものをつかんで持ち上げ、投げることも可能だ。特定の場所で手を突き出すと、ミサイルまで発射できる。おもちゃの視点で描かれた保育園は全てが大きく、「トイ・ストーリー」ならではだ。ゲームは園庭に落ちている電池を持ち上げ、ミスター・プリックルパンツのいる場所に投げて、おもちゃの橋に電池をはめ込むことで直ぐに進めることができるのだが、周りを探索してみると、壊せるオブジェクトなど、様々なものが見つかる。

 女の子を追っていく際も、平地だけでなく、高いところにジャンプしたり、上空に張られたロープを手でつかみ滑ったり、様々なアクションが楽しめる。どんなルートが隠されているか、探索がとても楽しい。ロッククライミングのような手掛かり、足がかりを頼りに垂直の壁を登ったり、仕掛けはとても豊富だ。今回の体験会でプレイできたルートそのものはステージの途中までだったが、何度かプレイしてみたところ、その度に新しい発見があった。

 本作は「Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ」のアトラクションと同じようにゲームオーバーという概念はないということ。アクションはより多彩な要素が盛りこまれていると感じた。ステージはカラフルで美しく、「トイ・ストーリー」の世界そのままだ。女の子と仲間のおもちゃのために頑張るというストーリーも、とても楽しく感じた。

【トイ・ストーリー】
おもちゃのロボットになって活躍。様々なルートがある

●「カーズ」

ハンドルを持つように手を構え、ダッシュでは前に突き出す

 「カーズ」では、映画「カーズ2」で出てきた、「トーキョー」コースで、何かの拍子に車体に爆弾をつけてしまった「フランチェスコ・ベルヌーイ」を追いかけ、爆弾を取り外すミッションをプレイした。フランチェスコは爆弾をつけていることにまったく気づかず、やる気満々でレースを挑んでくる。彼に追い付かなくては!

 「カーズ」は基本的な操作性は、ハンドルを持つように手を構え、腕をひねることで曲がる。アクセルはオートだ。カーアクション要素は多彩で、飛び跳ねることで「ジャンプ」ができ、片足立ちをすると片輪走行ができる。ジャンプ中に両手を水平に伸ばすことで、ウイングが車体から飛び出て、滑空することも可能だ。

 「トーキョー」は夜のコースで、ネオンがきらめくとても美しいコースだ。日本語の看板もチェックすると楽しそうだ。ジャンプ台があったり、特定の場所ではサインが出て、そこで手を前後に引き延ばすと、ミサイルが発射できたりする。ギミックを意識すると、より楽しい走りができると感じた。

【カーズ】
美しい夜のコースを疾走。スピード感が楽しい

●「Mr.インクレディブル」

せまい足場を、ジャンプで越えていく

 「Mr.インクレディブル」は、悪の秘密基地の自爆装置を作動させたところからステージが始まった。ここから脱出する、というのが体験できたステージでの目的だ。ヒーローの基本操作は「トイ・ストーリー」と同じものだが、足も走るように動かすことでさらにスピードアップする。ヒーローの優れた能力を使って駆け抜けるという、スピード感が楽しいステージだった。

 最初の場所は行く手を阻む黒い粘液があって、触れると大幅にスピードダウンしてしまう。助走をつけて大ジャンプでかわすのが楽しかった。いくつもルートがあり、下りのパイプや坂パイプの中では、地面を掻くように両腕を動かすとさらに移動スピードを上げられた。溶岩地帯があったり、いかにも悪の秘密基地という雰囲気が楽しい。隠しルートらしきものもあり、探索もたっぷりできそうだ。

 最後は、透明なガラスの壁が行く手を阻む。体の何倍もある物体を持ち上げ、叩きつけて破壊し、前に進んだところで終了となった。「Kinect ラッシュ」のプロモーションムービーでは、「Mr.インクレディブル」では、巨大な敵と戦うシーンがあった。そこでは岩などを持ち上げて敵ロボット「オムニドロイド」に叩きつけていた。ヒーローものらしい、“ボスキャラクターとの戦い”などもありそうで、楽しみだ。

【Mr.インクレディブル】
スーパーヒーローとして、危険な道を進む。ヒーローのスーパーパワーを満喫できる

●「レミーのおいしいレストラン」

泳ぐときは、平泳ぎのように手で水をかく動作をする

 「レミーのおいしいレストラン」で体験できたのは、パリの下水道の中を、レミーの親「ジャンゴ」が乗る、食料を積んだボートを進める手助けをするステージ。「トイ・ストーリー」と同じ“小さい者が見た世界”だが、下水道は薄暗く、はっきりとした対比となっているようで面白かった。最初に高い足場に登るのだが、プレーヤーと仲間となるレミーの兄のネズミ「エミール」が、シーソーに乗って片方を跳ね上げるアクションがある。今後も活用されそうなギミックだ。

 この後は、下水道を進むボートを追っていく。いくつものルートがあり、さらには水の中に潜れたりもした。水の中では平泳ぎで進み、ロッククライミングのようなギミックもある。「Kinect ラッシュ」は作品間で共有のアクションやギミックがたくさんあり、やり込むことでより自由に動き回れるようだ。この共通するアクションと、「レミーのおいしいレストラン」ならではのネズミの世界観という作品のオリジナリティが独特の味わいを生んでいると感じた。

 「あまり水の中に落ちない方がコインを多く集められそうだぞ」といった、“攻略”を考えてしまうのも楽しい。「Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ」では、コインでアイテムが買えたが、本作では“スコア”として獲得していくようだ。低年齢のユーザーは素直に楽しめると思うし、ゲーム好きの人は、色々なギミックが楽しめるルートを探してみたり、よりゲーム性にこだわったプレイもできそうである。

 「Kinect ラッシュ」は、カリフォルニアのディズニーランド・パーク内を思う存分楽しめる「Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ」に比べ、よりストーリー性と、アクションにこだわった作品だと感じた。各作品のファンはもちろん、幅広いユーザーに楽しんでもらいたい作品だと感じた。

【レミーのおいしいレストラン】
ネズミとなって下水道を冒険していく。様々なギミックがある

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※ 写真は開発中のものです。
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(2012年 2月 24日)

[Reported by 勝田哲也]