東京ゲームショウ2011レポート
TGS2011「SCEブースレポート」Vita編・Part.2
「アンチャーテッド」、「GRAVITY DAZE」などファーストタイトルメインのプレイレポート!
Part.1でご報告したとおり、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEJ)ブースは連日大盛況。試遊台の絶対数が限られていることもあるが、PS Vitaコーナーの圧倒的な人口密度を目の当たりにすると「TGS会期中はもとおり、後日開催される全国キャラバンでも、より多くの人がPS Vitaとタイトルに触れられますように」と神仏にお願いしたくなる。
SCEJブースレポートPart.2は、ファーストタイトルを中心とした内容でお届けする。なお、本日も非常に厳しい取材環境となってしまったため、体験プレイがかなわなかったタイトルに関してはスクリーンショットのみ掲載となってしまった点は、平にご容赦願いたい。
■ アンチャーテッド -地図なき冒険の始まり-(SCEJ)
冒険心をかきたてる謎解きと超美麗グラフィックでおなじみの人気シリーズがPS Vitaに登場。PS3に匹敵するグラフィッククオリティは、ファンならずとも一見以上の価値がある。完全新作につき、PS3のシリーズ作品をやりこんだ人も新鮮な気持ちで楽しめる。
基本的な操作はPS3シリーズと同じだが、随所でPS Vitaの機能を活かした操作が顔をのぞかせる。たとえば、壁をはうパイプをつたって移動する際、その場所を直接タッチすれば簡単に飛びついて移動できる。ちょっと先を指定すれば、そこまで自動で移動してくれる親切設計だ。銃を撃つシーンでは、ジャイロセンサーでターゲットに狙いをつけるといった具合だ。
このほかにも、拾ったアイテムの地図をタッチパネルでなぞって隠されたメッセージをあぶりだすなど、さまざまな謎解きや演出が用意されている。12月17日発売予定で、価格は未定。
(C)Sony Computer Entertainment America LLC.
■ リトルビッグプラネット(仮称 / SCEJ)
イマジネーション次第で無限大に遊びが広がっていくアクションゲーム。体験版はクリエイト要素こそなかったが、PS Vitaの特徴を活かした新機能をいくつか確かめることができた。
基本的な画面レイアウトは過去シリーズと同じだが、オブジェクトの質感などがさらに向上。ジャンプして先に進んでいくと、さっそくタッチパネルを使った仕掛けが登場。キャラクターをスライドさせて反動をつけて飛ばしたり、行く手をさえぎるオブジェクトを動かしてスイッチを入れたり、背面からタッチして足場を飛び出させて先に進んだり、本体を回転させてトロッコを移動させるなど“らしい”機能がてんこもり。
PS Vitaとの親和性はバツグンで、新たな機能を活かしたクリエイト要素を想像するだけでもファンにはたまらないはず。発売日、価格ともに未定。
(C)Sony Computer Entertainment Europe.
■ GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動(SCEJ)
重力を操り、3D空間を自由に駆け巡る新感覚アクションアドベンチャー。スクリーンショットやプロモーションムービーでは基本操作などが今ひとつピンとこなかったが、最初のチュートリアルで濃い霧が一瞬で晴れたかのような気分になった。
チュートリアルは、まず主人公の少女を操作して「重力を操る黒い猫」を探す。遭遇すると、Rボタンで重力を操り空中を浮遊できるようになる。このとき、次の目標地点が緑色のリング型ポインタで表示される。Rボタンを押すとそちらに引き寄せられていくため、たどり着けるようジャイロセンサーで方向を制御していく。失敗したときは、L1を押すと最初に重力があった地面側に戻る……というか、一気に落ちていく。ひらたくえいば、すぐにスタートからやり直せるわけだ。
軽やかな浮遊感と、トゥーンシェードのグラフィックスとアニメーションによる飛行中の疾走感がたまらない。2012年2月発売予定で、価格は未定。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ リアリティーファイター(SCEJ)
PS Vitaのカメラで取り込んだ顔写真を貼り付けたキャラクターで戦える、とても風変わりなAR対戦格闘ゲーム。
キャラクター(ファイター)のカスタマイズは、取り込んだ顔写真をベースに、髪型、体型、手足のほか、200種類以上の装飾アイテムを用意。面倒くさがりな人向けに、カスタマイズを一式まとめたセットメニューもある。これにカンフー、空手、カポエラなどのファイトスタイルを設定すればファイター完成。当然、スタイルごとにモーションやコマンドなどが異なる。
ちょっと変わっているのは、PS Vitaのカメラで撮影した画像が、そのまま対戦ステージとして使えること。対戦中のカメラアングルはジャイロセンサーが基準となっており、両者の位置をとらえながら戦うという、いままでにないスタイルとなっている。筆者が体験プレイをしたときはうまくいかなかったが、ボタンではなく本体裏をタッチして攻撃コマンドを入力することも可能だという。発売日、価格ともに未定。
(C)Sony Computer Entertainment Europe.
■ みんなのGOLF 6(SCEJ)
GOLFゲームの超定番がPS Vitaに登場。他のロンチタイトルがPS Vitaの新機能を大きくフィーチャーしているのに対し、本作はわりと控えめな印象的。
基本操作は、誰でも遊べるシリーズの良さを継承。スーパーショットの際は、最後の入力をジャイロセンサーで「えいっ!」と前に倒すようにして決めることが可能。ゲーム性に影響するものではないが、キャラクターのステータス確認画面では、タッチパネルでモデリングの拡大・縮小・回転を楽しむことができる。可愛らしいキャラクターの造詣やこだわりのカスタマイズがじっくり楽しめるのは、ファンにとって嬉しい要素でないだろうか。
もっともPS Vitaらしい機能としては、PS Vitaのカメラで撮影中の映像を、コース以外のステージ背景として投影できること。出先などでプレイするときは、なかなか楽しめそうだ。12月17日発売予定で、価格は未定。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ サワリ・マ・ク~ル(SCEJ)
PS Vitaの機能を全面的にフィーチャーしたミニゲームコレクション。体験版は4つのミニゲームがプレイできる。
ミニゲームはいずれもシンプルで、ファンシーなファミリー向けのテイスト。本体裏側からタッチして地形を隆起させボールを動かしたり、マンションのドアがあいたとき、モンスターの顔を向いている前後どちらかをタッチするなど、ある意味ベンチマーク的なタイトルともいえる。12月17日発売予定で、価格は未定。
(C)Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developedby Bigbig Studios.
■ WipEout 2048(SCEJ)
反重力で浮き上がり超高速で疾走する近未来レースゲーム「WipEout」シリーズ最新作。十字ボタン、アナログパッド、各ボタンといった従来型のほか、ジャイロセンサーでハンドル、背面タッチでアクセルとブレーキといったPS Vita独自の操作方法を用意。アイテムを使うときは画面を直接タッチする。
PS Vita向けの操作もさることながら、特筆すべきは画面の美しさ。ガラス状の透明な路面から透けて見える足下の遠景などは絶品で、クールなデザインのオブジェクトも本シリーズらしい独特のソリッドさ。歴代シリーズをプレイしている人であれば、何の問題もなく楽しめるはずだ。発売日、価格ともに未定。
(C)Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc.
■ F1 2011(コードマスターズ)
「2011 FIA FORMULA ONE World Championship(2011 FIA フォーミュラ1世界選手権)」に登場するチーム、ドライバー、サーキットなどを収録した公式F1ゲーム。一般的なボタン操作のほか、マニュアル時は背面タッチでシフトチェンジが可能。
サクッと遊べるチャレンジモードなど、随所に携帯機向けらしい配慮が施されてる。携帯ゲーム機に特化したレーシング・シミュレーションを謳うだけあって、操作性は実に快適。通信時は最大4人までのマルチプレイが可能。対戦だけでなく協力してプレイすることもできるという。12月17日発売予定で、価格は未定。
(C)2011 The Codemasters Software Company Limited ("Codemasters"). All rights reserved."Codemasters”(R)and the Codemasters logo are registered trade marks owned by Codemasters. Anofficial product of the FIA FORMULA 1 WORLD CHAMPIONSHIP.
The F1 FORMULA 1 logo, F1 logo, F1 FIA FORMULA 1 WORLD CHAMPIONSHIP logo, FORMULA 1,FORMULA ONE, F1, FIA FORMULA ONE WORLD CHAMPIONSHIP, GRAND PRIX and related marksare trade marks of Formula One Licensing BV, a Formula One group company. Licensed by FormulaOne World Championship Limited. All rights reserved
■ イース セルセタの樹海(日本ファルコム)
全世界シリーズ累計400万本を誇る、国産RPGシリーズの代表格「イース」の完全新作。PS Vita専用タイトルとしてリリースされる。操作性は軽快で、各種アクションも小気味よく素直に楽しめる。
3人パーティのアクションRPGで、操作キャラクターは□ボタンでいつでも切り替えが可能。○ボタンで攻撃、×ボタンで回避、Rボタンと他ボタン同時押しで、必殺技など特殊なスキルが発動。画面内のEXTRAゲージがMAXの状態でLボタンを押すと、より強力でド派手な必殺技「EXTRAスキル」が繰り出される。
操作していないふたりのキャラクターはNPCとして自己判断で行動。背面を特定方法にタッチしたままスライド(正式名称はフリック)すると、上で集中攻撃、下で分散攻撃、右でアイテム収集を優先、左で回避を優先といった具体的な指示が与えられる。2012年発売予定で、価格は未定。
(C)2012 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.
■ ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3(カプコン)
カプコンとマーヴルの人気キャラクタが激しいバトルを繰り広げる対戦格闘「VS.シリーズ」最新作。PS3版に登場した全50体のキャラクター、モード、やりこみ要素のほか、通信機能を活かした要素も盛り込まれる。オンラインプレイに対応しており、観戦時は最大8人まで接続が可能
操作系は、方向キーまたは左スティックでキャラクタの移動、□ボタンで弱攻撃、△ボタンで中攻撃、○ボタンで強攻撃、×ボタンでスペシャルアタック。パートナー1はLボタン、パートナー2はRボタンに割り当てられており、それぞれ長押しでパートナーチェンジ。タッチパネルなどPS Vita独自機能には対応していないが、あえてそうする必要性もほとんどなく、PS3と遜色ないクオリティで遊べることが何よりもありがたい。もちろん、発売時にはそういった機能が追加される可能性もあるので注目していきたい。12月17日発売予定で、価格は未定。CEROレーティングはC(15歳以上対象)。
(C)TM & (C)2011 Marvel & Subs.(C)モト企画 (C)CAPCOM CO., LTD. 2011, (C)CAPCOM U.S.A., INC. 2011ALL RIGHTS RESERVED.
■ LUMINES Electronic Symphony (仮称 / UBIソフトウェア)
世界中でミリオンヒットを記録した音楽パズルゲーム「ルミネス」シリーズ最新作。初代からの正統進化をコンセプトに、原点であるエレクトロニックミュージックに回帰。PS Vitaのハードパワーを活かした美しいグラフィックスでユーザーにアピール。エレクトロニックミュージックシーンの伝説的な名曲をラインアップにくわえる予定といい、ソーシャル要素も盛り込まれる予定。
(C)2004-2011 Q ENTERTAINMENT Inc. (C)2004 Bandai/NBGI. Art Assets excluding QENTERTAINMENT Inc. and NAMCO BANDAI Games Inc. elements (C)2011 Ubisoft Entertainment. AllRights Reserved. Based on the Lumines franchise owned by Q ENTERTAINMENT Inc. and NAMCOBANDAI Games Inc. and is used by Ubisoft Entertaiment under license granted by Q Entertainment.LUMINES is a trademark of Q ENTERTAINMENT Inc. and NAMCO BANDAI Games Inc. and is usedunder license. Ubisoft and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the USand/or other countries.
■ ASPHALT: INJECTION(KONAMI)
ストリートレースゲーム「アスファルト」シリーズ最新作。スティックやボタン操作のほか、ジャイロセンサーや背面タッチパッドといったPS Vitaの独自機能に対応。体験版では選べる車種が限られていたが、フェラーリ、ランボルギーニ、アストンマーティン、メルセデスなど50以上のハイエンドカーが登場。モンテカルロ、上海など世界中のストリートでスピードを競い合う。発売日、価格ともに未定。
(C)2011 Gameloft. All Rights Reserved. Gameloft, the Gameloft logo and Asphalt are trademarks ofGameloft in the US and/or other countries. All manufacturers, cars, names, brands and associatedimagery featured in Asphalt: Injection game are trademarks and/or copyrighted materials of theirrespective owners. Published by Konami Digital Entertainment Co., Ltd. under license from Gameloft.
■ 麻雀格闘倶楽部 新生・全国対戦版(KONAMI)
アミューズメント施設で高い人気を誇る、オンライン対戦型麻雀ゲーム「麻雀格闘倶楽部(マージャンファイトクラブ)」がPS Vitaに登場。日本プロ麻雀連盟公認で、所属プロが実名で登場する。PS Vitaのタッチパネル機能に対応し、アーケード版同様の直感的な操作が可能。背面タッチした部分が虫眼鏡のように大きく表示される拡大機能を搭載。発売日、価格ともに未定。
(C)Konami Digital Entertainment
■ スーパーモンキーボール(仮称 / セガ)
おサルが入ったボールを転がしてゴールまで運ぶアクションパズル。製品版はPS Vitaのカメラで撮影した写真でオリジナルステージが作成できる「ステージエディット」機能を搭載。操作はボタンとジャイロセンサーの2通りから選べるが、本作はジャイロセンサーで遊ぶのが1番楽しく感じた。発売日、価格ともに未定。
(C)SEGA
■ LORD of APOCALYPSE(スクウェア・エニックス)
「LORD of VERMILION」の世界観をベースにしたアクションRPGのシリーズ最新作。左スティックがキャラクターの移動、十字キーまたは右スティックがカメラ操作とロックオンの切り替え、□ボタンが通常攻撃、×ボタンがガードもしくは回避、△ボタンがバトルアーツ、□ボタンが通常攻撃、△ボタンと○ボタン同時押しが召還魔法にそれぞれ対応。タッチパネルでアイテム取得やマーセナリーの回復が可能。
体験版はふたつのクエストが選択可能で、筆者は難易度が低いほうをチョイス。モンスターを倒してキーを手に入れ先に進んでいくシンプルな内容で、シリーズ初体験の筆者でもまったく問題なくプレイできた。最初に選んだクラスによっては武器のモーションが重く若干つらい気もするが、これは恐らくシリーズに慣れた人や「バトルアックスがないと生きていけない」人向けなのかも。12月17日発売予定で、価格は未定。
(C)2011 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
■ ドリームクラブZERO ポータブル(ディースリー・パブリッシャー)
ピュアな心の持ち主である男性だけが入会できる大人の社交場「ドリームクラブ」を舞台とした恋愛シミュレーションの続編。体験版は2週間の期間限定ながら、お金を気にせずホストガールとの交流が楽しめる。バラエティ豊かな13人のホストガールは、いずれも魅力的な女性ばかり。誰を指名するか悩んでいると、体験プレイの時間そのものが無くなってしまう点に要注意。12月17日発売予定で、価格は未定。
(C)D3 PUBLISHER
■ リッジレーサー(仮称 / バンダイナムコゲームス)
派手なドリフトを駆使して、アクセル全開でコーナーを曲がりきるなど爽快感あるドライブを楽しめる「リッジレーサー」シリーズの最新作。今回の試遊台では7台のコンピューターを相手に、「リッジレーサー6」でお馴染みの「Highland Cliffs」を5分間プレイすることができた。
基本となる操作方法は方向キーかアナログスティックでハンドル操作、○、×ボタンでアクセル/ブレーキという従来のスタイルなので、シリーズを遊んだことがあるプレーヤーなら特に違和感なく遊べるだろう。また「リッジレーサーズ」以降は恒例となったニトロシステムも健在で、複数のゲージを一気に消費することでダブル、トリプルニトロなどを行うことも可能だ。そんな本作の最大の特徴となるのがPS Vitaのポテンシャルを感じさせる精細感のある圧倒的な美しさで、PS3と比べても遜色なく、言われなければ分からないほどだ。また有機ELディスプレイとなったことで残像のない疾走感のある映像となっている点もレースゲームとしては嬉しい。
現在開発度は30%ということだが、体験版をプレイしてみたところ既にベースとなる部分はかなり完成していると思われ、シリーズを重ねているだけに手堅く作られている印象を受けた。PS Vitaと同時発売になるようなので、レースゲームのファンはもちろん、新ハードの性能を堪能したいという人にもオススメのタイトルだ。
爽快ドリフトレース。12月17日発売予定、価格は未定 |
(C)NAMCO BANDAI Games Inc.
■ テイルズ オブ イノセンス R(バンダイナムコゲームス)
2012年発売予定。価格は未定 |
■ Ragnarok Odyssey(ガンホー)
アクションRPG。発売日、価格ともに未定 |
(C)Gravity Co., Ltd. & Lee MyoungJin(studio DTDS). All Rights Reserved. (C)GungHo OnlineEntertainment, Inc. All Rights Reserved.
(C)いのまたむつみ (C)NAMCO BANDAI Games Inc.
□プレイステーションのホームページ
http://www.jp.playstation.com/
□CESAのホームページ
http://www.cesa.or.jp/
□「東京ゲームショウ」のページ
http://tgs.cesa.or.jp/index.html
(2011年 9月 17日)